リゾカジ カジノレポート

『リゾvs.カジvs.B級グルメvs.GSS』~2012年第2戦シンガポール~

* シンガポール 2012/ 07/ 01 Written by madamada

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 昨年9月のシンガポール遠征で―――――私は結局、MBS(マリーナ・ベイ・サンズ)で勝負する事がなかった。
 (理由&顛末は、昨年9月のリポート『チキンライスの国で』を参照して戴くと、或る程度、私と云う人間が判って貰える筈です)

 以来、9カ月……私はMBS情報を入手するごとに、ツレにその魅力を説きつづけた。
 「MBSにも鼎泰豊があるらしいよ」 「MBSはクラップスで遊べるんだって」 「MBSでスロットの大当たりが出たみたいだよ」
 
 それでも、ツレの口から「MBSに行きたい」という言葉は出ず。面倒くさくなった私が、真剣に一人での訪星を考え始めた頃、ツレがどことなく目を輝かせながら云った。
 『ねえ、そろそろシンガポールに行かない?タクシーバウチャーの期限は8月までだよ』

 おおぉぉ! これはもしや、遂に9か月に及ぶ私の草の根活動が実を結んだのか!? 
 すぐさま私の頭の中には妄想が駆け巡った。MBSの〝BJ〟で、〝クラップス〟で、〝ポーカー〟で目一杯盛り上がり、チップの山を築いている自分が、そこにいた。

 だから妄想に夢中な私に、その後ツレが続けた言葉は、届いていなかった……
 『6月7月のシンガポールは凄いセールをやってるらしいよ。夏物、いっぱい買えるねえぇぇぇぇ』

 グレート・シンガポール・セール、通称GSS。それはたしかに、国を挙げての大セールだった……。


昨今は、来たる「海の日RWSオフ会」に向け、シンガポール熱が高まっている方々も多いだろう。嗚呼、本当は私もしゃんぱん隊長の街歩きツアーに参加したかった。
 しかし土・日にもう15年以上も休みの無い私には、どうしてもオフ会参加の夢が叶わない…。今の仕事を離れたら、即、参加するのに。

 …という事で、一足早く6月に訪星させて戴いた。
 今回はとくに、予め断っておかなければならないだろう。そう、キッパリ断っておこう!……今回のリポートは、本当に己の備忘録である。参考になるような闘いは一切無い――――――いや、これはもう「カジノ・リポート」ではないかも知れない。それほど“徒然”である。(これまでも、参考になるような闘いはなかったが、今回のはそれに輪をかけている)
 それでも良いという方、どうぞお付き合いください^^



◆初日◆

 『暑い・・・暑すぎるっっっ』
 6月のシンガポールが、こんなに暑いとは知らなかった。前回(9月)も暑かったが、或る意味、次元の違う蒸し暑さ・・・。日本で云えば、梅雨の最悪の時期の2倍、いや3倍くらいの気候だ。
 入国すると迷わずタクシーでホテル直行。タクシー料金は当然、前回余らせた「RWSのタクシーバウチャー」で賄う。

 今回のホテルはコンラッド。ここを選択した理由は二つある。
 ひとつは、韓国7luckのコンプでミレニアムヒルトンに宿泊し続けたことによって、ヒルトン・ポイントが溜まった(2泊分がタダ)。つまり韓国のコンプで5万円ほど浮いた計算になる。とりあえず去年の負け分から「引いて」おこう(笑)
 もう一つは、コンラッドがマリーナ地区にあること。即ち、マリーナ・ベイ・サンズ=MBSが至近である。ちょっと頑張れば、歩いていけるかもしれない。
 「今日は疲れたから遠いセントーサより、近くのMBSでいいか・・・」――――――MBSを毛嫌いするツレが、そんな提案を受け入れてくれることを祈って、だ。


 コンラッドでシャワーを浴びて、ちょっと仮眠・・・をしたら、あっという間に昼を越えていた。
 う~ん、午前便で来ても、結局、時間をフルに使うなんて無理なんだな。

 午後2時過ぎ、とりあえず両替に向かう。目指すはラッフルズ・プレイスの「ARCADE」。
 今回、いろいろな場所で両替レートを見たが、junSPRさんの情報通り、ここの両替レートがダントツだ。
 一応、整理のため、まとめて記しておく。※但し、全てが同日では無いので本当の意味での比較は出来ない

  

|●アーケード(最安値は2階)     日本円⇒SGD  0.01647(1SGD=60.7円)=10万円が1647シンガポール$になる。
|●チャイナタウン(CKデパート)        〃   0.01620(1SGD=61.7円)
|●オーチャード(ラッキープラザの最安値)    〃   0.01630(1SGD=61.3円)
|●リゾート・ワールド・セントーサ(カジノ内) 〃   0.01400(1SGD=71.4円)


 こうしてみると…セントーサ・カジノ内のレートは酷いですなぁ。これ程、歴史的円高になっているのに全く反映されていない。

 ちなみに再換金時(3日後)SGD⇒日本円は0.01617。(、アーケードの同じ店舗でしか見なかったが)円安方向に動いてくれたから、ちょっと得したようだ。
  ※以下、文中でドルと表記したものは全てSGD=シンガポール$である。


 行列に並び無事アーケードで5270ドルをゲット。
 えっ?少ないんじゃないの?・・・ リゾカジストの皆さんから、そんな声が聞こえてきそうだ…。実は正直な所、この時点では、「シンガポール・ルールBJ」に、かなりの〝拒否反応〟があった。ずるずる負けるのを避ける為、まだ玉に余裕はあったが、5000ドルスタートにすることにしたのだ。いつもながら“madamadaのチキンぶり”は健在である(笑)

 ともかく、現ナマは手にできた。次は「さぁ、勝負!」・・・と、普通のリゾカジストならなるところだが、私たちはそうはいかない。
 『お腹減ったよ』と、のたまうツレ。時間はそろそろ3時だったから、まぁ、いたしかたないか。


 で、徒歩でチャイナタウンへ。目指したのは「マックスウェル・フードセンター」。今回のシンガポール1食目は、「しゃんぱんさんの街歩きコース」にも入っていた、「天天海南鶏飯のチキンライス」にしようと目論んだのだ。
 ところが――――――月曜日であったため、お休み。行かれる方、ご注意を。

 ならば・・・と目指したのは、前回、大変美味だった「秀記江魚仔醸豆腐」のフィッシュボール・ヌードル。マックスウェルから徒歩5分ほどであるチャイナタウン・コンプレックスへ。―――――――――が、な、な、ななんとここは閉店が3時半。到着したのが、丁度3時半。くぅぅぅぅぅぅぅ―――やられた。
 しかし、腹は限界近くまで減っていても、ここで「その辺の店で、適当に食べよう」と納得する私たちではない。ガイドブックを開き、次の目的地を探す。

