リゾカジ カジノレポート

澳門黄金週間2014 【急】

* マカオ 2014/ 06/ 08 Written by マカオの帝王

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■ 5月6日(火)

いよいよ、実質最終日だ。

リンちゃんが、「マカオで銀行口座を開設したい」というので、リスボア近くの中国銀行か、市内中心部の香港上海銀行を進める。

取りあえずお食事券(300$)を消費する為に、昨日満席で入れなかったリスボアの「日麗」へ向かう。

しかし、本日も予約で満席とのこと。

『確か、下にミシュランで星をとった桃花源(Tim’s Kitchen)とかいう店があったな……』と思い覗いてみると、誰もいない。

特に高級食材をチョイスしなければ、二人で500$位に収まりそうだ。

「アナタ! ここはお店も綺麗だし、雰囲気が良いわぁ♪」とリンちゃん。

それなら、と席に座る。

当方は適当に点心と海鮮チャーハン、それとビールを頼む。
リンちゃんは、何やら辛さそうな炒め物を……

さすがはミシュランに輝く店である。

中華の基本はチャーハンに出る、と言うが、味は上品に纏められており、米はサラサラとしており、出てきた点心もそれぞれ美味しく、リンちゃんも大満足!

有効期限のあるお食事券300$分+差額(約150$)を支払い、御勘定(マイタン)し中国銀行へ向かう。

何故か閉まっている。

火曜日なのに……、と思いつつ、通行人にリンちゃんが尋ねると、「今日はマカオの祭日なので休み」
とのこと。

仕方がないので、今日も“米の飯”を獲得すべく、MGMへ歩いて移動する。

サードベースが空いている台を見つけ座る。

するとリンちゃんが、「アナタ……、今右の目がピクピク動いたのよ。今日は何か悪いことが起きる……」と不吉な予言を口にする。

それを無視し、『MGMのBJで最後に負けたのはいつだったかな……』などと思いながら軽い気持ちで3万$バイインし始めるも、口切りからズブズブと沈む。

“秒速で1万$負ける男”に成り下がる。

更に負け続ける。(リンちゃん大激怒!)

『このままでは全滅だな……』と、半ば覚悟しつつ、リンちゃんに詰られながら(何でプレイを続けるのか!)最後となった2,500$を7番のワンボックスにベットする。

ディーラーは8、こちらはAと7のソフト18で、当然ステイ。

ディーラーが9を引いての17を期待するも、10を引き18でプッシュ……と思いきや、ディーラーが“配当?”として2,500$を付けてくれる。

『当方の7を8とでも見誤ったか、それとも自分が引いたカードを10では無く9とでも勘違いしたか……』

“ラッキー・チップ”を受け取りながら、脳内にWARNINGが大音量で鳴り響く。

『ここ数日、自分はこのMGMの平場のBJコーナーでは目立っているに違いない。また、カジノでは主なテーブルの全プレイを監視用ビデオカメラでチェックしているので、今回のミスによる配当も発見され次第没収されることになる。 それは嫌だ! となると、ここは“三十六計逃げるに如かず”だ!』

リンちゃんに撤収を告げ、テーブルを離れる。

(注)過去の経験上、同じテーブルでプレイを続けていると、ディーラーのミス分を後から請求されるという、理不尽な目にあったことが何度か有るが、別のテーブル(出来ればバカラ等、別のゲーム)に移った場合には、“無問題”。

「それで、どうするよ?」とリンちゃん。
「勿論バカラをするに決まっている。なーに、駄目ならすぐ終わるさ」

どこでも良かったので、ミニマム千$のバンカー6の台に座る。

「アナタ! どっちに張る? 昨日聞いたのだと、えーと、この場合の“路”は……」

「リンちゃん、元々バカラに“路”なんか無いんだよ。全てはまやかしさ。“僕の前に路は無い、僕の後に路は出来る”さ。ちょっと難しかったかなぁ……、兎に角、もしバカラにおいて、何か“路”があるとしたら、それは一つ、オール・バンカーだけだよ!」

そう言いながら、元々無かった筈の“ラッキー・チップ”2,500$をバンカーにベットする。

プレイヤーは何か忘れたが7以下、バンカーは絵札と8のナチュラル8で勝利!

そのまま、“ラッキー・チップ”の2,500$をバンカーにベットする。

次も同じく、ナチュラル8で勝利!

その後も“ラッキー・チップ”をバンカーに張り続け、2回連続勝利!

