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投稿者:サイゴンサイゴンさん

2010年12月16日

テニアンBJトーナメント初参戦記。

リゾカジの皆様、こんにちはサイゴンサイゴンです。テニアンBJトーナメント(12月11日、12日)に初めて参加しました。トーナメントの情報と感想を私の記憶の範囲でリポートさせていただきます。

今後、同トーナメントに参加せれるかたの情報の一助になれば幸甚です。

事前準備:

今回は急な参戦で、初めてのテニアンでしたので、リゾカジサイトのテニアンBJのルール、BS(https://www.resocasi.com/gakustrategy/4/BSforTinian.pdf)を頭に叩き込みました。韓国でのプレーが中心の私にとって、テニアンルールはかなり違和感があり、特にノーホールカードのBJはなれていませんので本来の自分のプレースタイルが保てるか、不安材料もありました。トーナメントに関しては、マカオの帝王さんの2009年のリポート(http://resocasi.com/report/detail?id=24 )を何度も読み返しました。マカオの帝王さんのトーナメントルールの詳細やトーナメントを勝ち上がる為の戦術が大変に的確で、恰好の事前シュミレーションとなり、おかげで初参加のプレッシャーを取り除く事が出来ました。マカオの帝王さんには、この場を借りて感謝申し上げます。


トーナメント概要:

12月11日(土)、12日(日)の二日間にわたり、参加者100数名により開催。

参加者は80名位が日本から、他の20名は主に韓国からの参加。中国等他のアジアからの方は確認できませんでしたが、欧米系の人は一人もいませんでした。

参加費USD1、000を上位7名に賞金として還元するというプログラム。かつ、600ドル上限の航空運賃、ホテル三泊とその間の食事、レセプション等がこの1、000ドルでカバーされるので、参加者にとってはメリットが多く、年二回皆勤の方もたくさんいらっしゃるようです。但し、トーナメント参加の条件として、VIPメンバーになる事が必要で、滞在中USD2、000のイニシャルバイインとベットトータルターンオーバー、1万5千ドルが義務付けられています。ガイドラインとして、平均100ドルベットx5時間と記載されていますが、BJはミニマム10ドルか25ドルのテーブルが主でレーテイングとの兼ね合いもありますが、ノルマ達成のプレー時間は結構必要になります。

今回の参加者人数による賞金分配額は以下の通りに決定していました。

一位 58、000ドル

二位 24、000ドル

三位 10、000ドル

四~七位 1、000ドル

トーナメントBJルール。

基本ルールは前述の当リゾカジサイトのBSチャート、テニアンをご参照ください。

予選、準決勝、決勝の三試合を行います。

各7名づつのプレーヤーが原点3、000ドル(決勝は5、000持ち)のプレーチップで争う。このチップはあくまで、トーナメント用で無価値のものです。

各、2シューのプレー(決勝は少し長い)。ベットの多寡がプレーヤー間の勝敗を決するため第一ベット者がゲームごとに左へ一人づつずれていく。プレーヤーのアクションは通常通りの1から7が最終となるので、他のプレーヤーのハンドを見たうえで自分の判断ができる7番ベースが一番有利となります。

ミニマム25ドル、マックス1、000ドル。見とダブルフォーレスは不可です。

トーナメント特別ルールとして、BJが2倍配当となり、これがキーポイントの一つです。

予選:

いよいよトーナメントの開始です。参加者が三々五々集まりブッフェの夕食を適当にとった後、組み分けの抽選。 私の引いた数字はスタッフの“ラーキーナンバー、ワンワンワン”の声とともに、見ると1-1-1。なんだこれ? つまり、予選一組目の、一番テーブル、ファーストベースだって。ただのゾロ目で、ファーストベースのスタート、全然ラーキーじゃないと思いますけど。

予選開始の7:30に席に着く。集まった7名はここで初めて自分の対戦者たちと対面する。一組一番テーブルのメンバーは全員日本人(一人が女性)。

ゲーム開始前に基本ルールの説明が英語、日本語、韓国語でされる、かなり簡単で初めての参加で予習なしでは、ゲーム全容を理解できないのでは。私は予習万全のうえ、不明点は以前、韓国で顔見知りプレーヤーの方が何人かいらっしゃったので、事前に聞いておけたので問題なくゲームに入れました。各テーブル7名中上位3名が準決に進める旨の説明があり。敗退者のなかから、最高得点者一名のみがワイルドカードとして救われ、準決に進める。 とにかくここは上位三名に入ればいい戦いで、各ラウンドごとのCHIP残額は次のラウンドには持ち越される事はない。

