Integrated Resort インテグレーテッド リゾート

佐藤亮平の VIVA! IR!!

IR推進法案や各地の誘致の動きから、エンターテイメントとしての魅力まで。
Integrated Resort(統合型リゾート)とは何か?を様々な角度から、専門記者がレポートしていきます。

佐藤亮平 Profile

民間でのIR誘致調査に従事したのち、2011年よりカジノ・IRの取材を開始。専門誌「カジノジャパン」記者、IRの政治・経済情報ポータルサイト「カジノIRジャパン」記者を経て、現在フリー。

#51 IR議連幹事長・岩屋毅衆議院議員インタビュー②「今後のスケジュール」 2016/06/16

IR議連幹事長の岩屋毅衆議院議員のインタビュー。今回は2回目です。

――IRは観光立国の切り札として必要であるということでしょうか。
 その通りです。六千万人もの方々に来ていただくということになると、日本の観光産業が多様性を備え、従来の観光スタイルにプラスアルファの魅力作りとして必要です。一方で観光のための予算は常に足りておらず、文化財の維持修復のための予算も我が国は諸外国に比べると格段に少ない状況です。そういった財源をどうやって作っていくのかと考えた場合、やはりIRの必要性は今まで以上に高まってきています。

――議連は次期臨時国会でのIR推進法案の成立を目指すと。
 もちろんそのつもりです。我が党はもうすでに党議決定済みで、公明党さんとも調整の上で当時の維新の党、次世代の党と共同で国会へ法案を提出しているわけです。政府もIR推進法案の成立を見越して内閣官房に特命チームを作り、世界各国のIRの事情も研究して、資料も作り上げているので、これはもう国策になっていると言って良いと思います。政府の成長戦略や参議院選挙における自民党の政策集の中にもIRという文言は記されているわけですから。

――IR実施法案について。
 国会でIR推進法案が成立したのち、政府において「IR実施法案」(仮称)が作られる流れで、そのための準備も進んでいるのではないでしょうか。ただし法案に記載してあるとおり、第三者のご意見も十分に聞いた上で法案を作るため、IR推進法案の成立後ただちにIR実施法案の提出というわけにもいかないと考えています。必要なプロセスをきちんと踏んだ上で、できるだけ速やかに国会に法案に出していただきたい。

――予想される今後のスケジュールについて。
 我々IR議連の思いとしては、次期臨時国会でIR推進法案を成立させ、来年の通常国会の期間中にIR実施法を国会に是非提出してもらうというスケジュールで進みたいと思っています。

(続く)

#50 IR議連幹事長・岩屋毅衆議院議員インタビュー①「臨時国会成立に向けて全力」 2016/06/14

通常国会の閉会に合わせ、IR議連幹事長の岩屋毅衆議院議員へのインタビューを行いました。今回はその第一回で、三回に分けて掲載します。

――前国会の総括からお願いします。
 前国会はどうしても参議院選挙を直後に控えた国会ということで会期延長もなく、早い段階から「特定複合観光施設の区域の整備の推進に関する法律案」(IR推進法案)の審議をすることは難しいだろうという判断に至っていました。したがって「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連)としては、次期臨時国会でなんとしても、今度こそIR法案推進の審議を行い、成立させたいと考えています。

――次期臨時国会の状況は。
 次の臨時国会がいつ始まり、どう展開するのかはまだ定かではありませんが、参議院選挙の結果を受けて徐々に固まってくることになります。TPP法案も積み残しており、総理は経済対策のための大型の補正予算を組む考えでしょう。そのため少し長めの会期で、その間に消費税の再延期のための法律改正も行うことになり、タイトでタフな臨時国会になると思います。
 IR推進法案はここで成立させておかないとタイミングを失ってしまう可能性も出てきます。成立に向けて全力を尽くしていきたいと思います。

――前国会会期中におけるIR議連の活動は。
 3月29日に幹部会を開催し、関西経済同友会の皆さんから大阪でのIR構想についてのヒアリングを行いました。幹部会には自由民主党、公明党、民進党、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の各党から約10名の国会議員が参加し、議連の活動方針についても協議しています。
 これとは別に、細田会長と私、萩生田事務局長の三役での打ち合わせを重ねました。各党、特に野党の姿が変化し、選挙に向けて野党結集の動きも活発化していたので、腰を落ち着けてご相談する環境でなかったことも事実です。それらも参議院選挙が終われば落ち着いて行くとみられ、そのタイミングを捉えて時期臨時国会が始まる前に体制の再構築を行いたいと考えています。

