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投稿者:じょうもんさん

2020年3月6日

初見参!BJ大会・パラダイス仁川

投稿させていただきます。ジョウモンと申します。

まず、新型コロナウィルスによって、亡くなった方のご冥福をお祈り申し上げます。

また、闘病中の方に、心よりお見舞い申し上げ、一日も早い回復をお祈り申し上げます。

前回は、「甦・亜空間殺法」を投稿させていただきました。

この御時勢に、中止もせず、2月末に1泊2日で仁川パラダイスシティカジノにまた行って来ましたのでレポさせていただきます。また、ブラックジャック大会にも出場しましたので、その模様もお伝えします。不謹慎かもしれませんが、コロナ渦がおさまってからでも、今後いらっしゃる方に少しでもご参考になればと思い、レポートを書くことに踏み切りました。

自己紹介させていただきますと、私はメンタルは弱いがどちらかというとお調子者と言われます。週6で働いているのも、カジノの種銭のためといっても過言ではありません。

先発のキヨミズ師、サッキ師によると、成田のマスク率は90%とのこと。

欧米系が特にマスクをしないらしい。文化の違いか。

ご説明しておきますと、キヨミズ師は私にカジノを教えてくれた人、また故小島武夫先生が言うところの『おっきい麻雀』の打ち手でした。詳細はご想像にお任せします。

サッキ師は世界中のカジノ経験が豊富で、オーストラリアではバカラ大会準優勝の経歴を持ちます。

・・・サッキ師はもうブラックジャックで浮いているらしい。羨ましい限り。

私は、支度をしながら、つい先日、悔しくもハズレだった住んでいるマンションの駐車場の抽選を思い出していた。

駐車場には上段、中段、下段があり、下段や中段はすごく入れにくい。というか面倒である。電動リモコンで延々と動かし、そこで人や車でも来ようものなら中断したり。時間がかかりすぎる。また、下段になってしまうと、ネズミ達がボンネットに入りこんでくるという噂さえあった。

なので上段のが人気があるが、戸数分は足りていない。個人的には上段の一択。なので、引っ越しが出たりして空きが出ると、入れやすいところが争奪戦になり、抽選が行われるのである。

・・・私は過去2戦2敗。

カジノ遠征前だし、私はこんな抽選ではあるが、気合が入っていた。

管理人さんが立ち会い、司会進行役。希望者は4人。枠は1つ。封筒が人数分あり、中に紙が入っている。当たりのみ、当選と書いてあるとのこと。

過去2回は、申し込みが遅れてしまって、(引く順が申し込み順)最後の方に引く羽目に。

残り物に福を願うもダメだった。

・・今回こそは、と思ったが、つい提出物が苦手で、いろいろな用事のせいで後回しになり、やはり申し込みは遅い方、引く順番は3番目。今回も当たりは私が引く前に引かれてしまい、またも涙をのんだ。あーあホントに悔しい。

アレが当たりかなあ、という目星をつけたものがやはり当たりということはあった。しかし、先に引かれてしまうのだ。今回は子連れのママさんがGET。全然管理人の動きなど見ていない。子供がヤンチャで、そちらばかり見ている。それでも引いた。地運だろうか。

やはり、先んずれば人を制す。ただの4分の1の確率などではない。今度は告示されたらすぐ申し込もう。反省反省。

今回勝てば、カジノ5連勝になる。逆にいえばそろそろ負ける頃だ。ゲンをかつぐため、先日、名古屋城にいった折、金のシャチホコの金運の御守りを購入。お世話になっているキヨミズ師とサッキ師の分も購入した。船橋駅の美味いメロンパンなどいつもお土産をいただいているので、お返しをしないと。

また、ブラックジャック大会はチーム戦らしいので、一丸となりたいところ。

・・・マスクも20枚持って行った。カジノにあるらしいが、一応念のため。

大韓航空(羽田-仁川往復ひとり89000円)にて仁川へ。

そう。高いです。

4連勝中なので奮発してビジネスクラスで行きました。少しでも伝染りにくくしようとしたつもりもあります。普通なら絶対ビジネスなんか乗りません。たった2時間半なのに。もったいない。勝てば乗れる。カジノには夢がある。

・・・皆さま、パラダイスシティ仁川のLINEの会員にはなっておくことをお勧めします。

真面目な方。もうバクチなんかやらん!と思った時だけ、ブロックしておけば良いのですから。決して私は回し者ではありませんが。

飛行機を奮発できたのにはまだ理由がありまして、LINEの、「お年玉企画」の、50万円バイインすれば宿が1泊タダになるというのに当選したのです!つまり宿代がタダだったので、飛行機代に回すことができました。

後で登場するサッキ師は、100万円バイインすれば宿が2泊タダになる、というのにやはり当選!一気に2人も当たるなんて、ツキを予感させました。

えっ違うだろって?・・もしかして2月の3連休あとの平日だし、コロナ騒ぎだし、そりゃ販促のうちだよって?ええじゃないですか。乗っかったって。アタシャこんな時しか当たらないのよ!毎朝買ってる当たり付き自販機の水だって、まだ1度しか当たったことないんですからね。何年も買ってるのに。どんな確率だよ。全く。ええ。ロト自動購入だって、目減りするだけで、まさに貧者の税金状態。いわしとけ。それだって、生活に潤いを与えてくれる。いつも期待をもって残高照会しているんだ。勝ちたい。勝ちたいんや!!!

・・・さて、機内食はやはりチキンを選択、照り焼きがなかなか美味かったです。

パンもなかなか美味かった。生野菜サラダにドレッシングをかけるまでは普通でしたが、カマンベールチーズが入っており、これは美味かった。日本で真似しよう。

アハハ、オレもグルカジかもな。なんて少し思いながらモグモグタイム。

まあ昔から、「アンタ何食べてもおいしいっていうじゃない」とは言われますが。

CAさんは、絶対に伝染りたくないのか、なんとシールド付きマスク(マスクから上方に、透明のプラスチックがビヨーンと伸びて鼻、目、オデコが完全に隠れている。医療用?)にグローブ着用という徹底ぶり。私が食べ終わった膳を下げると、カーテンの向こうから早速シュッ!シュッ!とアルコールを吹き付けて消毒する音がする!しかもストロークが激早。シュシュシュシャシャシャシャシャァ!みたいな。どんだけだよ!

まあそういう決まりなんでしょうが、、、感じが良いとは言えない。でも仕方ないか。

・・なんかムラムラする。なぜだろうか。分かった。2つ理由がある。

皆、CAがマスクをしているから、マスク美人状態なのだ。

鼻から下つまりアゴ、口、はたまたバランスが残念な人も、全員脳内修正されている。

皆すごい美人に見える。そしてマスクのせいで息づかいも荒く、頬が紅潮している。色っぽい。

さらに、コロナ騒ぎで、私は免疫をつけることを重視しており、最近ニンニクばかり食べていた。だからムラついたのだろう。

・・・こんな厳戒態勢なのに、もしもCAに飛びついていきなり、そう、バイオハザードのリッカーのように、いきなり飛びついてガッツリキスを決めたら・・・気絶・卒倒するんだろうなあ。ガハハ。なんて良からぬ妄想をしていると、

不覚にもオッキしてしまい、慌ててブランケットで隠して就寝。テレビのワイドショーで見た通り、通気口をいっぱいに開けて自分に向けておいた。これが飛行機で感染予防になるらしい。

通りがかったCAが、眠りかけた私に、アイマスクをくれた。ムスコ用?いや違うか。おかげでようく眠れた。

仁川国際空港もマスク率は9割超え。すごい。



今回はコロナ騒ぎで、モノレールはどのみち閉鎖とサッキ師から聞いていた。行く方、注意されたし。

シャトルバスの始発が5:25だったが、空港の外に出て時計を見ると5時ちょうど。

サッキ師は浮いている。キヨミズ師も出陣済みらしい。羨ましい。

自分も早く打ちたい。25分さえ待てずにタクシーに乗った。皆様タクシーなら乗り場は2Dです。お間違いなく。

(行先によってタクシー乗り場が分かれている)

