リゾカジ カジノレポート

独逸カジノ賭け人のケチケチ旅打ち日記⑧ カジノ「バート・キッシンゲン」

* ヨーロッパ 2015/ 04/ 06 Written by 独逸の旅打賭け人

コメント( 0)

 2015年1月28日 カジノ「バート・キッシンゲン」

 今日は、バイエルン州の北端のカジノ「バート・キッシンゲン」に臨むのだが、バート・キッシンゲンはヴュルツブルグから旧東独のエアフルトへ向かうローカル線の支線の終点にあたる山あいの町。
このカジノは、以前は15時オープンだったが、現在は18時になってしまった。ただし、日曜日だけは15時にオープン。30年くらい前の最盛期には、4台ある本格的なビッグ・テーブルが多くの賭け人に囲まれて賑わっていたが、最近は同じカジノとは思えないほど閑散としている。4台のビッグ・テーブルは全てクルーピエ1人のクイック・テーブルに置き換わっている。

 今回の旅打ちも、ドイツ鉄道のレイルパスを持っているので、鉄道は乗り放題。今日の昼食は、乗換駅のヴュルツブルグを通り越して、ニュールンベルグまで足を伸ばし、ドイツで最も美味いといわれる焼きソーセージの『ニュールンベルガー』を食べることにする。
ニュールンベルグは、城壁に囲まれた中世そのままの町である。城壁に連なる町の北方の高台には、「カイザーブルグ」という古城が聳えていて、ここからは市内が一望できる。ニュールンベルグ中央駅の駅前から城壁が聳えていて、フン族が作った円形の塔楼の脇の城門を入ればすぐに旧市街。この市街は第二次世界大戦で連合国側に徹底的に破壊されたのだが、戦後、残った瓦礫や破片を集めて再構築するというドイツ人ならではの熱意と努力で、現在はものの見事に再現されている。
 ドイツのソーセージは世界的にも知られているが、地方や町ごとに異なったものが作られている。町の名前の後にerを付けてソーセージの名前になっている。フランクフルトの「フランクフルター」、ミュンヘンの白ソーセージは「ミュンヘナー」、チューリンゲンでは「チュウリンガー」、バンベルグは「バンベルガー」、ニュールンベルグでは「ニュールンベルガー」、そしてハンブルグでは「ハンブルガー」、おなじみのハンバーガーである。筆者は、これらドイツ各地のソーセージの中で群を抜いて美味いのは、焼いたニュールンベルガーと確信している。市内には、このニュールンベルガーを専門に食べさせる店が5、6軒あるが、その中でも最も美味い店は、マルクト広場の傍にある『セバスチャン教会の傍の焼きソーセージ屋』と名付けられた店である。昼前の開店時から夜遅くまで、客の切れることがないほど流行っている。相席などは当たり前、椅子が一つ空けば誰かが座るほどの込み具合だが、みんな和気合い合いにこのソーセージを楽しんでいる。いわば、「焼きソーセージ居酒屋」といった雰囲気。店の中央のソーセージ焼き場で炭を使って、テキパキと焼いているので、注文してから待たされることもない。
ソーセージの大きさは大人の中指くらい。これを6本、8本、10本、12本で注文する。昔ながらの錫の皿に入れられて席に届けられるが、12本だけはハート型の錫の皿。使い古されたこの皿の風情はひとしおである。ソーセージには、ジャガイモサラダかザワークラウトかの好みのサラダが付いている。
筆者は35年前位からこの店に通っているが、いつも12本の焼きソーセージにジャガイモサラダを付けてもらい、ホースラディシュ(西洋わさび)を別に頼む。これが焼きソーセージにことのほかよく合う。ビールは地元のタウハー・ビールのヘフェ・ヴァイスにフランケン・ワインをグラスに1杯。これが、定番。

