リゾカジ カジノレポート

新年快楽2011! 【Q】 (澳門的大年夜)

* マカオ 2011/ 02/ 03 Written by マカオの帝王

コメント( 4)

■ 12月29日(水)
 
重苦しい気分で昼前に目覚める。
本日のゲーミング種目を考える。 
ポーカー・・・ノーサンキュー
バカラ・・・×!
消去法でブラックジャックを選択。 

バスに乗りリスボア前で降り、今日も今日とて昼過ぎにMGMへ向かう。
しかし、お気に入りのBJ卓が空いていない。
いや、空席はあるのだが、インディアンのように、髪の毛を後ろでしばっている“チョンマゲ親父”が、当方のお気に入りのテーブルの指定席である7番、6番、5番にそれぞれ300~500$を賭けてプレイ中であった。
仕方なく、禁煙エリアのBJ卓のラストボックスに座り、バイイン2万$でプレイを開始する。

流れが良くない。

タバコが吸えないので、アイスコーヒーを頼む。
しかしこれがいつまで経っても出てこない。

再度リクエストする。
出てこない。
「さっき頼んだアイスコーヒーは一体いつになったら出てくるのだ!」
と広東語で文句を言う。 
すると、ようやく無愛想なおばちゃんウェイトレスがお盆でアイスコーヒーを運んできた。
一つ、また一つ、そしてもう一つ。
テーブルの上に、3つのカップが置かれた。

喉が渇いていたので、一杯目を一気に飲み干す。
二杯目は普通に飲む。
しかし、幾ら何でも、甘ったるいこちらのアイスコーヒーを3杯は飲めない。
バイインの2万$が溶けたので席を立つ。

『一杯1万$の、まずいアイスコーヒーだったな……』

バカラ台で、1万$一発勝負をすることに決める。
プレイヤー・・・4
バンカー・・・7
プレイヤー・・・4+2=6で届かずバンカー・ウィン!
次は調整でバンカーに600$だけベット。
これも勝ち、MGMを後にする。

リスボアへ向かう途中でウィーンを通る。

昨日、6連敗で1万5千$負けたウィーンのバカラ台で足が止まる。
再び1万$一発勝負を挑むことにする。
バンカーに1万$、バンカーペアに端数の50$をベットする。
プレイヤーは1.
バンカーは7が二つで4.
まずは幸先良く、バンカーペアをゲット!
プレイヤーの3枚目はあっさりピクチャー!
何とか本日の収支をチャラに戻す。

MGMに戻るが、お気に入りのBJ卓は、依然 “チョンマゲ親父” がしみったれたプレイを続けていた。

『おっさん! 500$やるから(千$は多すぎる)その席を譲ってや!』 と、心の中で呟く。

断念してグランドリスボアに向かう。
良く考えてみると、今回マカオにきてちゃんとしたものを食べていない。
元々、食べ物には拘らない方だが、手元にはリスボア系列で使える “お食事券” が千$分以上有る。
これには有効期限があるので、今回の滞在期間中に使わないと紙屑になる恐れがあった。
従って、普段は行かない、グランドリスボア内の“ドン・アルフォンソ・マカオ1890” に向かう。

各テーブルごとに吊るされた赤いシャンデリアが美しい。
普段はパンなど美味いと思ったことなど無いのだが、有名な自家製オリーブ・オイルをつけて食べたパンは美味しかった。
ただし、ワインは予算オーバーになるので飲み物はビールにし、前菜とスパゲティ、それにメインには何だか良く分からない魚料理をオーダーする。
これがスロー・フードの原点かと思いつつ、南イタリアの太陽を感じながら美味しく戴いた。
(ただ、いかんせん大食いの当方には、量が少なかった)

『まぁ、お食事券を有効に使えたので良しとするか?』
(なお、このお食事券の内、500$分はリゾカジ・メンバーの“ともやん”さんからお譲り戴いた分でした。この場を借りて、“ともやん”さんにお礼申し上げます)

満ち足りた気分で、“ドン・アルフォンソ・マカオ1890” を出た直後、地獄が待っていた。

リスボアのエリートルームで、バカラ開始。
負ける、ズルズルと負ける。
リゾカジ・メンバーの皆さんとお会いするも、お互い水面下でもがいている様子の為、会話も弾まない。