 目に留まったのは、オーチャードにある2軒の「チキンライス有名店」。一軒は、リゾカジの皆さんの評判もすこぶる良い「チャターボックス」、もう一軒が「ラッキー・チキンライス」というお店。この2店は、単純に云えば「高級店」と「庶民店」の違いがある。即ち「A級」と「B級」だ。

 ツレに問う私。「どっちに行く?」 「B級でいいよ。どうせ、そっちの方が好きなんでしょ?」――――――う~む、そう云われたら、そうなんだが…。でもこの時はホントに、「どっちがいい?」と聞いたつもりだったのに…。嗚呼、日頃の自分の行いと言動を、心の奥底で反省。
 

 チキンライスを二つ注文すると、勝手に「スチーム」と「ロースト」の2タイプを出してくれた。
 うん、まあ普通に旨い。久々の炊き込み飯(長米)は、どこか懐かしさを感じさせてくれる味だ―――が、わざわざオーチャードに食べに来るほどでもないような・・・。
 他のホーカーやフードコートでも、同様の気分にさせてくれたかもしれない。やはりチャターボックスにしておけばよかったかな……まぁ、でも後の祭りだ。

 食後、折角オーチャードに来たので、街散策に出る。・・・・・いや、正確には、街散策に挑んだ。
 何故そんな遠まわしな言い方になるかと云うと、ほぼ散策していないから。理由は――――――GSS。グレート・シンガポール・セールである。

 ショッピングゾーンは、ほとんどの店が「50%オフ」「70%オフ」「BUY1 GET1」など魅惑的な言葉を並べている。
 そんな場所をツレが歩こうものなら――――――進むわけないのである!
 1時間でどれほどの距離を歩けただろうか? しかも歩いていないが、待ちくたびれて疲れるという、最悪な気分に。
 
 「本格的な買い物は明日」と、なんとかツレを説き伏せ、次の「目的地」へ移動することにした。それは実は――――――「ナイト・サファリ」である。
 
 「夜は動物たちも寝る」と、リゾカジでは圧倒的に不評なナイト・サファリに、一体なぜ、私が行く気になったのか・・・その経緯は説明しておかなければならないだろう。

 実は前回帰国後、ツレが友人からこんな言葉を云われたのだ。
 「えええええ、なんでナイト・サファリに行かなかったの?もったいな~い!!私(ツレの友人)、一生で一番感動した動物園だったよ!」

 ふぅぅぅぅむ、一体、どういうことじゃ?

 もしやリゾカジの人たちは、カジノに興じ過ぎて、動物の生態に心を揺すぶられる「純粋な心」を失っているのではないだろうか?
 いや、それともツレの友人が、極度の動物好きで、単に「感動屋」に過ぎないのか?
 これは是非とも、その真偽を探らねばなるまい、という事になったのだ。

 結論から言おう。――――――――――――ある意味、どっちも正しい。

 私たちがナイト・サファリに到着したのは、夕方6時半前。開園は夜7時なので、日本語トラムの予約や土産物屋探索、ファイアーショー見学、さらに園内の地図を頭に叩き込み周遊作戦を練るなど、十分過ぎるほどの準備時間があった。
 そして夜7時、開園。7時30分出発の日本語トラムに問題なく乗車し、「ナイト・サファリ・ツアー」へと繰り出した。
 これが――――――――かなり面白い。

 まず特筆すべきは、日本語ガイドさんの力量が凄い! ちょっと見えた動物も含めて、見事にガイドしてくれる。
 キリンはシマウマと戯れ、ゾウは子供を土で洗って、カバは大あくび。獏がトラムの前を横切り、タンチョウツルも至近距離まで来てくれた。
 肉食系動物(ライオンやトラなど)の類は、ほとんど動かなかったが、その他の動物たちは、皆、食事や身づくろいをしたりしていて、正直、1時間弱のトラムツアーは、かなり感動した。
 
 だからトラム・ツアーを終えたあとすぐ、私たちは年甲斐もなく嬉々として「徒歩で巡る園内ツアー」へ。
 “暑いのに歩いて園内散策など狂気の沙汰”…と思われるかもしれない。今考えれば、私もそう思う。だがこの時は、これも滅茶苦茶、面白かった。

 ムササビが樹から樹へと飛ぶのを、初めて肉眼で見た。(これはかなり貴重な体験なのでは?余程タイミングが合わないと見られない)
 ゴールデン・キャットが、川底の魚を捕らえる瞬間をじっと待った(これは結局、捕食までは見られなかった)。確かに普通の動物園では見られない光景が満載。私たちは、園内を半周するのに1時間以上を掛けて、歩きに歩いた。

 すると、折り返し地点に着いた頃には、さすがに疲労困憊。売店で一服する。スマホについている万歩計は、今日1日分でなんと、2万歩を表示しているではないかっ!
 その数字を見たら、あと半分の道のりを歩いて帰る気力は失せ、丁度やってきた「英語トラム」に飛び乗る。(園内でトラムは、チケットなど提示せずに乗れる)

 つまり、先ほど「日本語トラムで見た後半エリア」を、再び周遊する事になった。(トラムを〝おかわり〟する輩は、そうはいないだろう) で、そこで見た真実――――――夜10時近くの光景は、7時半のそれとは全く異なっていた。
 ほとんどの動物たちは、食事も終わり、すっかり「寝る体制」に入っていたのだ。先ほど私たちを感動させた「シマウマとキリンの戯れ」など、皆無。みんな唯、おとなしく座っているだけ。成る程。リゾカジの皆さまは、これを見たのだろう・・・確かにこれでは、つまらん。

 即ち、ナイト・サファリを愉しむなら、開園早々でなければならないという事。実は「ナイト・サファリ」ではなく、「イブニング・サファリ」が正しい見方なのだ!
 今後、行かれる方々には、動物たちの「食事のゴールデン帯」にトラムで周遊する事をお勧めする。

 
 そんなこんなで、ナイト・サファリを満喫した私たち。時刻はなんと10時半を過ぎていた。勝負をするなら、もうセントーサへ行かなければ!
 だが、日本の梅雨を上回る蒸し暑さの中、2万歩を超えるサファリ散策で、体はまさに「汗まみれ」。こんな状態で、気持ちよく勝負が出来るとは思えない。
 急いでタクシーでホテルへ戻り、シャワーを浴びる――――――と、よくよく考えれば、夕飯を食べていない事に気づく。
 ホテル周辺を歩いたら、「香港カフェ」というお店があったので、あれこれ選択する余地もなく飛び込む。メニューにあった「ポークカツを乗せた焼きそば」のような写真が、妙に気になった。「ココナッツソース」と書いてある。なんだそれ?やきそばでココナッツ?――――――注文。