 ニュールンベルグからヴュルツブルグに戻り、バート・キッシンゲン行きのローカル線に乗り換える。この列車はエアフルト行きの列車に連結されていて、途中駅で切り離されてバート・キッシンゲンに向かう。
バート・キッシンゲンの駅前にはタクシーと列車接続のバスが待っているくらいで、何もない。駅は少し高台にあるので、旧市街には坂を下って10分位。
カジノはクアガルテンの端、ザール川の中洲にある。
この地で泊まる定宿は、「シュタイゲンベルガー・パーク・ホテル」というドイツでの高級ホテルチェーンの一軒なのだが、数年前に閉鎖してしまった。今回その代わりに泊まるのは、「カイザーホフ・ビクトリア・ホテル」というシュタイゲンベルガーのすぐ並びのホテル。"ビューティ&スパ"が標榜されているだけに温泉地のリゾートホテルである。いずれのホテルもカジノから近く、歩いて5分とはかからない。シュタイゲンベルガーのホテルはすでに取り壊されて、空き地になっていた。
 

 ホテルにチェック・インして、カジノのオープンまでには時間があるので、行き付けのスーパーに水とビールの仕入れに向かう。この辺りはフランケンワインの産地になるが、地元産の珍しい赤ワインが格安で売っていたのでこれも1本買ってみる。ドイツでのワインはなんと言っても白ワインが主流。最近は赤ワインも作られているが、フランスワイン等と比べるとお世辞にも美味いとはいえない。その中でもフランケンの赤ワインは珍しいので今晩飲んでみよう。

 

 オープンは18時だが入場は少し遅らせて、18時20分。2階のプレイルームに上がると、稼動しているのは1番台のクイック・テーブルだけ。このカジノには4台のルーレット・テーブルがあるが、以前は全てビッグ・テーブルだったが、今は全てクイック・テーブルに換わっている。

 すでに6投が投げられているが、賭け人は誰もいない。
初投からの出目は、次のとおり。
21(△)-11(K)-8(K)-36(K)-2(△)-27(K)

[筆者はヨーロピアンルーレットの37数字の盤面を4つのゾーンに分けて捉えている。
① 0/3(ゼロ・スピール・・・盤面の中心数字26の左右3数字ずつの合計7数字のゾーン)・・・4枚賭けることで、0、3、12、15、32、35が出た時は17倍、26が出た時のみ35倍の配当。
② △(筆者独自の概念で一般的な名称はないが、0/3の外側5数字ずつの合計10数字のゾーン)・・・6枚賭けで、4と7、18と21、19と22、25と28の間にシュバルで各1枚、離れている2と29は単独で賭けると35倍になってしまうので、2は0と、29は26とにシュバルで賭けてティップを避ける。配当は各数字とも17倍。
③ K(クライン・セリー・・・0/3の対面の12数字のゾーン)・・・6枚賭けで、5と8、10と11、13と16、23と24、27と30、33と36の間にシュバルで各1枚が賭けられ配当はいずれも17枚。
④ Or(オフラン・・・△とKのゾーンに挟まれた左右合計8数字のゾーン)・・・6と9、14と17、17と20、31と34の間にシュバルで各1枚、離れた1だけは単独数字に置かれ当たれば35倍になる。17はシュバルが2枚で34枚だがティップは不要。
要するに、26と1だけは当たれば35倍になってティップの対象となるが、それ以外の数字は17倍で済むのである。
賭け盤のゾーン賭けには、G(グロース・セリー)の表示があって9枚のチップで17数字をカバー出来るようになっているが、このGは0/3と△のゾーンを合わせたもの。範囲が広すぎて賭け効率が悪いので、筆者はこのGを二分しているのである。]
また、今回の旅打ちから出目表の書き方を変えた。原則、数字に賭けずゾーンだけなので、賭けたゾーンにあらかじめ斜線を引いておく。出た目は○で記入するので、当たれば斜線と○が重なることになる。「見」の場合、出目数字の欄にあらかじめ斜線を引くことにする。

