リゾカジ カジノレポート

独逸カジノ賭け人のケチケチ旅打ち日記① カジノ「ガルミッシュ・パルテンキルヒェン」

* ヨーロッパ 2014/ 11/ 24 Written by 独逸の旅打賭け人

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  2014年11月4日 カジノ「ガルミッシュ・パルテンキルヒェン」
 
ドイツカジノのほぼ全域の30カ所を制覇し、それなりの戦果を挙げることが出来たが、何といっても大きいのが渡したティップの総額である。単数字に当たった時は配当は35枚、その場合には1枚のティップを渡すのは、ヨーロピアンルーレットでは常識的なルールといってもいい。1戦してトータルで勝った場合はいいとしても、負けた時には何とも悔しいものである。勝った時でさえ、純粋の勝ち分よりも渡したティップの総額の方が多くなるのも、しばしば起きることでもある。もし、一切またはほとんど渡さずに済むとしたら、手にする勝ち分は格段に多くなる。ただし、ドイツのルーレットは紳士の賭け事なので、常識ともいえるルールを逸脱することは許されない。それではどうしたらと考えた時、思い至ったのが単数字に張らないことである。
狙いは、二目に賭ける「シュバル」。当たった時は17枚であるが、賭けたチップの金額がいかに大きくてもティップの必要はないのである。ゾーンを推定して、それにアウトサイドの流れを併せて出目を狙う筆者の戦法から、単数字に濃く賭けることは止めにして、4つのゾーンだけを狙うことにする。


筆者は、37数字の盤面を4つのゾーンに分けて捉えている。
①盤面の中心数字26の左右3数字の合計7数字(12-35-3-26-0-32-15)・・・0/3(ゼロ・スピール)
②0/3の左右の外側5数字ずつの合計10数字(22-18-29-7-28,19-4-21-2-25)・・・一般的な呼び名はないので筆者はこのゾーンを△の印で表わしている。0/3と△の合計の17数字のゾーンは一般的にはG(グロース・セリー)と呼ばれ、一つのゾーンとして捉えられるが、範囲が広すぎるので筆者は二分して捉えている。
③0/3の対面の12数字(27-13-36-11-30-8-23-10-5-24-16-33)・・・K(クライン・セリー)
④△とKに挟まれた26からは3時と9時の方向にある左右合計8数字(17-34-6、1-20-14-31-9)・・・Or(オフラン)
さて、賭け方としてはゾーンで狙うわけだが、ドイツルーレットの主流になっているクイックテーブル(椅子に座って優雅に賭ける本格的なビッグテーブルを小型にして簡略化したもので、全て立ち席で賭ける。クルーピエも1人なのでカジノとしては省力化できる)の賭け面上にはゾーンに賭ける専用の場所があるので、いちいち数字の上にチップを置く必要がない。
ゾーンで賭ける場合は、0/3(ゼロ・スピール)だと4枚のチップ。0と3の間、12と15の間、32と35の間に各1枚が置かれ、離れた26だけは単独に賭けられることになる。△の10数字は各1枚ずつ賭けることが普通なのだが、それでは当たった時に35枚の配当になり、ティップが避けられないので、隣接した数字配置を利用して、4と7の間、18と21の間、19と22の間、25と28の間に各1枚、数字配置で離れている2と29はティップを避けるために、2と0の間、29と26の間に賭け、合計6枚賭けることにする。この賭け方だけはゾーンのスペースに置くことが出来ないので数字の上に置かなければならない。K(クライン)は12数字でゾーンでも6枚賭けなので、問題はない。5と8、10と11、13と16、23と24、27と30、33と36の間に各1枚が置かれたことになる。Or(オフラン)のゾーン賭けはもともと5枚。6と9、14と17、17と20、31と34の間に各1枚、離れている1だけが単独数字となる。このように見てみると、26と1だけが単独なので当たった時はティップが必要。17は34枚の配当になるが、2ヵ所の「シュバル」なのでティップは不要である。