タクシーの中で思案する。

まずは、大きなエラーなく、初日の昼からのBJ大会にのぞもう。

その前は1万w卓で、ベーシックストラテジーを確認しながら打とう。

卓球でいうところの、試合前にひたすらパコパコリズム良く練習するあの感じだ。

個人的な勝負、大勝負は、そのあとだな・・・と考えていた。

しかしなんかなかなか着かない。やっと着いて16000w。遠回りされたか。

15分もかかった。意地で2万W払った。釣りはいらん。これが日本人の気っ風だ。みたか。

カジノの中には時計が無いので、今回も前回同様羽田でアナログ腕時計を購入した。2080円のもの。今回もしっかり腕に入ることを確認した。準備万端。

・・・私の主戦はブラックジャックです。

なぜブラックジャック中心かと言いますと、

基本ミニマムベットでパーレイ方式(勝ったらコマを増やす)なら大けがは連敗しない限りしない、ダブルやスプリット、さらにはボックスを1から3ボックスまで選べる、などが爆発力もあり、自分に合っていると思うから主戦になっています。

ホテルはRed Gateで7階。今回はラインで当選したので1泊0円。

平場の私でもタダにしてくれるなんて。ありがたい。ベッドは2つ。もう一人いける。拠点にはいいかと。まあ、勝負の流れによっては、一切使わないのですが。

しかしまだチェックインできないので、

サッキ師の部屋に荷物を置き、キヨミズ師とも合流し金のシャチホコの御守りを渡した。

サッキ師の分は、部屋の丸テーブルに置いておいた。後でとってもらう。いざ戦場へ。

部屋からロビーに降りるエレベーターの中で、キヨミズ師がこう切り出した。

「おお、ジョウモン、さっきサッキと心配してたんだ。だいぶ羽田にも早く着いたそうじゃないか。仁川でもバス25分も待てなかったって?ちょっとイレコミ気味で心配だな、って」

競馬の馬は、気合が入りすぎると、ペースも何もなく、暴走してしまって、大敗してしまう。確かに、夜10時40分羽田発なのに、6時にはついていた。

いてもたってもいられず、しかし感染はイヤで、2時間以上車の中で待機していた。

車中でモゾモゾ着替えたりして、まるで住んでいるみたいだ。我ながら怪しかった。

最近NHKスペシャルだったかで見た、「車中泊の人」にかなり似ている状態だ。でも遅れるよりはいい。上を向いて歩こう。

「ああ、でも馬っ気はちょっと出ちゃいました。飛行機、皆、マスクで美人で。」

「馬っ気???それはヤバイな。こっちゃディーラーもみんな超美人よ。小顔でさ、マスクでさ!馬っ気はよくない。出しちゃダメだ。負けるぞ。ピルサドスキーじゃないんだからさ。」

・・・ピルサドスキーとは、レース直前にガンガンに馬っ気を出しながらも、圧勝したJC馬である。

・・・そうだ。負けては意味がない。師の言葉に気をひきしめる。豆の助に、大人しくしろ、と言い聞かせてカジノへ。

カジノ入口で、おでこにペンライト型の、体温計をピッと向けられた。

へぇ、すすんでいますね。最近は。

服の袖に、丸いシールを貼られた。黄色。大丈夫という意味か。囚人みたいだ。

まあコロナ対策は、徹底していればいるほど、うれしい。伝染ったらイヤだし。

入口を抜けると、そこはマスク人の星だった。

マスク率は100%だった。徹底している。素晴らしい。やはりこれは無い人にはカジノが配っているに違いない。聞くと実際そうだった。

見たことのない異様な光景が広がっていた。

人種もなにもない。皆、マスク人だ。目だけが、欲望に鋭く光っている。

みんなそこまでして打ちたいのかよ・・・おれもだよまったく。

今回もメインはミニマム1万ウォン卓です。

赤カードを出し、200万ウォン分チップに替える。

10万ウォンチップで渡してくるので、20万ウォン分を突き返し、

チェンジプリーズ、と言った。

「カラーチェンジ シマヌーーー!」

「デェ~!」

・・始まった。

絶対勝つんだ。めざせ5連勝。

とはいえ、いつもよりは気持ちがラクだった。

本当の勝負は、BJ大会後になると分かっていたからだ。

ま、まずは大会前は、ウォーミングアップだな。

・・・1万ウォン卓に座れた。ラッキー。

やはり、コロナのせいで少し空いているようだった。

-私が円をウォンに替えている間に、もう2人は再開しており、そこに入れてもらった。

ファーストベースにサッキ師。一人おいて私、キヨミズ師。その下家に2人組の若い日本人男性。

私は座るやいなや、ディーラーがマスクに黄色いワンポイントがついており、可愛いと思ったので、つい可愛い!なんですかそれ、と尋ねた。

フィルターだ、とのこと。すごい性能のマスクだ。確かに、小顔+マスク美人で、ウキウキだ。馬っ気注意、と。

・・・A7の2はHIT、15のTはサレンダー、ええと88のスプリットは・・・など思い出しながら、ミニマムで淡々と打つ。

下家の2人は学生らしい。最近の学生はリッチだな。

必死に、最適な行動をとろうとしているようだった。最適な行動は、もちろん、皆さまご存じだろうが、合計13やペアなどのサイドベットは無視。インシュランスもイーブンマネーもしない。駆け出しのころの自分のようで、温かい気持ちになった。

ガンバレ!そして経験を積むんだ!



・・・今回、最後まで、マナーの悪い中国人は、全くといっていいほどいなかった。

おそらく入国制限されているのだろうか。

そのせいか、日本人ばかりで、どこもお行儀がとても良い。

きっと、ディーラーもラクだったに違いない。

ちなみにいつもいる、平和島の有名な予想屋さんのそっくりさんも、モンゴル人だと思っていたが、実は中国人だったのかもしれない。一度も見かけなかった。



淡々と場がすすむ。特にディーラーは強すぎず、弱すぎず。

ウォーミングアップとして、ちょうどいい感じだった。

・・・途中までは。

あるとき、キヨミズ師の配当を、ディーラーが間違えた。18対18でプッシーだったのに、17と勘違いして、師のチップを下げてしまったのである。

キヨミズ師はすぐツッコミを入れた。するとすぐディーラーも気づき、

「チェーック!」

とピットボスを呼ぶ。承認され、また再開。

しかし、私はうずいてしまった。つい、アヤがつくと、狙いたくなる。

何かを感じ、100万Wを張った。

試運転のはずだったが、ついついサガである。これはどっちもある。裏目もさんざ味わった。

でも行きたくなってしまう。

・・・たまたまBJが来た。

これでかなりラクになり、基本はパーレイだが、まさに勘打ち。

感じた瞬間に、ベットを40万Wから100万Wにあげたのだが、

あげたら勝つ。面白いようにハマった。稀に見るラクな展開だった。

私はいつも、最初1万W卓からスタートするが、初日の最初で仕上がるのは、まずありえない。たいてい、苦労して、苦労を重ねて、なんとか石にかじりついて浮いてくるパターンが多い。