 1番台専用のカラーチップがあるので、一番目立つイエローを10ユーロと指定して50枚受け取る。同時に玉が投げられて、
出た目は30。Kの数字である。
この時、中年というには少し若い、小太りの女性の賭け人が登場。筆者と同様に台付属のカラーチップを5ユーロと指定したのだが、財布から出したのが札ではなく、このカジノのチップ。100ユーロのチップを3枚出してカラーチップを3本(60枚)受け取っている。この時間にカジノのチップを持っているということは、昨日以前に獲得したチップをそのまま持って帰ったのだろう。常連の賭け人と思われる。
この女性の賭け人はすぐに賭け始めたが、O/3のゾーンに4枚、Kのゾーンに6枚張っている。まだ、数字には賭けていない。
玉が落とされて、
出た目は29。△の数字で、この賭け人はチップを失う。
ところが、この賭け人は次も0/3とKに併せて10枚張った。
出た目は、25で△の数字なので、外れてしまう。
その後も、同じように0/3とKに併せて10枚の張り。今回は26を中心にして35、3、26、0、32の数字にも2枚ずつ張っている。
ここまで見ていた筆者もここから参戦。
初投からKが強張っているので、Kに6枚。
出た目は、26。0/3の中心数字で、筆者は外すも、かの賭け人は見事一番大きな数字を当てて配当は105枚。
次こそ、Kと読んでKのゾーンに6枚。
出目は11。これは取れて、17枚の配当。
かの賭け人は、相変わらず毎回0/3とKのゾーンに賭け続けているので、数字の分も含めてしっかり取っている。毎回0/3とKに賭けることが分かっているので、クルーピエも配当分から10枚を外して、自動的に0/3とKのゾーンに置いている。他人の賭け分を気にしていると、気が散るのでここからは見ないことにする。
この辺りから、数人の男性賭け人が参加。賑やかになる。

初投から出ていない0/3が出たので、この辺りから0/3に寄りそうと2投続けて0/3に賭けたが、
-6-5 と、外してしまう。
それでは、同じ「死に目」になっているOrをと狙うも
出た目は5、Kのリピートである。
こんどこそ、Orと狙って
出た目は、14。これは取れて17枚。
次は、Kに移ると見て、Kのゾーンに6枚置く。
残念にも、Orの20が出た。Orに置き続ければよかった・・・
次は、Kだろう。
これは、5が出て取れたが、かの賭け人は相変わらず、0/3とKには賭け続けていて、この数字ではだいぶ取れたよう。先ほどのOrの6からKの5に移ったことに習えば、天与の目であるので当然ともいえる。
次の目だが、0/3も△も、すなわちGのゾーンが久しく出ていない。これを見切ってOrとKの両者に都合11枚。
ところが、何ということだ!! 出目は、0である。岩盤と狙った時にこんな目が出る。カジノの神のいたずらか?
-10-34-20-26-29-10-1
0から1までの8投を全て外して、手持ちのチップもなくなったので再両替。
ゾーンだけに賭けて、ここまで外すのは珍しい。裏目裏目が続いているのだ。

次も0/3とOrを併せて狙ったが、
出目は、Kの33。Orの1の隣の数字。
次は同じように、0/3とOrを併せ掛け。
3が出て、これは17枚。
次の14と4は外してしまったが、
その後の1は取れた。1枚をティップとして渡し、34枚を受け取る。
ところが、その後がいけない。
-16-5-30(これは見)-10-36のKの5連続目を外してしまう。全く、何としたことだ。
かの賭け人は賭け盤の中央に立って、この連続目を一人舞台で大きく稼いでいる(当然、0/3とKには相変わらず賭けっぱなし)。
この5連続目が終わった時に、かの賭け人は手元の相当の枚数の100ユーロチップを持ってキャツシャーに現金との交換に行っている。