この予選、結果から言うと楽勝の一位通過となりました。

私は今回のトーナメントに際し、ある作戦を立てていました。それは、上位3位を目指す予選と決勝(1、2、3位に賞金が集中)ととにかく7名中TOPをとらなければ、そこで敗退の準決勝の戦い方を根本的に変えるというものでした。予選は3位に入ればいいのですから、スタートから、ラスト5ゲームまではBS準守の通常にプレースタイルを貫き、かりにビッグベットのBJx2やスプリット・ダブルで大きくCHIPを増やすプレーヤーが出たとしても気にせず、自分の本来のプレーに徹して、ラスト5ゲームでの他者とのCHIPバランスを見てからの勝負と考えていました。 ゲームは淡々と進み、ラスト5ゲームまでに飛んだプレーヤーも断トツのTOPもいません。ラスト5ゲームで、どのプレーヤーも三位以内が可能な状況です。さあラスト5ゲームの何処で勝負をかけるか、そこが勝敗の分かれ目です。ディーラーと自分のハンドの流れを見ながら、自身のプレーシステムと勘を信じて勝負手を決める。BJ本来の経験とスキルで勝負です。ラスト2ゲームのディーラーの声。後2ゲームを残すのみ。ブラック5枚(500ドル)をそっと自分のハンドに置きます。

ディーラーアップカード、ローに自分のハンドは11。絶好のダブルチャンス。1、000ドルのピンクCIHPをそっと出し、ダブル。ディラーがブラック5枚を一枚のピンクCHIPに変え、“11ダブル、ワンカードオンリー”の声とともに配ったカードはピクチャー。ラス前ゲームで快心の11ダブルが決まる。ピンクCHIP二枚、2、000ドルが戻され、持ち金は4,000ドルを超える。他のプレーヤーのピンクCHIPは1~2枚。マックスベット1、000ドルのルールで、最終ゲーム、捨て身の1、000ダブルを仕掛けられるプレーヤーが3名以上いないことを確認。最終ゲームは自分のハンドに25ドルCHIP一枚を置いた。ゲーム終了。CHIP残額、4、300。予選一組トップ通過だった。

同組、他の予選通過者は男性2名、そして、この組み7番ハンドで序盤好調、2位通過した黒ぶち眼鏡の紳士とは決勝で再対決することになります。

準決勝:

一日が過ぎ、日曜日、トーナメント最大の難関準決勝の4:00となる。

この日、私は午前中から、ターンオーバー15、000ドルノルマ達成のため平場の

10ドル、25ドルテーブルで情報収集をかね気楽に打っており8デッキ、ノーホールカードのプレー感覚にかなり慣れて違和感はほぼなくなっていました。

余談ですが同カジノのユニークな点の一つにディラーの国籍の多彩さがあります。

場所がら、南方系の人が多いようですが、ちょっと聞いて見るとのディラー国籍は

韓国、中国、フィリピン(一番多い)、オーストラリア、バングラデッシュ、ネパール等

日本人は日本カジノスクール出身のディラー9名、と販促担当者が何名かいて、皆さんお若いですが、正確なディーリングと親切な接客で大変好感が持てます。ホテル滞在中やサイパンからの送迎等も含め、日本人ゲストへの対応は万全と思います。

さて、準決勝のテーブルです。

今回の抽選は“ラッキーナンバー7-7”またもゾロ目。7番テーブルの7番サードベース。席的には有利。メンバーは以下のとおりとなる。

1番 日本人女性(一般のOL風、日本のBJファン層もかなり広がったと思う。)

2番 日本人男性

3番 韓国人男性

4番 日本人男性

5番 韓国人男性(3番の同僚で星のつぶし合いとなっている、彼ら二人にツキは無いと見る。)

6番 日本人男性

7番 私

前述のとおり、この準決勝を勝ち抜けるのはTOP1名だけ。

ビートザディラーの通常のBJではない。ディラーに勝つことが目的ではなく、ディラーバストで勝っても、自分よりベットの多いプレーヤー全員勝利では、そのゲームは負けと同じであり、逆にディラーBJの総取りでも、自分がミニマム25ドルのベットなら、ヤッタなのである。その辺の感覚が点数順位戦のBJトーナメントはゲームでいえば、マージャンでのTOP争いに似ている。このBJトーナメント準決は“二番じゃダメなんです、一番で終わらなければ” そのことを肝に銘じて、私が立てた方針は、やはり、序盤は無理をせず流れ、ディラーの引きの強弱をみながら、25-50-100のミニマーチンゲールを主体にした持久作戦。ただし、先行独走するプレーヤーが出た場合は迷わず勝負をかけて追いかけること。ゲームは1対6である。6人中には、必ず序盤、中盤で勝負を仕掛けてくるプレーヤーがいるはず。そして、そのプレーヤーにツキがあり、ビッグベットの2倍BJやダブルを決められれば、先行逃げ切りされてしまう恐れがある。