脳内にディズニー映画 “アナと雪の女王” の日本語吹き替え版の中で、松たか子が歌う“Let It Go”が鳴り響く。

『ありのままの~ 姿見せるのよ― ありのままの~ 自分になるの! 何も 怖くない 風よ吹け、少しも寒くないわ……』

あっと言う間に、5,000$ → 15,000$ になる。

ここでギアをチェンジすべく、赤い5千$チップ3枚と両替する。

「な? バカラの“路”は一本、バンカー・バンカー・バンカーだ。この赤色のチップ3枚が倍の6枚になるか、それとも無くなったら終了さ、簡単だろ?」

頷くリンちゃん。

その後はPBPBPBと一進一退モードに突入するが、引き分けを挟み、ようやくバンカーがチャーシュー(6対7)で勝ち、一歩抜け出す。

『あと2回!』と思うが、ディーラーが次でラストだ、と告げる。

迷ったあげく、赤2枚(=1万$)をベットする。

やる気の無さそうなハウス・ディーラーがオープンしたのは4。

それに対し、こちらは絵札と3ピン!

しかし、一つも付けることが出来ず、6止まりに終わる。

ディーラーがかったるそうに捲ったカードはA。

バンカーシックスで5千$のコミッションを取られるも、兎に角ラストゲームは勝利で終わった。

『何とか、バカラでも“米の飯”を戴くことは出来たかな……』

まだ5千$のマイナスであったが、お腹が空いたのと、リンちゃんの獲得した爪楊枝分を入れると殆どチャラなので、2014年の黄金週間におけるMGMでの戦いはこれにて終了。

(注)帰国後、すぐにMGMからメールで、当方のメンバーズ・カードのアップグレードのお知らせが届いた。どうやら、“勝ち逃げ”は許されないらしい。

いつもの“食八方”で、昨晩の本格四川料理で痛めつけられた胃腸に優しいお粥を注文する。(リンちゃんは、例により何やら真っ赤な肉野菜炒めを注文する)

食べ終わるや否や出口に向かい、タクシーで19時から始まるポーカーのデイリートーナメントに出場する為、CODへ向かう。

何とか間に合った。

参加費:千$を支払い、テーブルに座る。

最近愛用している、パリ土産のカード・プロテクターをテーブル上に置く。

今はポーカーの大きな大会の狭間であり、また中国と日本の黄金週間も既に終わり、居残り組のみである為か、参加者は約20名であった。

今回はノーリバイ、ノーアドオンと、お金の力で復活が出来ない、“ガチ”の勝負であるので、“コイン・フリップ(運任せ)”の勝負はせず、タイトにプレイする。

そうした中、当方のフェイバリット・ハンドの一つ“JT”が入る。

このハンドで参加した時には、いつも『ポーカーの神様、お願いですからフロップは9、8、7のレインボー(=スーツがバラバラでフラッシュの可能性が殆ど無い)が出て、ナッツ・ストレートとなりますように!』と御祈りするのだが、その祈りが久々に通じる!

他のプレイヤーに早々と降りられると困るので、UTGの当方から少しだけベットすると、ボタンがレイズ、BBが更にリレイズを仕掛けてくる。

当方が散々悩んだ振りをしながら、渋々オールインをすると、ボタンがクィックオールイン、BBも同じくオールインと3者オールインとなる(嬉)

ボタンはT、6と一つ下のストレート、BBは98の2ペアだった。

BBがフルハウスに昇格するのだけが怖かったが、ターン、リバーともラグって当方がスクープ(総取り)。

これでファイナルテーブルに残る。

休憩時間にリンちゃん登場。

「アナタ……、今まで退屈だから機械のバカラで一生懸命“路”の勉強をしてたんよ……」

「それで成果は?」

「途中までは上手い事行って、500$が倍に増えたんよ! けど、何故か急に当たらなくなって、全部無くなってしまったんよ……」

「それは仕方が無いなぁ……」

「それでね、絶対挽回するから、あと500$だけ頂戴!」

昔何かで読んだカジノにまつわるジョークで、“例の必勝法は有効である。但し、その効果が出るまで、あと少し時間がかかるので、もう少し資金を送ってくれ”というラスベガスからの電報の話を思い出した。

当方から500$を受け取り、リンちゃん、マシンのバカラで“路”の研究をする為、退場。

休憩も終了し、ゲーム再開。

ブラインドが上がり、生き残りを賭けたオールイン合戦が繰り広げられる。

その中で当方と言えば、昨日の“教訓”を生かし、本日も3位からインマネ(賞金獲得)となる為、オールイン合戦には加わらず、兎に角バブルライン突破を目指す。

残り4人となる。

ここから、しばし膠着状態となるが、メガネの日本人の30代の男性と、当方よりややショートの中国人がぶつかる!