――政府の動きについて。
 政府は今年3月にインバウンドの目標を大幅に上方修正しました。「2020年に二千万人」「2030年に三千万人」としていた従来目標を、「2020年に四千万人」「2030年に六千万人」という極めて大幅な目標を上方修正しています。どうやって四千万人、六千万人という数を達成していくのかという点を突き詰めていけば、やはりIRは必ず必要になると思います。(続く)

(写真)インタビューの様子。国際観光産業振興議員連盟幹事長 岩屋毅衆議院議員

#49 4月23日の「全国カジノ賭博場設置反対連絡協議会」について 2016/05/30

先月の4月23日、大阪のあべのハルカスにおいて「STOP!カジノ化する日本」題する集会が開催されたので、そちらの取材に行ってきました。これは「全国カジノ賭博場設置反対連絡協議会」(反対協議会)という団体が主催している集会です。

今回の反対協議会では、大阪市を中心に都市計画や街づくりに携わっているシンクタンクの㈱地域計画連地区研究所(アルパック)の杉原五郎会長が登壇し、「うめきたなど都心集中型の再開発して、危険な街をそのままにしている」と大阪市の成長戦略を批判。ただし、アルパックのHPを確認すると同社は大阪市から「大阪駅北地区全体開発構想・都市空間形成のあり方検討調査」を受注しているようで、発言との整合性に疑問を感じました。杉原氏の発言によると、同氏は大阪府中小企業家同友会で副代表理事を務めているそうです。

現在、マスコミなどで問題になっているギャンブル依存症については、医療法人藤井クリニックから精神保健福祉士の藤井望夢氏が病気について説明。藤井氏の説明はクリニックでの経験を踏まえたバランスあるものでしたが、IR推進法案の賛否についての名言はありませんでした。

挨拶に立った二人の政治家の間からは、ギャンブル依存症についてちぐはぐの声が上がっていました。日本共産党衆議院議員の清水ただし氏は、自身が参加する「ギャンブル依存症対策推進のための超党派勉強会」の取り組みを紹介。勉強会は「ギャンブル依存症問題を考える会」(考える会)の田中紀子代表理事がオブザーバーをつとめています。

一方で、昨年四月の泉佐野市長選で共産党の推薦を受けて落選した竹崎博一氏は、今年三月に同市内で考える会が主催したセミナーの様子について、田中氏が市役所担当者との挨拶を交わした点を問題視。さらに「参加者は無料と書いてあった」と考える会がカンパを集めていた点についても批判。しかし竹崎氏の挨拶の直後、その日の反対協議会でも最後にカンパを集めていました。

今回は清水氏、竹崎氏のほか大阪市会議員、横浜市議会議員が挨拶として登壇。政治家の登壇はすべて日本共産党議員所属の議員および推薦の落選者で占められ、共産党一色という印象を受けました。また、反対連絡協議会代表の新里宏二弁護士は総括の冒頭、囁かれる衆院選を控えた清水氏を激励していました。

(写真)当日の会場の様子

#48 カジノ機器見本市G2E Asia② IR機能の一部「場所としての国際展示会場」 2016/05/26

「G2E Asia」はアジア地区最大のゲーミング機器国際見本市として知られていますが、「見本市」と聞いて皆さんは何をイメージされるでしょうか。

一般の方なら近い例として「モーターショー」「コミックマーケット(コミケ)」などを思い浮かべるかもしれません。しかしモーターショーは企業対消費者の「B to C」(厳密には特別公開の「B to BC」もある)、コミケは消費者対消費者の「C to C」の色合いが濃くなります。一方で、見本市は「B to B」すなわち企業間の取引の場になります(こちらでも厳密にはB to BCも存在します)。モーターショーやコミケでは地方からの参加者が深夜バスで行き来するといったこともあるでしょうが、見本市では会社の経費を使って出張として派遣されます。そうなると、ホテルや飲食もそれなりの場所になり、帰りがけに観光するといったことも考えられます。つまり、誘致した地元の飲食業・宿泊業・観光産業などに大きな経済効果をもたらすことになります。国際見本市では、インバウンドとして海外からの出張者やその家族が訪日するため長期滞在が見込め、飛行機代も加算されるため経済効果がさらに期待できるわけです。