 うん?なんだ?―――――焼きそばじゃ無い。ココナッツ・ソースは、私の大好きな「ラクサ」のような味。茹で麺にラクサの汁を絡めた感じ。
 腹が減っているせいか、結構、旨いぞ!!そのソースを、ポークカツに絡めて食べるのも美味。相当、満足度、高し。

 ……満足したら、今度は一気に疲労が噴出した。

 「今日はもう、勝負はいいか?」という私の提案に、ツレもあっさり了承。………という事で、初日はなんと、カジノに足を踏み入れる事もなく終了。
 
 こういう疲れた時のために、MBS至近のホテルにした筈なのに――――――本当に疲れている時は、勝負なんかしないんだね、チャンチャン!



◆二日目◆

 朝10時ホテル出発。朝ごはんは、昨日食べ損ねた「秀記江魚仔醸豆腐」のフィッシュボール・ヌードルをチョイス。 ホテルを出てMRTでチャイナタウンに向かう。
 相変わらず、早朝10時半で大行列。本当にここのフィッシュボール・ヌードルは大人気だ。
 
 ちなみにフィッシュボール・ヌードルには、ドライとスープの2種類がある。(…と、偉そうに書いているが、私たちも今回初めて、その2種類がある事を知った)
 このお店にあるのは「ドライ」のみである。麺の上に乗っているジャコが、実に風味豊かで、さらに前回も絶賛したが、特製チリソースが相変わらず絶品である。これがたった3ドル=180円なんて……。

 また、このチャイナタウン・コンプレックス内で、おやつも購入。それは韓国で人気の「ブォン」。「ロティボーイ」と云った方が判りやすいだろうか?
 このパンが「シンガポール発祥」だという事は、以前聞いた事があったので、是非試してみたいと思っていた。シンガポール名は「カフェ・ブォン」=つまりコーヒーパンという事だろう。

 さて、味の方は――――――――――韓国のは、中にバターがたっぷり溶けているのだが、少なくとも今回食べたシンガポールのは、それほどでもない。
 正直、「おやつパン」としては、韓国の方が旨いと云っていいだろう。


 チャイナタウンから向かったのはセントーサ。しかし実は、まだカジノのあるRWSを目指していない。 
 ビボ・シティからモノレールに乗車。降り立ったのは、終点「ビーチ・ステーション」。目的は、リゾカジ・リポートで、かぶさんが大絶賛していた「セグウェイ」である。

 当初は12ドルの格安体験で良いかと考えていたのだが、それは5~10分の、まさに体験でしかないと係員から説明を受ける。
 そこでかぶさんご推奨・38ドルの「エコ・ツアー」へ。

 いやああ、これは――――――――――やってよかったぁぁぁぁぁ!ホント、愉しい!
 セグウェイって、よく出来た乗り物だぁぁぁ!
 しかも今回のセグウェイは、まるでトラクターのようなオフロード用タイヤを装着。砂浜もすいすい行けるし、わざと空回転させてビーチを掘っても、全然、スタックしないっ!凄い!(それをやり過ぎてたら、係員の人に怒られたけど)

 これを日本の公道で乗れるようにするのは、難しいのだろうなぁ。法改正も安全対策も必要だし。でも、是非、乗れるようにして欲しいなぁぁ!
 某自動車についている「アイサイト」みたいな、絶対衝突しない装置とか付けられないかなぁ? かぶさん、教えてくれて有難う!心から堪能しました!

 ちなみに――――――このセグウェイも含め、セントーサには60ドル程度でアトラクションを愉しめる「パック券」があるらしい。
 そのうちの一つ、ストリート・ルージュみたいな奴が、セグウェイの体験走行コース中にあり、ちょっと垣間見たが、かなり愉しそう。USSでなくても、セントーサ島は1日愉しめそうだ。
 またパック券には含まれないが、スカイダイビングの疑似体験(エアーの圧力で体を上昇させるアトラクション)も、かなり魅力的だった。しかし結構予約が一杯で、夕方でないと空きがなかった…ので、今回は断念。


 そして、いよいよカジノへ向かう。受付でパスポートを提示し、さぁ、入場・・・と思ったら、ここで一つ問題が。
 セキュリティの太っちょ女が、私の「デイパック」を指し、持込み荷物には大きすぎると難色を示したのだ。

 はぁぁぁぁぁぁ? デイパックだよ。デイパックがダメなの? じゃあ、カジノクロークに預けるよ、と云ったら、カジノにクロークは無い、という。
 じゃあ、どうすんだよ? と問うたら、そこかしこに「有料ロッカー」があると云う。

 おいおい。なんだよ、それ? クロークが無いのは、あんたらのせいだろ? カジノで金を使うんだぞ、こっちは!(たった5000ドルだけどっ)
 …数分、粘るが、セキュリティの太っちょ女は、頑として譲らない。

 仕方なしに、一番近い有料ロッカーに向かう―――――が、なんと空きが無い!
 おいおい、一体なんだよ? さては、俺に「勝たせたくなくて」入場させない気か? セコいぞ、ゲンティン!(妄想ではいつも勝っている^^)

 案内図で確認したところ、USSの近くにもう一つ発見。こっちは無事、空きがあった。
 ちなみに、カジノに最も近い(地下一階の)有料ロッカーは1日15ドルであったが、USSの近くは1日10ドルだ。まぁ、不幸中の幸いで、安い方に入れられた訳だが、なんじゃ、そりゃって感じ。何でカジノ近くは5ドルもぼるんや!!5ドル云うたら、ホーカーズなら2人分の食費やぞ! 前回9月の訪星時も、USS内のロッカーで「嫌な気分」にさせられた事を思い出した。セントーサの「ロッカー行政」は酷過ぎる!私がシンガポール政府に意見を云う機会があったら、絶対問題にしてやる!(そんな日が来るとは思えないが…)


 【セッション①ルーレット】

 ようやくカジノへ。ツレはいつものようにスロットへ直行。私は、前回、調子が良かったルーレットに。
 まずは前回同様、ハーフの10点置き作戦(1回100ドルbet)で勝負、が――――――――――全然ダメ。
 なんと云っても、的中率が悪すぎ。14投で的中4回。しかも、ダブルでの当たりがゼロ。