『日本人のお兄さん、頑張れ!』

その願いが通じ、ハンドは忘れたが日本人が勝ち、当方と韓国人らしきもう一人の30代のブラファーの3人のインマネが確定する。

一安心。

機械のバカラに飽きたのか、リンちゃんカムバック。

インマネを告げると、祝儀ゲット(獲得賞金の25%)が決まり嬉しそう。

この時点で、全体のチップ量は約20万点。

メガネの日本人が約10万点、当方が約5万5千点、韓国人が約4万5千点であった。

ブラインドが2,500-5,000となり、フロップが開かぬ状態でのブラインドの遣り取りが続く。

そうした中、当方がBBの時に♠T、♠8という、ちっとも強く無いが、ボードと絡めば面白いハンドが入る。

ボタンの韓国人が12,500点をベットする。

SBのメガネの日本人はダウン。

当方はこれをコール。

フロップ、♢T、♡8、♠3

トップ2ペアとなる♪

韓国人に合わせて、誘いの意味を込め同額の12,500点をベットすると、すかさずオールインが飛んで来る。

勿論こちらもオールイン!

韓国人は♢K、♡Kだった。

フロップでAもドロー目も無いことを確認した上での、渾身のオールインだったが、ターン、リバー共にラグで当方の勝利!

当方の2ペアに目を丸くしながら、韓国人退場。

いよいよ日本人同士のヘッズアップとなる。

インマネの賞金は、1位:8,300$、2位:5,000$、3位:3,300$だったので、これで5千$以上が確定する。

手摺りの向こうに、メガネの日本人男性の奥さんらしい、妊娠中と思しき女性が現れ、声援を送るのが目に入る。

『うーん、嫁さんが妊娠中の男は博打で負けない(負けてなんかいられない)と言う諺が有るが、その妊婦さんがすぐ傍で応援しているとなると、お腹の中の赤ちゃんを含めて3人分の“パワー”に立ち向かうことになるから大変だ……。妊婦さんを長時間立たせるのも気の毒だし、ポーカーでインマネするという当初の目標は達成した。それにまだこれから集美娯楽場での最後のバカラ勝負が待っている。このトーナメントはどちらが勝っても日本人同士だ、さっさと終わらせるか……』

手元に、♡K、♡8という、バカラなら強いがポーカーでは今一つのハンドが入る。

恐らくスチール出来るだろう……、とオールインすると、相手からもオールインが飛んできた。

メガネの日本人男性のハンドは、♣K、♢Q。

キングがドミネイトされており、現状では8を期待するのみ……

死んだふりをしながらボードを眺めていると、8もQも出ないが、フロップで♡が1枚、ターンでも♡が1枚出て、フラッシュの可能性が出てくる。

『♡か8!』

リバーを迎えた時点での、当方の勝率は約25%、バカラで言えばプレイヤーのスタンディング6に対し、バンカーが3枚目で捲れる確率とほぼ同じである。

ディーラーがリバーカードをオープンする瞬間、周囲に『♡も8も出るな!』という3人分の“パワー”にテーブル上が覆われた(ような気がした)

リバーはラグで、当方の2位が決まる。

僅か参加者20人のデイリートーナメントとはいえ、優勝が決まりメガネの男性は嬉しそう。

何でも東京在住で、普段は渋谷周辺でプレイしているとのこと。

当方も2位の賞金(5千$)を受け取る。

互いの健闘を称えつつ、別れる。

「アナタ! 良-かったねぇ」とリンちゃんに元手を引いた賞金(4千$)の25%,つまりジャスト千$を没収される。

これにて今回のマカオ遠征での、ポーカー及びタイパ島での戦いは終了。

タクシーに乗り込み、最終決戦の場であるグランド・ラパへ向かう。

一旦部屋に戻り、荷物を整理した後に集美娯楽場へ突入。
3万$をチップと交換する。
同じ台の同じ番号の席に座る。

そこに武クン登場。
どことなく、顔に生気が無い。

リンちゃんが、「アナタ、いま武クンがディーラーのおばちゃんに何か目配せしたわよ、今晩は危ないよ……」と妙なことを口にする。

兎に角、ここまで来たのだからと、武クンからの予言を待つ。

数回、フリーゲームの後に予言が出る。

過去2日間と同じように、予言のままにプレイするだけでチップを積み上げる筈であった……、のだが・・・・・・???

