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数年前にオーストラリア・パースのカジノレポートを投稿した、三木台風こと、(現)ウメポンです。今回はマイナー中のマイナー、インド・ゴア州のカジノクルーズ船をレポートします。すべて2005年3月現在の情報になります。 前回ゴアに来たのは2003年。ビザの問題があってゴア州州都パナジを歩いていたら、「CASINO」の看板が。ネパールにカジノがあるのは前から知ってたし実際行ったんだけど、まさかインドにカジノがあるとは夢にも思ってなかったんでびっくりした。そもそもネパールのカジノが、カジノが許可されていないインドのギャンブル好きが大挙して集まるところというイメージがあったから、余計だ。インドにあるならそれでいいじゃん、みたいな。 帰国してからいろいろ調べたら、どうやらインド全体としては、ギャンブル禁止は大原則らしい。だがゴアは最近まで(ってのは言い過ぎか……)ポルトガルの植民地で、インド全体ではカトリック信者率が高く、経済も豊かで、インドらしくない要素にあふれてる州だ。インドはアメリカなどと同様地方政府の権限が日本よりはるかに強く、その辺の絡みでゴアだけが国全体で唯一、リアルなテーブルゲームをプレイできるカジノを持つ事が出来たらしい。 と言っても陸上では無理で、クルーズ船が出航している間のみという条件付き。こういうのって他の、同様にギャンブルに厳しい国でよく見られる形態のようですな。日本でも考えられているはず。 僕はかつて「カジノで稼いでずっと旅を続けるんだ!」と夢見た時期もあったが、当然のように負けてしまい、その夢はあきらめる事になった。だがカジノはやっぱ好きなんで、今では趣味のひとつになっている。 そこで今回、ゴアに来るのも2回目なんで、せっかくだから「船上カジノ」に挑戦してみようと思ったわけだ。 ところが自分の滞在しているアンジュナビーチエリアで旅行代理店に聞いても、「ゴアにカジノがあるのは知ってるけど、それ以上のことは知らない」という返事ばかり。そこでパナジまで行って、前回の記憶を頼りに川沿いを歩いていると……ありました、カジノゴアの看板。でも入り口はシャッターが半分閉まりかかってて、やってるのかよくわかんない。中に入ってみてもなんだか薄暗く、そのへんの船のターミナルって感じ。このカジノはあくまでも船の上が主体。ここは受付と、波止場なだけだから当然か。 受付で説明を受ける。特に大事なのが服装の規定。「男性のみ、ノースリーブ・短パン・サンダル禁止」というものだった。いつも思うんだが、どうして男性のみがこう厳しい規定を押し付けられるんだろうかと思う。仕方ないんだろうけど。 いったんアンジュナに戻り、会う人会う人にカジノの話を振ってみる。ほとんどの人が「ゴアにカジノがあるなんて知らなかった!」という反応をするものの、一緒に行かない? と言ってもあまり反応してくれない。そりゃそうだ。泥臭いとさえいえるヒッピー文化・レイヴパーティーの根付くアンジュナにおいてカジノ、対極に位置してるといっても過言ではないからなぁ。 約一週間粘ったものの、行く人は出ず。結局、一人で行く事になった。クルーズ船だから、誰かと(出来れば女の子と)行きたかったんだけどねー。 当日17時に、受付カウンターへ。ここで簡単にカジノクルーズシステムの説明。毎日行われるのはサンセットとナイトの2つのクルーズですが、参加方法は三通り。 1.サンセットチケット 500ルピー(子供250ルピー)【サンセットクルーズのみ乗船可】 日没時間帯にクルーズだけを楽しむもの。カジノに入るには別途入場料が200ルピー必要。 2.F&Bチケット 1200ルピー【ナイトクルーズのみ乗船可】 ナイトクルーズだけを楽しむもの。カジノには無料では入れるが、ノン・ネゴシェイブルのチップは付かない。 3.カジノ+F&Bチケット 3000ルピー【サンセット・ナイトともに乗船可】 2に加え、2300ルピーのノン・ネゴシェイブルチップが付く。 他に休日に行われるデイクルーズ(大人1800ルピー、子供900ルピー、ノンネゴチップなし)もあるが、不定期とのことで詳細は不明。 どのコースも無料のバフェが付く。 僕は当然、がっつりカジノを楽しむ3のコース。10人ぐらいのお客と乗り込んだ。ルームが開くのは出航後とのことで、それまでは甲板でナッツ類とジュースでも楽しみながら景色をボーっと眺める。普段の貧乏臭い安宿生活が遠い出来事のように思える。 乗船から30分、17:30出航。早速ルームに行く。ゲームは以下の通り。数字はそれぞれmin-max。単位はインドルピー。 ブラックジャック 3台 100-5000 200-5000 1000-10000 ポントゥーン 1台 100-5000……だったかな? カラベラスタッドポーカー 2台 アンティ10 BET100 (船の名前がカラベラ号というのでこの名前かと。内容はカリビアンスタッドポーカー) 大バカラ 1台 ルーレット 4台 インサイド100 アウトサイド200 お飾り程度のスロットマシンが何台か とはいえ、サンセットタイムは客が一人しかいないので、とりあえずルール確認も兼ねてのんびりやってみることにした。BJの使用デッキ数は6、ちゃんとカットもあって、ディーラーの差込位置は残り1デッキより多い程度のところ。