リゾカジ カジノレポート
Makati in Resort World Sentosa ②
シンガポール 2014/ 10/ 29 Written by マカオの帝王
■7月19日(土)
今日はリゾカジとポーカーの両方で縁の有る、ユウキさん主催のランチパーティーである。
世界最大の水族館の中にある、幻想的なレストランで関西のポーカー仲間とランチを食べながら、ポーカー談義に花を咲かす。
普通なら、時間を気にせず愉しむところであるが、本日はこのRWS初の本格的なポーカー・トーナメントの予選最終日(参加費:千S$)で、この日の午後1時半スタートのDAY2-Bにエントリーしている人も大勢いた為、午後1時にはお開きとなる。
(DAY1で予選を通過している人は余裕、DAY1で敗退した人は観光ORカジノモード……)
当方は途中でハードロックの店で土産としてTシャツを何枚か購入し、一旦部屋に戻った後に、リンちゃんの希望で記念写真を撮る為に再び“マーライオン”パークにタクシーで移動。
中国版のフェイスブックに載せる為、昼間のはっきりくっきりしたシンガポールの象徴であるマーライオンと、おしゃれメイクした自分の“決めポーズ”を、携帯・デジカメ・ビデオカメラにこれでもか、と記録し、一応リンちゃんの“記録欲求”は満たされた模様。
湾内のミニ・クルーズにも参加するが、当方は出航と同時に眠りに落ちてしまい、目が覚めたら対岸にあったマリーナ・ベイ・サンズのすぐそばで下船となった。
目の前に聳え立つMBSを見る内に、昨日の“プラン”を思い出す。
「あぁ、リンちゃん。この目の前にある大きなビルの中には、色々なショッピングのお店が有るんだよ」
「わぁー、アナタ! それは良いですねぇ♪」
「それじゃぁ、ちょっと入って見ようか……」
こうしてマリーナ・ベイ・サンズへの入場はすんなりOK。
確かにお店はいっぱいある。
そしてカジノ(娯楽場)も……。
「あぁ、リンちゃん。折角ここまで来たので、ちょっとカジノを見学したいのだけど、良いかなぁ? 今が4時だから5時まで1時間だけ。その間はチカちゃんと服でも見ていたらどうかな?」
「OK! 後で気に入った服が有ったら買ってね♪」
意外なことに、すんなりOKが出る。
こうして、1時間のフリータイムが発生。
しかし、肝心の軍資金が僅か600$しかない。
(生き残りの本体である1万S$は、リンちゃんのエルメスのバッグの中)
平場のBJ卓に座り、予算の関係上1ボックスで100$ずつベットし、BJスタート。
こんな風に時間も予算も制約された状況でBJをすることは久しく無かったが、実際にプレイしてみるとやはり苦しい。
ちょっと良い流れが続いても、スプリット、またその後のダブル・再スプリットとなった場合のことを考えると、最高でも所持金の3分の1しかベットは出来ない為、中々賭け金を増やせない。
逆に、ちょっと悪い流れが続くと、それでゲームオーバーである。
薄氷を踏むような思いでプレイする内に、4時50分となる。
そろそろラストゲームである。
残りはたったの300$
ベットはミニマムの100$、
ディーラーは8、こっちは88である。
当然スプリット。
1枚目は絵札でステイ。
2枚目は3で当然ダブル。
ピクチャーを望むが、中途半端な7で18止まり。
これが最後のMBSでのゲームだというのに、何とも締まらない……。
予想通り、マリーナ・ベイ・サンズにおける最後の戦いのディーラーのカ―ドはピクチャーで終了。
結局、マイナス300$で席を立つ。
カジノの出口でリンちゃんらと再会し、Gパンと香水を買わされ、MBSを後にする。
タクシーに乗り込み、折角だからとチャイナ・タウンに移動する。
昔住んでいた香港に似ている。
(けど、香港じゃない)
『やっぱりここはリンちゃんの言う通り、一見したところ人間に非常に良く似ているが、実は中身はカエルの“人間もどき”が跳梁跋扈する“カエル世界”だな。昨日のバカラもポントーンも変だった。もしかしてだけど、もしかしてだけど、部屋を出てから急に舞い戻ったとしたら、ディーラーも客も実はカエル人間で“ゲロゲロ、ゲロゲロ”とカエル語で会話しているんじゃないか?』