G2E Asia 2016の会場内にはゲーミングに関連した各社の最新機器が並んでおり、参加者は各企業のブースをめぐって競合他社の製品を相互に見比べ、気に入ったものがあれば実際の商材に触れながら担当者に商材について尋ねることができるようになっています。会場となったホテル「ヴェネチアン・マカオ」にはカジノのほかショッピングモールやレストラン、バーなどの店もたくさんあるので、担当者と話が盛り上がったら近くのバーに移動してマンツーマンでゆっくり商談を…といった使い方もあるかもしれません。

会場内で行われる「商談」そのものの経済効果も見逃せません。Reed Exhibitions Japan㈱のHPによると、2015年2月に日本で行われた「スマートエネルギー展」では3日間で総額1,733億円もの商談が、なんとその場で行われたそうです。こうした現状を踏まえ、展示会などの主催者で構成する「(一社)日本展示会協会」(日展協)の石積忠夫会長は2014年1月の会合の席で、国会議員11名や経産省の関係局長、観光庁長官らを前に「展示会は経済発展の切り札」と強調しています。

一方で、日本国内の展示会場は需要に対して供給が全く足りていないという現実があります。日本国内の展示会場総面積はアメリカの671万㎡、中国の475万㎡に比べて35.1万㎡しかありません(2014年・日展協調べ)。もともと需要が足りないなかで、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催で20か月間にわたり東京ビッグサイトと幕張メッセが使用できなくなるため、展示会関係者の間で大問題になっているわけです。「展示会場の不足のため開催を断念せざるを得ない展示会が非常に多く、日本にとって大きな機会損失を招いている」(同上・石積氏)という現実があります。

2013年3月の衆議院予算委員会では、IR議連副会長で民主党所属(当時)の鈴木克昌衆議院議員がIR推進法案関連の質疑の中で、安倍晋三首相への同じ趣旨で質問を行っています。安倍首相は「ハノーバー・メッセに行く機会があり、余りにも大きいので相当びっくりした。しっかりとこの見本会場に我々も力を入れていきたい」と答弁していました。鈴木氏は展示会場の事情に通じた議員であるとともに、IR議連の主要メンバーでもあります。

今回のG2Eが開催されたCotai Expoの展示会場面積は約7万5千平米に及び、日本国内1位の東京ビッグサイト(約8万㎡)と2位の幕張メッセ(約7.2万㎡)のちょうど中間の規模にあたります。このような施設をヴェネチアンはじめとするIRリゾートではオペレーターが自ら建設しているわけです。日本進出を表明しているオペレーターの中からは5千億円から1兆円もの建設資金を投入するとの声も上がっていますが、これはカジノ単体にそれだけつぎ込むという意味ではなく、このような国際展示場などのMICE施設の建設費も含まれているわけです。つまり、IRが建設されればそこを起点として国際見本市などのビジネスが生まれ、さらに経済効果が広がっていくことになります。IRというとカジノばかりに目が行ってしまうものですが、公金を投入しない民間のインフラ投資事業としての側面も見逃してはいけません。

ちなみに、次回の「G2E Asia」は2017年5月16日から18日に今回と同じ「ヴェネチアン・マカオ」で開催。日本企業の出展はReed ISG Japan株式会社(担当:平野氏 hiranos@reedexpo.co.jp 03-6261-2996)で受け付けているそうなので、興味をお持ちの方はお問い合わせされてはいかかがでしょうか。