結局、5万$が溶け、今回のマカオ遠征のトータルでもマイナスとなったところで手仕舞いとする。

タイパ島へと向かう。

すぐにマンションで寝る気になれず、宿の前の格蘭酒店(がらん・じゅーでぃん)の中にある、24時間オープンのオールマシンのミニカジノ 「モカ」に入る。
絞り機能付のバカラ台に座る。
200$でスタートする。
BBBPBBBBPBBB!
毎回バンカーに、200$のフラットベットながら、1500$勝つ!
一日の最後を勝利で飾るという、ささやかな目標は達成された。
宿に戻り、眠りに付く。


■ 12月30日(木)

何やら、体調がおかしい。
胸に手を当て、よくよく考えてみると、今日でマカオに来てから一週間目であることに気が付いた。いつもならとっくに(勝つにせよ負けるにせよ)終了して帰っているところだ。
『ふーむ、いささか熱い勝負をやり過ぎたかも知れないな……』
財布と相談し、“リハビリ” モードに切り替えることにする。

午後2時 グランドリスボアのポーカールーム。 参加費50$! のデイリートーナメントに申し込む。

『今日のTDは、あの“オリビア・ダナム”じゃないみたいだな……』
周囲を見渡して思った。

グランドリスボアのトーナメントに出たことのある人なら分かると思うが、ここの女性TDは、米国の脚本家:JJエイブラムスの最高傑作!との呼び声の高い、海外ドラマ “フリンジ” の主人公であるFBIの美人捜査官 “オリビア・ダナム”と本当に良く似ている。
頼りない男のTDより、よほどしっかりしていると、いつも彼女を見ていてそう思う。

閑話休題。

マカオのカジノで、一手何千ドルも賭けての勝負を朝から晩まで続けていると、ふと休息が欲しくなる時が有る。
けれど、悲しき “ナチュラル・ボーン・ギャンブラー” としては、観光やマッサージでは、残念ながら休息にならない。

『昨夜のリスボアのエリートルームでの大玉をやりとりしたバカラの傷を何かで癒したい……』 そうした今の心境に、この参加費50$のトーナメントはピッタリだった。

参加者は約50名、皆気楽な雰囲気で、トーナメントの開始を今か今かと待っていた。
右隣の席は空いていた。
そこに、背の高い白人青年が喚きながら現れた。

「Oh シット! オレはこんなしみったれたトーナメントなんかにエントリーする気は無かったんだ! キャンセルしてくれ! 今すぐキャッシュゲームの方に移りたい」

そう声高に主張する白人青年に対し、背の低い、本日の男性TDが諭すように言った。
「残念ですがそれは出来ません。貴方はこのトーナメントにエントリーした以上、これが終了してからでないと、リングには移れません」
喚く白人青年。

トーナメントの開始が宣言される。

兎に角、目の前に配られたカードを確認する。
5のポケットだった。
頭の中に“悪い考え”が生まれる。

親切めかして、白人青年に、浮んだばかりの“悪い考え”を提案する。

「一つ“良い考え”がある。そんなにリングがしたいのなら、このファーストハンドでオールインすれば良いんだよ。負けても失うのは、リングのブラインド並みの50$だけだ。もし勝てば、負けるまで連続でオールインすれば良い。簡単だろ?」

白人青年は一瞬考えた後、ちらっとハンドを確認し、席に座り、「OK! アイム オールイン!」とチップを前に差し出した。

『しめしめ……、どうせ大した手じゃない筈だ。5ポケでも十分勝算は有る。優勝してもプライズはしれてるが、トーナメントを楽しむ為には取り敢えずダブルアップしておかないとね♪』
開始早々、いきなり二人のオールインが出たのに気後れしたのか、次々とフォールドする中、ボタンのポジションの老人が長考の後にオールインを宣言する。
TDが「ショウダウン!」を促す!

白人青年・・・♠9、♣5
当方・・・・・・・♠5、♡5
老人・・・・・・・♢A、♣Q

『よし、ここまでは予想の範囲内だ。 そのままぁ-!』

フロップが開く。
♠J、♢8、♡4

ターン・・・♣2

当方のトリプルアップまで残り1枚!(A,Q,9以外!)

