Integrated Resort インテグレーテッド リゾート

佐藤亮平の VIVA! IR!!

IR推進法案や各地の誘致の動きから、エンターテイメントとしての魅力まで。
Integrated Resort(統合型リゾート)とは何か?を様々な角度から、専門記者がレポートしていきます。

佐藤亮平 Profile

民間でのIR誘致調査に従事したのち、2011年よりカジノ・IRの取材を開始。専門誌「カジノジャパン」記者、IRの政治・経済情報ポータルサイト「カジノIRジャパン」記者を経て、現在フリー。

#95 CLSAカンファレンス2日目・Melco CrownとMGMが講演 2017/02/23

 2月24日の東京・六本木のグランドハイアット東京で開催されている「CLSAジャパン・フォーラム」2日目。昨日に引き続き海外IRオペレーターから、メルコ・クラウン・エンターテイメント(Melco Crown)のローレンス・ホー会長、MGMリゾーツ・インターナショナルのジェームス・ムーレン会長がそれぞれ講演を行いました。また、今回は投資家向けのセッションとは別に報道関係者を集めて記者会見を行い、海外の開発事例の紹介や自社の強み、日本への進出意欲などについて話していました。

 メルコ・クラウンのホー会長は、2015年にIRをテーマとして同社が作成した短編映画"The Audition"について紹介。監督にマーティン・スコセッシを迎え、俳優陣にロバート・デ・ニーロ、レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピットといったハリウッドスターを迎えて制作されたものです。ホー会長は記者からの日本への投資意欲について聞かれ、「上限はありません」と答えていました。

 MGMのムーレン会長は、IRを訪問する外国人観光客がIRのみならず国内の他の観光地などを周遊し、経済効果が広く波及していくことについて「IRは日本のツーリズムの架け橋になる」と発言。東京・横浜・大阪での開発を想定したイメージ図を示し、参加者が熱い視線を向けていました。

(写真・左)メルコ・クラウン・エンターテイメントのローレンス・ホー会長

#94 CLSAが都内でカンファレンス 初日はLVSとWynnが講演 2017/02/21

 CLSAが東京・六本木ヒルズ内のホテル「グランド・ハイアット東京」で投資家向けのセミナーを開催し、この中でIRオペレーターの大手のラスベガス・サンズ(LVS)のシェルドン・アデルソン会長とウィン・マカオ(Wynn)のイアン・コーラン社長が講演を行いました。

 香港を拠点とするCLSAは、アジアで株式委託売買業務や投資銀行業務などを手掛け、産業別の専門的なリサーチで知られると同時に世界各国で投資家フォーラムを開催。日本での開催は今回が14回目を数え、2016年の前回では世界22か国から約650人の機関投資家、上場企業約180社の代表者が来場しています。今回のオペレーター2社のセッションにも多くの参加者が集まり、投資案件としての日本のIRについて、国内外の高い関心が現れたかたちです。

 サンズのアデルソン会長は自社で手掛けたMICEと連携したIRを示しながら、日本への投資金額として100億ドル(約1兆円)規模に上る可能性を示唆。ウィンのコーラン社長もラスベガスやマカオにおける自社における質の高いIRを示しながら、評価の高いラグジュアリーなブランドイメージを打ち出していました。

 CLSAのジョン・オー社長は日本のIRについて国内企業との連携の重要性について強調したうえで、日本におけるIRの市場規模について第一ステージの国内2、3か所の想定で250億ドル(≒2.5兆円)※に及ぶとの予測を示していました。

※数値の記載に誤りがあり、訂正いたしました(2017/2/21 23:54)

