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多様化するアジアのゲーミング事情

2016/ 04/ 04

先ごろマカオで開催されたiGaming Asia Congressで講演を行ったアジアのゲーミングオペレーター企業の役員によると、現在ベトナムを含むフィリピン、カンボジア、ネパールなどギャンブルが認められているアジアの国々で圧倒的に人気を集めているのがProxy Gaming(代理ギャンブル)であるという。 Proxy Gaming とは、プレイヤーがカジノ以外の場所から電話を使って代理人に賭けの内容(金額や手など)を指示しギャンブルを行うことで、これはマカオでは違法とされているが、ベトナムなど規制のない国々では盛んにおこなわれている。講演者によると、中国本土の多くのプレイヤーは(不正の取締強化などにより)マカオに行かなくなっただけで、ギャンブルをやめたわけではなく、Proxy Gaming市場を産みだした。Proxy Gamingでは、賭ける時にも精算の際にも、実際に資金が中国から出入りすることはなく、たいていの場合中国国内で決済が完結する。ベトナムの中国国境に近い地域ではカジノが多数建設されており、その地域の昨年のゲーミング売上は8億ドルにも上るという。最近では毎週57便ものチャーター機が、中国本土から多数のギャンブラーをベトナムのカジノリゾートへと運び込んでいる。また、ソーシャルゲーミングも増えており、2014年に1億ドルだった売上が2015年には1.5億ドルに伸び、今年2016年は2.5億ドルの売上が見込まれるという。
一方、インドのゲーミング市場は現行では、賞金の海外持ち出しが禁止されていることやルピーの制限などもあり、海外からの参入は難しい。インドのゲーミング市場の大半は、闇市場(違法)での電話によるクリケットの賭けが中心だが、既存のカジノやオンラインゲーミングの法制化を図ろうとする動きもある。その人口の多さからみて、インドでのオンラインゲーミングが解禁されれば、中国と肩を並べる巨大な市場になり得るだろう。By Resocasi.com