しかし、ポーカーの神は(もし、そんなものがいるとしたらだが……)どこまでも気紛れだった。

リバー・・・♢9

「Oh my God!」白人青年の、嬉しさと戸惑いの入り混じった叫び声が右の耳に突き刺さる。

トリプルアップしたチップを、取り合えず掻き集める白人青年を横目に見ながら、休息を求めて申し込んだ参加費50$のデイリートーナメントは、始まりと同時に終わりを告げた。

その後は、余り絵にならない展開となる。

グランドリスボアの平場のバカラであっさりと2万$勝つ。
(途中で懐かしい、元リゾカジ・メンバーのセバタさんに出会う。今回の調子は今一つ、とのことであったが、以前と同じく美しいバカラだった。今回特に感じたことだが、全ての古き良きバカラ・プレイヤーは皆、滅びの過程にあるように思われた。 けれども、その姿はあくまで美しかった……)

ただ、その足で向かったMGMで、依然として当方のお気に入りのテーブルを占領する“チョンマゲ野郎” を横目に見ながら、しぶしぶ隣のテーブルでプレイをするものの、あっけなく2万$負け、本日の収支がチャラになったところで手仕舞いとする。

忌まわしいリスボアのエリートルームに向かう。
勝負はせずスタッフを呼び、セカンドバイインの分で元旦の夜のリスボア・ロイヤルタワールーム宿泊券を、サードバイインの分でミシュラン2星レストラン『桃花源』のディナー券を貰う。

『これが5万$の代償か……、割に合わないものだな』

とにかく、成すべきことは済んだので、本日の予定終了。
タイパ島へ向かう。


■ 12月31日(金) 大年夜(=大晦日)

新年を日本で迎える為、Oさんが一足先に日本へ向け出発する。
別れ際にOさんから、「自分の手元にある香港ドル(約1万$)と日本円を両替出来ないか?」と尋ねられる。
手持ちの香港ドルが手薄となっていたのでこれ幸いと、親衛隊より新札10枚を分離し、Oさんの9500香港ドルと両替する。(ほぼ、銀行レート)
新札なのでOさんは、「おっ、これでこのままお年玉に使える。日本に帰っても銀行は休みだし、どうしようかと思っていたが、ちょうど良かった」と嬉しそうだった。
今回のマカオ長期遠征もプラスだったとのことで、意気揚々とOさんは旅立って行った。

残された当方とUさんでランチ。
どこにするか悩んだが、当方のマカオでのイチ押しの“ポンテ16”の6階にあるレストラン “ミストラル” に決定。

二人なのでタクシーで移動する。
いつも思うが、ここのランチ・ビュッフェは、コスト・パフォーマンスの点でマカオ一だと思う。
僅か128$で、中西(中華料理と西洋料理)だけでなく、和(日本料理)まである。

中華にはもう飽きた。
醤油味やわさび味が恋しくなった。
けど、懐は寂しい……
そんな時はここ、ポンテ16の“ミストラル”が貴方を暖かく迎えてくれることでしょう。
(別に店の回し者ではありません)

当方は寿司と蕎麦を山盛り取る。
久しぶりの日本の味に舌が喜ぶ。

Uさんを見て驚いた!
生牡蠣、生牡蠣、生牡蠣!
プレートが全て生牡蠣で埋め尽くされている!
「僕、生牡蠣が大好物なんですよ。いやぁー、まさかマカオで生牡蠣の食べ放題があるなんて♪」 喜色満面の様子で、Uさんはひたすら生牡蠣ばかりを食べ続けた。

昔、ロサンジェルス・ドジャースのラソーダ監督が野茂投手とロスの寿司屋に行った際、
「まずツナをくれ、次もツナだ。もっとだ、もっとツナをくれ。最後もツナだ。」
とツナだけを食べ続けたそうだが、Uさんからはそれに近いものを感じた。

「いやぁー、ここは雰囲気も良いし、その割りに空いてるし、また彼女と来ようかな……」
ま、何であれ好物の生牡蠣を食べ、Uさんが満腹になったところでお開きにする。
ポンテ16のカジノを覗くが、地元民と大陸からの観光客が多く、勝負の場所としては今一つな為、プレイはせず。