次回のコラムからは、個別のブースに焦点を当てていきます。

(写真)会場内でゲーミング機器を熱心に見つめる参加者

#47 カジノ機器の国際見本市「G2E Asia」に行ってきました① 2016/05/24

マカオにあるIRリゾートホテル「ベネチアン・マカオ」で今月17日から19日までの3日間開催された、ゲーミング機器の国際見本市「G2E Asia 2016」に行ってきました。「G2E(Global Gaming Expo)」は米国内のカジノオペレーターや機器メーカーなどからなる「American Gaming Association(アメリカゲーミング協会)」と国際見本市オーガナイザー「Reed Exhibitions(リード・エグジビションズ)」の共催で、毎年ラスベガスで開催しているものです。G2E Asiaはそのアジア版で、アジア最大のカジノ産業展として知られています。2007年のスタートから10周年にあたる今回は、主催者によると83の国と地域から昨年比1割増の約1万1千名の参加者が会場を訪れたそうです。

会場は「カジノを含む統合型リゾート(IR)」であるヴェネチアンに併設された国際展示場「Cotai Expo(コタイ・エクスポ)」。1階にあるA・Bの二つホールをつなげた9,200㎡の展示場フロアに、今年は昨年より20多い180の出展ブースが並びました。隣接する会議場でも世界やアジアのゲーミング市場や、IR産業の最新動向、オンラインカジノなどをテーマとしたセミナーを開催。このほか会場内では立食パーティーも行われ、新たな取引先の開拓として、あるいは情報交換の場として利用される訳です。すなわち、企業の展示ブース、各種セミナー、ネットワーキングパーティーの3つの要素が大規模で行われるものが「国際見本市」ということになります。

今回のG2E Asia 2016では日本からIR誘致に取り組んでいる自治体からは長崎県と佐世保市が共同でブースを構え、セキュリティ分野で「共同印刷」が出展。どちらも今回が初出展ということで、かなりの注目を集めたようです。日系メーカーではスロットマシンメーカーの「セガサミー・クリエーション」「アルゼゲーミング・マカオ」「コナミ・オーストラリア」、紙幣識別機の「JCMグローバル」、トランプの製造販売を行う「エンジェルプレイングカード・マカオ」、トランプやカジノテーブルの製造販売・輸出入の「マツイ・アジア」、オンラインカジノソフト開発の「MIKADO GAMES」がそれぞれ出展していました。そのほか、日本人により設立された「マカオ新聞」を発行している「大航海時代新聞出版社」もブースを構え、熱心な取材をされていたのが印象的でした。

少し原稿をため込んでしまったので他のニュースもはさみながら、今回から何回かに分けてG2E Asia 2016について報告していきます。お楽しみに。

(写真)国際見本市「G2E Asia 2016」の会場入り口の様子

#46 「ギャンブル依存症問題を考える会」が青少年向け依存症教材を開発 2016/04/27

一般社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」は4月26日、青少年向けのギャンブル依存症教材として『知ろう!ギャンブル依存症』を作成しました。この冊子は高校生や大学生および青少年教育関係者を主な対象として、20ページのマンガと10ページの解説で構成されています。おととしの年末に募ったクラウドファンディングの資金で開発したもので、料金は無料。(ただし、郵送料は受取人負担)考える会の担当者によると、初版としてすでに1万冊用意してあるそうです。

マンガはパチンコにハマっている大学生「カケル」と、カケルを支えようとする彼女の「キョーコ」の二人が主人公。借金に苦しむカケルがパチンコで一発当てて返済そうとし、キョーコがカケルのために借金を肩代わりしようとする場面からスタート。二人に対してマスコットキャラクター「アディ」がギャンブル依存症について分かりやすく解説します。続いてアディはキョーコに対し、彼女はカケルのために自分を犠牲にしている「共依存」だと指摘。それをきっかけに二人がそれぞれギャンブル依存症者本人が回復するための自助グループである「ギャンブラーズ・アノニマス」(GA)、共依存の家族のための「ギャマノン」につながり、回復していく物語です。

解説もマンガの内容に対応したもので、「依存症ってなに?」「依存症かも!? じゃあどうしよう」「依存症の人がそばにいたら?」「自助グループってなに」などの項目ごとに、わかりやすくまとめられています。巻末に添えられた「ひとりで抱え込まずに、すぐに相談しましょう」というメッセージが印象的です。

ギャンブル依存症問題を考える会の田中紀子代表は発刊にあたって「活字離れが進んでいる若者にできるだけ興味を持って読んでもらえるように内容を最小限に絞り、漫画に重点を置いて分かりやすく伝わるように努めました。是非皆さん役立ててください」と話していました。私も実際に読んでみましたが、これまでギャンブル依存症という言葉に触れたことのない学生はもちろん、依存症の入門書として大人が読んでも分かりやすい内容だと感じました。