 先の30カ所30戦では20勝10敗。今回は負けた10ヵ所のカジノを除外した20のカジノをこの戦法で攻めてみて、どれくらいのティップが合法的に減らせるかを試してみたい。ゾーンだけの賭け方なので、濃い薄いという賭け方は出来ないが、それなりに大勝ちも大負けもしないはずである。もともと、筆者のドイツでの旅打ちはドイツの街々を巡り歩いて中世の街並みを楽しみ、旨い料理そしてドイツならではのビールやワインをドイツカジノ側の負担で堪能するということにある。先の旅打ちでは1日あたり200ユーロを旅の費用として稼ごうと思ったが、比較的順調に稼げたので、今回は航空券代も含め、1日400ユーロを勝ち分の目標にする。いままでも、ティップでそれくらいは十分に渡しているので、これを渡さなければ手許に残るはずという、たぬきの皮算用である。
 このような戦略を立てて、まずバイエルン地方のカジノを攻めようと、前日11月3日の夕刻、ミュンヘン空港に降り立ったのである。

 ガルミッシュ・パルテンキルヒェンはミュンヘン中央駅からローカル線で80分ほど。雪質の良さに定評もあり、ウインタースポーツのメッカでもある。ドイツ鉄道駅に隣接したツークシュピッツェ登山鉄道の駅からは、アプト式鉄道でドイツ最高峰のツークシュピッツェ(2964メートル)に簡単に登ることが出来る。下りは頂上から鉄道途中駅のアイプ湖駅まで、1000メートルの標高差を一気に降りるアイプ湖ロープウェイで絶景が望める。
今夜の宿は駅真前のホテル・フィア・ヤーレンスツアィテン。部屋のバルコニーから周りの山々が一望できる。クリスマスマーケットが始まる少し前のこの時期、ホテルのレストランはクローズしていた。いくつかの市内のホテルも一月ほど閉めているところもあり、本格的なシーズン前に修理や休養を取っているようである。
ホテルで昼食が取れないので、旧市街を歩いてレストランを探したが、昼に営業していなかったりとなかなか見つからない中で、ウインドーに回転式の焼き機を見せている「鶏の丸焼き」屋が目に付いた。鶏の丸焼きは、ミュンヘンを中心にしたバイエルン地方の名物料理。年に一度のビール祭『オクトーバーフェスト』では毎年何10万羽もの丸焼き鶏がビールと一緒に呑み助の胃袋に納まるのでも知られている。1/2羽で3,1ユーロという安さもあってか、注文する人の列が出来ている。こういうところでは旨いはずと、1/2羽とサラダ、500ccのヘフェ・ヴァイスビールを頼んで、9,2ユーロと安い。店の奥はテーブルがあって、自由に食べられる。仕事途中の昼飯と見られる男はほとんどビールを飲んでいる。ドイツではビールは酒とは見做されないのだろう。
 

入場は15時30分。オープンは15時だが、ある程度の出目が揃ったところから賭ける方がやりやすいので少し遅れて出かけた。
クイックテーブルの3番台の今までの出目は次の通り。カッコ内は出目のゾーンを表示している。
[21(△)-25(△)-26(0/3)-31(Or)-20(Or)-25(△)-28(△)-13(K)-2(△)-17(Or)-3(0/3)-23(K)]
出目の流れは、G(0/3+△)が多出していて、OrもKも弱い。特にOrは2回続いたのが、次に出たときには1回になっているので、この後は出にくいだろう。