ゲーム開始。各プレーヤー序盤から、激しいベットの上げ下げで懸命に自分のリズムをつかもうとする、ディーラーの引きはさほど強くない。ということはベットの多いプレヤーがCHIPをじりじり増やす展開となるが、現段階ではまだピンク1、000ドルベットをするプレーヤーはいない。中盤5番の韓国人男性のブラック3枚にBJが入る。2倍配当で600ドルのCHIP増。乗られるとまずい。第二シューに入り、ハイパイがよくなる。流れをみて勝負のタイミングをさぐる、CHIPカウントは5番韓国男性が頭一つ出ているが独走には至っていない。低ベットのダブルをとり、次の手を中盤の山とみて、ブラック5枚の勝負をかける、ディラーアップTに対して11のダブル手となる。

通常のBSでは11ダブルでピクチャーが入らず、ディラーTTであっさり負けるケースが多いが、このBJトーナメントはディラーTへの11ダブルは最大のチャンス。自分のハンドがピクチャー引いて、21で勝ち、ディラーが20で終われば、他のプレーヤーが負ける可能性が高く、単独リードを大きく作れるチャンスだからである。

しかし、私の11ダブルに配られたカードは無常にもロー、5番がなにか韓国語でガッツの声を小さくあげたのが聞こえた。クソ、苦しい展開ダ。しかしまだチャンスはある、あきらめるのは早い。まだラスト5ゲームの2~3ゲーム前である。この痛恨のダブル失敗により、この時点で私の持ち点は1、500プラス25ドルのグリーンが2、3枚。プレーヤー全員のCHIPを目測。TOPで終わるための可能性を頭の中でイメージする。ラスト2ゲームで勝負と判断。ラスト2ゲームで1、500以上のCHIPがあり、この最終2ゲームに2連勝すれば、3、000ドルを超えている5番が大きくCHIPを増やさない限り、刺せる。最終ゲームのベット順で5番が7番の私の先になる可能性が高い。

ラス前ゲーム、残りCHIP1、500強の私、ブラック500ベットでこのゲームを取り、CHIP残2、000強でラストゲームを迎える。勝負のマックスベット1、000。

この後の記憶が曖昧なのですが、とにかく、私はこのラストゲーム1、000をそのまま取り、最終CHIP額3、000強となり、5番の韓国人プレーヤーと、同じく最終ゲームを取った一番の日本人女性を僅差で抑え、かろうじて7番テーブルのTOPとなり、ファイナル決勝へ駒を進めたのでした。

決勝:

決勝は二時間程の休憩をはさみ、午後7時開始。

この間、平場の10ドルテーブルで一人、時間をつぶしながら、決勝の作戦を熟考する。7人中上位三位までに賞金が集中する条件なので、三位以内を目指した最初の予選と同じ戦い方をもっと極端にすればいい。序盤、中盤でTOP目を狙った無理なハイベットを仕掛ければ、最後まで持たず自滅敗退の可能性もある。私が決勝用に決めた作戦はいたってシンプル。自分のメンタルを崩さないことを最優先した作戦。他のプレーヤーのCHIPの増減に関係なくミニマム25ドルのフラットベットを貫き、ラスト5ゲームで勝負というものだった。

賞金総額9万6千ドルをかけた運命のファイナルの日曜午後7時が迫っていた。

3回目の席順抽選は、“ラッキーナンバー、1-1” またもゾロ目。しかもファイナルは

一番テーブルを使うので、予選で座ったのと同じ1番テーブルのファーストベースである。

この大会はなにかあると自分に暗示をかける。

決勝のテーブルは全員日本人。

1番 私

2番 日本人女性A

3番 予選で対戦した黒メガネの紳士

4番 日本人女性B

5番 日本人男性

6番 黄色いTシャツの大柄男性

7番 自由業風の男性。

ディーラー、 20代の日本人の好青年。

決勝は前2試合よりアップグレードされ、各自5、000ドル原点の2シュー勝負だ。

ディーラーのベットプリーズでゲーム開始。

私は決めた作戦どおり、25ドルベット。2ゲーム目でBJが入りx2倍。ここでBJか。ついてないのか?いや関係ない。フラットベットを決めたわけだから、25ドルでBJが入ろうが、ダブルを取ろうが外そうが大局に影響はない。要は、ラスト5ゲーム時点での他のプレーヤーとのCHIPバランスである。その前に、勝負をかけたプレーヤーの飛びが1名でも2名でも出れば、ありがたい。

