リゾカジ カジノレポート

回想録

* 韓国 2011/ 10/ 03 Written by マーシー9

コメント( 2)

相当前にメンバー登録していたのですが、今回初の投稿させていただきますマーシーです。
私のブログ(yahoo)に「昔話」と題して投稿したものですが、加筆修正をして投稿させていただきます。


数年前、バカラに血迷っていた時期の話になります。今も狂っていますが…。

私は集金したばかりで、湯気の出ている500人の諭吉を所持して、金浦行きの飛行機に飛び乗っていた。
当時の私はジャイアン。

会社の金は俺のもの、俺の金も俺のもの…。

韓国に到着後、馴染みの韓国女性を呼び付け、一戦交え完全勝利し(そのはず)、楽園に追いやった(はず)女性を部屋に残して早朝のプールへ。
充血気味のマーシージュニアをクールダウン。バカラ初戦に向かった。


朝方特有のどんよりしたウォーカーヒルカジノ。
死相出まくりな人々が椅子から動けず、貼付けの刑に処されていた。

金の時計(ブランド不明)に、猛獣の首輪を想像させる金のネックレス、典型的なチンピラ風中国人二名が座っている。
二人で1ベット、諭吉様換算で200人~500人程度の張り、仲間のようだ。
チップ色はオレンジ(500万ウォン)で、1ケースと少しを抱えていた。
当時のレート(1000ウォン=100円のほぼ等価感覚)で五千万円オーバーだ。
中国人グループは死相どころか輝いていたのだ。ネックレスの力で何割増しかになっていただろうが…。

今のWHカジノのテーブルレイアウトとは、かなり違ったのだが、入場して一番奥の右側のテーブル。
白い椅子に大きなバカラ卓。なかなか入りづらい区画で、見学もしづらいVIPルームに彼らはいた。
私はピットボスも顔馴染みなのでチョッと覗いていた。
すると二人組が、なにやらピットボスにクレームをつけている。
プレーしないなら出て行けといっているようだ。
いきなり韓国で日中戦争を開戦することも無い。
5000人の兵隊に対して500人では飛び込み自殺。サッサと出る。


ワンランク下のVIPフロアーで、とりあえずゲームスタート。
“とりあえず”は生ビールをオーダーする時意外、ろくな事が無いのは百も承知だった。

韓国に到着して12時間も過ぎてない、さらにプレータイムは1時間弱なのに、250人程度の諭吉様が行方不明。
相変わらず、クルーダウンに入るのが遅すぎる。“とりあえず”の神はいないのだ。
しかも残りの諭吉様は、頑丈に縛ったはずの貞操帯を淫らに破られ別人に変化、ウォン様の小切手に変わっていた。
バイインは500人に達していたのだ…。

24時間滞在することなく帰国??何度となく経験するパターンが脳裏を過ぎる。

所持金が半分になってしまった私は、部屋に戻って韓国女子に慰めてもらおうかと思った。
だが、先程の戦で、韓国女子は楽園をさまよっている(はず)。
それに、伝家の宝刀!!マーシージュニアの切れ味も鈍っていよう…。

部屋に戻る…?  …却下だ。

どうせダメなら一発勝負。
危険を知りつつ因縁をつけられたVIP卓へ戻り、ウォン様小切手5枚を放り投げ、どすんと座った。

例の二人はピットボスにブツブツ…。
気にせず座り続けた。

私はその二人が勝っているのか、持参金なのかは知らないが、勝ち馬に乗ろうという負け組み根性で座ったのだ。

敵意はない。

恙無くゲームは開始された。
オレンジ4枚(200人相当)を中国人がベット。私の苦手なプレーヤーサイドに置いた。
私は決めていた。好きなバンカーに彼らが張ったら一緒に張ろうと。それ以外は『見』を決め込むのだ。

中国人WIN!!

