潔くあることは、何事においても難しい。

　その昔、武士は元服に際して、武士として最も尊ぶべき作法を一番先に学んだのだそうだ。つまり切腹のことである。これはその時代における究極の潔さだったのではないだろうか。無論、現代の日本でこんなことをしたら大問題だが、その是非はともかく、言い訳することなく自らの責任を潔く受け入れるという観点では尊敬の念を抱く。

　潔く覚悟を決めなければ、究極の選択を迫られたときに冷静な判断を下せないものだ。これは人生においても、ブラックジャックでも、何ら変わることはない。ブラックジャックはその選択を迫られる頻度が高く、かつスピーディである。だから、その１ゲームごとにいちいち主観を注ぎ込んでいては、とても精神的にも肉体的にも耐えられない。最初はそれがカジノの楽しみとして感じていたとしても、気がつかぬ間にカジノの魔力に支配されてしまうことになる。そして多くの場合、自分がそれに陥っていることにすら気がつかない。

　GAKUストラテジーはブラックジャックにおいて、その潔い選択を可能にするひとつの手法と考えている。そしてこの「GAKUストラテジー・アドヴァンスト」は、「GAKUストラテジー・ベーシック」を十分理解した上で実践しているGAKUスト・プレイヤーのために、目指すべきアドヴァンスト・レベルのメンタル・コントロールについてまとめたものである。