 私は通常、ルーレットの盤上で狙いの数字を定め、そこを中心に張っていくのだが、その狙いの隣に入る事6度。ルーレットで負ける典型的なパターンである。
 仕方なしに、{-540}となった所で席を立ち、ツレのスロットの様子を見に行った。

 ツレも悪戦苦闘しているのは彼女のしかめっ面から容易に想像がついたが、一応、聞いてみる「どう?」
 「ダメ」 予想通りの返事。「こっちも。じゃあ、茶でもする?」 「う~ん、それならご飯食べようよ。小腹が空いたよ」

 …という事で、お気に入りの鼎泰豊(ディンタイフォン)へ。今回は行列が出来ていなかった。
 席に着き、メニューを見ると、何やら「新味」というのが目に入る。「冬瓜と海老の小龍包」とある。
 
 まぁ、試してみるか…
 いつもの「蟹小龍包」10ケ入りと、普通の「小龍包」10ケ入り、そして新メニューの「冬瓜と海老の小龍包」は、お試し用の4ケ入りを注文した。

 真っ先に運ばれてきたのは、その新メニュー。早速、食す。
 う~ん――――――――――なんかなぁ…。これ、小龍包じゃないなぁ。韓国の松茸小龍包の時も思ったけど、奇を衒わなくてもいいんじゃない?
 続いて蟹小龍包。
 あれ?――――――――――蟹の風味が以前ほど濃厚じゃないなぁ。もしかして今は蟹の旬じゃないのかしら?
 さらに普通の小龍包。
 まぁね――――――――――いわゆる鼎泰豊の小龍包だね。今回は、なんというか、全く感動が無かった。それは私たちが過度の期待をし過ぎていたせいか?かつての歌にあったように、「思い出は美しすぎる」のかもしれない…


 【セッション②BJ】
 
 腹は満たされたが、気分は満たされぬままカジノへと戻る。今度はBJに挑戦。
 
 基本50ドル、打たれ越25ドル、ベットアップは基本の8倍までと決めて打つ。
 が――――――――――ベットアップチャンスが全く来ない。勝率が極端に悪い訳ではなかったのだが、ベットアップ出来ない故、当然、勝ちに繋がらない。
 
 2時間経過しディーラーチェンジ。そのタイミングで席を立った。8単位=400ドル負け。ルーレットと合計{-940}
 負けた気は全くしなかったが、BJをやったという充実感もなく、ツレと茶をする事にした。

 ツレ「今日は回転が悪いなぁ」 私「こっちも波が無い」 
 ツレは10万円換金=1647ドルのうち、もう700ドルも削られたそうな。前回は初日に大勝していたので、彼女からすればショックであろう。

 
 【セッション③BJ】

 誰も座っていないオジさんディーラーのテーブルにイン。一人勝負なので2BOXを開き、双方同額ベット。
 まずは様子見、25ドル。――――――――――両BOX2連勝。
 うん?これはなんかいい流れかも!(^^)!

 ベットを50ドルに。
 2ボックスとも勝った場合、ダブルアップで100ドルに。それも2BOXとも勝ったら200ドルにベットアップ。
 200ドル×2の勝利が無かった為、ベットアップはそこまでであったが、2BOXでの負けもほとんどない。
 
 完全にmadamadaペースの卓となり、それを見た現地人が、やたらとバックベットをしてくる。―――――が、ボックスが増える訳ではないので、自分のペースを守って打ち続ける。
 22時半から打ち始め、あれよあれよという間に+850、トータル成績ー90まで復活。
 23時半目前に、白人が卓に入ってきた所で、手仕舞いすることにした。

 ツレの元へと行くと、彼女は疲れ切っていた。先ほどの負けから更に300ドル飲み込まれ、トータルでの負けが1000を超えたらしい。
 気分転換しようと、レストランへ。ラクサが品切れだったのが残念だが、餃子やエビ麺、変な揚げ物(豚肉まん揚げ?)を食す。
 味は……まぁ、タダだから許せる、というシロモノ。もし、これがメニューに記されている通り「5ドル」とかで食べていたら、二度と注文しないだろう。

 食事がまずかったせいでは無いだろうが、ツレは一向に元気が戻ってこなかった。
 時間を見たら0時半過ぎ……「今日はもう止める?」と聞いたら「帰る」と仏頂面で即答してきた。相当に戦闘意欲が削がれているらしい。


 デイパックを取りに行くため、一旦、地上へ向かう。すると、エスカレーター付近に「ごうごう」と凄い音が響き、何やら水滴が顔に当たる。
 なんと―――――外は、物凄いスコールだった。

 エスカレーターで地上に上がった所で立ち往生。そこから一歩でも動けば、びしょ濡れになるのは必定という程の豪雨。まさに“バケツをひっくり返した”という表現がぴったりだ。雨粒に切れ間が無いのだ。東京でも近年は、夏に「ゲリラ豪雨」があるが、それ以上だ。

 『これが東南アジアのスコールかあ』『凄いねぇぇぇ』
 期せずして目にしたスコールに、落ち込みっぱなしだったツレの顔がちょっとだけ、ほころんだ。やっぱりこういうのが、旅の醍醐味だな。

 雨は10分ほど待つと、キレイさっぱり上がった。



|本日の収支
|  
|トータル -90ドル
| 特記事項:シンガポールBJで初めての勝利! 韓国でもそうだったが、もしかしたら私は2BOXの方がいいのか?
|      ともかく、ようやく苦手意識を克服した。この1勝は大きい、……ような気がする。



◆3日目◆

 昨日ツレに宣言した通り、今日の昼間は「ショッピング・デイ」とした。…ので、まずはホテルから至近のサンテック・シティ内にある「カルフール」を目指す。と、その通り道に、巨大なフードコートを発見。
 名称は「ファウンテン・フード・テラス」。朝食(もう昼近くだったが)がまだだったので、ショッピングの前に腹ごしらえする事に。

 このフードコート・・・それなりにジャンルは揃っている。ローカル系に、韓国系、インド系、さらにインドネシア系に中華系・・・日本食もある。
 さてさて、何にしよう――――――そんな思いで歩いていると、ちょうど私たちの目の前を、OL(らしき)3人組が「チキンレッグ&香ばしいカレーのようなもの」をトレーに載せて通過していった。
 『あれはなんだろうねえ?』 ツレも気になったようだ。
 さらに同じ皿を持った男2人組が、私たちと行き違う。ううむ、どうやら結構な人気のようだ。