私は小声で「ナイス!!」と呟く。
ひれ伏していると軽くアピール。
私は勝ち馬に乗りたい。コバンザメのような行動を恥ずかしげもなくするのだ、と言い聞かせた。

数回の『見』を経て、お待ちかねのバンカーベット。中国人がオレンジを5枚おいた。
私は色違いのイエローを3枚をこそこそとベットした。ミニマム(MIN300万ウォン、DIF5000万ウォンの卓)。
バンクロール(総所持金)を考えても玉砕覚悟、帰国覚悟のベットだ。

それを見た中国人はプレーヤーにベットを移動した。さらにオレンジ一枚上乗せ。

ニヤニヤ笑い、痰を吐く。
嫌悪感を爆発させている。
下手に出ている私をあざ笑う。
気持ちも負けてるし、兵隊も負けてる。
そんなに嫌なら私が降りる。ベットを引っ込め、席を立つ。
長いものには巻かれろ、が通用しない。巻いてくれないのなら辞めるまでだ。
ピットボスと中国人が会話している。
気にしないで打てと言っているらしいが、ミニマムで半目をガッツリ絞れるほどのタフさは持ち合わせていない。
身振り手振り、ピカピカのアクセサリーがいやらしく光る。

蛇に睨まれた蛙。

決めた。
今日帰ろう。
帰って仕事に精を出す。
イエロー25枚バンカーにそっと置いた。オールインだ。負けたら帰るだけだ。

中国人A。ここぞとばかりにオレンジ15枚ベット。
250諭吉様対750諭吉様、差額500、駒揃いました!!って感じ。
チャンスを徹底的に掴む!!この中国人、勝負師だ。
こんな男、嫌いじゃない。

やってやるよ!!(俺はバカな野郎だ…。そう、バカラ野郎だ。)

すると、中国人Bが勝手にベットを半分の8枚にする。中国人Aが大きな声を出し、ベットを15枚に戻した。
よく見る光景。同伴の彼女がブチ切れて帰っちゃう感じのやつだ。
数分間の言い合いの結果、8枚のオレンジ(約400諭吉)が置かれた。
不満気な中国人A、それをなだめる中国人B。
私の掌からは高純度の胡麻油が噴出、ヌルヌル。

クールな女性ディーラーは顔色一つ変えない、クレオパトラだ。
盆が出来上がった。

「チャンカマンニョッ(チョッと待って)!!」

私はベットを全部下げた。
風が悪すぎる。空気が薄い。リズムにタイミングも最悪。
言い訳は多々あるが張らなければ負けない。

ある意味このベット回避が大勝負だった。

勝負を避けた私。
逃げといえば、そのとおりだ。

8枚のオレンジチップが16枚になって中国人に戻ってきた。ナチュラル8でプレーヤーの勝ちだった。
中国人の異常なハイトーンボイス。
中国語のわからない私でも理解が出来る程のボディーランゲージ。

3500万ウォン損したゾ、お前のせいだ…。

まあ、そんな会話だろう。
4000万ウォン勝ったのに、3500万ウォン負けたと錯覚する典型的な場面だ。
反面、私は2500万ウォン勝ったと、良い意味で錯覚を起こしていたのだ。

私が参加した卓は一瞬で流れが変わった。オカルト話だが、そんな経験をした人も沢山いるだろう。
風が後押し、というよりもその風に乗った感じだ。

以降、同じような場面が何度も出来たが、私は数回のオールインを勝ち抜き、2000諭吉様を超えるチップの山を築いた。
一度として中国人たちと同じサイドにベットすることなく、中国人のチップは黄色が20枚弱になっていた。
さらに、あっという間に0にしてやった。こんなこともある、バカラの神が光臨したのだ。
というか、中国人の死神が強烈過ぎただけかもしれない。

大勢の中国人担当の販促が集まってきた。影でゴソゴソ。
その中国人がハウスから諭吉様1000人程つまんだ(借金)のだ。
借用書らしきものにサイン。多分、鉄火。

借金相手の勝負に難儀は無い。

200人ベットしたので、私は300人を同じプレーヤーサイドにベットした。初のプレーヤーベット。
私が先に仕掛けたのだ。
吉とでるか凶とでるか、どちらにしても、私の精神的有利は変わらない。
さんざん逆に張ってて、急に同じサイドに張られた中国人はテンパるはず。
勝っても負けても中国人は良い気持ちになれないはずだった。

中国人Aはさらに200人上積み、中国人のベット合計400。プレーヤーベット600だ。
バランスオーバー。盆がたたない。
勿論、私も対応。
意地と意地のぶつかり合い。

中国人Aは借金したチップ全部の1000人をバンカーにベット。サイドチェンジをしてきたのだ。
私の好きなバンカーが…。とは全く思わず、合計1500人をプレーヤーにぶち込んだ。