ラッキーだ。この日本人青年ディーラーの引きがすさまじく強い。ローカードから20、21を連発する。BJも入り、平場のくせか日本語で申し訳なさそうに“強いですネ”。

結局このディーラー、前半シューでバストは一度だけ。プレーヤー全員からかなりのCHIPを回収してくれた。私もCHIPを減らしたが、すべて、25ドルのフラットベットである。

被害は最小にとどまり、自分の作戦と流れがシンクロした理想的な展開だ。

ただし、流れの悪いのが明白で、必然、他のプレーヤーのベットも控えめになり、前半シューを終わる。 後半の第二シューに入り、仕掛けのブラックCHIPを何枚かベットするプレーヤーが出始める。各自、何とか自分の流れをつかもうと激しいベットの上げ下げの攻防。他のプレーヤーのCHIPの多寡を目測する、7人のプレーヤー同士の視線と強烈な気が、BJテーブルのグリーンのラシャの上で激しく交錯する。私はここまで、作戦どおり、淡々と25ドルのミニマムフラットベットでBS準守の普段と同じプレーを続けている。浮足し立つこともなく、テーブルの流れが見きれている。第二シューに入っても日本人ディラーの引きは強い。ここで3番の黒メガネの紳士が動く。TOPに出ようとブラック数枚の仕掛けを始める。成功せず、数ゲームをこなすもCHIPを使い果たし、一飛び。続いて、5番の日本人男性も勝負にでる、二飛び。やはり皆さん勝負師、TOP目を狙った戦術を果敢に取ってくるも、あえなく玉砕である。飛んだプレーヤーは、その時点でテーブル離脱、係から無念の1、000ドルチェックをもらい、去っていく。勝負の世界の厳しさを痛感する。私はといえば、この辺の後方のやり取りをゲームをやりながら、冷静に見ていた。先に飛んでしまったお二方、嫌な奴でゴメンナサイ。勝負師としては尊敬してましたので、お許しください。

ディラーの強さに助けられ、私の25ドル貧乏ベット作戦はここまで理想の展開をみせている。二人が飛んだこの時点で、残ったプレヤーは:

1番 私

2番 女性A

4番 女性B

6番 黄Tシャツ

7番 自由業風

以上の5人となる。

ラスト5ゲームが近づいている、トップ目を狙えそうなCHIP残高のプレーヤーは、私、黄Tシャツ、自由業風の男三名。警戒した女性二人のCHIPは伸びていない。。決勝ゲーム開始から全く勝負に行かず、ひたすらセコイ25ドルの貧乏ベットを繰り返していたいい年をしたオヤジを、このお二人の女性達は隣でどう思ってプレーされていただろうか? 機会があれば感想を伺ってみたい。

そして、ゲームは進み、ついにファイナル5ゲームを告げる黒のカットカードが出た。

ラスト5ゲーム、男三人は1~3位の順位戦。女性二人は男の中でTOPを狙ったマックス1、000ダブルを外す者が出れば、2~3位は十分狙える位置にいる。

ラスト5ゲームの声。第一ベット開始者を告げる白のマーカーは4番席の女性Bの前にある。そこから数えて1、2、3、4、5ゲーム、つまり最終ゲームのベット開始者は2番の女性A、つまり全員のベットを見てからベット額を決められる最終ベット者が私になるのだ。よし泣いても笑っても最終1ゲームで勝負と決める。

ラスト5ゲーム、4ゲーム、3ゲーム、2ゲーム。 私はゲーム開始から続けているミニマム25ドルベットを繰り返す。結局、この決勝戦、私は、最終1ゲームを除き、それまでのすべてのゲームで25ドルのフラットベットを通したことになる。正直いって、このラス前4ゲームの事は全く記憶にない。この時点で、私は最終1ゲームの事だけを考えていた。

そして、最後の最後、勝負のラストワンゲームを迎える。

女性A、女性Bは勝負の1、000ピンクCHIPはすでになくブラック数枚の通常ベット、黄Tシャツと自由業風はTOP狙いに1、000ドルピンクベット。

私は全プレーヤーのベットを見てから、勝負の1、000ドルCHIPを自分のハンドに初めて置いた。

ファーストベースの私に配られたカードはロー2枚、合計9、悪くない。

ディーラーアップカード、ロー。BSであれば当然、9ダブルのチャンス。

私は通常プレーでは徹底したBS準守をするので、プレーの選択肢は常に最大期待値の一手で、考える事はない。したがい通常であれば9ダブルの場面である。しかし……..