日本国内のギャンブル依存症に関する問題は、そういった問題が起こり得るという予防・啓発活動ができていないことが、対策が思うように進まないネックになっています。ギャンブル依存症をメインテーマとした教材は日本ではまだ例がなく、これをてこに社会の理解が加速していくことになるでしょう。

郵送希望者は「ギャンブル依存症問題を考える会」のホームページにある専用フォームより、「依存症教材郵送希望」と明記の上、郵便番号・住所・名前・希望部数など必要事項を記入して問い合わせてください。

(写真)『知ろう!ギャンブル依存症』の表紙・裏表紙 ギャンブル依存症問題を考える会提供

#45 「闇カジノ問題」について橋下徹前大阪市長がテレビでコメント 2016/04/25

先週18日の夜、「橋下×羽鳥の新番組(仮)」(テレビ朝日系23:15~)という番組で、橋下徹前大阪市長がいまメディアで話題になっているリオオリンピックのバトミントン選手として出場予定だった桃田賢斗選手の「闇カジノ」問題についてコメントしていました。

番組ではまず「桃田選手がオリンピックに出られなくなったのは“やりすぎ”」という街の声を紹介していました。それを受けて橋下氏は法律家としての視点から、何か不祥事を起こした時に制裁は当然とひとこと前置きしたうえで、「(日本では)罪と制裁とがバランスを保つ“罪刑法定主義”が大原則」と説明。実際に「単純賭博罪」は刑法において「50万円以下の罰金」と規定されており、刑務所に収監されるほどの重い罪ではありません。橋下氏は冷静に見てほしいとしたうえで、「二十歳直後という年齢を前提にすれば、僕は五輪に出るべきだと思う」と話していました。

日本テレビ「行列のできる法律相談所」で過去に橋下氏と共演していた北村晴男弁護士も15日のデイリースポーツオンラインのインタビューで、「一般的に賭博罪は現行犯でなければ立件しない」と応じていました。北村氏によると、現行犯以外でも立件のケースはあるにはあるものの、極めて少ないそうです。昨年末からあれほどマスコミを騒がせた野球賭博問題も、現時点ではまだ立件されていません。

この背景には、日本独特のギャンブル事情があると考えて良いと思います。日本国内でカジノが禁止されているといっても、海外旅行などで立ち寄ったカジノに参加することは違法ではありません。桃田選手も記者会見で、海外のカジノがきっかけだったことを明らかにしています。これは、刑法の賭博罪が「属地主義」すなわち賭博行為が行われた場所を起点に判断しているためです。つまり、現地でカジノが合法化されている場合、日本国刑法の賭博罪の規定は及ばないので、カジノに日本人が参加することは「海外では合法」「日本では違法」という状態です。

また、国内ではカジノは禁止されているものの、同じギャンブルであって「ゲーム種目の違いしかない」公営ギャンブルや宝くじ、パチンコは日本国内にあふれています。競馬や競輪がOKでカジノがNOという理由は、国内では一般にギャンブルを禁止するという建前があるものの、実際には別途「特別法」すなわち「競馬法」「自転車競技法」といった種目ごとに法律を定めて合法としている訳です。一方では合法化し、他方では禁止されたままで、さらに法律的に換金がグレーであるパチンコ・パチスロもあるので、ギャンブルに対する法的整備は全然進んでいないということです。これは法律だけでなく社会的理解も同様で、ギャンブルを趣味とする人がいる一方で、「ギャンブルなんかけしからん」と顔をしかめる人もいます。

日本ではカジノが禁止されていることが闇社会の資金源にすらなっています。「禁酒法」でアル・カポネ率いるギャングが大儲けした時代と全く同じ状況です。海外に年間1,600万人の日本人が出かけている時代の中で、さらにギャンブル種目ごとにちぐはぐの対応を取っていることが、違法カジノを生む温床になっているんですね。マンションの一室で違法カジノをオープンしても客が集まる訳ですから、いくら警察が取り締まりを強化してもモグラたたきのようなもので、根絶するなどというのは現実的ではありません。「禁止からコントロールへ」というのが多くの国の考え方で、130ヶ国以上の国がカジノを合法化していることもそういった理由からです。