 辺りを見回すと、その店はすぐに判った。店の看板には大きく「インドネシア」と書いてある。覗いてみるとオバちゃんが、チキンレッグを炭火で焼き続けている。その手捌きは、なかなかに職人芸である。だが、それでも店の前には5~6人が、オバちゃんのチキンの焼き上がりを待っている。つまりそれ位、人気なのだ。
 
 『じゃあ、並ぼうか』ツレと二人、即決。並んでから改めて看板を見ると「グリルチキン・カレーセット」と「カレーチキン・カレーセット」「フライドチキン・カレーセット」など幾つかメニューがあるようだ。しかし基本的にはチキンとカレーの店だ。
 並んで5分ほどでメニューを聞かれる。二人とも最もオーソドックスだと思われる「グリルチキン・カレーセット」にした。お値段1食6ドル。3ドル弱で食べられるホーカーズと比較すれば、ちょっと高価かもしれない。
 そして注文して5分ほどで、料理を手にした。

 まずはチキンから食す。
 おお?――――――おおぉぉぉぉぉぉぉぉ!

 これはなかなか見事ぉぉぉ!タレも旨いが、何より、“炭火の風味”がちゃんとついているではないかっ!高級(?)チャコール・チキンっぽい!! また、時として屋台のグリルチキンは、内部に「血っぽい部分」が残っていたりもするが、そんなことは一切無い。程よく“ふっくら”と焼き上げられている。やはり先ほど感じた通り、オバちゃんはなかなかの炭火焼職人だ。
 続いてカレーを食す。
 おお、これも旨い! さらに云うと、カレーの横に添えられている紅いチリソース(のようなもの)が、絶妙に旨い!カレーにもチキンにもベストマッチだ!6ドル=わずか360円で、こんなにも充実した食が得られるとは、全く思っていなかった。しかも、こんな「ごく普通のフードコート」で、こんなにも満足できるなんてっ! シンガポールのB級グルメは、相変わらず質が高い!
 
 満足したところで、もう一度、「インドネシア」の店の方を見ると、先ほどより明らかに行列が伸びている。先ほど以上に一心不乱にチキンを焼き続けているオバちゃんに向かって、少し離れた席から「ご馳走様でした」と手を合わせた。

 さて、続いてはデザートである。このフードコートには、デザートも充実していた。しかも、私の「お目当ての品」が、ちょうど私たちの席の目の前にあったのだ。
 「腹具合」的には、グリルチキン&カレーで充分満足していたのだが、その光景を見ては、試さないわけにはいかない。
 私のお目当て――――――それは「アイスカッチャン=カキ氷」である。

 判るだろうか? 氷の頂部にかかっているのは、コーンである。ちなみに氷の最下部には、黒蜜かんてんがあり、そこにも少量のコーンがまぶされている。
 色とりどりのシロップに、コーンに黒蜜、かんてん・・・この絶妙なハーモニーが如何なるものか、前回の訪星時から私は試したくて仕方なかったのだ。

 さぁ、念願のアイスカッチャン・・・やはりコーンから口に含む――――――むむむ、コーンだ。なんと、コーンと氷は、結構あう!
 続いて彩り鮮やかなシロップ部――――――まぁ、これはシロップだ。というか、メロンと黒蜜が混ざると、味は黒蜜が勝つな(当たり前か、そんなの)

 そして最後に最下部の氷と黒蜜かんてんwithコーン――――――う~ん、黒蜜と混ざると、コーンの味はしない。食感だけが狙いなのかな?
 でも、初めてのアイスカッチャン、十分に堪能したっ!これだけいろいろな味があると、最後まで飽きないで食べることが出来る!


 食後は、当初目的通り「カルフール」へ。でも、輸入物が多くて、私たちのお買い物には、あまり用を足さなかった。
 マリーナ・シティ地区で、お土産のクッキーやら食材・調味料などを買うのであれば、MRTエスプラネード駅からシティホール駅に続く地下街に「マーケット・プレイス」というスーパーマーケットがあるので、そちらの方が使い勝手がいいかもしれない。

 そして、いよいよショッピングタイム――――――GSS=グレートシンガポールセールに繰り出す。
 昨日行ったオーチャードへMRTで移動し、そこからリトル・インディア、アラブストリート・・・私は街歩きが目的だが、ツレは今日も至るところで、店に吸い込まれていく。
 で、結局―――大量の「GSS成果物」と共に一旦ホテルに戻ったのは、夕方5時を回っていた。もう、夕食だ。

 今日の夕食は、狙いがあった。それは、「ペッパー・クラブ」である。

 前回の訪星で、「チリ・クラブ」に感銘を受けた私。今回は「ペッパー・クラブ」を試したかった。
 選んだ店はマリーナ地区でも評判が高かった「ノーサインボード・シーフード」という店。元々屋台からスタートし、余りに評判となった為、今では高級店の仲間入りを果たしたという「立身出世店」である。しかもこの店は「ホワイトペッパー・クラブ」という名物があるらしい。

 18時なら予約なしでも入れるというので、ホテルから地下街を抜けて、エスプラネード・シアターにある、そのお店へ。
 ところが――――――地下街も「GSS」だらけ。気になる店の前で、ツレが止まる、止まる・・・。また止まる。

 そしてもうすぐ目的のエスプラネード・シアターというところで――――――今度は私の足が止まった。なんと、「マンチェスターユナイテッドのオフィシャルショップ」があるではないか!!ちょっと覗く・・・すると店員が「カガァァワっ」と声を掛けてくる。何度か「カガァァワっ」というう声を聴いていて判った。「おお、香川!」と盛り上がる私。
 40%オフと云う、魅惑的な言葉に誘われ、ここでもまたまたショッピングっっっっ・・・。

 結局、レストランに着いたのは19時過ぎ。店内はいっぱい・・・受付のおばちゃんに「予約ないんだけど」と伝えると、「1時間後なら入れるよ」とぞんざいに云われる。
 くぅぅぅぅ・・・結局20時半過ぎに、念願の「ホワイトペッパー・クラブ」を食す事が出来た。

 で、そのペッパー・クラブの感想――――――前回食べた、「チリ・クラブ」の勝ち!