シャッフルマシンよりはるかに気分がいいですねー。 サレンダーなし、スプリット3回まで。ダブルダウンはもちろんすべてにおいて可能。 船はすぐに河口まで行ったかと思うと引き返し、波止場まで戻ると川のど真ん中で停船する。これが18:30ごろ。クルーズはせいぜい1時間ぐらいだ。ここでサンセットのみの客は小船で波止場へ向かい、ナイトから参加の客は小船で来る。 というのも……カジノの営業はあくまでも「操船中のみ」ときれていされているらしく、波止場に着けてしまうとゲームが出来なくなるそうなのだ。 そのままプレイを続け、20:30ごろから一気に人が増えだす。ナイトの客がやってきたようだ。21:00に再び出航する頃になると大変な盛り上がりである、下手に席を立つと再び座るのも難しそうだとがんばってはみたのだが……ノンネゴチップを温存することもかなわず、すべてなくなってしまった。気分転換も兼ねて他のゲームをやることに。 カラベラスタッドポーカーはジャックポットが無い!これだけでもヤル気が失せる。 ポントゥーンも何度かやるがぱっとせず。 大バカラ……実はこれ、いつまでたっても開く気配なし。お客の大半がインド人の金持ちっぽいのだが、彼らにはバカラは興味が沸かないようだ。僕が今まで行ったカジノではエジプト・ネパールで同様の傾向が見受けられる。 ルーレットもお遊び程度に手を出すが、いい目見られず。やはり僕はBJだと、なんとか開いた席に入り込む。好きなラストボックスを取ることは難しかった。他の客は、ムンバイから来たサラリーマンや成金っぽく女性をはべらせた男、いかにもマダムというようなでっぷりとした女性など。アジア人は船全体を見渡しても僕一人で、ディーラーに何度も「マレーシアからですか?」と聞かれる。よく来るみたいだ。日本人だと答えると「日本人は初めてです!」と何度もビックリされた。 このメンバーはなかなか楽しかった。ラストを占めるおばちゃんがベーシックストラテジーを完璧にマスターしており、勘も鋭く何度もディーラーをバストさせるのに成功。ムンバイ男とも何度もハイタッチをする。 ところが、成金親父が席を立ち、連れの女性に変わったあたりから暗転。基本を無視しまくったプレイにおばちゃんが席を立ち、ムンバイサラリーマンも離れる。だがすかさず席が埋まる盛況ぶりに僕は席を立てず……ついに新たにバイインしたチップもすべて溶かしてしまった。うーむ、ゴアの滞在費……せめて今日の参加費分ぐらいは浮かせて帰りたかったのだが。このために靴も買ったしね(笑) 甲板に風に吹かれに行く。ゴアの町はすでに静まり返っており、遠めに見る川沿いの道路も人気が無い。が、甲板にあるステージの姉ちゃんの歌声がうるさくてのんびり眺めていられやしない(笑)。見てるお客もいなくてちょっとかわいそうになってくる。そういやゲームルームも途中から生演奏がはいり、その近くのテーブルの客はゲームでなくそちらにばかり気を取られ、さわぎまくってうるさい限りだった。 食事に行く。カレーも数種類、肉に野菜にアイスにケーキにと盛りだくさん。どれもおいしい。ゴアはインド全体からすると物価も高い代わりに食事もおいしいのだが、やはりこういうところの食事は格が違う。「まじうま!」で、ついつい何度もお代わりしてしまう。 最後に一勝負とがんばってみたが夢潰え、キャッシュが底を尽きてしまった。カードを使うのも嫌なので、そのまま下船を待つことにした。 下船の際、ムンバイサラリーマンがいた。がっちり握手し楽しかったと一言二言。「明日も来るのかい? 私は数日の休みを取って遊びに来てるんだが、また明日も一緒にプレイしたいもんだ」と言われたが、一回だけのつもりだからと言うと、「ではまたどこかで」ということになった。うん、楽しかったよ。ありがとう。 さて、下船時間はなんと3:00。なんでこんな中途半端な時間に下ろされるんだろうか。他の客は自家用車や送迎車、タクシーでさっさ帰って行き、気が付けば僕一人だ。もちろんバスも何も動いてない。おかげでATMでお金を下ろし、400ルピーでタクシー乗って宿のあるアンジュナエリアまで戻ることに。来るときはバスで合計20ルピーも使ってないのに……こんなことならそのへんの100ルピーの宿でも取っておくべきだった。 今回はざっと3万円を溶かしてしまった。インドでの一ヶ月の滞在費にも匹敵する金額だ。やっぱり庶民には厳しい娯楽だなぁとは思いつつも、以前のように旅や人生自体を賭けている訳ではないので気楽なものだ。これからもたまに、カジノで楽しんでいければそれに越したことは無いと思った。数十万単位で遊んでいた昔は懐かしいが、やはり庶民は庶民らしくということなのだろう。 あと、クルーズカジノというのは、話には聞いてはいたがやはり難しい。時間の制限が厳しいのが堪える。それにインド人……品のいい人もいるけど、大騒ぎする人やルールを把握してない人が多いのも困ったものだ。やはり陸にあり気楽に入れるのと違ってクルーズでは、日々練習も兼ねて参加するのが難しいという問題もあるのだと思う。ましてテーブルゲームが出来るのが全インドでこの船だけでは……。 同じくインド人が集まってくるネパールのカジノ(ネパール人が入場不可なので、こちらもインド人ばかり)については、いずれ。
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