桃田選手らは今回の事件でもう懲りたと思いますが、もしそれでもやめられない場合、ギャンブル依存症の疑いがあるため、きちんと医師や自助グループへ相談した方が良いでしょう。私は取材を通じてギャンブル依存症から回復し、社会で広く活躍している人たちも見てきました。言うまでもなくオリンピックで日本代表の座を勝ち取るというのはものすごい才能、またたゆまぬ修練の成果なのだと思います。たとえ一度つまずいてしまったのだとしても、社会としてただいたずらに揚げ足を取ることに終始するのではなく、本人が回復につながるように暖かく見守ることが重要です。

#44 「マリーナベイ・サンズ」がデビッド・ベッカムを起用したキャンペーン 2016/03/31

シンガポールのランドマークとして知られる「マリーナベイ・サンズ」は、4月1日より日本国内のビジネス・レジャー利用に向けた“Never Settle”(とどまることを知らない)キャンペーンを展開します。キャンペーンでは世界的スターとして根強い人気を誇るデビッド・ベッカムを起用するそうです。

マリーナベイ・サンズには、国際会議場などの大型MICE施設、2,560室のホテル、東南アジア最高クラスのショッピング、有名シェフのレストラン、エンターテイメントを楽しめる2つの劇場、アートサイエンス・ミュージアムなどがあります。最も有名なものは最上階(57階)にあるシンガポールを展望する「サンズ・スカイパーク」でしょうか。そちらは2010年の開業直後、日本の国民的アイドルグループを起用した大手通信企業のCMの収録が行われて話題になりました。

日本国内のIR導入可否をめぐる議論を見ると、ネガティブなイメージに偏っているきらいがあります。特に、これまでこちらの過去のコラムで何度も扱ってきたギャンブル依存症の問題では、議論が進んでいない割にイメージばかりが先行しています。一方でIRのエンターテイメントとしての魅力については、ほとんど光が当たってきませんでした。

マリーナベイ・サンズの社長兼CEO(最高経営責任者)のジョージ・タナシェヴィッチ氏は、「過去5年間、当リゾートに海外から訪れるお客様の中で最も多いのが日本人です。日本の皆様が求める、ユニークなレジャーやエンターテイメントサービスを提供している証であると、自負しています」と話しており、シンガポール政府観光局によると、2015年に789,000人の日本人がシンガポールを訪れたそうです。

エンターテインメントの分野では、すでに歌舞伎役者の市川海老蔵さんや滝沢秀明さんのアジア初公演も行われており、有名日本人シェフによるレストランもオープンしています。IRについての正しい理解が進む良いきっかけになるといいですね。

(写真)マリーナベイ・サンズ提供

#43 訪日観光客数目標を2030年に6000万人に 安倍首相「観光産業を基幹産業へ」 2016/03/30

30日、政府の「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」が官邸で開催されました。訪日外国人観光客数を従来の「2020年に2000万人」の目標から倍の「2020年に4,000万人」「2030年に6,000万人」へと引き上げることを決定。会議に出席した安倍総理は挨拶の中で、観光について「成長戦略の大きな柱の一つ」「地方創生の切り札」「GDP600兆円に向けた成長エンジン」と位置づけました。

構想会議には議長に安倍首相、副議長に菅義偉官房長官および石井啓一国土交通相、構成員には麻生太郎副総理含め8名の大臣のほか、小西美術工藝社のデービッド・アトキンソン社長など民間有識者が名を連ねています。構想会議は年間2000万人達成が視野に入った2015年11月にスタートしています。

前回、前々回のコラムで触れてきたように、今月25日の菅官房長官の「(観光立国を目指す日本にとって)IRは欠かすことができない」発言は言わずもがな。ここ最近の動きは風雲急を告げるといった感があります。IRは観光振興の切り札として位置付けられていますが、政府が観光振興を「大きな柱」「切り札」「成長エンジン」と重要視することは、IR推進法案に強い追い風になるでしょう。