当たらない。

張りを落とすが、当たらない。

どこまでいっても当たらない。
(勿論、偶には当たることもあるが、予言の平均勝率は3割未満……)

一回しで3万$ → 9千$となり、二回しでそれが2,600$となる。

「アナタ! もう止めよう。今日は何か最初から変よ。このままだと全部無くなってしまう!」

リンちゃんが夜叉となって、当方の追加バイインを阻止する。

勿論、この流れでは追加する気など毛頭無かったが、惰性で手元の2,600$を張る気は有った。

驚異の不的中率75%の武クンの予言はプレイヤーであった。

『上等、上等、それなら鉄板バンカーだ!』

最後の2,600$をバンカーに張る。

プレイヤー:7点。
バンカー:絵札+4ピン!

“ありのままの~ 姿見せるのよ!”と願う。

負の予言的中!

ナチュラル9で、最後に一矢報いる。

25,000$のマイナスで集美娯楽場から撤収する。
(勿論、武クンにご祝儀無し)

撤収したのは良いが、このままでは腹の虫が収まらない。
歩いて隣のサンズを覗いてみるが、前にリンちゃんに「エリエールの社長さんが100億円負けたのがここだよ……」と話したことを何故か覚えており、
「アナタ! 100億円有っても勝てないのに、ここで勝てる筈ないでしょ!」
と尤もな意見を頂戴し、散歩しただけで撤収する。

タクシーに乗り込み、行き先を考える。

『どこだ? 何処なら良い? 最後の戦場に相応しいのは何処だ? 今更橋を渡ってタイパ島に行くのは面倒だ。MGMの不敗神話も途切れた。リスボア? グラリス? うーん……』

目の前にスターワールドが見えた。

いつだったか、ここの2階の片隅にあるブラックジャックで、サクサクと勝ったことを思い出す。

運転手に「ここで降りる」、と広東語で告げる。

リンちゃんに、「1万$だけブラックジャックをする。それが無くなったら部屋に帰って寝る」と話しかけ、何とか了承して貰う。

幸い、2卓しかないBJの内、一つはサードベースが空いていた。

即座り、僅か1万$バイインで、深夜の黄金週間最後の戦いが始まる。

ミニマム300$の卓だったので、最初は様子見で、300$-500$-800$と3ボックスでスロースタート。

おばちゃんディーラーはサクサク飛ぶ。

400$-600$-1,000$にベットアップ。

やっぱりサクサク飛ぶ。

ここはペアのミニマムが50$なので、ペアへのベットは控えたのだが、ディーラーが弱いのでリンちゃんの爪楊枝は順調に増える。

本来なら、600$-900$-1,500$にベットアップすべきであったが、“どうせディーラーがバストするのだから同じことだ……”と理由付けを行い、チップを置くのが楽な500$-1,000$-1,500$にベットアップする。

この辺りから、飛ぶ頻度は若干減ったが、何故か真ん中のボックスにBJや勝てるダブルが良く入り、“横着ベットアップ”が少しではあるが功を奏する結果となる。

バイインの1万$は、短時間で一気に4万$を超えた。

『良し! これで本日のブラックジャックはトータルで+5千$となった。バカラについては、集美娯楽場で“ボロ負け”したような気がしたが、MGMで勝っているので、収支はたったのマイナス5千$だ。双方合わせてプラマイゼロ! 結局、現時点ではポーカーのインマネ分だけプラスだ。この調子で朝まで!』

と、その時、ここまでサクサクと飛び続けてくれたおばちゃんディーラーが、何やら済まなさそうに話し掛けてくる。

リンちゃんに通訳を頼む。

「あぁ、この女の人はこう言うた。『夜も遅いし、お客さんも余りいないので、この台の今晩の営業はもうすぐ終了しまーす。どうしても続けたかったら、後の台はもう暫く営業を続ける予定なので、そちらでどうぞ』だって……」

後の台を見るが、サードベースは空いていず、声の大きな角刈りの大陸人御一行がプレイ中。

何だか意欲が萎む。

「アナタ……、もう疲れた。それにお腹もへった」とリンちゃん。

そう言われれば、本日の晩御飯がお粥だったことを思い出す。

『言われてみればこちらもお腹が減ってきた……。お陰さまで集美のバカラの負けも取り戻し、最終日も何とか“プラ転”出来た。爪楊枝分を合わせれば二束半だ。5日間の稼ぎとしては十分だろう。手仕舞うとするか……』

手元の千$チップ40枚を1万$チップ4枚と交換する。

マネージャーらしき女性が現れ、短い時間でハウス側のチップが大きく減っていることに驚き、おばちゃんディーラーにその説明を求めるのを尻目にしながら席を立つ。

「アナタ、あのおばちゃんは女の人にこう言うた。『さっきの日本人が上手にポンポンと賭けるので、その性で何故かバストしてしまった……』だって」

キャッシャーで交換後、隣のレストランに入る。

ここで昔、この上の階の“何とか貴賓会”のバカラで5万$負けた後、当方をそこに案内したジャンケット屋のジャクソンと一緒に入り、奴のボスと一緒に不味い飯を食べたことを思い出す。