次はOrを狙ったが、
出目は、6で久しぶりに配当を得る。
0/3も狙っているのだが、「死に目」の状態から抜け出せないようだ。
次は0/3の目と読むも、
Kの11が出て、スカ。もう、0/3は捨てよう。
と、なれば次もKと、6枚賭け。
これは、36が出て取れた。
次の2と15は外した。捨てた0/3がすぐに出るとは・・・ついていない証左。
次の25は0/3と△の両者に賭けて、かろうじて取った。
-8-31の2投はチグハグな賭け方になって、取れず。
次の12は、0/3と△の援用で取れた。
その後の -23-32-29の3投はチグハグになってスカ。
かの賭け人は相変わらず、調子が良さそう。
次の18は、0/3と△の両賭けで取れた。
次のOrの9は外したが、
その後の32は、0/3と△の両賭けで取れたが、10枚賭けて17枚が配当なので、当たっても思うようにチップが増えないのがつらい。
ここまで、チップは60枚以上のマイナスになっている模様。どうも、今日は出目がバラバラで読めない。
0/3とKに毎回置き張りにしているような賭け人の後塵を拝するとは情けない限りなのだが、反騰のきっかけが全く見えない。

次の出目は13。
0/3と△併用でのGのゾーン賭けもこの1投では外してしまう。
今日は戦にならないので、この辺が止め時なのだが、好調を続けるかの賭け人が目に映って止めにくい。
次は「見」としたのだが、出目はKの10で、かの賭け人の前には当りのチップが相当置かれた。う~ん。
次の18は0/3と△の両賭けで取れたが、0/3は「死に目」になっているようだ。
しばらくは出ないと思って無視しよう。
次はKに戻ると読んだが、
16が出て、これは読みの通り。
さあ、次ももう1投Kと思ったが、
何と、出た目は17である。しばらく出なかったOrの数字だが、これが取れれば34枚になる。
次はKに戻るだろう。
出目は30で、これは当り。
次は、ジグザグでOrと思ったのだが、
残念にも、Kのリピートで11。その前の30の隣の数字。
次はOrだと思うのだが、自信もないので「見」。
そんな時には、意外と当たるもので、出目はOrの31。
Kの出方が多いので、かの賭け人も力が入っている様子。やはり、他人が勝っているのは面白くはない。当然、毎回、0/3とKには賭け続けている。
Kが続くと見て、次の2投 
-4-6は落としてしまう。
次の36はKの3連続だが、これは取れて17枚。
次は、Orに流れそうでもあるので、KとOrの変則2ヵ所賭け。
出た目は、Kの23。Kが4投続いている。
次は間違いなく、Orに戻るはずと5枚賭け。
残念にも、Orにはならずに、△の29。
次はOrかKかで、両所に11枚賭け。
ところが、「死に目」と見切っていた0/3の中心数字26が出た。
かの賭け人はニンマリ。ここはだいぶ押さえていたよう。筆者は絶望。
さあ、止めるぞと思いながら、0/3の後はOrの経験則から、Orに5枚。外れたら止めるぞの意気込み。
一応当り。出目は14。こんな時は、1か17でも出てくれればいいのだが・・・
次の25をKに賭けて外し、その次をG(0/3と△)狙いで11が出て外し。文句なく撤退。
かの賭け人は相変わらずの一人舞台。他の賭け人もタジタジの感。
筆者も翻弄され続けて、全くいいとこ無しである。

戦績は、マイナスの71枚、710ユーロ。ティップは別途に1枚、10ユーロ。
まだ、レストランは開いている時間なのだが、カジノに来る前にスーパーでワインやパン、ハム類の仕入れをしてきたので、負けたこともあって静かにホテルで過ごすことにしよう。
しかし、本当に今日はいいこと無しだった。

明日は、モーゼル川沿いに遡上し、トリアーのカジノを目指す。


このReportへのコメント(全 0件)

コメントの投稿

投稿するにはログインが必要です。
会員登録がお済でない方は≫コチラ

PASS: