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投稿者:マカオの帝王さん

2006年1月13日

新年快楽!

2006年1月1日深夜未明、マカオのランドマ-クであるリスボアホテル2階中央の大バカラ台、プレイヤ-の6連勝を受けて卓上の中国人全員がプレイヤ-にうず高くチップを賭ける中、バンカ-好きの中年日本人が直前の7対6(チャ-シュ-)での嫌な敗北にもめげず、ジリ貧の状況を一気に挽回しようと、ついに手持ち2万ドルの“オ-ルイン”に出た! 

だが余裕たっぷりに3万ドルを張ったプレイヤ-サイドの絞り手が、ニヤリと笑いながら卓上に晒したカ-ドは見事なナチュラルエイト!

しかし、香港返還前の1990年から1994年までの4年間、ほぼ毎週駐在先の香港からマカオに通い、全てのカシノ・ディ-ラ-から“日本賭神”と畏れられた男はまだ諦めていなかった。

「よし! 2枚ともダイヤの4ピン。1枚目が9なら負け無し!」

無情にも1枚目はダイヤの10であった・・・

「まだまだ、勝負はこれからだ! 勝利の女神よ、マカオの海の神様よ、フランシスコ・ザビエルよ、我に力を!」

動揺するプレイヤ-側に張った中国人達、後ろから一人が覗き見し「リョンコ、セイピン! (2枚とも9か10のどちらかだ!)」と悲痛な叫び声を上げる。

かつて“日本賭神”と呼ばれた男が、数年ぶりに訪れたリスボアホテルで、絞りに絞った運命のカ-ドは・・・・・・・

何とこれもダイヤの10であった!

安堵の溜息を漏らす中国人達、その中で何故か満面の笑みを浮かべる日本人、悔しげなディ-ラ-が日本人に向け11枚の1万ドルチップをつける。

「対子(トイチ!)」と両替屋の一人が叫ぶ。
誰かがその日本人を思い出し、「日本賭神・・・」と呟く。

去り際に日本人は心の中で呟いた。
『それにしても良く10を引いたものだ。本線の1万ドルは死んだが対子(トイチ)に張った1万ドルが生きて起死回生の大勝利だ。昔はこんな役は無かったのになぁ・・・ さて、バンカ-が強い別の卓でもう一勝負!』


 

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comment (2件)


  1. 投稿者:マカオの帝王さん

    投稿日:2006年1月23日

    もし興味がございましたら、カジノ掲示板の中の“いってきます・ました”のコ-ナ-の中に続編がアップして有りますので、ご覧下さい。

    by マカオの帝王

     

  2. 投稿者:たまぐさん

    投稿日:2006年6月16日

    全部読みました!
    楽しいストーリー。
    とってもよかったです。

     


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