お供の中国人Bは口を開けたまま茫然自失。なにも言えない…。
私の掌に胡麻油は感じられない。ただ、額には高純度のとんこつスープが滲んでいる…。

クールなディーラーは、整形と思われる鼻のシリコン位置を微調整??小指で鼻をほじっている。

いざ!!日中大戦争の幕開け、私の頭にファンファーレが流れた。

状況はこんな感じだ。
私:1500人をプレーヤーにベットして、残り500人位。負ければ元金。勝てば3000人勝ち。
中華:1000人をバンカーにベットして、残り0人。負ければ、私と勝負してからマイナス6000人位。勝てばマイナス4000人。

日中大戦争は静かに開戦された。

見事な手さばきで、カードが両者の手元に滑らされた。
我関せずのディーラーは相変わらずの能面だ。

プレーヤー、たて1、たて2、合計3。
私の大好きなバンカー様、残念ながら敵サイドだ。額縁0、たての3、合計3。
互いに絞りの醍醐味無し。
現状、3対3。引き分け。

しかしながら3の条件発生。
バンカーサイドにとっては、ほんの少~し好条件。8がでればバンカーの勝ち、私は負け、元金のみに…。

プレーヤの3枚目を絞り始めた。
渾身の斜めシボリ(トランプの角から見る)。

足あり。
フォーサイド(9または10)を何とか通過。出来ればリャンピン(4or5)がベスト、出目7、8確定になる。
さらに、3ピン(6,7,8確定)を通過…。しないんだよね~。3ピン確定。

確定出目は9,0,1のどれか。
6,7,8を引いてしまったのだ。
3に6を足して9なら負け無し、3に7を足して0なら勝ち無し、3に8を足して1だと条件で即死、負ける。

「抜けろ!!抜けろ!!(6になれと)」本当に叫んだ。
息を吹きかけた。


フー、フー。


意味ないことは知ってるが、フー。

でも、見えるんだよね。7,8確定足すと0,1に…。ほぼ死亡。サヨナラ1500人の大部隊。

ブン投げた…。結局7だった。足すと0。完全なる勝ち無し。

中国人AB、すごい盛り上がり。耳が痛いほどに…。
気持ちはわかる。素直に負けを認めよう。
異常にに長い時間をかけて絞る中国人。普通はブン投げだろう。
マナーが悪いが許す。喜びを噛み締めているのだろう。

その時。
プレーヤーサイドの中国人がトランプを切り刻んでしまった。

7だったみたい…。

大爆笑!!
マナー違反だと分かっていたが、心底笑った。
能面ディーラーも、こころなしか笑ったような気がする。

0対0のバカラドロー。
私の掌から胡麻油が音を立てて湧き上がる。
ロッキーのテーマを口ずさんだ。聞こえるように、大きな声で!!

因みにイエロー2枚をタイにベットしときました。どーでも良いけど160人ゲット。

バカラって、そんなものだ。

完全に拍子抜けした私と中国人A 。
我に返った私。分不相応…。
気が静まらない様子の中国人A。

その後私は100~300前後のベットでやり取り。
そのベットを上回る額で半目に張る中国人A。
数回、同じサイドに張った。

中国人は結局0に…。
私に残った諭吉様1300人くらいだったかな?一応、勝って部屋にもどれました…。

疲れきった体とは相反して、マーシージュニアはそり立ち、伝家の宝刀斬鉄剣になっていた。
韓国女子を置き去りにして、私が先に楽園に昇天したことは内緒の話だ。完敗です。

あまりに疲れてその日に帰国。1泊2日'2発’の旅でした。

一番の勝者はクールでクレオパトラで能面で整形美女のディーラーだろう。約5000人の勝ちだ。
最後ニヤニヤ笑ってた気がする。いや、ピットボスと笑っていた。

チョッと可愛かったかも…。

中国人担当の販促は静かに逃げ帰っていた。






多分、私の1ベット最高額!?1500諭吉様の話でした。




完結



※長々と御付合い頂き、有難うございました。
 数年前の話なので、多少違う部分も有るかと思いますが、お許しください。







このReportへのコメント(全 2件)

2011/10/18(Tue) 21:04

Tama

面白かったです!その気持ちわかります...。


2011/10/22(Sat) 12:16

mpl-corp

すばらしい。おもしろかったです


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