 このお店を悪く云っている訳ではないので勘違いなきよう。あくまで「ペッパーvs.チリ」の話である。
 理由は簡単。チリには“蟹の風味”が溶け込んでいて、蟹ミソ部分など、まさに「濃厚」で「芳醇」であった。チリも蟹も、見事なシナジーを得ていたのだ。しかしペッパーの方は、蟹味との相乗効果が一切無い。そりゃそうかもしれない…だって単に香辛料だもの。
 
 このお店で美味しかったのは、「コーヒー・ポークのスペアリブ」。 コーヒー・ポークって、まさか、コーヒーを飲ませて育てたポークなのか?と興味が沸き注文したのだが、単にコーヒー風味のついたスペアリブであった。・・・が、結構、スペアリブのコーヒー風味はいける。ご飯に合いそうだ。

 ちなみにマリーナ地区のまさに「海っぺり」に立つこの店は景色も売りで、目の前にはMBSが見える。
 食事を終えて時間を確認――――――夜10時を回っている。 おおおおお、夕食が遅くなったのはイレギュラーだが、これならもしや、あの作戦が使えるのでは!?

 私は、切り出すタイミングを見計らった。『ああ、もう10時だ。遅くなったなぁ(今日は近場のMBSに行こうか?)』 『これだと遊ぶ時間が短くなっちゃうよねえ(だから今日はMBSでいいんじゃない?)』 ――――――言葉は用意したが、切り出せないでいると、ツレがあっさり云った。『遅くなっちゃったねぇぇ。早くセントーサ行こうかぁぁ』
 10分後・・・私たちはセントーサに向かうタクシーの中にいた。嗚呼、今夜もクラップスの夢、潰える。


 【セッション④BJ】

 セントーサについた私は、まず昨夜のおじさんディーラーを探す――――――が、いない。
 仕方なしに、客ゼロの、多少うらぶれた感じのするディーラーの卓で手を打った。今夜も当然、2BOXである。

 1時間半ほど経過しただろうか――――――ここで私は記録を作った。なんと、2BOXで46勝46敗。
 へぇぇぇぇぇ。こんな事あるんだ。
 もちろんフラットベットではないし、ダブルとスプリットでの負けがあった為、チップ的にはマイナス120だったが…。
 勝負はイーブンで、それでもチップを減らしているという事は、自分の賭け方=駒の上げ下げが、下手くそだということなのだろう・・・まだまだ初心者だという事を、改めて痛感し、席を立った。

 スロットゾーンへと向かうと、スロット台の前で、回しもしないで呆けているツレが。「負け顔」である事は間違いないが、とりあえずこの場では聞くまい。茶へと誘って、レストランで詳細を聞いた。それを簡単にまとめれば―――――――――全財産すったらしい。
 
 厳密に言うと、今回ツレは、結構、現地通貨で「GSSショッピング」をしている。だから換金分全てをやられた訳ではない。しかしこの時点で財布の中に、シンガポールドルは一銭も、いや2ドルも残っていないそうだ。(シンガポールのドル札は2ドルからだから) 札は全てスロット台に突っ込んだらしい・・・いつもながら、その潔い勝負師魂には感服する。

 前回は、クレジットカードでのチップショッピングに走ったが、今回は負けイメージしかないため、その気はないようだ。
 その顔つきから「もう帰る」と言い出されそうだったので、まだ遊びたい私は、自分の財布から700ドルほど渡した。通常、ギャンブル完全独立採算制なので、これは極めて異例の措置である。

 
  【セッション⑤スリーカードポーカー】
 
 休憩後、私はポーカーゾーンへ。まず待望のテキサス・ホールデムを見学する。ところが――――――セントーサのホールデムは、対戦式ではない。ディーラーとのマッチアップ。う~~~ん、これではホールデムの愉しさがないなぁ。
 ならばと、スリーカードへ移行。後ろから見ていると、やはりワクワクしてきた。ミニマム10ドルのテーブルにイン。
 
 緊張のワンハンド目・・・3・4・5。さくっとストレートが入る。うほほっ!こりゃいい! ペアプラスで一気に増えるんだなぁ。
 調子こいて、アンテもペアプラスも20ドルにベットアップしたりして、結構、愉しく遊んだ。
 
 しばらくすると、周囲の人たちを見る余裕が生まれた。 ディーラーとの勝負だから周囲に隠してカードを見る必要は無いのだが、皆、結構、バカラのように絞るんですね。
 これがスリーカードの流儀か?ならば従おう。

 私は大学時代に麻雀で鍛えた(?)やり方で、カードをめくる事にした。ちなみに私が麻雀でツモる時、右手は「ライトニング・ツモ~(または稲妻ヅモ)」と声を掛けていた。(右はライトだからってだけなんだけど)

 「ライトニング・ツモ~」さすがに声には出さず、心の中で、そう念じながら3枚のカードをめくった――――――不発。
 ならば、左手だ。左手のツモの合言葉は「ゴッドハンドツモー」である――――――入った!フラッシュ!完全に愉しくなった。
 私は「ゴッドハンド:3」「ライトニング:1」の割合で切り替えながらツモった。


 1時間ほど経っただろうか・・・徐々に負けがこんでいく。
 う~~~ん。スリーカードはかなり愉しいが、賭け方がやっぱり下手なんだろうなぁ。アンテ10ドル~50ドル、ペアプラス10ドル~30ドルほどで適当に上下させたのだが、上手くいかない。更にやってみて気づいたが、2.5ドルのジャックポット代は、ボディブローのように効いてくるのですね。(JPは毎回賭けていた)
 そりゃそうか・・・10ドルでフラットベットしたとすれば、4回で1回分負けている事になるのだから。勝率が半分だとしても、絶対に負け越しちゃう。しかもなかなか役が入らないから、ペアプラス分も削られる訳だし。スリーカードポーカーって、どういう配分で賭けるのが適正なんだろう? 経験者の方々、必勝法もしくはセオリーがあれば、是非、教えてください。

 昨日からの負けと合わせトータルで500ドルほど削っただろうか。(もうそろそろ終わろうかな・・・)と思い始めた時、後ろに人の気配が。ツレであった。
 『面白いねえ、このゲーム』 ツレは5分程前から私の背後で見ていたのだそうだ。『勝ってるの?』『いや、負けてる』『どれ位?』『ざっと500』『じゃあ、まだまだイケルねえぇぇ』『・・・どういう意味?』『だって、JPで1250ドルを獲った人がいるんでしょ。一発で返せるじゃない』

 ――――――そう云えば、出発前、かぶさんがロイヤルストレートフラッシュを出した話をしたっけ。 
 ツレ「『スペードできたらいいねえ。そしたら、アレなんでしょ?』

 キラキラと目を輝かせたツレの視線の先には、JPの電光掲示。現在、約6500ドル。
 そりゃ、当たれば凄いが――――――ええい、ままよ。悪魔の囁きか、女神の天啓か判らないが、このままやってやる!