ここから参戦。
初投は0/3に4枚。
出た目は、3。17枚戻る。
次は、流れからKと見て6枚。
出た目は、27。これも取れて17枚。幸先がいい。
次の24と2をいずれも0/3に賭けて外し、次の32の時に0/3でなくKにかけてしまい3投外してしまう。チグハグになってしまった。
次の13と33はどちらもKに賭けて17枚ずつ戻る。
どうやら、Orが「死に目」になっているようなので次はGだろうが、0/3に賭けるか△に賭けるか迷い、まあ当りが続いたので、0/3と△の両方に都合10枚賭けてみる。
ところが、出た目は「死に目」になっていたOrの17。34枚戻る目だった。
「死に目」が生き返るかと思って、その後3投Orを狙うもいずれも外す。
-22(△)-10(K)-2(△)
△とKが交互に出ているので、次はKに6枚。
これは予想通り、Kの33。
次は、△に戻ると見たが、Kのリピートの5。
流れが変わったとみて、Orに賭けてみたが、△の7と外す。
次はKが2回続いた後なので、kに2回賭けたが、
-29(△)-34(Or)で外してしまう。
次は、間違いなく△と読むが、
出た目は、0。本来の△のゾーンには0は含まれないが、今回は35倍の当りでティップを渡すことを避けるために、本来の2だけに置かず、0と2の2目賭けにしているので、幸いに17枚が戻った。
0の後は、経験則的にはOrが多いので、Orに5枚。
残念ながら、出目はKの11。
次の、33と30はいずれもKに賭けて取れた。
そろそろ、Orが出そうとみて、Orに5枚賭けると、
狙い通り、Orの17が出た。この数字は2つの「シュバル」に囲まれているので、配当は34枚。しかし、ティップは渡さない。
しばらくはG(0/3+△)は出ないだろう。
次はOrとみたが、11のKで外す。
ここから、より勝率をよくするために、OrとKの両者に賭けてみる(都合11枚)。
次の、8はK分で取れたが、続く7と19はいずれも△で外し、結果的に傷を大きくしてしまった。
△が2回続いて流れが変わったようなので、次も△。併せて0/3にも賭け、都合10枚。
出た目は、何と0。0は△と0/3の両者ともに当たっているので、配当合計34枚。ここでも、ティップは渡さない。△の2と29はそれぞれゾーンの数字の中で離れた位置にあるので、35倍の当りを避けるため、2は0と、29は26との2目賭けにしているので、0と26が出ると当り金額が多くなる効果がある。
0が出て、流れが変わりそうなので、次はKに賭ける。
出た目は、Kの27。配当が17枚戻る。
次もKのリピートと読むが、Orの14。「死に目」になっていたOrが生き返るか。
次は。Orに5枚。
出た目は、Kの10。どうもうまくいかない。
次こそは、Orと5枚。
狙い通り、Orの9
よ~し。Orのツラ目だ。Orに5枚。
出た目は、Orの14。
もう1投、Orだ。
なんと、出た目はOrの中でも、単独数字の1。35枚の配当。ここで初めて、ティップを1枚渡す。
もう1投、Orのツラ。
出た目は、残念にも△の4。
次は、0/3とみたが、Kの30。
今度は、Orに戻るはず。
出た目は狙い通り、Orの9。
次もOrのツラ。
Kの10で外す。
つぎこそ、Orと確信して、Orに乾坤一擲(笑)でWの10枚。さあ、1か17出てくれ!!
カジノの世界には当然のように、神も仏もなく、出た目は、0/3の12。
ここで、終わるのがいいのだが、未練たらしくKに6枚。
出た目は、△の7。
はい、終了です。


手持ちのチップを数えると、100ユーロチップもいれて、10ユーロに置き換えて140枚分。ここから元玉の50枚を引いて勝ち分は、90枚900ユーロ。
渡したティップは僅か1枚、10ユーロで済んだのである。
目標の400ユーロを500ユーロ上回ることが出来た。

数字を追わない賭け方で、ティップを渡さないケチケチ賭けが成り立つかと気掛かりだったが、緒戦ではうまくいった。今までの賭け方では900ユーロ浮けば、ティップは少なくとも20枚200ユーロ以上渡しているのが普通なのである。
30カ所のドイツカジノ挑戦が終わった時に、次は多額のティップを渡さなくて済むようにするために、アウトサイドだけに賭けることとする。と、記したのだが、アウトサイドでの勝負の妙味は、勝った時にその分も加えて、だんだん掛け金の額を上げていって、最後に大きく取るという所にある。これが出来る環境はいつでもあるわけではない。出目の流れが極めて規則的になっているか、ツラが続くかする必要がある。これは、長く「見」をして機会を待ち続けないといけないということである。気の短い筆者には余り適した手法とは思えないことに気が付いて、今回のように4つのゾーンに分けて狙う手法を取りながら、アウトサイドの段取りに適した出目になった時に初めて、攻めることにする。


 まだ時間も早いので、入場前に見つけておいた地方料理のレストランで旨いヴァイスビール(小麦のビール)を飲むことにしょう。
明日は、コンスタンツのカジノを訪れる。


 
 
 



このReportへのコメント(全 2件)

2014/11/25(Tue) 18:07

空回り

新シリーズですね。これからのたのしみにしております。


2014/11/25(Tue) 19:20

独逸の旅打賭け人

空回りさん

少しでもティップを払いたくないという、セコイ発想から生まれた攻め方です。初心者でも使える手法なのでどなたでも、ぜひトライしてみてください。順張りしがちな初心者の方が、慣れていて逆張りして自滅するベテランより戦績はいいかも知れません。いずれにしても、ヨーロピアンルーレットでしか出来ないゾーンを生かした攻め方です。


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