この日は、違った。

例えていうなら、2人で高速でジャンケンをして、出す度に相手に勝つ、ぜんぜん負けない、そんな感じだった。

ビッグベットにいくとBJか勝ち。

感じて、ミニマムに下げると親の勝ち。

まさに、麻雀荘のメンバーが大勝ちした時に客に言うセリフだ、

「たまにはこんな日もないとね。やってられませんからね。」というくらいのバカヅキだった。

・・大会前に、すでに500万W以上浮いており、とてもラクな気持ちで小休止できた。

サッキ師はややペースダウンし、5万W卓でヘッズアップ。流石。

私は、長時間はやや苦手だが、サッキ師はヘッズアップでずっとしのいでいる。すごい。

キヨミズ師も浮いているとのこと。シャチホコパワーだろうか。

特に私のバカヅキは、金のシャチホコの力としか思えなかった。

工夫も何もなく、勘のままに。たまにはこんなラクさせてもらってもいいか。

皆で、昼メシ。いつものカフェ9。ビュッフェだった。

いやはやもう少しなんとかならないものか・・・

「ねぇ、物資でも止まっているんで す か ???」と聞きたくなるくらいノン。

点心を2つ。白米少々。ミートボールを3つ(辛い)。トマトジュース。

選ぶのに難儀する。日本にもしカジノができたら、カジノ内で誰でも入れるカジノ飯については、絶対日本のが上になると思う。

場末の競艇場でも、競輪場でも、地方競馬でも、既に絶対そっちのが美味い。

グリーンチャンネルで門別競馬場で芸人のじゃいが食べてたのなんか、見ててヨダレが出たくらいだ。

はじめて行く予定の人のために書くと、カジノ飯には絶対期待しないほうがいいです。

はじめから、予算を組んで、外のパラダイスモールで食べた方が絶対いい。

1階にはフードコートもあるし、2階には名店レストラン街があります。

・・サッキ師はまだ金のシャチホコを身につけていなかった。

調子がふるわないとのこと。まあまだたっぷり時間はある。

12時になり、BJ大会の準備が忙しくなってきたのかと思ったら、違った。

イ・ビョンホンが、撮影で来るというのだ。

普通の入り口は封鎖され、撮影クルーや機材でごったがえしている。

わりとすぐに撮影は始まり、しっかり野次馬をした。

紫色のスーツで、スカーフみたいなのをなびかせながらメインロードを颯爽と歩くイ・ビョンホン。

格好良い。

キヨミズ師「意外に小さいんだね。顔は端正だがな。」

確かに意外に小さかった。

私は、でもやっぱり芸能人はオーラがすごいなあ・・・

なんて考えながらも、ジョイマンのネタに確かイビョンホンがあったな、なんてネタだっけか。床一面脱脂綿か、部屋一面脱脂綿か、うーーん、思い出せない・・・

などとボンヤリしているうちに終わった。

サッキ師「ジョウモン、オールインてドラマ見た?オススメよ?」

私「いや、まだです。見ておきます!」

キヨミズ師「でもさ、前、イビョンホンてセブンラックのイメージキャラじゃなかったっけ?」

私「忘れました・・・でももしそうなら、阪神から巨人、いやバルセロナからレアルに移籍するようなもんですね」

などと会話していると、そろそろBJ大会の受付を開始するとのこと。

サッキ師、キヨミズ師と私、3人集まり、リワードデスクへ。

参加費の50万Wを払う。3人でワリカンした。1人1万6千円。5人なら1万円か。

そして簡単な説明を受け、13時に開会式及び説明をするので、また集まってくれとのこと。

・・・そこでコンピュータ抽選をした。何やらブロック分けらしい。

スロットでも朝の抽選は苦手なので、サッキ師に頼もうとするも、オマエが引けとのこと。

まあバカヅキの流れがあったからだろうか。結果はB-2。良いか悪いか現時点では全く分からない。

・・・開会式までは、1万W卓で、練習した。フラットベットで、ひたすら基本を確認する。誰がサードベースをやるか。私は、経験からキヨミズ師がいいと思ったが、ツキの関係で私になった。一抹の不安はあったが、引き受けた。引き出しは、ある。だが、大きな大会にでたことがない。やるしかないか。経験を積んで、次につなぐ気持ちでもいい。

大会の関係者だろうか。お姉さんと黒服がナレーションの打ち合わせしている。

黒服「いや、申し訳ございませんはいらない。それ、削除して!」

・・おおかた、コロナ騒ぎで参加者が減り、賞金が減って申し訳ありません、というアナウンスを考えた女性社員にたいし、上役が、別にカジノのせいじゃないんだから謝るな、という指導でもしたのであろう。

・・せっかく参加するのだから、勝ちたい。

私には、隠れたテーマがあった。バクチは皆さま経験が長ければ長い方ほどご存じだろうが、他人なんか構っていられない。そりゃそうだ。スロットだって、設定6の隣の台がメチャメチャ噴いてるなんてそうない。だから友人同士並んで打つなんてのは、シマごと高設定などの状態以外は、お互い、腹の中では、必ずどちらかひとりはひどい設定だと分かっている。

麻雀はいわずもがな、「ラスをつくる」なんてことばもあるくらい、落ち目には大人しくしていてもらう。

競馬や競艇もそうだ。ツイている誰かの予想に乗ることはあっても、(最近はAI?)完全に意見が一致して、買い目が同じなんてない。腹の中では、コイツの縦目は来る、とか、コイツが推したから消しだな、とか思ってしまうものなのである。

だから、カイジはすごい。カイジは、仲間も見捨てずに勝つ。三好も。チャンも。マリオも。

同じ作者の作品のゼロもだ。実際、そんな奴はいないから、お話しになるのかもしれないと思った。

でも、今回、少なくとも、自分さえ良ければいいという行動は絶対にせず、仲間で勝つ・・・

そんなテーマをもっていた。

13時。入口からみて、カジノの奥の方に作られた、BJ大会会場へ。

・・ばらばらと、人が集まってきた。

・・違和感を感じた。??この光景は、どこかで見たことがあるぞ?

そうだ!エスポワールだ!

私には、男達(女性も若干いたが)がわらわらと集まってくる、そしてマスクのいで立ちがまた、

そう感じさせたのか、カイジの生き残りを賭けたバクチ船、エスポワールにしか見えなかった。

実際には、多重債務者ばかりのエスポワールとは全く違うわけだが。

大会の概要説明やルール説明はどんどんすすむ。それを聞きながら、

私は、もっと大局的で、重要なことを見逃していないか、よくよく自問自答した。

・・・自然と、プロ雀士、元鳳凰位・前原雄大が対局会場の上を見上げて、見つめるように、

私もまた、前原雄大のように、カジノの上の方を見上げた。

かなり長い時間、ずーーーっと見つめていた。

私には、前原が上を見つめる理由は分かる気がする。



カジノが設定したルールや、刹那的な他チームとの関係、

そんなことではない。この特に勝負の世界には、もっと大きな、とてつもない流れがあり、その一部でも、いかに感じられるかだ。前原は、トップをとらなくても、本当は上を見つめたいはずだ。

密閉された空間の中である。

それでも、天を仰ぐ。できれば俯瞰で眺めたい。私はカモメ。

勝負の神々からは、この地界は、どう映っているだろうか???

・・・カジノの狙いはなんだろうか。

カイジならどう考えるだろうか。私なりに、「眠くならないように酸素が噴き出ている」という噂の、

カジノの天空を見上げながら考えた。

・ブラックジャックのチーム戦を味わってもらい、あくまでディーラーを飛ばすゲームであるから、BSから外れた行動もまた良いと、思う人を増やす。子が13で親がTでステイなど。

・単純に、優勝した人やそれに準ずる成績を収めた人は、パラダイス仁川カジノが好きになり、また来てくれる。もしかしたら、再度チーム戦となれば、新規のお客さんを紹介してくれるかもしれない。

・純粋に、ブラックジャックは楽しいゲームだ、と楽しんでもらって、日本人ディーラーで盛り上げ、リピーターになってもらう。

・追い込まれたチームは、合計13やペアなどのサイドベットをするため、そこでもし大逆転でもおきれば、人間のサガ、サイドベットの虜になってしまう。

・100万Wなどの大きいチップを張るヒリヒリ感、またそれで大きく勝った時の高揚感を植え付け、実際に大きく勝負するお客さんを増やす。

・・・こんなところだろうか。

逆に、カジノにとって、好ましくない展開はどうか。

・ほぼ全く勝負せず、守りに守って、他が自滅しての勝利。

・・それでは射幸心を刺激することにならない。

・・・つまりまとめるとこうだ。

カジノ側は、当然、とても楽しいと演出してくる。でもこれはこれとして、いつもの本線の戦い方は、影響されるべきではない。

やはりというべきか、あちこちのテーブルでディーラーが、「守って勝ったチームはまず見ませんね」などと言っている。まあホントなのであろうが、全員守ったら、白けてしまうから、それを回避したいというのもあっただろう。

まあ、参加初回なので、守り6、攻め4くらいでいくことにした。

☆BJ大会概要☆

・3人以上のチームで出場可能

・参加費1チーム50万W(約5万円)

・12チームのチーム戦。(今日は2チーム欠場との説明だったが、最終的に11チームだった)

・まず3ブロックに分けて、4、4、3、チームで予選を行い、各1位が決勝進出

・敗退チームの中から、1チーム敗者復活(抽選)

・4チームで決勝戦を行う

・決勝の賞金は1位1000万W(韓国ウォンとラッキーチップ半々)、2位400万W(韓国ウォンとラッキーチップ半々)、3位100万W(韓国ウォンとラッキーチップ半々)、4位50万W(ラッキーチップのみ)

☆BJ大会ルール☆

・予選、決勝ともに10回戦で行う(10ゲーム)

・大会ゲーム用の特別チップ使用(リアルマネーや追加は一切不可)

・予選は各チーム1000万W持ちスタート

・必ず毎ゲーム、3ボックス以上張ること

・本線ベットはMIN10万W、MAX200万W

サイドベットはMIN1万W、MAX20万W

・1ゲーム毎にチーム内相談可能、もっと言うと選択発生ごとに相談可能

・他は通常と同じBJルール(インシュランス、サレンダーなど)

・他のチームの進行状況の覗き見禁止。

・デジタルの過去結果表示を、チラ見する程度はOK

・手持ちのチップを隠してはいけない(少なく見せるなどはNG)

・5ゲーム終了時に中間発表、作戦を練り直し可能

・開始時に、スマホをディーラーに渡して、撮影可能

・自分のブロック以外の戦いであれば、自由にガン見してOKだが、

もちろん伝書鳩のように隣の卓の状況などバラすのはNG

・予選通過のボーダーは、1600万W程度とのアナウンス(過去実績かららしい)

・・・こんな感じであった。

歴史は今回で7回目らしい。最近できたカジノにしては、結構やってる方だろうか。

まずは、1チーム減ったので、賞金が少しばかり目減りする旨、伝えられた。

(優勝で950万W)

11チームでの戦いだ。

トーナメント表が発表された。(別掲)

3チームのところを引きたかった。

・・・が、ダメっ。

B-2 4チームのところであった。残念。

私たちのチームは、2ブロック目であった。

最初のブロックの勝負が始まった。

一喜一憂。楽しい。

あちこちで、ワーッ!とかヨシ!!などの歓声が上がる。

見ているだけでも、当事者のような気持ちになり、ワクワクヒリヒリする。

ガンガンいくチーム、3ボックスのチーム、6ボックスのチーム、さまざまだ。

・・・あっという間に10回戦が終了。

黒服「ええ、最初のAブロックの勝者は・・・ファイティングビクトリーチーム(仮名)です!」

「1650万W。おめでとうございます!!」

・・・我々も席に着いた。予選Bブロック開始である。

いくぞ、目指せ決勝。我々は、ツイていた私が340万W、キヨミズ師サッキ師ともに330万W。

単純に分けて臨んだ。

・・・おさえめに、守り気味に行く作戦をとったのである。

なぜなら、10回戦あるが、勝負にいきすぎて途中でトンでしまってはつまらない。

Aブロックで、トンでつまらなそうに、途方にくれている卓も実際にあったからだ。

10回あったら、何回勝つチャンスがあるだろうか?

3回はありそうだ。その3回を読み切って、大きく張ればなんとかなる・・・

このように考えた。10万W勝負が7回で70万W。80万W勝負が3回で240万W。

合わせて310万W。残りは展開をみたり、ダブルやスプリットのためにとっておくことにした。

・・・そのテーブルは、前回Aブロックで、予選第一位の卓だった。デジタル罫線表示は、ディーラー連続バーストで終了していた。

そのままの流れであってほしい。

・・・試合が始まり、1ゲーム目。

様子見で皆、10万W。・・・ディーラー21で親の総カキ。

2ゲーム目、親の総カキ。また21。

3ゲーム目、親、またも21で総カキ。

どうやら、流れはすっかり変わってしまったようだ。

4ゲーム目も親20、負け越し。皆、ふるわない。

5ゲーム目。そろそろ1度くらい勝負に行こうと思い80万Wを張る。

親のアップは9。

こちらは13。HITするもTでバースト。

我々の卓は、誰も調子がよくなかった。仕方がない。ディーラーが強すぎる。

20か21しか出ていない。これでは手も足も出ない。

前ブロックの反動だろうか。いや、関係ない。言い訳はダメだ。

まだ、大勝負にあまり行ってないだけマシか。

・・・中間発表。

黒服「ええ、今回のブロックは非常にレベルが低いです。(笑)まだ1チームもボーダーに達していません!皆さん、頑張ってください!」

・・・低レベル、か。(笑)ならば確かにまだいけるかもしれない。

6ゲーム、ディーラー17。勝ち越し。少し光明が見えた。

7ゲーム、ディーラー20。負け越し。

8ゲーム、ディーラー19。勝ち越し。

9ゲーム、ディーラーまた19。私は80万Wベット。勝ち越し。

・・・最終ゲームで、全員分合わせて、380万Wしか無かった。

ボーダーが下がっているとしても、原点はないと・・・

これでは明らかに敗退だ。調子の良いboxに200万Wと100万W。

あとはサイドベット勝負した。

ラスト10ゲーム。

ディーラーのアップ。2。

・・・こちらは、無理せず、しかしBS通りに。

ディーラーは2からTで12。さらにTでバースト。

最後だけ。たった1回だけトンでくれた。

・・・が結局530万Wでフィニッシュ。大きく原点割れであった。

その卓のディーラーは、「今回はレベルが低いから、まだ可能性はある」という。

黒服「お待たせしましたァ!今回は非常に低レベルでしたが・・・」

そんなに連呼しないでもいいのに・・・

「一位は、、、910万Wで、チームGJ(仮名)の皆さんが通過です!!!」

・・・がっくり肩を落とす私。

サッキ師「しょうがないよ。ディーラーが強かったさ。1回しか飛ばないんだもん。」

キヨミズ師「そうだよ。紙一重だって。しょうがないしょうがない。」

・・・予選敗退。くわぁあああ!

確かに、ディーラーは強かった。

仮に、全部守ったとして、1ゲーム30万W×10=300万Wで、700万Wあっても負けている。

まさに紙一重で、どのゲームでも、1目違えば結果が違ったろう。しかしそれはどのチームもそうだ。

はっきりと分かった。トーナメントのコツなどない。

とにかくディーラーが強ければ何もできない。逆に弱ければ何とでもなる。

カード運がほぼすべてだ。

出場者でBSを全くわかっていないチームはほぼなかった。

つまり、差をつける技術介入の余地は無いということだ。

2位通過があるなら、守りもあるだろうが・・・・・

2位通過なんてものは無いのだ。

・・・サッキ師は去り、もう5万W卓に戻って打ち始めている。

キヨミズ師と私は、名残り惜しいやら、次のCブロックも見物していた。

やはり、見ていると、読んでいただいている皆さまのためにも、申し上げると、

あまり途中で飛ぶとか飛ばないとか考えず、一人50万Wずつくらい、ガンガンboxも行った方がいいかもしれない。

ツカなければどうせ進出できないなら、ツイたのに取りこぼして進出できないのを防ぐべきであろう。

ツカなくてもともとなのだ。

・・・1位通過狙いならば。ボーダーだって1000万W~1600万Wと教えてくれているのだから。

Cブロックの勝負中、今後のためにもジックリ見学していた。

やはり、ある程度勝負に行かないとダメのようだ。守りにいった場合、勝ちも少ない。

それでは、誰かが大きく負けると全く意味がないようだった。

Cブロックは、見ていて、終盤面白い勝負になった。

最後は、2チームのマッチレースとなったからだ。

・・チーム「でっかいどう(仮名)」の面々は、9ゲームが終わって1300万W程度。

このチームはジミー大西似の司令塔がいて、調子の良いboxにはチップを次ゲーム多く配り、調子の悪いboxには少なく配るという、システムを採用していた。司令塔はメンタルが強いと思った。ひとつ間違えば批判されるのに。すごいメンタル。

・・・チーム「GJファイブ(仮名)」の面々は、9ゲームが終わった時点で800万Wちょうど。

ハッキリ見えたから言い切れる。

このチームには、開会式にパジャマで慌てて間に合った、面白いお兄さんもいた。ウケる。

さて、「でっかいどう」のジミーさんは、チームに大号令。

「よし、ミニマムでいこう。ペアと13だけ全部行こう。守ればいけるぞ。」

・・・一斉に、その指示通りに、ミニマムの10万Wを並べ、サイドベットに張り出すメンバー。サイドベットにも10万Wずつ。

・・・一方、現時点で800万Wの「GJファイブ」。

こちらは全員が、6boxに渡って、オールイン。

100万Wチップが並んで、爽快な眺めであった。勝負師だ。いいぞ!

キヨミズ師「最後に攻めるとこもあれば守るとこもある。面白いねぇ。」

・・・とそこで、「でっかいどう」の卓の方から、何やらモメるまでは行かないが、

ディーラーとジミー大西風がやりとりする声が聞こえる。

ジミー「まだいいよね?」

ディーラー「もう、あと、もうこれで終わりです、ノーモアベットです」

ジミー「だから13とペアは全部って言ったから。全部全部!」

「あ、そことそこ、賭けてないよ!置いて!早く!」

ディーラー「もうダメです終わりです!!!終わりです!!!」

ジミー「(あきらめたように)あーあ、13とペア全部って言ったのに!!!」

・・・見ると、13とペアにほぼ皆かけているが、チラホラと空いているサイドベットがある。

これは決めていなかった打ち合わせ不足であろう。頭を掻きむしって悔しがっていた。

・・・さて、10ゲーム開始。

チーム「でっかいどう」は、結局誰もサイドベットはあかず、少し減らして1100万W程度。

一方、チーム「GJファイブ」は、

全員、バーストの可能性があるところでは、HITせずステイしている。

子方のチョイスは終わり、親の番を残すのみ。

親のアップはT。

・・・3で13。

・・・Aで14。

・・・2で16。

・・・9でバースト。

「ワァ!!!!ヨッシャ!」

鮮やかな親のトビ。倍の1600万Wになった。

黒服「Cブロックの一位通過は・・・1600万W、GJファイブの皆さんです!!」

・・・これから参加するかもしれない皆さまは、決めておいた方がいいです。

13とペアは、同時成立しません。それは自明です。

分からない方のために一応解説しますと、合計13というのは、2枚配られた時点で、和が13ならゲット。ペアというのは、2枚配られた時点で、その2枚が同じ数字ならゲット。

なので、いつもの卓で、個人が好きでチーム戦関係なく勝負するなら、どちらかが必ずハズれる、13とペアの同時賭けは、ナンセンス。ハウスが喜ぶだけです。6.5なんてカードは無いのですから。

しかし、この「でっかいどう」のような状況は置き得ます。

一発逆転、一攫千金をサイドベットで狙う場合、その可能性はより多い方が良いのです。

だから、リーダーとしてジミーさんは、約10倍の配当がつく、つまり100万Wのチップが来る可能性があるのが、6boxのサイドベット2つだから12か所にしたかったのです。

しかし、ついいつもの癖で、13とペア同時賭けはナンセンス、と頭からきめつけてしまっていたメンバーにとっては、「まさかナンセンスな行動をするなんて」「無駄にチップを減らすだけだ」

と、意思統一がとれていなかったのです。

この状況で、私はジミーさんの方が正しかったと今でも思います。ただ難しいのは、勝負には流れがある。

仲間割れのように、雰囲気がわるくなってしまったら、ツキが逃げてしまう、とは思わなかったのだろうか?というのはあります。

・・・見ていても、とても勉強になる、興奮のCブロックが終わり、残すところは決勝戦のみとなった。

黒服「えーー、では今から、敗者復活の抽選を行います!敗退チームは代表者一名、こちらのテーブルに集まってください!」

・・・来た。抽選だ。

私は、恥ずかしいのを我慢して、一番にテーブルの前へ。

黒服「えーー、チーム名の名札の前にそれぞれ起立してください!」

・・・皆、ワラワラと並ぶ。

黒服「今から、封筒を8つ、テーブルの上に置きます。それを、順番に引いていただきます。」

・・・黒服が、テーブルの上に、封筒を並べる。マイク片手に、やや窮屈そうだ。

「・・・順番は・・・予選の獲得ウォンの多い順です!」

・・・えっ やっぱり予選が関係あるのか!!トビじゃなくて良かった・・・

黒服の指示で、2チームが引いた後、3番目に私が引いた。

チームジョウモンは、3番目の成績だったのだ。

右から2番目の封筒を選んだ。

全員引き終わり、黒服がまた指示。

黒服「では、その封筒には、カードが2枚入っています!そのカードを、裏をみないようにして、そのままテーブルの上に出してください!」

・・・・・・言われた通りにする面々。ここは日本人。お行儀が良く、従う。

黒服「・・・では、説明します。この中の、たった一つが、AとT。つまりブラックジャックになっています!ほかはスカの組み合わせです。では、1枚まずめくってください!!!」

皆、気合を入れてめくろうとする。ここですかさず黒服

「ああ!しぼらないで!!しぼらないで下さい!!しぼり用じゃないんです!!」

・・・一同、ドッと笑いが起きる。博徒のサガだ。ついしぼろうとしてしまった人がいたらしい。

黒服「まず、1枚めくってくださいね!普通にね!」

・・・私は1枚ひっくり返した。そこにはダイヤのJ。

・・・離れただいぶ右の方から「おおおっ!!!」という声。

見ると、スペードのAを引いている人がいた。一番右端だ。

ああ、決まったか、、、、

黒服「まだ分かりませんよ!!AAってこともありますから!」

黒服「・・・では、2枚目のカードをめくってください!」

私はあえて、そのスペードA兄さんの方は見なかった。

後だしはキライだ。

・・・私は、ゆっくりと2枚目をめくった。

そこには、ダイヤのAが、静かによこたわっていた。



すぐ後ろでキヨミズ師の声がした

「おいっ、マジか!ジョウモン、引いたよ!!!大変だ、サッキ、おーーーい!!」

私は少し震えていた。周りはがっかりしているのだから、ヨシ、などの声は出なかった。

「標(しるべ)、オレもやったよ。オレも通過したぞ!」・・・すっかりゼロになりきっていた。

・・・実は私は一切あきらめていなかった。

好きな芸人のサンドウィッチマンだって敗者復活から優勝したし、

ミリオンゴッドのゴッドの確率に比べれば(1/8192)なんとかなると思っていた。

抽選は、抽選ではない。人がやることだ。必ず、キズがあると思っていた。

・・・・・・駐車場の抽選の経験が、生きた。

なるべく、選べるように、早く申し込む。できるだけ、早く場に行く。

邪魔するのは、恥ずかしさだけだ。格好わるくてもいい。

そう学んだ。

そして、駐車場の抽選で、管理人さんはいつも、一瞬当たりクジの入った封筒に目をやってから、テーブルに並べるクセがあった。これはこれで作る人のサガなのだろう。

・・・・・・カイジ、いや、チーム戦だから、ゼロか。

標(しるべ)様なら、どうしたろうか。

穴のあくほど、黒服の一挙手一投足をみつめたはずだ。

・・・そう思って、じっと並べる時に黒服の目線に注目していた。

やはり、右端から2番目を、一瞬明らかに見たのだ。

・・・まるで、所在を確認するように。

3番目は、封筒の開け口に大きな折り目がついていた。

黒服にとってはただの仕事。早く仕事は終えて、あとは単純作業にしたいはず。

やはり、1つ目にAA(右端の兄さん)、2つ目にAJ(私、右から2番目)、他は皆TT。

やっつけだ。

あとで混ぜるつもりだったか、それを忘れたか。

もしかしたら、3番目からは、部下に手伝わせて、一斉にTをつめたのかもしれない。

だから、先の2つの封筒と居場所が違い、再びまとめたとき、折れてしまったのだろう。

・・・ただの抽選ではない。

きっと、標(しるべ)や、ゼロなら、なんなく看破していたハズだ。

だが、順番がおそければ、看破しても引けない。

ここは、予選で守りの戦略にいった、なるべくウォンを失わないというのが生きた。

・・・・・・・まさに奇跡の生還である。

ありがとう、マンションの「管理人さーーーーんっ!」

・・・決勝はすぐに始まった。

今度は、手持ちが倍の2000万Wからのスタートだ。同じく10回戦である。

司令塔をひとり決めて、そこに任せる案も出たが、

予選と同じに、3で割ることにした。約670万Wずつ。

私たちは、抽選即決勝だったので、準備の時間など無い。

サッキ師は、5万W卓で勝負中で、また新しいゲームをはじめようというところで

アナウンスを聞き、慌ててこちらに来たとのこと。

・・・優勝ラインはどのあたりだろうか。

予選は、黒服がアナウンスしていた。「1000~1600万W」だと。

単純に、予選より手持ちが2倍になっているから、やはり2000~3200万Wだろうか。

分かりやすく、3人それぞれが、手持ちを1000万Wにする。

Boxの増減は自由。張りの上げ下げも任せる。こういう設定にした。

・・つまり、670万Wを1000万Wにすればいい。そんなに難しくないように思えた。

私は、どうしても、流れがよくなりそうな瞬間を感じ取って、張りを上げるということをしたかったので、

基本10から20万Wくらいを張り、ここぞというところで160万Wの勝負に出ることにした。

チャンスは3回程度だろう。

そのうち2回勝てばボーダーだ。

・・・1ゲーム目。

ディーラーバースト。サッキ師もキヨミズ師も、大張りでモノにしている。

2ゲーム目。

キヨミズ師がMAXの200万Wいっている。サッキ師も100万W。

ディーラー17。2人とも勝利。

サッキ師は、Aからダブルして勝利している。好調。

3ゲーム目。

ここまで、わたしだけがミニマムで乗り切れておらず、ショボ勝ちだったので、

私も160万Wいった。

12。親はT。ここからHITして、Tでトビ。

・・・・・・ダメだ。ディーラーの調子悪しとみたが、自分がトンでは意味がない。

4ゲーム目。

サッキ師は、80万Wくらいの張りでスプリットからの、またスプリット、ダブルで全部とっていた。

キヨミズ師は、なんと200万1box勝負で、見事BJが入った。

・・・ディーラーも盛り上げてくれる。楽しい。

私の卓の、「ワァーーッ!!」とか「オーーーーッ!!」という歓声が、

他の卓にも聞こえたかもしれない。

私以外、2人とも物凄い。怒涛の絶好調だ。

私は、ただ一人、不調だった。

どうすることもできない。指をくわえてみているのみだった。

仲間2人がすごくツイているので、亜空間殺法など、余計なこともできない。場を荒らすのは絶対NGだ。キヨミズ師もサッキ師も、1000万Wを超えている。

・・・涙が出てきた。自分がどうしようもなく不調の時に、師、いや仲間がフォローしてくれる。

キヨミズ師は私に、カジノでの所作や、博徒はどうあるべきというのを教えてくれたが、

キヨミズ師自身が絶好調なのは、いつかのカンナム以来、見ていなかった。

そういう意味でもうれしかったのだ。教える方だって、大勝したいに決まっている。

まるで、師オビ=ワン=ケノービの獅子奮迅の活躍を見る弟子の気分だった。

そういう意味でもうれしくて涙が出たのだ。

5ゲームでやっと、120万W張っていた私にBJがきたが、

親のアップがAで、イーブンマネーをしてしまった。

ディーラーも、「賢明な選択ですよ!」と

フォローしてくれるが、忸怩たる思いだった。

もっと調子が良い時は、ディーラーの「イーブンマネー?」の問いかけに、

ノータイムで、「NO」というのに、、、、、

・・・中間発表。

黒服「・・・・・今回は接戦です!

現在のトップは・・・・・チームGJ(仮名)!!!

2番手は・・・・・・チームジョウモン! そして、、、その次はけっこうあいています!!

残り半分、悔いのないよう、頑張ってくださいね!!!」

・・・皆さんなら、こんな時どうするだろうか。

ガチガチに守ったら、10万W×3×5で、150万Wだけ減らすことになる。

2、3着は狙えるかもしれない。もっというと、トップ目のチームが、大崩れするかもしれない。

確かにそのような作戦をとる方も多いかもしれない。

だが、よくやっている麻雀と同じく、トップをとりにいくことにした。

50万Wラッキーチップ、100万W、400万W。

それよりも、1000万Wを獲りに行った。

このとき、私は300万W程度。チームの2人は1000万Wずつくらい。

つまり2300万Wでは、ボーダーに達しない。優勝までは確定的とは言えない。

ここで、キヨミズ師、サッキ師が、不調の私をフォローすべく、

6ゲームからずっと、大張りに出た。

迫力があった。

まるで、どこかの賭場のようだった。剛力の掛け声のような。

私は、張りのまだ小さい自分はBSどおりチマチマやりながら、2人の大勝負を目に焼き付けた。

将来、きっと経験として役に立つ日が来そうだ。

テンポよく、黄色いチップしか飛び交っていない。すごかった。

・・・しかし、運悪く、ディーラーが後半、調子を上げてきたのだ。

特に9戦目は、親のBJで、総カキとなり、

万事急す。

10戦目、サッキ師がうれしいことを言ってくれた、

「ジョウモン、元気だせ。これ、持っててもしょうがないから、賭けていいよ。」

・・・増えたライフを含め、祈りつつ2boxにオールイン。

親のアップは6。

全員ステイの流れだったが、私の1つのハンドが、5,6で11だった。

私は11からダブルして5。合計16・・・ダブル失敗。

親のトビに望みをたくす。

・・・親の番。6からの5で合計11。ヤバイ!!!

・・・無慈悲なピクチュアで、きっかり21。

私が引いていなければ、親はバーストしていた。。。

私「ステイだったか・・・・・うぅ」

ディーラー「11だからあそこはダブルで間違ってませんよ。ステイする人はいないでしょう。」

慰めてくれた。日本人ディーラーは、言葉が通じるからこういうフォローをしてくれる。

だが、私はいつも何とか戦法だとかさんざん言っているのだから、ここでステイでも良かったのではないか、と自嘲気味に悔やんだ。

・・・・・結局、650万Wでフィニッシュ。

優勝どころか、2位3位も厳しくなってしまった。

・・・16時半に戦いを終え、17時からBar21で結果発表、表彰式だという。

私は詫びた。絶不調を。

また、結局は誰よりも無策だったことも詫びた。

キヨミズ師「気にすんなよ。紙一重だから。一度死んだんだ。楽しかったよ。」

サッキ師「ジョウモンがいなきゃさ、ここ(決勝)来られてないもん。仕方ないさ」

・・・優しい。優しいから余計悔しかった。

調子の良かった前半に、私もハイペースでいっていれば・・・・

今回分かったのは、とにかく「行かなきゃ勝てない」だ。

守って優勝なんてのは、絶対無い。

気っ風よく、ガンガンいってツキを呼び込むのが正解だろう。

次回は、是非、そうしたい。

涙で前が見えないよう状態で、御手洗いに行き、用を足していると(小)、同じく決勝に進出していたファイティングビクトリー(仮名)のベジータそっくりのリーダーが、残念そうに、メンバーと話していた。決して明るい感じではない。

ベジータ「間違いなく、オレらが一番、ディーラーハンドは弱かったと思うよ。」

メンバー「ううん、そだね、、、、」(消え入りそうな声)

・・・つまり、ベジータは、優勝でないことをもうわかっていたのであろう。隣の卓でも見えたのかもしれない。

つまり、ディーラーは弱かったが、(おおかたバーストが多かったか)張り方や選択で、もっともっと増やすことはできた、と言いたかったのだろう。

・・・少しメンバーが気の毒に思えたが、ベジータの気持ちもよく分かった。

大会は、多少、人間性が出る。せっかく一緒に旅行するくらいの仲間なのだから、それっきりにはならないで欲しいと思う。

でも難しい。つい言いたくなる。だから、仲良く勝つカイジのようなおとぎ話が流行るのだ。

・・・表彰式が始まった。

黒服「ええ、お待たせしました!第4位の発表です。第4位は・・・・

チーム ジョウモン!舞台下まで来てください。」

やはり4位だった。

・・・ペコペコしながら前に出る私。しゃべる機会があったなら、敗者復活から出たのに振るわなかったことを詫びようと思ったが、しゃべる機会は与えられなかった。

黒服「1時間後に、代表者のカジノメンバーズカードに、50万Wラッキーチップがふりこまれます!」

黒服「・・・続いて第3位は、、、、、、GJファイブ(仮名)の皆さんです!」

・・・予選で魅せた、鮮やかなオールインからのマクリのチーム。

黒服「100万Wが贈られます!」

大きなボードに100万Wの字。

写真撮影。

黒服「そして第2位は・・・ファイティングビクトリー(仮名)の皆さんです!」

・・・予選は1650万W、決勝でも2000万W程度、立派だ。

ベジータの若いチームの面々。うれしそうに記念撮影。

・・すると、女の係員が何やらわめいている。どうやら、皆で写真は1枚だ、とでも言いたそう。

ま、いいじゃないか。それくらい。

黒服「そして、、、第7回ブラックジャック大会、栄えある優勝は・・・



チームGJ(仮名)のみなさんです!!!3360万W、文句なしのぶっちぎり優勝です!」

「1000万W、あ、950万Wが贈られます!そして記念の花、現金が贈られます!」

・・・しばらく記念撮影。

黒服「では、チームGJのみなさん、4人チームですね。コメントをお願いします!」

リーダー風「ええ、ありがとうございます。みんな、ブラックジャック好きだと思うので、これからも楽しんでいきましょう!」

・・・優等生コメントだ。

大柄なメンバー「(ゲホッゲホッ)あ、コロナじゃありません。ええ、主催者の方に、お礼を申し上げます。ありがとうございました」

・・・やはり大人なコメント。

年配メンバー「ええ、まずは主催者の方に、このような場をもうけていただき、ありがとうございます。御礼申し上げます。即席の飛び入りでしたが、リーダーがよくやってくれて、幸運でした」

・・・やっぱり優等生コメントだなあ。

ってオイ!!!!即席チームだったんかい!!

若者メンバー「ええ、主催者の方、皆さま、ありがとうございます。実はボク、今日誕生日なんです!いい誕生日なりました、ありがとうございます!」

・・・オオっ!という歓声と拍手。

日本人はやはり、特別お行儀が良い。

ディーラーも、中国人含みより、ラクだったに違いない。

・・・その後、カジノを出て、パラダイスモールの2階、名店レストラン街にて祝勝会。

優勝ではないが、インザマネーということで。

激ウマ焼肉のオバルタンか、参鶏湯(サムゲタン)もあるし、熟成肉ステーキの店もあるし、、、

当初の予定通りオバルタンへ。やはりユッケが超絶品。カルビも美味い。

前々回たべそこねた、ミノチャーハンも最高だった。タッピンスというあんみつをグシャグシャに混ぜたシャーベットがまた美味かった。

満腹、満喫。楽しい気持ちで携帯を見ると、恐ろしい記事が載っていた。

「大韓航空のCAから、新型コロナの感染者が出たので、仁川国際空港のCA事務室が閉鎖」

・・・じぇじぇじぇ!思いっきり仁川の大韓航空って、!さっき乗ってたやん!

違う路線のCAかもしれない。あのシールド付きマスクの意味がわかった気がした。

確実に、コロナはさらに忍び寄ってきている。長居は禁物かもしれない。背筋が寒くなった。

・・・その後、体力の限界だった私は、ホテルでベッドに倒れこんだ。

すぐに眠くなったが、



ネットで、黒沢咲というプロ雀士が、四暗刻を上がったのを知った。黒沢さんも、迷って迷って高打点に雀風を決めてからの快進撃。お母様の、「アンタ鳴いてないほうが調子いいわよ」とのアドバイスを素直に受け入れる勇気。スピードを捨てる勇気、自分がセレブキャラだという流れに身を任せる勇気と素直さが、大きな流れと一体化したのであろう。自分も、素直にならなければ。

素直とは、このBJ大会では何だろうか?今後は大会では、最初からある程度いき、出し惜しみしないでヨーイドンに参加する、ということだろうか。また、イベントでお祭りみたいなものなのだから、やれキズがどうだ、とかこねくり回すのではなく、素直に楽しむ。

もっというと自分もまわりも楽しむ、楽しませる。これが決定的に欠けていたのかもしれない。また、

私は、どこかで、「





 

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comment (7件)


  1. 投稿者:じょうもんさん

    投稿日:2020年3月6日

    (・・・途中で切れてしまいましたスミマセン)
    私は、どこかで、「流れも読めない、ヨーイドンなんて嫌だ」
    と、素直でなかったのかもしれない。

     福男を目指して、皆でヨーイドンで走ろうというのに、コースどりがどうだ、有利不利がどうなりそうの予想、ペース配分、駆け引きだのこねくり回し、ただただ全速力で走ることをしなかった。

     ・・・・・・そんな奴には女神は微笑まなかったのだろう。

     勝ったチームのリーダーは、明るかった。ブラックジャックが好きだ、と勝利コメントでも言っていた。
    即席チームなのに予選からすごく楽しそうだった。イベントに参加できて楽しいという気持ちが伝わってきた。まさに素直の勝利だ。



    ・・・2日目は、1万WBJ卓で可もなく不可もなく少しだけプレイした。
    優勝チームの年配のメンバーがいたので、私は声をかけた。

    私 「優勝おめでとうございます。」
    年配の人 「いやあありがとうございます、でもツイてただけですよ。」

    ・・・・とそこへ、すごい形相で、年配の人の友人が走って来た。
     「○○さん(年配の人の名前)、大変だ!!!うちの会社でコロナが出た!!!
     日本に帰っても、出社停止、自宅待機だってさ、何でも、テレワーク、っちゅうらしいぞ!」

    ・・・どうやらもうひと勝負や、大勝負どころではなさそうだ。
    コロナの影は、ヒタヒタと迫っている。
    COVID19というらしい。 さんざ粘って、1+9=0。メイクスバカラなんて縁起悪いや。

    ・・・長居は無用。もう大勝負はやめると決心した。


    あとはたまったポイントや、4位賞品の山分け分のラッキーチップで、
    大小やルーレットを無邪気に楽しむ程度に遊び、換金。

    黒の17が多くでていたので狙い、そのフラワーベットがズッポシ決まった。珍しいこともあるもんだ。
    私は、派手なフラワーベットが大好き。ピットボスが拍手してくれた。
    いつの日か、VIPルーレットで、フラワーベットを一撃決めたいという夢がある。
    それにはもっと働かないと・・週7はイヤだが。

    ・・にしても、ピットボスが拍手してくれたのはとても嬉しかった。ええ、単純なんです。ホメてのびるタイプ。ホメられ、のせられ、結局全部そのラッキーチップが元手の分は無くなってしまった。
     