この最終局面で私には以下の選択肢と最終結果の可能性があった。

選択1: 9ダブル。

OR

選択2: ダブルに行かないシンプルヒット。

可能性結果:

9ダブル勝ち = 他のプレーヤーに関係なく1位。(例外あり*注)

9ダブル敗け = 他のプレーヤーの結果により、3~5位。

9ダブルプッシュ = 他のプレーヤーの結果で1~3位以上。

9シンプルヒット勝ち = 他のプレーヤーの結果で1~3位以上。

9シンプルヒット負け = 他のプレーヤーの結果で1~3位以上。

9シンプルヒットプッシュ = 他のプレーヤーの結果で1~3位以上。

この詳細はゲーム終了後、記憶を頼りに反芻したもので、ゲーム中は正確には把握できていません。勝負感のみの状況判断をしたようです。要約すると、9ダブルに行かず、安全策をとれば、その時点で、ベットの

1、000ドルを失っても、3位以上を確定できる。そしてTOP目のプレーヤーがダブル勝負を落としてくれれば、1位の可能性も残す。

その逆が自分にも当てはまり、9ダブルに行きそれを落とし、CHIP2、000のダウンでほぼ死んでいた、女性プレーヤーの内の一人がしぶとくCHIPを増やせば、私が4位以下に転落する最悪のフィニッシュの可能性も残していた。

*注)このBJトーナメントの特色として、上記例外ありの部分に関してですが、最終勝負ゲームでは、平場のプレーではありえない選択肢が出てきます。ゲームの目的が順位戦であり、CHIPを着実に増やすのが目的の通常のBJではないからです。

具体的に一番あるのは捨て身のTTスプリットからのダブル、もちろんディラーのアップカードはこの際あまり関係ありません。これに勝利すれば、最大ベット1、000x4倍x2倍配当 =8、000ドルの確保が可能性としては有り得ます。 その意味では、このゲームはBJではなく、運と勘が最終勝利者を決定する、異質のゲームを言えます。

最終、私が選んだ選択は迷うことなくシンプルヒット。他のプレーヤーから、えっ、ダブル行かないの? の声が聞こえた。 そう、ダブル行きません。私は3位以上を確定させる堅実策をとったのです。自分の考えた戦略と戦術に基づいて、初めてのこのトーナメントに参加する事。たとえ、結果がどうであったとしても、それは決まっていた自分の運命と潔く受け入れる事。それが私がブラックジャック、21という素晴らしいゲームから学んだ事だから。9シンプルヒットの私のハンドに配られた3枚目のカードはピクチャー。

トータル19。いいハンドだ。後悔はなかった。

最終結果:

1位 黄色Tシャツ (最終ゲームで見事に私を刺し仕切った。ブラック2~3枚の僅差。

敵ながらあっぱれ。)

2位 私 (我ながら、上出来。)

3位 自由業風 (しぶとい、勝負師。)

初めてのBJトーナメント参加にも関わらず、準優勝というすばらしい結果を残せた事を感謝いたします。 トーナメント中、色々情報、アドバイスをいただきました、先輩プレーヤーの皆様、要求の多いうるさい客の私に真摯に対応していただきましたダイナスティホテル&カジノのスタッフの皆様、この場を借りてお礼申し上げます。

リゾカジメンバーの皆様、私の超長乱分を最後まで読んでいただきありがとうございました。

テニアンBJトーナメント初参戦記、了。

サイゴンサイゴン


 

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comment (13件)


  1. 投稿者:ジョニッパさん

    投稿日:2010年12月19日

    こんにちは。

    素晴らしいレポートありがとうございます。
    読んでいるこちらも手に汗握る展開にドキドキしました。

    特に、ディーラーバストは意味がないというのが面白かったです。

    最後の計算はさすがです。
    ダブルに行かなくて 「え?」と言うプレーヤーでは正直ヌルイと感じませんでしたか?