(写真)会議の模様 首相官邸ホームページより引用

#42 IR議連幹部会が開催され、関西経済同友会がプレゼンを行いました 2016/03/29

29日、国会内にて「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連)の幹部会が開催されました。今回の幹部会には自民党、公明党、民進党、大阪維新の会、日本のこころを大切にする党の各党から約10名の国会議員が参加しました。今回のテーマは、①関西経済同友会が今月はじめに発表した大阪・関西の経済効果の試算についてのヒアリング、②議連の今後の活動について、の2点です。

関西経済同友会からは講師として、齊藤行巨事務局長が出席。同友会の内部に設置されている「関西MICE・IR推進委員会」が今月2日にまとめた大阪・関西IRの経済効果の試算について説明を行いました。同友会では昨年1月「大阪・関西らしいスマートIRシティ」の構想コンセプトを発表するなど長年にわたり調査・研究を続けており、構想の発表と同時にギャンブル依存症に関する提言を行っています。

観光客数等や各種マーケティングデータをもとに試算すると、大阪ベイエリア・夢洲のIRでは年間ビジネス収入が5,545億円、投資規模は6,759億円。経済効果は開業前・開業後に分け、開業までの累計で1.5兆円・9.3万人の雇用、開業後では年間7,596億円・9.8万人の雇用創出効果が期待できるとしています。

約8,000億円の投資と聞くといささか大きすぎるように感じるかもしれませんが、議連の方針では日本国内のIR設置数は当初2~3カ所で試行し、プラス・マイナスの効果を検証しながら最大で10カ所程度まで拡大していくとしています。これは、アメリカでは約1,200ものカジノ・IR施設が存在することと対照的です。日本にはパチンコがあるため単純な比較は難しいとの声もありますが、IRの施設数で考えると日本の経済規模から比較すると寡占状態と言えるほど施設数が少ないということです。実際にオペレーター(カジノ事業者)は世界最後の市場として有望視しており、1兆円投資するとの声も上がっており、大阪ベイエリアという立地を勘案しても妥当なのではないでしょうか。

ギャンブル依存症について同友会の昨年の提言では、海外のカジノ・IR業者の例に倣ってIR運営業者が対策費を拠出するとしています。日本でギャンブル依存症が問題になっている背景は、海外のように予防・対策が行われてことが一番の原因です。ちょうどこちらの過去のコラムで取り上げた「レスポンシブル・ゲーミング(ギャンブリング)」の概念ですね。日本でもようやく進みつつありますが、今後は既存のギャンブル産業の見直しは進んでいくことになるでしょう。同友会は引き続き、ギャンブル依存症など社会問題について研究調査を継続し、さらなる提言を行う予定です。

議連幹部会では今後の方針として、①各党からさらに役員を募っていくこと、②今年5月の早いうちに議連総会を開催すること、③総会で「今年秋に法案の成立を期す」とのメッセージを示すこと、の3つの方針が確認されました。また、IRがテーマとなった今月25日に開催された衆議院内閣員会の模様として、先週の内閣官房IR特命チーム凍結報道が改めて否定されていたことが報告されました。さらに同委員会における菅義偉官房長官の「(観光立国を目指す日本にとって)IRが欠かすことができない」「(IR推進法案が)成立した暁にはすぐに対応することができるような状況はしっかりと作っておく」との発言が紹介されました。

先週の一部報道では関係者の間に大きな衝撃が走りましたが、それを受けて政府からIR推進に向けた強い意欲が表明されたことになり、IR推進派にとっては「災い転じて福と為す」といったところでしょうか。IR推進法案の審議は参院選後に持ち越される方向ですが、国会質疑を通じて政府の前向きな姿勢が示されたことから、法案成立後を見据えた環境整備として地方・民間の動きは加速していくことになりそうです。

(写真)「大阪・関西らしいスマートIRシティ」 関西経済同友会提供

リゾカジの歩き方! リゾカジsnsって何? 初心者のためのカジノ

マリーナ・ベイ・サンズ Marina Bay Sands

プルマン・リーフカジノ

リスボア

フライデークラブ

リゾート・ワールド・マニラ

リゾート・ワールド・セントーサ

AJPC

リゾカジスマホはじめました

RSSフィード

FlashGame

リゾカジ SNS

PROJECT NEXT