(写真)21日のCLSAカンファレンスでプレゼンを行うウィン・マカオのイアン・コーラン社長

#93 パチンコ・チェーンストア協会が勉強会でパチンコ・パチスロ依存について議論 2017/02/20

 パチンコホールチェーン企業からなる「一般社団法人パチンコ・チェーンストア協会」がIR推進法とパチンコ・パチスロ依存問題をテーマとした公開経営勉強会を開催すると聞き、2月20日に取材として伺ってきました。私自身は取材などを通じてIRについては推進した方が良いと思っていますが、パチンコ・パチスロに関しては中立です。ただし、昨年末の国会審議などを通じて、パチンコ・パチスロ依存について何らかの対策の導入が必要なのだと思っています。同様のことは、日本における他の公営競技などに関しても言えることです。

 勉強会の内容については、パチンコ・パチスロの専門業界誌の記者の方々が発信すると思うのでそちらに任せ、私がここで詳細について触れるのは控えます。参加して私が興味を持つのは「パチンコ・パチスロ依存対策を進めることができるのか」、この一点に尽きます。

 パネルディスカッションで国際カジノ研究所の木曽崇所長も話していたと思いますが、IR導入の議論に伴ってパチンコ・パチスロ産業が従来から抱えていた問題にスポットが当たるということは、IRを推進してきた立場からすれば当初から想定されていたことです。昨年末のIR推進法の国会審議でなぜギャンブル依存症問題についてなぜあれほど審議時間が割かれたのかといえば、それは海外のカジノにおいてギャンブル依存症が問題になっているからではなく、国内にパチンコやパチスロ、公営競技などの抱える依存問題がすでに国内に存在し、そのことを問題視する国会議員が多かったということです。

 確かに、パチンコ・パチスロはカジノなどのギャンブルと同様、レジャー産業のひとつです。ほとんどの参加者が依存とは無関係でしょうが、一方で深刻な状態まで陥ってしまう参加者が一定の比率で出ていることも事実です。国会審議で取り上げられたことなどからすでに社会問題となっており、社会の理解を得るためにも、業界としてどのような対策を導入できるかが焦点になっていきます。パチンコ・パチスロ業界はホール・販売会社・機械メーカーなど関係者が多いため、相互で利害が対立する傾向にあるようですが、10年ほど前のパチスロ四号機の撤去の際のように取り組みが後手後手に回るようなら、社会の視線はさらに厳しいものになっていくと思います。

 海外のIR解禁のケースでも既存のギャンブル産業の抱える問題にメスが入るケースかあり、日本も同様の方向に向かっています。その中で今回、パチンコ・チェーンストア協会がパチンコ業界の他の団体を率先してパチンコ・パチスロ依存をテーマに勉強会を開催したことは、評価されて良いと思います。これを機にパチンコ・パチスロ依存などの問題に対して、取り組みが進むことを期待します。

(写真)2月20日の一般社団法人パチンコ・チェーストア協会 公開経営勉強会の様子

#92 維新「ギャンブル等依存症対策基本法案」IR議連 小沢鋭仁副会長インタビュー 2017/02/17

 日本維新の会は2月9日、「ギャンブル等依存症対策基本法案」を参議院に提出しました。ギャンブル依存症対策に造詣が深く、今回の法案立案を主導した小沢鋭仁IR議連副会長に法案について話を伺いました。

小沢鋭仁 IR議連副会長:
 日本維新の会はIR法を推進して参りましたが、同時にIR導入に伴う課題としてギャンブル依存症対策について、今回他党に先駆けて法案を参議院に提出させていただきました。
 法案は平成25年に成立した「アルコール健康障害対策基本法」を骨格として、昨年末のIR推進法審議における衆参それぞれの付帯決議の内容と、「ギャンブル依存症問題を考える会」が提示している具体的な対策を全部盛り込むかたちで構成しています。
 もうひとつのポイントとして、法案にあえて「ギャンブル等依存症」と「等」を付け加えたこと。「等」とすることで、既存の競馬や競輪・オートレースなどの公営競技はもちろん、パチンコ・パチスロ、宝くじ・スポーツ振興くじなどもすべて対象としています。

