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マスマーケット、マカオカジノ市場の救世主とならず?!

2015/ 05/ 27

ドイツ銀行のアナリストによる最近のレポートによると、マカオのカジノ市場は当分苦戦が続くとみられている。マカオを訪れる旅行者一人当たりの消費金額がダウンしている上に、マカオへの旅行者数自体が、今年の第1四半期で前年比4%減と落ち込んでいる。特に宿泊を伴う旅行客数は10%減と下落幅が大きい。関係者の多くは、このダウントレンドが中国政府の政策による一時的な影響であるとみている。また官民あげて、ゲーミング以外のアトラクションを積極的に導入して活路を見出そうとの動きも盛んである。しかし前出のアナリストは、原因は中国政府の政策だけではなく、プレミアム・マス層がマカオ以外を旅行先として好むようになっていると指摘する。マカオのジャンケットオペレーターがオーストラリアやフィリピン、カンボジアなどのカジノと次々と契約を結んでいるのは、彼らの顧客がそうした国々への旅行を望んでいる証拠に他ならない。これらの国々では、マカオの税率(39%)よりも税率が低いため、カジノオペレーターはその差額をジャンケットオペレーターや顧客へのインセンティブに回すことが可能だ。こうした状況から、今後2017年にかけてコタイに大型カジノリゾートが続々とオープンを予定しているが、「供給が需要を創出する」ことにはならず、逆に供給過剰が懸念されるという。
またUBS証券アジアのアナリストも当面、マカオのゲーミング市場の回復は見込めず、5月のゲーミング売上は前年比20-25%減、VIP売上は同42-47%減になると予想している。 Byリゾカジ