    ピットボスが、うやうやしく、礼をしてくれる。 
     「カムサハムニダーー!」

    ・・いいのさ。本線で勝ってるから。気の良い客だと思われた方がいいさ。

    なんだかんだ、結構、ここのディーラーは感じが良いと思う。

    もしかしたら、このコロナ騒ぎでキャンセルが普通のなか、来てくれるだけでありがたい、というだけかもしれないが。


     結局かなり今回は早々に仕上がってしまったので、ラクだった。もっとも、こんなことはめったにない。参考外と気をひきしめる。

    ・・・沈んでいたサッキ師が、猛爆裂しているという。
    慌てて5万WBJ卓を見に行った。

     すごかった。ペアが連続で2boxに来たり、やはりパーレイが基本戦術なのだが、
    張りゴマはかなり増えており、スプリットからの総カキだったり。
    プラスの領域に入ったという。良かった。全員浮きだ。

    図ったように、差し切ってきた感じだ。
    よく、ダイユウサクだダイユウサクだダイユウサクダダイユウサクだダイユウサクだ!なんて連呼してるが、本当に差し切ってきた。すごい。

     おまけに先ほどのラッキーチップも、大きく増やしていた。

    サッキ師「ジョウモン、金のシャチホコだよ。あれつけだしてから、急に噴き出したわ。
          ありがとうな。」

    何の勝負事、連れ打ちでも、3人で行って3人とも勝利というのはなかなかない。
    私は右ポッケに入れていた金のシャチホコの御守りをモミモミしながら、その不思議な力に、
    心の底から感謝した。




    ・・・お昼は、パラダイスウォーク(あのギラギラ原色空間)を通って、2Fレストラン名店街にて、今回は参鶏湯(サムゲタン)屋さんにした。11時半オープンのところを、11時15分に入れてくれた。
    優しい。
    鮑参鶏湯(アワビサムゲタン)ジュセヨ~。これがまた美味い。いつかのセブンラックのサムゲタンを思い出した。
    Case(カス)ビールもKlaud(クラウド)ビールもビールはイマイチだったが、ま、冷やさない文化だから仕方ないか。

    3人で、昨日のトーナメントの感想戦をしながらサムゲタンをつついた。
    客は我々だけ。
    ・・・薬膳のようでもあり、芯から温まる。最高。
     また、鶏自体も美味かった。中のゴハンも。この白米をカフェ9も使ってくれればいいのに・・・
    高いんですかね。仕入れが。
     
    サッキ師「いまさらだが、悔しいね。また参加したいなぁ。」

    私「絶不調で申し訳ありません」

    キヨミズ師「昨晩さ、ずっと部屋飲みしてたのよ。ジョウモンの分、焼酎丸々余っちゃったよ。」

    私「申し訳ありません。日本で埋め合わせします」

    ・・・・・・私は、師達の体力に驚いた。私より20才近く上なのに、深夜2時まで飲んでいたらしい。
    すごすぎる。
     バクチで長く生き延びるには、技術や場選び、リスク管理の他に、体力が大事なのかもな、とも思った。


     結局、それ以上失うのもイヤだったので、私は夜の飛行機だったが、もうカジノを後にした。
    KALラウンジのミートボールは美味かった。肉のサンドイッチも。
    ・・・結局どこでもミートボールばっか食べてるな。自分。

    半分寝ながら、飛行機を待つ間、金のシャチホコ、名古屋城について調べてみた。

     名古屋城は代々、尾張徳川家(御三家)が城主で、
    シャチホコは当時は火事が一番怖かったので、もともと中国の禅宗建築、インドのヒンズー教建築、ヨーロッパのキリスト教建築などが取り入れられた中、これらの建築様式の一部として、水を操る鯱(シャチ、想像上の動物)を、防火の守り神として用いたらしい。(諸説あり)

     さらに面白かったのは、尾張藩七代城主、徳川宗春(むねはる)の記載。

    「八代将軍吉宗の、緊縮財政を良しとする享保の改革の真っただ中、『いや、身の丈にあった遊びは必要だ』とし、真っ向から反対、遊び心のあるファッションリーダーで、祭りを催しては庶民を喜ばせ、社会的弱者も大切にした名君だったが、しかしついに吉宗から隠居を命じられてしまった」

    ・・・なんだこれは!まさに今の状況じゃないか!
      「なるべく自粛しろ、というコロナ渦の中の、BJ大会という祭り、、、
    また、カジノで身の丈にあったBETで遊ぶ」

     徳川宗春公が、味方してくださったのかもしれないな、と思った。
    これこそが、とてつもなく大きな流れ、バカヅキの正体だったかもしれない。
     ・・・300年前に思いを馳せ、おセンチな気分に浸る。

    ・・・ハッ!家に無事と出発の旨を連絡しなくては。

    私「あーこちら無事。すごい勝ったゼ!帰りまーす」
    家人「ふーーん。お気楽ね。家族を危険にさらすのにね。
       勝ったんだ。じゃLINEのお土産リクエストみといてね。」

    ・・・直後に、LINEに送られてきたのは、
    ヴァン・クリストフ・アップルだったかのペンダントの画像。
    イエローゴールド・ダイヤモンド ¥423,500の文字。

    「だあああああああ高えええええ」
    稼ぎがほとんど無くなってしまう・・・・・・
    「ひいいい許してええええ」

    ・・かくしてそのヴァンクリの、店舗は、仁川国際空港には入っていなかった。
    無かったでは許されず、後日、買う約束をして、搭乗。


    ・・・無事帰国した。

    皆さま、帰国したら、検疫と税関が、いつも以上にメッチャ混んでるので、
    ダッシュすることをオススメします。

    ・・・次回は、さすがにコロナが収まってからいく。
    次はパープルになれるかもしれない。82点まで来た。(88点以上昇格)


    え?コロナ?がどうだったかって?
    ・・1週間以上経過、なんともないですよ!

    もっとも、家にはまだ入れてもらえず、謹慎で、個室ビデオから仕事に通う毎日ですがね。
    (なんと、同じような人が多いのか、ウィークリーマンションは満室なのでした!!)
    早く帰りたいです(泣)

    ・・・では皆さま、アテブレーベ、オブリガード。



     

  2. 投稿者:kintaroさん

    投稿日:2020年3月6日

    はじめまして!
    BJ大会大好きのkintaroと申します。

    超大作レポート、じっくり読ませていただきました。

    エスポワール船で食いついてから、チャン、マリオときて、さらには零や標などなど。相当な福本好きとお見受けww
    だから「販促」ではなくて「黒服」なのですね(笑)!

    機会があったら、ご一緒したいですね!

    ざわざわ

     

  3. 投稿者:じょうもんさん

    投稿日:2020年3月7日

    >kintaro様
    ご拝読ありがとうございます。はい!福本さん好きですw
    あっ確かにクセで黒服と・・・販促でした(笑)

    こちらこそいつも楽しく拝読しております。ありがとうございます。
    はい!ご一緒させてください!

    ざわっ

     

  4. 投稿者:ムテキングさん

    投稿日:2020年3月7日

    じょうもん様、レポートとても楽しく読ませて頂きました。ありがとうございました。表現がとても上手なので、まるで私までその場にいるかの様な感じになりましたし、カイジの様な面白さもあり、スグにでもカジノに行きたくなってしまいました。
    グルメ情報も参考になり、パラダイスシティの勝利のご褒美として?次回、破産しない限り行って来ます(^_^;)
     そして、身体もお金も無事で何よりでしたね!強行突撃が厳しくなってしまったのでコロナの終息が待ち遠しいです。 

     

  5. 投稿者:じょうもんさん

    投稿日:2020年3月7日

    >ムテキング様
    ありがとうございます。こちらこそいつも拝読しております。

    >次回、破産しない限り行って来ます
    またまたご謙遜を。大勝利お祈り致します!

    依然、何ともないですピンピンしてます!が、早く終息してほしいですね・・・ホントに。

     

  6. 投稿者:ジークさん

    投稿日:2020年3月8日

    じょうもんさん

    今回のレポも熱く読み応え有りました!
    マスクしてるアガシ美人過ぎるw

     

  7. 投稿者:じょうもんさん

    投稿日:2020年3月9日

    >ジーク様
    ありがとうございます。

    そうなんですよ・・特にディーラー数名は、アイドル級でした。
    可愛いね!というと喜んではにかむのがまた可愛いかったです・・・私変態ですね。

     


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