――対象はIRだけではないということですね。「ギャンブル依存症問題を考える会」から提示された具体策とは、どのようなものでしたか。

小沢:
 具体策としては、予防教育・実態調査・啓発活動・支援者人材育成・研究助成・相談機関の充実・民間団体支援・社会復帰支援などがあり、その多くを法案に盛り込みました。
 さらに、考える会の田中紀子代表からは、まだ日本にカジノが存在しない中でギャンブル依存症が問題となっているとのご指摘がありました。そのため既存のギャンブル等依存症の対策を行うこととし、全省庁をまたいで包括的な対策を行う「ギャンブル等依存症対策推進会議」を設置することも法案に盛り込んでいます。この会議の構成員には「その他政令で定める地方公共団体」が入っていますが、これは日本維新の会の提出法案として、大阪府市などを念頭に置いています。

――IR誘致に取り組む大阪府市が、地方公共団体としてギャンブル依存症対策をリードしていくということでしょうか。

小沢: 法案には明記はしていませんが、そういう意気込みを表したということです。

――今後の法案の見通しは。

小沢: 法案は議員立法ですので、超党派の「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連)で調整し、必要があれば修正していきたいと考えています。

(写真)「ギャンブル等依存症対策基本法案」の立案を主導した、日本維新の会の小沢鋭仁IR議連副会長

#91 公明党が「ギャンブル等依存症対策検討PT」で農水省・経産省からヒアリング 2017/02/16

 公明党は2月15日、国会内で「ギャンブル等依存症対策検討PT」を開催しました。三回目となる今回のPTには中央競馬を所管する農林水産省、競艇およびオートレースを所管する経済産業省の担当官を招き、それぞれの競技における現状についてヒアリングを行いました。

 出席者によると、今回のPTでは省庁側から今後広告の規制、相談窓口の設置などを検討するという発言が出たそうです。また議員側からは、ギャンブル依存症についての相談件数が少ない理由、未成年者の参加規制などについて質問が上がりました。

 公明党の今回のPTはちょうど自民党のPTと日程が重なり、各省庁からのヒアリングについて、与党で足並みが揃ったかたちです。公明党においても、省庁の枠を超えた一元的な対策が必要との認識が、改めて広がったようです。

#90 自民党が「IR実施に向けた制度・対策に関する検討PT役員会」第二回を開催 2017/02/15

 自民党は2月15日、党本部で「IR実施に向けた制度・対策に関する検討PT役員会」(自民党IRPT)を開催しました。二回目の今回は公営競技を所管する省庁から担当者を招いてヒアリングを行い、いよいよ本格的な議論がスタートしたかたちです。中央競馬を所管する農林水産省、競輪とオートレースの経済産業省、さらに公営競技全般に関わっている省庁として総務省からヒアリングを行いました。

 このほか会議では厚生労働省が昨年度、全国の関係機関に寄せられたギャンブル依存症関連の相談件数を報告。それによるとギャンブル依存症に関する相談件数は精神保健センターに2,453件、保健所に1,025件にとどまっているそうです。PTの岩屋毅座長は「対策の一環として相談窓口の確立や機能強化などを考えていく必要がある」と話していました。

 自民党IRPTは今後も監督省庁からヒアリングを続け、次回は競艇を所管する国土交通省、スポーツくじ(toto)の文部科学省、遊技としてパチンコを所管する警察庁のそれぞれの担当者を招聘する予定。その後、国内のギャンブル依存症の治療について医療機関からもヒアリングを行い、どのような対策が可能なのか検討を進めることにしています。

(写真)15日の「IR実施に向けた制度・対策に関する検討PT役員会」で挨拶する岩屋毅座長

#89 公明党が久里浜医療センターの樋口院長を講師に依存症対策PTを開催 2017/02/13

 公明党は2月10日、国会内で「ギャンブル等依存症対策検討PT」を開催しました。3回目となる今回のPTでは、独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センターの樋口進院長がギャンブル依存の医療的側面について講演を行いました。