 くぅぅぅぅぅ・・・・・・悪魔のささやきだった。

 結局、トータルで1200ドル削られ、スリーカードポーカー終了。ツレは最後の最後まで『あと1回、次に来るかもしんないよ』と希望を捨てなかったが、私の心が折れた。『このゲーム、本当に愉しいね』と、ツレは相当気に入った様子。きっとスロット好きにとって、スリーカードポーカーはかなり通じるものがあるのだろう。

 その後、タクシー・バウチャーを貰うため、受付に行く。が、そこに大行列。みんなバウチャーを求めているのか?
 あまりの行列に、ついつい、その横にあった「大小」のマシンに目がいく。(これは本当にゲームセンターのような感じのマシン)
 手元にあった10ドル紙幣を2枚入れる。適当にタッチパネルを押したら「6・6・6」が出た。anyトリプルに賭けていたので、31倍が当たった――――――ツレと夢中になって、玩具のような「大小マシン」に興じること1時間。一旦は95ドルまで増え、「100ドルいったらやめよう」という事に。しかしあと5ドルがどうしても伸びず、結局、クレジットは無くなった。行列も無くなっていたので、ポイントをタクシー・バウチャーに変えて、本日のカジノは終了となった。
 
 ちなみにタクシーバウチャーに小変更が。以前は「10ドル・バウチャー」だったが、「5ドル・バウチャー」に変わり、使い勝手が良くなった。



  |本日の収支
  |  
  |BJ          -120
  |スリーカードポーカー 約ー1000
  |ツレへの援助金     ー700
  |
  |         合計 -1820



◆最終日◆

 昨夜、遅くまでカジノに居たので、起きたらもう11時30分だった。 まだ勝負がしたい私は、急いで支度をする―――――実は今日は、最終日なのだ。飛行機は21時便なので、18時半くらいにホテルに戻らなければならない。
 
 今からセントーサに行って、昼飯を喰う。狙いはしゃんぱんさんオススメ「OSIA」…えっ?madamadaには似合わない? そんな事言わずに。私もたまには、A級を食べたいのだっ!
 ―――だが、ここで問題が。結局、遊び金を失ったツレは、KO食らったボクサーのように、心までノックアウト状態。カジノに行くのに難色を示す。

『う~ん、昨日、あたし全部負けちゃったからなぁ。今日はホランド・ビレッジってとこを見てみたいんだ。いい感じの小物がありそうなんだよね』

 えぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・俺が出した700ドル、負けちゃったの? もう無いの? でもさ、お金なきゃ、観光しても何も買えないよ?

『大丈夫、カードで買うから』   
 あ、そ。

 結局、腹ごしらえすることにはなったが、今日もまた「ファウンテウン・フードテラス」へ。もう完全に〝我が家の食卓状態〟である。ただ、「OSIA」に未練はあるが、このフードコートに不満はない。
 前述したように、このフードコートは通常のホーカーズなどに比べ、少し値が高い。だが、その分、美味しいし、店の選択肢も十分。もしシンガポールに住んでいたなら、私は全部の店を試してみたい。この日、私は「ローストポーク・ライス」 ツレは「フィッシュボール・ヌードル(汁)」を食した。このフィッシュボールヌードルのスープ版が、ジャコの味わいが深く、かなり美味だった。

 食後、MRTでホランド・ビレッジへ。ツレの我儘につきあって、仕方なしに訪れた町ではあったが――――――ああ、この町並み、いいなぁ。
 ホランドって云うだけあって、欧風な町並み。お店の雰囲気も、アラブストリートやインド街とは、全く違う。本当に「アジアっぽくない」。
 町にいる人を見ても、白人系が多いような気がする。成る程、シンガポールってホント、面白い。地下鉄に乗って数駅来ると、街も人も変わるんだなぁ。

 ツレは宣言通り、小物屋でショッピングをしまくり。小物屋もGSSのせいか、かなり安くなっていたようだ。

 16時半、ラッフルズプレイスの「ARCADE」を目指す。これほどの円高は、この先あるかどうか判らないので、再換金など、どうでもよかった。しかし実は、私はまだ最後の望みを諦めていなかった。その為「ホランドビレッジから移動の口実」が欲しかったのだ。
 即ち、その最後の望みとは――――――「まだ、ちょっと時間あるから、MBS覗かない?」 そう、ラッフルズプレイスとMBSは目と鼻の先だ。

 ラッフルズプレイスに降り立った。地下鉄の駅から「ARCADE」へ、もうすっかり慣れた感じで歩を進める。さぁ、どこで云いだそう。換金する前に、MBSに行こうと云わなければ!!!
 さぁ、云うんだ、俺!!!・・・・・・と、ツレが声を上げた。『ちょっと待って!』 そして彼女は横道に逸れた。
 その先にあったのは――――――なんと「90%オフ」という文字もみえる、ツレの好きそうな感じの洋服屋だった。

 こうして、私の野望は幕を閉じた。 

  

|今回のトータル収支
|  
|換金分        5270ドル
|最終的残金     約2500ドル
|ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
|    TOTAL ー2770ドル
|     ※但し今回は、現地滞在費でカードを一切使わず現金処理。
|      おそらく800ドル程度は使用したので、
|      カジノ負け分は、2000ドル=12万円 で決算する。
|      (しかも700ドルはツレにやった分だ)


 
 う~ん、今回はなんか負けた気がしない。もちろん勝った訳ではないが。
 限界まで勝負しないと、こうなるのかな?

 勝ったのはやっぱり――――――GSSか。これまでの「カジノ旅」の中でも、洋服店やら鞄屋、靴屋にいた時間は、どう考えても最長だ。
 投じた金額にしたって、結構、GSSが勝っているのでは? 恐るべし、シンガポールの国策。

 結局、MBSは「近くにありて遠きに思うもの」だった。クラップス、やりたかったなぁ…。せっかくルールを覚えたのに。

 とは言え、忘れ物は随分、取り戻せたと思う。…ので、まぁ、良しとしよう。
 あ、でもそう云えば―――――――――USSのトランスフォーマーライドに乗るのを忘れた・・・。シマッタ・・・。

 うぅぅぅぅぅむ。やっぱり私は「madamada=まだまだ」なんだなぁ。事前に掲げた目標を、完遂することがない。
 しかし、忘れ物があるって事は、また取りにいく口実が出来たって訳だ。それは一つの〝幸せ〟なんだろう。

 次こそは本気のリベンジだっ! 待ってろよ、シンガポール!!