適当にビールと中華風焼そば、それと点心を頼む。

勝利の後だからか、お腹が減っているからか、それとも“美女”と一緒だからか、以前とは異なり、どの料理も大変美味しく感じる。

グランド・ラパに戻り、冷蔵庫から良く冷えた、一缶52.5$のビールを取り出しそれを片手に、デスクの上で最後の“リゾ”を愉しむ。

『7月のシンガポールのオフ会では、香港ドルが使えると聞く。また、そのすぐ後の8月にはマカオの“熱い”夏がやって来る。今回は日本円への再両替は不要、元手を含め手元にある20万$少々は全部このまま日本に持って帰るとするか……』

「アナタ! 今回は勝って良-かったねぇ♪」とリンちゃん。

「まあね。ところで“爪楊枝”は幾ら貯まった?」

「それが良く分からないんよ……」そう言いながら、財布やハンドバックの中から、パラパラとお札を取り出す。

代わりに数えてやると、3万$に僅かに足りない額であった。

そのことを告げると、「アナタ! チップチップ! ちょうど3万$にして頂戴!」と強請られ、結局差額を補填する羽目になる。

ベッドでまどろむと、すぐ朝になった。

チェックアウトし、ホテルからタクシーに乗り込み、直接飛行場へ。

途中で、今回の“黄金週間”の戦いを振り返る。

『BJの勝利は“米の飯”だとして、今回のバカラについては、良くも悪くも集美での武クンの “予言” が全てだな……、“勝ちに不思議の勝ち有り”と言うが、あれは一体何だったのだろう?』

推測① “武クン”にはバカラの結果を見抜く力など無い。最初の2日間、7割以上的中したのも、最終日に7割以上外れたのも、全ては偶然である。

推測② “武クン”にはバカラの結果を見抜く力が有る。最初の2日間、7割以上的中したことからそれは明らかである。但し、何らかの事情(反日精神に目覚めた、祝儀の額が少なかった、etc,etc……)により、最終日には反目を予言したのである。全ては必然である。

推測③ “武クン”には集美娯楽場限定で、バカラの結果を見抜く力が有る。実は彼は店側の人間であり、出目は予め分かっていたのである。それゆえ、小金持ち風の新顔を気持ち良くさせる(カモに育てる)為に最初の2日間わざと勝たせた訳だが、何らかの事情(勝たせすぎた、常連客の“ホエール”から苦情が入った、etc,etc……)により、最終日には反目を予言したのである。全ては必然である。

(この真相については、次回の澳門訪問時に確認する予定)

タクシーが澳門国際飛行場に着いた。

バカラの魅力(魔力)に目覚めたリンちゃんが、空港内の中文書店で109$の「百家樂入門」なる中国語の本を買うと言い出す。

表紙に、“賭博是科学(賭博は科学である)、不是直感(直感ではない)”と書いてある。

パラパラと捲ってみると、「賭博で必要なものが3つ有ります。それは、一;心理資本、二;金銭資本、三;知識資本、です」だとか、「もし座った台で、口切りから5回連続負けたなら、すぐにゲームを中断しましょう……」という意味だと思われる中国語が書かれており、なかなか興味深い。

そうこうする内に、搭乗の時間となる。

こうして2年前と同じく, 文字通りの“澳門黄金週間”は終わった。

『さぁ、7月にはシンガポール、8月には再びマカオだ!』

  (完)

*このレポートはリゾカジ.SNSの日記を転載したものです。


このReportへのコメント(全 2件)

2014/06/11(Wed) 05:27

ロメオ

マカオの帝王殿
おはようございます。完結編もとても楽しかったです。
“イケメン”の武クンについては、推測②が濃厚に思われます。
さらに、武クン自身の“欲¨が路を見失うことになったのかもしれませんね。
ラストの逆張りが、バンカーでなによりでした。
次回作も“美女¨とハッピーエンドを迎えられるように、中国語の専門書を熟読して下さい。
楽しみにしてます。
ロメオ




2014/06/11(Wed) 23:53

マカオの帝王

ロメオさん、こんばんは!

来月は25年振りのシンガポール遠征ですが、本当の勝負は8月の澳門です。

今回捕獲したライオン軍団は、自宅の金庫の中で、あと2か月お休みです。
(それまでは、中国語の本で予習です)

マカオの夏はもうすぐです!


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