 出席者によると、今回のPTではギャンブル依存症の大きな問題は、アクセスの手軽さといった環境要因にあるという意見が出たそうです。そのほか、アルコール依存症への取り組みをベースに対策を取ることができないかといった検討や、海外のギャンブル依存症データの現状について話し合われました。

 私自身、過去に取材を行った印象として、ギャンブル依存症の問題はさまざまな側面があり、全体像をつかむには多角的な視点が必要になると見ています。これまでスポットライトが当たってこなかったこの問題について、議論が進むきっかけになるといいですね。

#88 日本維新の会が「ギャンブル等依存症対策基本法案」について記者会見 2017/02/10

 日本維新の会は2月9日、参議院に「ギャンブル等依存症対策基本法案」を提出しました。維新は昨年秋の臨時国会で101本の法案を5回に分け、法案提出権を持つ参議院へ独自に提出しており、今回の法案はそれに続くかたちです。参議院への提出には、提出者として同党の浅田均政務調査会長と東徹総務会長、賛成者として同党所属の参議院議員が立ち会いました。(♯87写真)

 提出後の記者会見で維新の片山虎之助共同代表は「(昨年の臨時国会で)IR法案が成立し、その予防の措置も含めて法案を提出させていただいた」と今回の法案提出に至った経緯を説明。浅田政調会長は今回の法案を出した理由として「いまIR・カジノがないにも関わらず、これだけのいわゆるギャンブル依存症者がおられるということを問題視している」と話していました。また、法案を取りまとめた小沢鋭仁元環境大臣は、「既存の公営ギャンブル、あるいは(パチンコ・パチスロなどの)遊技を含めて(法案名を)『等』としている」と話していました。

 今後、与野党と協議して「できるだけ早く立法化を進めていく」(浅田政調会長)とのこと。IR推進法の成立を受けて法案をリードしてきた日本維新の会が、ギャンブル依存症対策の法案化でも他の政党をリードしたかたちです。

(写真)記者団の質問に答える日本維新の会の浅田均政務調査会長(右から二人目)、小沢鋭仁元環境大臣(同三人目)、東徹総務会長(左から一人目)

#87 速報・日本維新の会が「ギャンブル等依存症対策基本法案」を参議院に提出 2017/02/09

 2月9日午後2時、日本維新の会は「ギャンブル等依存症対策基本法案」を参議院に提出しました。(2017/2/9 14:49)

(写真)郷原悟参議院事務総長に「ギャンブル等依存症対策基本法案」を渡す日本維新の会の片山虎之助共同代表

#86 日本維新の会が党役員会で「ギャンブル等依存症対策基本法案」を了承 2017/02/08

 日本維新の会は2月7日、党の役員会で「ギャンブル等依存症対策基本法案」について了承しました。旧・日本維新の会は2013年6月、党として単独でIR推進法案を衆議院に提出。その年の12月の超党派の「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連)所属の自民党・日本維新の会・生活の党(当時)の三党共同での法案提出をリードしました。

 昨年末のIR法案成立の過程のなか、特にIRに対して慎重・反対の立場の国会議員が衆参の質疑を通じて、国内の既存のギャンブル依存症の問題を取り上げていました。一方で、従来からあるこの問題について、IR反対派のあいだでは反対の理由として持ち出されるばかりで、具体的な対策の議論については後回しにされてきました。今回、IR推進をリードしてきた日本維新の会が、ギャンブル依存症対策の法案でIR推進派として議論の先陣を切るかたちになりました。

 役員会終了後、党の馬場伸幸幹事長は「国民の多くが懸念しているギャンブル依存症対策の法案をできるだけ早急に出すべきだという観点のもと、この法案づくりに勤しんできました」と話していました。日本維新の会は9日、参議院に法案を提出する予定です。

(写真)7日の日本維新の会役員会後、記者団の質問に答える馬場伸幸幹事長

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