その代わりに、“マイケル・ジャクソン・ギャラリー”なるものがあり、ここでUさんが記念にマイケル・グッズ(手袋型のキーホルダー)を買う。

その後は歩いてリスボアへ向かう。

途中で世界遺産のセナド広場を通り、クリスマス&新年のデコレーションを見る。

これにて今回のマカオ観光終了。

Uさんと共にMGMへ向かう。

昨日までは比較的空いていたが、さすがに大晦日のせいか、バカラ/BJともに混雑していた。
思うようなテーブルに恵まれず、バカラ/BJ双方で約3万$、見せ場らしい見せ場もなく、負け散らかす……。

気分転換に、“いつ行っても無料” のMGM内のレストラン、「食八方」に行く。 (試しにポイントを確認すると、約7千$強残っていた)

ここでUさんとしばし歴史談義(マカオの成り立ち、キリスト教におけるカトリックとプロテスタントの違い、第2次世界大戦と “元祖マカオの帝王:スタンレー・ホー” の関わり、等)の末、互いの幸運を祈りあって別れる。

『遂に一人になった。 ここでちょっと棚卸しだ。 現時点で約5万5千$の負け。残された時間はあと36時間。本隊の生き残りが約4万5千$、Oさんと両替した増援部隊が約1万$、予備兵力として親衛隊(日本円のキャッシュ)が約40万円+独立武装親衛隊(各種国際キャッシュカード)が約3万$。まだ戦力は有る。しかし、流れはずっと下降線を描いたままだ。このまま終了するか……、いや! マカオの帝王の辞書に、“負け逃げ” の文字は無い。 最後まで戦うのみ! となれば最終決戦の場は決まった!』

新年を明日に控え、イルミネーションで煌くマカオの大年夜(=大晦日)に、“元祖マカオの帝王” ドクター・スタンレー・ホーの夢と称されたグランド・リスボアホテルに向かい、今や手負いとなった “マカオの帝王” は一歩ずつ歩き出した。


【急】 に続く。


このReportへのコメント(全 4件)

2011/02/04(Fri) 22:25

bori1000man

マカオの帝王様  こんばんは。

 とても 面白すぎます…

偶然では ありますが その時期(年末年始) 私もマカオにいました。

 ギャンブル歴は長いですが、マカオは、まだ 5回ほどで
 大変参考になります。

12月31日は、グラリスにて、大小をし、カウトダウン見学…        

そして、1月末から 又 マカオで、2日に帰国しました。

まだまだ マカオは素人なので 勉強させていただきました。

有り難うございます!!


2011/02/05(Sat) 07:11

cvmasa

マカオの帝王様、こんにちは。

いやあ、厳しい戦いが続いていましたか。残念です。

特にリバーキャッチをされた場合の悔しさ、本当自分に腹立ちますwww

モカ行かれたのですね!私もあそこの絞れないCPバカラの対子賭が成功するかどうかを楽しみにしています。(案外来るので2時間くらい熱中したことあり!)

折角、帝王様が十六浦のビュッフェを語られているので次回遠征時は絶対行きます。

では「急」を楽しみにして失礼します。

また質問です。
「時期や曜日にもよると思いますが十六浦のビュッフェは混み合いますか? 15時あたりに時間をずらした方が良いですか? それとお勧めの食材あれば教えて下さい」


2011/02/06(Sun) 19:54

マカオの帝王

bori1000man さん 新年快楽! (旧暦ならちょうど今頃)

澳門的大年夜(=マカオの大晦日)にはすぐ近くにいたのですね!

マカオには述べ約200回遠征しましたが、それでも行く度に新たな発見が有ります。

当方のレポートが、少しでも参考になれば幸いです。


2011/02/06(Sun) 20:06

マカオの帝王

cvmasaさん こんばんは!

モカは暇潰しにはちょうど良いです

十六浦のビュッフェの良い点の一つは、いつ行っても空いていることです。
なので、普通に昼過ぎに行けば良いと思います。
(15時あたりだと、終了している筈です)

また、お勧めとしては、Uさんじゃないですが生牡蠣です。

ポンテ16に泊まるのもお勧めです。

それでは!


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