日本経済新聞が報じたところによると、大阪市と大阪府は、日本初のカジノを含む統合型リゾート(IR)「MGM大阪」の開業を見据え、2029年に「ギャンブル依存症対策センター」を設置する計画である。MGM大阪の開業は2030年後半が予定されており、その前年に対策拠点を整える形だ。
同紙によれば、センターの設置場所は現時点では未定だが、ギャンブル依存症の当事者および家族への支援、介入・治療サービスの提供に加え、依存症対応に携わる医療関係者の育成も担うという。
IR開業による経済効果への期待が語られる一方で、社会的影響への備えを制度として具体化しようとする姿勢がうかがえる。
さらに大阪府・市は、今年4月から試験的な取り組みとして、ギャンブル依存症の当事者や家族を対象に、オンラインで弁護士や民間支援団体につなぐ相談サービスを開始する予定だ。問題が深刻化する前段階での「つなぎ役」を行政が担う点は注目に値する。
なお、このセンター設置計画は、2022年10月に大阪府議会で可決され、同年11月下旬に施行された「ギャンブル等依存症対策に関する基本条例」に基づくものである。IR誘致と依存症対策を表裏一体の課題として扱う大阪の姿勢は、今後の日本型IRモデルの試金石となりそうだ。