    麻雀の考え方で行けば、最低ベットか最高ベットしかないですね。
    強くアガリを狙うか、振り込み回避のベタオリか。
    中途半端なベットアップは無意味でしょうね。

    大会のスタイルも麻雀大会のようにトップにアドバンテージを付けて予選何戦かにしたらもっと面白いでしょうね。
    そうすれば、勝ちきる猛者が決勝に残る気がします。

    それと、麻雀打ちには向いているかも知れませんね。
    ラス前、オーラスの帳尻合わせの感覚は役に立つ気がします。

    ボクなら、流れ無用で前半に一つ大きな勝負はすると思います。
    それで取れれば、相手もあせってスタイルを崩すと思いますし・・・
    ダメなら、受け身で帳尻合わせで残りゲーム数を計算するでしょうね。
    ただ、この手のパターンは正直勝てないでしょうけど・・・

    正直、カジノでも1シューセッションでプレーヤーの握りなんてやったら意外に面白いかも・・・
    なんて不謹慎な事を考えてしまいました。

    何か、正直、サイゴンサイゴンさんの洞察力を考えると、2位も残念な結果に見えてきました。
    次回は優勝をバッチリ決めてください。

    ではでは。

     

  2. 投稿者:サイゴンサイゴンさん

    投稿日:2010年12月19日

    ジョニッパさん

    早速のコメントありがとうございます。
    ジョニッパさんは麻雀がご専門ゲームと以前うかがいました。
    BJトーナメントのCHIP計算は、麻雀のオオラスでの点棒計算に比べると、
    全然楽だと思います。麻雀の場合、上級者はハンチャンのゲーム開始からの4人の点棒差を
    記憶しながらプレー判断しますよね。あの頭の中で相手三人の100点棒まで記憶して数えてるのって、すごいと思います。 
    私はそんなのとてもできません。

     

  3. 投稿者:takochannさん

    投稿日:2010年12月21日

    サイゴンサイゴンさん、準優勝おめでとうございます。私も一度テニアンで参加したことがあります。おっしゃるように「BJではなく、運と勘が最終勝利者を決定する、異質のゲーム」でしたので(しかも負けたし・・で)その後は参加してませんが。
    よくわかってらっしゃる方のようなので、失礼な質問をさせて下さい。(集中して読んでしまいましたのであえて)。レポートを読んでますと
    ①いい感じで決勝まで進出②いい感じで最終局面へ③絶好のダブル手④決まれば優勝、の勝負どころ→→弱気が出てBS通りのダブルが出来ずに準優勝で終わってしまった・・残念、ということでは?
    賞金の差を考慮すればより優勝を獲りに行くべきに見えますが・・・
    ダブルに行かなくて「え?」と言うプレーヤーは「ダブルされなくて助かった!」と読めました。(理解違いありましたらさらにごめんなさい。9Vs2~6は有利なポジションですからBSでもWなわけで)ここの心理状態の機微をおしえていただければ、と思います。いかがなもので??

     

  4. 投稿者:サイゴンサイゴンさん

    投稿日:2010年12月21日

    takochann さん

    鋭いご指摘敬服します。結果からいうとあそこはダブルで優勝でした。3万4千ドルのロス。その思いを自身の中で、キチット理由づけしておく必要があります。後悔を引きずれば、ロクなことはないですから。私の文章表現の未熟さでしょうか、自分が事前に決めた目標(3位以内)の確定を最優先した判断をしたことにより、その後悔の念を消化できるだろうという発想です。
    いつか、お会いできぜひご一緒にプレー出来ればと思います。

     

  5. 投稿者:ジョニッパさん

    投稿日:2010年12月22日

    こんにちは。

    すごく有意義な話題になってますので参加させてください。
    初心者の勝手な意見を書かせていただきます。

    確かにハウスとのチップの取り合いなら、期待値を極大化するプレーが重要です。
    が、プレーヤー同士のチップの差を比べあう勝負では、BSはあまり関係ない気がします。
    確かにダブルはチップの大量獲得を目的には良いですが、勝率は下がると思います。
    ですので、どうしても大きく勝負しなければいけない場面は、ベットの量を最初から大きくする方が良いのではないでしょうか?