そんな妄想に囚われながら、チャイナ・タウンで安物の土産を買い込み、小腹が空いたので通りに面したレストランで餃子とチャーハン、回鍋肉、それにビールを頼む。
味は今一つ。
兎に角、これにて市内観光は終了し、午後8時にセントーサ島に戻る。
午後10時から、ポーカー関係者の集まる立食パーティーに参加する予定だったので、少し仮眠するつもりでベッドに入るが目が覚めたら午後11時であった。
『やはり、90分の睡眠のサイクルは2回転してしまったか……、もう歳だな。“Party is over”と言う訳だ。マカオなら兎も角、このRWS(=“カエル世界”)では、何故か戦闘意欲が湧いてこない。昼間歩き回り過ぎたせいか、足が痛い。このまま眠るとするか……』
結局、シンガポール滞在のど真ん中である19日は観光がメインで、カジノとしてはMBSでBJを小一時間プレイしただけで終わった。
■7月20日(日)
朝9時に目が覚める。
今日は午後2時からポーカーの準決勝があるので、それまで軽く一勝負……、と考えているとリンちゃんから、
「アナタ、今日はこれに乗るからね♪」と観光案内を渡される。
【メガジップ・アドベンチャー・パーク(MegaZip Adventure Park)メガジップ(MegaZip):39ドル 2度目からは20ドル。絶叫レベル:5 時速60キロにも達する山の頂上から一気にロープで駆け下りる一番人気のアトラクション!】
渋々頷いて、軽装で観光に出かける。
無料のバスに乗り込み、タワーの近くまで移動する。
途中のビーチで写真を撮りまくるリンちゃん。
アトラクションの受付を発見し、身体に器具を装着し、バギーでタワーの下部に移動後、階段でタワー上部の出発地点まで昇る。
『まぁ、これも一興だ。さっさと終わらせて、何か食べて部屋に戻り、午後2時からのポーカー大会で上を目指すぞ!』
そう思いながら、順番を待っていると、何やらリンちゃんの様子がおかしい。
「アナタ! こんなに高いところから、頼りない“紐”一本だけで降りるとは思わなかった。怖いんよ! 絶対無理! ワタシは階段で下りまーす!」
「今更ここまで来て、何を馬鹿なことを言ってる! こんなの、あっと言う間だよ。小さい子供も問題無く降りてるじゃないか? そもそもこれは君が乗りたいと主張したのだろう?」
けれども、幾ら当方が尤もな理由を述べたところで、泣く子とリンちゃんには勝てない。
「怖いモノは怖いんよ! 間違いました! 下で待ってるから一人で行ってきて!」
「何じゃそれは……」
と呟きながら、苦笑するシンガポール人スタッフを横目にして、一人 “メガジップ“ での滑空が始まる。
“もし紐が切れたら……”
何てことを想像すると確かに怖いが、そんなものはバカラでビッグベットする際の恐怖に比べれば、どうということは無かった。
一分弱の空の旅は終了し、灼熱のビーチへ無事着地。
歩いて受付へ向かう。
装備を外す前にスタッフから、「続けてもう1回チャレンジするなら半額ですがどうしますか?」と尋ねられる。
苦笑いしながら首を振る。
リンちゃん発見。
「アナタ……、ごめんなさいね。テレビで見た時は楽しそうだったから、ワタシでもOKと思ったんよ。あんなに高いところから“飛ぶ”とは思わなかったんよ。」
「分―かったよ」と答える。
無料の巡回バスに乗り、帰路につく。
途中でまずいサンドウィッチを食べ、一旦ホテルに戻る。
当方はシャワーを浴び、戦闘服(チェルッティ1881)に着替え、ポーカー大会会場へ。
(リンちゃんらは昼寝の後「The Maritime Experience Museum(海の博物館)」へ観光)
ポーカー大会の会場へ突入する。
予選通過者は45名。
この中で、まずは上位30名に入ればインマネ(一人当たりプール金額の0.6%)である。
(その後は20-16位で0.75%、15-11位で0.95%、10位で1.25%、9位で1.75%、8位で3%、7位で4.5%、6位で5.5%、5位で7%、4位で8%、3位で11%、2位で16.5%、1位で27%となる)
参加者が182人なので、総プール金額が182,000S$、今回はその全てを参加者への配当に回す上、優勝者と同じ国籍の参加者はホテル宿泊が一泊無料という、開店出血大サービスの為、日本人から優勝者が出れば一泊分はラッキーとなる訳だ。
中国語で“半決賽(SEMI-FINALS)”と書かれた“SESSION CARD”を提示しながら入場する。
当方の持ち点(約9万点)は45人中24番目であった。
『まぁ、普通にプレイすれば30位には入れるだろう。問題はそこからどれだけ上に行けるかだが……』
開始早々、他のテーブルでショートスタックがいきなりオールインして飛ぶ。
その後もポンポンと飛び、35人くらいまでは早かったが、そこからペースが落ちる。
『30位-21位だと、ちょうど参加費の元返しだが、やはり皆さん元金は欲しいか……。しかしハンドが入らないなぁ……』
卓の流れに身を任せながら、他力本願でインマネを願うが徐々にチップを削られ6万点弱になる。
ここで♠A、♣A 降臨!
BBの4倍打つと、若い日本人男性とヘッズアップとなる。
フロップ;
♣6、♡4、♢2
セットになれば万々歳であったが、このフロップだと現状は当方が勝っている(はず?)
するとここで、先方から20,000点のベットが飛んできた。
フラッシュドローは無い。
相手が7からKのペアなら当方が優っている。
コールでも良かったが、ここは勝負とオールインを宣言する。
先方のチップ量は当方の約2倍。
こっちの手をAKあたりと思ったか、それとも仮にこれで負けてもまだ戦えると判断したか、熟考の末先方もオールインを宣言する。
先方は♣3、♡3であった。
当方の♠A、♣Aを見て一瞬驚くが、これなら7以上のペアなら何でも同じである。
『3(=相手がセット)も5(=相手がストレート)も出るな!』と祈る。
祈りが通じて、当方の勝利!
これでちょっと楽になる。
時間と共に、電光掲示板の人数が34 → 33 → 32 → 31と減る。
そして隣のテーブルで、皆さんの待ちに待った、ショートの若者からオールインが宣言される。
ショート;♣A、♢J
チップリ;♢K、♡T
ショートがやや有利である。
フロップ;
♢A、♡J、♣8
ショートにいきなり2ペアが出来る。
ターン;
♢2
双方無関係。
ここで場内から、「Q(クィーン)、Q(クィーン)!」の声が掛かる。
リバー;
スーツは忘れたが、ショート以外の30人にとって望ましい、何かのQが落ちて、チップリにストレートが完成する!
場内大歓声の中、ショートの若者、ひっそりと退場。
その後は記憶が曖昧である。
KTというマ―ジナルなハンドで参加し、Kが当たったので喜んでポットサイズのベットをしたところ、オールインを被せられ、泣く泣くダウンしチップを減らしたりしながらも、次の目標であった、準決勝開始時点での24位以上は何とかクリアしたところで、気が抜けてしまった。
当方ボタン、ハンドは♠A、♠Jと、さっきのKTオフスーツよりはやや強い時に、リンプのコールが3人でアクションが回ってきた。
ポーカーの教科書によれば、こういう時はオールインしてスチールせよ、とある。
教科書に従い、スチール狙いでオールインを宣言する。
皆さん予想通りフォールド……、と思いきや、当方よりややチップ量が多い、さっきぶつかった日本人プレイヤーが“まさか”のオールインを宣言する。
『ここまで、特段“上り坂”も“下り坂”も無かったが、遂にここへきて“まさか?”のお出ましだ。しかし、リンプインなのに、一体何が出てくるのやら……』
出てきたハンドは ♡Q、♡4!?であった。
『これは一体……、何とも軽く見られたものだがここを何とか乗り切れば上位も見えてくる!』
フロップ;
♣K、♡8、♣2
ここまではOK。
ターン;
♡6
何やら不吉な予感……
リバー;
♡A!