<了>


このReportへのコメント(全 10件)

2012/07/03(Tue) 01:08

中宝

おつかれさまでした。暑い中、相当歩きまわられたようですね。
チャターボックス、まあ上品ですけど、高いです。うんと高いです。
ホーカーズの5食分くらいします。私には威南記とか、逸群とか津津の方が
おいしく感じました。
ラッキーチキンライスは前回行きそこなった店で、次回の宿題だったんですけど、
それほどでもないですか。うーむ。
今回も楽しい旅行記をありがとうございました。両替の差とか参考になります。


2012/07/03(Tue) 10:14

madamada

 中宝さん、いつも早速のコメントありがとうございます。

 それにしても―――――早い!なんとスピーディーなレスポンス。
 私が昨夜0時くらいに覗いた時には、まだリポートは上がっていなかったのに…凄すぎますっ!
 
>威南記とか、逸群とか津津

 次はその辺りを是非、試させて戴きます。
 中宝さんは「海の日オフ会」参加ですよね…ご健闘をお祈りしています、勝負もB級グルメの方も。とくに新しいBグルで収穫があったら、教えてくださいね。


2012/07/03(Tue) 10:20

しゃんぱん

素晴らしいレポート

ありがとうございます。

しかも、ホランド・ビレッジまで行かれたとは・・・。

あそこは、ちょっと雰囲気ありますよね。

最近行ってませんが、地下鉄も通って行きやすくなりました。

お買い物に満足されたようですから、
次回もありそうですね。

来週から、行ってまいります♪


2012/07/03(Tue) 10:56

madamada

 しゃんぱんさん、コメントありがとうございます。

 隊長の街歩きツアーに、是非参加したいのですが、仕事の事情でどうしても参加が叶いません…A級グルメ「OSIA」も、行きたかった…。
 今回の「海の日オフ会」リポートで、その臨場感を期待しております。たくさんの魅惑的な写真とともに、“美味しいリポート”、よろしくお願い致します。
 もちろん、バカラの戦果の方も、良いリポートをお待ちしています。


2012/07/05(Thu) 07:29

かぶ

セグウエイ、堪能されたようで本当に良かったです!
スリーカードポーカーも…。
(こちらは悪魔のゲームでしたか(笑))
クラップスができなかったのは残念でしたが、もし良かったらマカオにも来てください。
なんぼでもできますよ(でも嫌煙家にはつらいかな)。

ナイトサファリ、とってもいい情報をありがとうございます。
前回行けなかった宿題ですので、「開園直後」をキーワードに、スケジュールに組み込ませていただきます。
パック券も興味をそそられますね。
スカイダイビングは私どももチェックしました。ヨメが高所恐怖症なので微妙ですが(笑)。
「ホランド・ビレッジ」はあまり話題に上がらなかったところなので、今度チェックしてみます。

今回も名レポート、堪能させていただきました。
この名調子、ホント妬ましいです(笑)。


2012/07/05(Thu) 12:02

madamada

かぶさん、ご無沙汰しております。
抜け駆けして、お先にシンガポールを愉しんでしまいました。すみません^^

マカオにも行きたいのですが、ソウルも行かなければならないし、
なかなかカジノスケジュールが回らないのが、嬉しい悩みです。
マカオに行けばホールデムも存分に出来るでしょうし…

スカイダイビングは、高所恐怖症の方こそ、この疑似体験が生きるのでは?
だって、絶対に本物のスカイダイビングはできないのですから(笑)

かぶさんは、9月訪星予定ですか?スリーカードの必勝法を教えてくださるようなリポート、期待しています。


2012/07/10(Tue) 22:35

junSPR

madamadaさん

今回も面白いレポートでした

MBSでプレーできなく残念でしたね

でもRWSやシンガポールの街、食事を堪能できて良かったですね

次回シンガポールにお越しの際は、是非掲示板で声をかけてください

B級グルメならまかせてください、在住20年の私がたくさんご紹介いたします


2012/07/11(Wed) 09:03

madamada

junSPRさん

無断で(?)訪星しまして、申し訳ありません(笑)。
以前お聞きしたRubyルームの件も確認しておこうと思いまして、実は事前にお聞きするつもりではあったのです(当初はMBS行く気満々でしたので)
―――が、エアー確定から出発まで時間がなく、その上、直前に仕事が立て込みまして……

シンガポールのB級グルメは、本当にレベルが高いですね…在住20年が羨ましい…。
是非ともいろいろ教えてください。よろしくお願いします。


2012/10/10(Wed) 21:43

かぶ

時期外れのコメント、申し訳ありません。
実は長文のコメントを書いたのですが、うっかり消してしまいました…。
もう一度書く気力がないので要点だけ…。
9月、10月と訪星したのですが、madamadaさんと行き先がかぶりまくっています。
チャイナタウンのマックスウェルとコンプレックス、サンテックシティの噴水、極めつけはノーサインボード。
後ろ3つはほぼ偶然です。
ノーサインボードは$139の2人前コースを頼みましたが、結構リーズナブルでした。
間違えて炒飯を注文してしまったのですが、レポート中の感想にあった通り、チリソースをかけて食べると止まりません(腹は爆発しましたが)。
なお、マックスウェルは9月下旬から工事中のため閉鎖されていますのでご注意を…。

酒飲みにはクラークキーはいい感じです。お酒を飲まれなくても一度行ってみてはいかがでしょうか。
川風に吹かれてフィッシュアンドチップス&ビールとか、生牡蠣&白ワインとか最高でした。
9月に行ったときには男女2人組のライブ(楽器は男のアコギだけ)を店内でやっていて、たまたま「ドント・ストップ・ビリービン(byジャーニー)」をプレイしていていたく感動しました。
まさか10月の機内で見た映画「ロック・オブ・エイジズ」でも同じ曲で感動するとは夢にも思わず…。

とりとめのないことを書いて申し訳ありません。私もそのうち勝ってレポートを書きたいものです(爆)。


2012/10/11(Thu) 01:51

madamada

かぶさん ご無沙汰しております…って、今、かぶさんの「行ってきました」にコメントつけたばかりですが。(或る意味、行き違いでした)

クラークキーは、昨年訪星時、ホテルがノボテルだったもので、一応、知ってはいるのですが、確かに「夜風に吹かれて一杯」というのは、たまらないでしょうね。私は「ジャンボ」でチリクラブをたいらげたら早々に引き揚げてしまったので、次は、その雰囲気も愉しみたいと思います。

>私もそのうち勝ってレポートを書きたいものです(爆)。

お恥ずかしい話、私もなかなか勝ったリポートは書けていません(笑)
連戦連勝の皆様が、羨ましい限り…次は絶対、勝つぞ~!!(イメージはできていますwwイメージだけですがwwww)


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