    結果論で書かせていただければ、今回は、たまたま10で1枚だけでしたが、もし、ローカードであったなら、負ける確率は著しくあがります。ですので、ディーラーとの勝率を考えるなら、シンプルヒットが正解ではないでしょうか。

    今回の優勝の選択肢は。

    ①ダブルで掛け金倍増でプレーヤー全員勝利でも自分が勝ちきる。
    ②シンプルヒットで、1位になるであろう相手の数字を上回る数字を出して、ディーラーの結果待ち。

    と思います。
    この時、①であるなら、自分が4位に後退するリスクが高まります。しかも、ディーラーとの勝負の勝率も下げている。また、ディーラー21で全員負けの形でもかなり危険。
    ②なら、負けても3位以内を確定できます。ただ、自分のヒットの結果が2位を確定できる形になった時は苦しいですね。ボクなら多分、今日の運はそこまでと思ってステイすると思います。

    これ二つだったら、シンプルヒットで様子を見るが正しい気がします。
    しかも、相手の動きを確認してから行動出来るならさらにオプションは広がると思います。

    で、考えてみたのですが、BJトーナメントはどういうプレーが一番良いのでしょうか?

    まず、平均化して47勝53敗のロジックがある以上、最低ベットでしのぐことが他プレーヤーとのチップの相関関係では良いと思います。
    相手が大きくかければかけるほど、自分には有利に働くはずです。
    ただし、どこかで1度は大きくかける必要はあると思います。

    外したなら、最後の帳尻合わせで大きくかける。
    当たったなら、その後は後ベットなら、2位の相手とベットを合わせるプレーが有効かもしてませんが、余分に動いて、自分が消耗する可能性も高いので、やっぱり最低ベットで最後のバランスを見るのが良いかもしれませんね。

    最後で仕掛けるより、その前のゲームで決められたらホントは楽でしょうね。
    でもそうすると、最終ゲームで捨て身のスプリットダブルダブルなんて攻撃をさせちゃうかもしれませんから、やっぱり最後まで相手に希望を持たせる点差をキープしておくことがポイントかもしれませんね。

    >麻雀の点数

    点数を100点単位まで計算する人は稀です。最近は点リーダーがあるので、気にしない人もいます。
    ただ、相手との点差がどうなっているかは常に確認しています。
    例えば、自分・A・B・Cでプレーをしていて、AがBから1000点アガリました。
    そうすると、自分 0 A+1000 B-1000 C 0

    Aが自分から+1000
    Bが自分から-1000
    C自分から0
    という感覚です。

    次にAが4000点ツモであがってCが親でした。
    自分-1000 A+4000 B-1000 C-2000

    Aが自分から+6000
    Bが自分から-1000
    Cが自分から-1000

    という感じです。細かく点数を考えるのは大変ですが、相手との距離を考えるのはそれほど大変ではありません。
    つまり、麻雀では、獲得する点数と奪われる点数があるので、倍の点数の動きがあるということです。
    ですので、普通はそれなりに点数があって作りやすい8000点程度を作ることを目標にプレーすることが多いです。

    何か、思いっきりのトピずれ、失礼しました。

     

  6. 投稿者:サイゴンサイゴンさん

    投稿日:2010年12月22日

    ジョニッパさん

    麻雀の豊富なご経験に基づいた、ユニークなコメントありがとうございます。
    計数理論派のジョニッパさんならではの見識だと思います。
    私が直面した最後の局面でのダブルかシンプルヒットかですが、個人的な見解ですが、
    ギャンブラーは、10人中10人間違いなくダブルに行くと思います。なぜならそれがギャンブラーというものだからです。現在、私は海外カジノでのBJプレー以外その他に賭けごとは国内でも海外でも一切やらないんです。BJ以外はバカラもルーレットもベットの仕方さえよく知りません。私がBJというゲームに初めて出合いその魅力に取りつかれたのが1972年(えらい昔の話でごめんなさい)の当時戒厳令下のソウル、CONTINENTAL CLUB CASINO(現在のシェラトンウォーカーヒルの前身かと思います。)以来、何とか今日までこのゲームを続けられた幸運に感謝しています。そして、間違いなく、死ぬまでBJを辞める事はないでしょう。
    リゾカジの皆さん、アナタなら、最後はダブルORヒット?