“まさか”のランナー・ランナー・フラッシュで、Aのトリップスになるが、ご臨終……
結局22位で終了となる。
頭の中で昔の歌謡曲が繰り返される。
『・・・何が悪いのか 今もわからない・・・だれのせいなのか 今もわからない・・・』
こうして、リゾート・ワールド・セントーサにおけるポーカー・トーナメントは呆気なく終わってしまった。
『例えて言うなら、バスジャックをした犯人(=当方)が、乗客全員にピストルを突き付けて、ちょこっと小銭を頂こうとしたところ、乗客の一人がどういう訳か果物ナイフ一本で切りつけてきて、それをサクッと躱そうとするが躱し損ね、心臓(=ハート)に果物ナイフが突き刺さり、訳が分からない内に出血多量で死亡……、といった構図だな、その理由としては……、
① こちらを完全なブラフと読んだ。
② 序盤で当方のAA(エーポケ)に敗れたリベンジがしたかった。
③ 彼女と夕食の約束が有り、時間が無かった。
④ 誕生日が12月4日(4月12日)で好きなハンドであった。
⑤ “マカオの帝王”に一泡吹かせてやりたかった。
⑥ リンプのベットを無駄にするのが嫌だった。
⑦ ♡のフラッシュが完成する“神のお告げ”が有った。
真相は不明である……』
別室でパスポートを提示し、22位の賞金(1,090S$)の引換証を受け取り、それをキャッシャーで現金に換える。
頭の中で、20時から開始予定のリゾカジのオフ会までの“ゲームプラン”を考える。
『今は17時、残された時間は約2時間半。軍資金はポーカーの賞金の約千$ちょっと。もう残金を気にしながらのBJはご免だ。となれば、バカラだな……』
エスカレーターでVIPフロアに向かう。
最初はリゾカジ・メンバーの集まる“M22”で、と思ったが、軍資金がたったの千$では“マカオの帝王”の名折れだと思い直し、知った顔が誰もいない、ミニマム500S$のバカラ卓に座る。
『ミニマム500$か……2連敗で終了だ。けど、それ位がちょうど良い。ここは“カエル世界”だ。どうせなら“殿様カエル”を相手にしたいものだ……』
最後の勝負の場所を求めて、フロア内を歩き回りながら考える。
『ハウスエッジに守られている以上、カジノが儲かるのは当然だが、その収益の大半を占めるVIPフロアにおけるバカラ卓からの上がりは、統計学的な期待値を大きく上回るそうだ。その理由として、誰かの本に、「人は肝心な勝負では、誤ったサイドを選択してしまう」とあったが、それは変だと思う。むしろ逆に、自らの生き死にの賭かった勝負では、全身の感覚を総動員して、正しいサイドを本能的に選ぶのでは無いだろうか? これまたうろ覚えの話で申し訳ないが、第二次大戦中にアウシュビッツで収容者に対し、一つには毒薬、もう一つにはただのワインの入った、見掛けはまったく同じグラスを差し出し、いずれか一方を飲むよう強制した場合、収容者は8割以上の確率で“毒の入っていない”方のグラスを選んだそうだ。それが土壇場に追い込まれた人間の持つ、研ぎ澄まされた感覚の成せる技だと思う。