     

  7. 投稿者:takochannさん

    投稿日:2010年12月22日

    ベーシックストラテジーの基本に戻りましょう! 勝率・期待値ともに高い組み合わせ(プレーヤー2枚の合計Vsディーラーのショーカードが)の際に「ダブルダウン」する、ってことです。ダブルするべきときにダブルしないのは、勝てる可能性が高いときにベットを増やさない、ってことですから長い目で必ず収益率を下げます。
    私の、どうしてダブルしなかったんですか?という質問の主旨もたまたま結果勝てたことからではなく「せっかく有利なポジションだったのに何故?」という意味で、確率的に有利なシチュエーションで勝負しないと、勝てない(または負けを増やす)と考えるからです。11Vs10なんて「有利だ」と知ってないとダブルできませんよね。(NoBJ確認後の話です)
    →サイゴンサイゴンさん、「3着以内を取るのが目標」なので優勝よりもご自分の目標達成を優先した由、納得しました。麻雀話が出てますので、麻雀でも「2着でいいや」と思ってやってるとなかなか1着取れないのと似てるかも、です。(^^)

    「ダブルはチップの大量獲得を目的には良いですが、勝率は下がる」は間違いでしょう。
    「BSでダブルのシチュエーションでのダブルはチップの大量獲得を目的とし、勝率はダブルしても
    しなくても変わらない」はずです。

    サイゴンサイゴンさんの「最後はダブルORヒット?」の質問に・・・
    私は「100回あったら100回ダブルダウン」です。「何があってもBS通り」で10年ほど遊べてますので。尚、テニアンのBJトーナメントでは1回戦2番目飛びで敗退ですので、あのトーナメントに合ってるかどうかは???ですが。(^^;)

     

  8. 投稿者:サイゴンサイゴンさん

    投稿日:2010年12月22日

    BJ戦術論がここまで盛り上がってうれしいです。
    あの決勝の私以外のファイナリスト4名の方から(特に冷静な目で見てた美女二人)から、ご意見いただけるとおじさんとしては、一層うれしいです。

     

  9. 投稿者:ジョニッパさん

    投稿日:2010年12月22日

    takochannさん

    こんにちは。

    対ハウスであるなら、期待値を極大化するBS遵守は絶対だと思います。
    ただ、先も書きましたが、今回はBJトーナメントであった事がポイントだと思います。

    >「ダブルはチップの大量獲得を目的には良いですが、勝率は下がる」は間違いでしょう。
    >「BSでダブルのシチュエーションでのダブルはチップの大量獲得を目的とし、勝率はダブルしても
    しなくても変わらない」はずです。

    獲得チップの期待値ならBS遵守が正解です。
    ただ、この1ゲームオンリーの勝率を上げるなら、シンプルヒットが若干ですが有利になります。

    ダブルなら、後1枚しか引けません。
    しかし、シンプルヒットなら、今回のケースなら例えば2を引いたなら、次にもう一枚引く事が出来ます。より有利な条件を作る事が可能です。

    ここでのポイントは、チップの大小でなく、1ゲームの勝率を目的にした考え方です。

    また、トップ目とのマッチアップでバストリスクを背負っても17以上の数字を叩きに行くこともあると思います。

     

  10. 投稿者:マカオの帝王さん

    投稿日:2010年12月22日

    サイゴンサイゴンさん 始めまして!

    マカオの帝王です。

    当方のレポートがお役に立ったのなら、幸いです。

    テニアンへ再戦に行きたいのですが、四国からの足の悪さを考慮すると、どうしてもマカオに足が向いてしまいます。

    今年も年末年始はマカオですが、またどこかでお会いしたなら、共にBJ卓でプレイを愉しみましょう。

     

  11. 投稿者:サイゴンサイゴンさん

    投稿日:2010年12月23日

    マカオの帝王さん

    コメントいただけ光栄です。
    いつもウイットに富んだマカオの帝王さんのリポート楽しく読ませていただいてます。
    お世辞でなく素晴らしい、文才だと思います。


     

  12. 投稿者:alexjさん

    投稿日:2010年12月30日

    サイゴンサイゴンさん

    トーナメントはキャッシュゲームとは別の面白みがありそうですね。
    臨場感が伝わってくるすばらしいレポートです。

    さて、”あなたなら?”ですが、私なら「シンプルヒット」です。
    理由は二つです。
    一つ目は4位以下$1,000と3位以上$10,000ではインマネーの満足感が雲泥の差ではないかと。
    二つ目、順位戦(外ウマ)のある麻雀に例えるなら、
    オーラスの海底前1順で順位に影響する「リーチ棒」を出すか出さないかの状況に似ているかと?(無理やりですが。。)
    私ならダマテンで上がりトップ、流局2着を狙います。

    だからギャンブラーになりきれないローローラーなのかもしれませんが。。

    alexj

     

  13. 投稿者:サイゴンサイゴンさん

    投稿日:2010年12月30日

    alexj さん

    コメントありがとうございます。
    このトーナメントは確かに通常のBJとはまた違う、すごい緊張と興奮がありました。
    年二回開催(6月と12月)ですので、日程が合うと病みつきになりそうです。

     


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