そんなオカルト現象は存在しない! という仮定も確かに成り立つが、それならば大数の法則により、VIPフロアにおけるバカラ卓からの上がりはハウスエッジと同じに収束する筈だ。それが、そうではない(=ハウス側が大儲け)という現実がある以上、“オッカムの剃刀”に従うならば、全世界のカジノのVIPフロアで、毎日24時間繰り広げられるバカラ卓での大勝負の際に、経験豊富な筈のホェールの皆さんが、毎回毎回誤ったサイドを選択してしまう、などと複雑怪奇なことを考えるのではなく、ただシンプルに、大勢のギャンブラーの皆さんが、日常的にカジノで感じている通り、“強欲なハウスは、時々イカサマをしている”と考える方が自然なのでは無いのか……』
そんなことを考えながら、フロア内を徘徊している内に、毎回イエローチップでプレイ中の“殿様カエル”発見。
※ 閑話休題
“ハウスの罠”に陥りたくなければ、答えは簡単だ。
平場でミニマムベットのプレイに徹すれば宜しい。
けれども、それなりの金額を張り、バカラの醍醐味を味わう為、ベット・オーナーとなって絞ろうとするならば、この“ハウスの罠”を避けなければいけない。
一見、大変なようだが、実はそんなに難しい話ではない。
罫線に惑わされず、プレイヤー、バンカーの双方のベット額のバランスに注意し、それがいずれかに大きく偏っている場合には、勝負を見送り、コンプには縛られないことだ。
【バカラにおける帝王式3原則】
第1条:バカラプレイヤーはP(PLAYER)にベットしてはならない。
第2条:バカラプレイヤーはバランスが大きくB(BANKER)に偏った場合は、ベットしてはならない。
第3条:バカラプレイヤーは自身の身を(ハウスの罠から)守らなければならない。
これが四半世紀の間、マカオのカジノ(主にバカラ)で、トータルの収支をプラスに保った秘訣である。
(終わり)
“殿様カエル”がプレイヤーに5千$をベットしたのを確認して、バンカーにオールイン(といっても千$だが)する。
カードを絞る“殿様カエル”だが、眉を顰めてカードを放り投げる。
2枚ともキングでゼロ。(これが本当の“殿様キングス”……)
まず1枚目。
足有り。
次に2枚目。
ピクチャー。
ここまではOK。
一気に縦から絞る。
3ピン・・・一つ付いた・・・7か8だ・・・二つ付いた・・・ナチュラル8!
まずは一勝だ。
“殿様カエル”が再びプレイヤーに5千$をベットする。
こちらも同じくバンカーに千$をベット。
“殿様カエル”は絵札とA(エース)で1点。
どうやらプレイするゲームを間違えているようである。
こんなカエルに負ける気はしなかった。
今度は2ピンとガッタウ(=2か3)
勝ったも同然である。
まずガッタウの方を確認すると嬉しい3!
次に2ピンを確認すると真ん中に付いて5(=幸せを呼ぶ亀さん)でまたもナチュラル8!
ポーチから爪楊枝を取り出し、“殿様カエル”と愉しいバカラの時間の始まりだ。
次は“殿様カエル”がバンカーに1万$をベットしたので、ルックを決め込む。
ハウス・プレイヤーがあっさりナチュラル9で勝利!
その後は、“殿様カエル”がバンカーにベットした時はルック、プレイヤーにベットした時はバンカーにその5分の1を目安にベットし、プレイを続けた。
勿論、負けることも有ったが、全体的にはバンカーモードで、最後の千$は一時間後には8千$に増えた。
『この分なら、原点復帰も近いな……』
そう思い出した頃、1時間半で5万$以上を溶かした“殿様カエル”は嫌気がさしたのか席を立ち、どこかへ消えてしまった。
仕方がないので、“M22”に向かう。
リゾカジ・メンバーと再会。
ここで一気に原点復帰! と行きたいところであったが、座ったテーブルは何故かプレイヤーが優勢。顔馴染みの罫線信者の皆さんがプレイヤーに張る中で、反目(=バンカー)に張る程若くは無く、ルックを繰り返す内に時間だけが過ぎる。
(たまにお付き合いでミニマムちょいをプレイヤーに張ると、何故かバンカーが勝つ……)
テーブルを移動するが、そこでもプレイヤーが優勢で、ミニマムちょいをベットする日本人女性二人組に転がされる。
バカラの勝ちがイエロー1枚に減る。
『そろそろ勝負に出るとするか?』
そう思った矢先に携帯が鳴る。
リンちゃんからであった。
「アナタ! 今どこにいる! もうポーカーは終了したんだろ? すぐにカジノを出て、こっちに来るのこと!」
時計を見ると19時を回っていた。
まだ一勝負は出来たが、リゾカジのオフ会終了後にも“ラストチャンス”は巡ってくると思い直し、席を立つ。
集合場所でお怒りモードのリンちゃんと再会し、リゾカジ・メンバーとクルマに便乗して、パーティー会場へ移動。
移動中のクルマの中で、何とかインマネして参加費は回収したこと、それを元手にバカラに挑み、マイナスを半分に減らしたことを告げると、怒りはやや和らいだ様子だった。
二日前のランチと場所は同じ、ギネス公認の世界最大の水族館の中にあるレストランであったが、リゾカジのパワーか、ガラス越しに魚が間近に見える特別エリアを貸し切りで、ディナーの内容も充実していた。
ディナーの際には、黒鯛さんと隣になり、カジノ談義に花を咲かす。
こんな風に、10年後もカジノを愉しめたら……、と思う。
最後にヤーロさんの司会で、豪華ホテル宿泊券をかけたジャンケン大会となる。
全員が一斉に頭の上でグー・チョキ・パーを出す訳だが、まずリンちゃんが敗退するも、当方はサバイバル。
何とか健闘するも、5位でフィニッシュとなり、来年1月まで有効な娯楽施設へのファミリー用チケット(大人2人、子供2人)をゲットする。
豪華ホテル宿泊券を貰えるのは上位2名だけだ。
けれども、おまけで参加した秘密兵器のチカちゃんが最後まで勝ち残る。
相手は大阪ポーカー界の重鎮、ユウキさん。
どっちも頑張れ! と応援するが、最終的には無欲の勝利(1位はこの水中レストランが窓から見えるのが売りの“Ocean Suite @Beach Villa”、2位は木の上?にあるという部屋、どちらも一泊2千$以上するらしいのだが、ユウキさんは1位の方にご執心だった模様)でチカちゃんが1位をゲット!
『道理でポーカーで勝てない訳だ、こんなところに大事な運を残していたんだからな……、ということは、食後に一勝負しても望み薄だな……』
そんなことを思いつつ、会場を後にする。
カジノに戻る。
リンちゃんから、イエロー2枚(=1万S$)を返して貰う。
今回はプレイ時間は少なかったのだが、コンプで宿泊代は無料、別にキャッシュバックで600$を頂戴する。
リンちゃんに“爪楊枝”分を尋ねると、途中でちょこちょこ買い物に使ったが、キャッシュが千$以上残っている、とのこと。
『ふーん、最下点ではマイナス1万$だったが、そこからポーカーで千$、バカラで5千$挽回したのに加え、コンプと爪楊枝分を入れると負けはBJもどき(ポントーン)の分だけか……つまり、バカラ・BJ・ポーカーの基本3種ではチャラだった訳だ』
“戦いはこの一戦で終わりではないのだよ……”と嘯きながら、ホールドした日本円をほぼ解放する。
午前2時発の深夜便に乗る為、チャンギ国際空港へ移動するクルマの中で考える。
『25年振りのシンガポール、“リゾ”は良かったが、“カジ”の方は今一つだったな。ポントーンでの約20万円負けは我慢するか……、まてよ、リゾカジのオフ会でゲットしたホテルの宿泊券が有ったな! あれは確か20万円相当だった筈……。ということは、今回のシンガポール遠征は合わせ技一本でチャラだ! ならば良しとするか……』
チャンギ国際空港が見えてきた。
『3週間後は再びホ-ムグラウンドのマカオだ!』
(完)
*このレポートはリゾカジ.SNSの日記を転載したものです。
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