リゾカジ カジノレポート
マカティの週末ポーカー日記 (JOPT東京)【中編】
日本 2024/ 01/ 26 Written by マカオの帝王
■ マカティの週末ポーカー日記 (JOPT東京)【中編】
「ダウン」と呟きながら、顔見知りらしきお隣りさんに「ハイポケなんだけどなぁ……、負けてるハンドが多すぎる……、ここは無理するところじゃない……」と話すのが聞こえた。
ここで、〝自称プロ氏〟の思考過程をなぞってみる。
『ここで4ベットだと! ポジションの無いこの状況で〝コール〟は無い。〝オールイン〟又は〝ダウン〟の2択だが〝オールイン〟しても、ダウンは余り期待できそうに無い……。相手もポケット、それもかなり上の方だろう……、“スプリンター賞”の25万+トロフィーも欲しいが、エントリー数(予測)と総プライズから逆算すると、現状のスタック(25万点)の持つ価値は約16万円というところか……、つまり、オールイン対決になった場合、“スプリンター賞” という〝ニンジン〟がぶら下がっている為、予想勝率が28%有れば取り敢えずOKという訳だが、俺のカード(=“XX”のポケット)の勝率は、果たして28%有るのか? ・・・・・・、駄目だ、相手の視線から情報を探ろうとしても、急に取り出した怪しさ万点の黒いサングラスのせいで、表情が読み取れない……、“スプリンター賞”に目がくらみ、モンスターハンドに突っ込むのはフィッシュのすることだ。ここは次のチャンスを待つことにしよう……、それにしても、俺の下した決断は正しかったのか? 相手のハンドが見たいなぁ……』
〝自称プロ氏〟の心の声が聞こえてきたので、当方の〝AA〟をショウする。
溜息を付きながら、安堵する〝自称プロ氏〟
ただその後、何故かバッドビートが続き〝自称プロ氏〟はスタックをすり減らし、テーブルから消えていった。
(注)ゲームは違うが、BJで上げ潮に乗ってビッグベットした際に、こっちが“88”、ディーラーが“T”となることがまま有る。その際、サレンダーでもスプリットでも、期待値的にはほぼ同じだが、日寄ってサレンダーを選択した場合は、何故か上げ潮はそこで終了し、その後はジリ貧になることが多かったような気がするのに対し、スプリットで攻めを選択し、それが再スプリット、等に発展? し大勝負となり、こっち;18、18、18、止まりなのに、ディーラーのバスト(17も含む)で全勝利した場合は、その後も “ビッグ・ウェーブ”が継続したような気がします。(負けた場合でも、攻めた上での負けはさほど響かず、そこから盛り返せたような……)
その後、ショートを一人飛ばす。
さて、テーブルバランスの関係で、当方の左隣に新メンバーが二人登場。
二人とも20代のイケメン男性だが、便宜上、昔風に言うと〝しょうゆ顔〟の、シート№2に座った若者を〝和風イケメン(スタック:約10万点)〟〝バター顔〟の、シート№3に座った若者を〝洋風イケメン(スタック:約20万点)〟と命名する。
どうやら二人は都内在住者で、過去に何度か同卓したようだが、会話するのは初めて、のようだ。漏れ聞こえてくる会話から推測するに、ポーカーのスキル自体は〝洋風イケメン〟の方が上っぽい……(その差が、スタックにそのまま反映されていた)
当方は少し増やして約30万点だが、場内アナウンスによれば、“スプリンター賞”は達成者が現れた為、締め切った、とのこと。
『やはり、さっきが千歳一隅のチャンスだったな……、25万+トロフィーは幻となったが、かくなる上は本選で頑張るのみだ!』
中だるみ状態で進行する中、約5万点のショートを一人飛ばし、約35万点となり、少し気が緩んだところで〝事故〟発生。
当方ボタンでハンドは〝K9(しかもオフスーツ)〟
バカラじゃ最強だが、ポーカーでは大したことないのは重々承知している。
だがその昔、深夜にフェリーでマカオ入りした際、何百回となく窓越しに見た、旧 “回力娯楽場” の屋上に光り輝くネオンサイン、〝K、9(ナチュラル・ナイン!)〟が脳内に刷り込まれているせいか、何故かこのハンドには拘ってしまう。
それまで目立たないプレイをしていた、ミドルの〝アミュおじ(スタック:約15万点)〟が3BBでオープン、当方コール、イケメンコンビは共にフォールドで、中高年対決となる。
フロップ;K、J、9、のレインボー
2ペアが完成する (嬉しい)
〝アミュおじ〟がちょろっとベットする。
コールで付いて行く。
ターン;〝4〟
またもや、〝アミュおじ〟がちょろっとベットしてくる。
同じくこれをコール。
リバー;〝2〟
場に同じスーツは3枚無いので、フラッシュは無い。
それは一安心だったが、何とここでそれまで目立たなかった〝アミュおじ〟から〝オールイン〟が飛んで来た!
(左脳)
『これは危険だ! この〝アミュおじ〟はここまで基本に忠実な、手堅いプレースタイルでここまで生き残ってきた訳だ。ブラフは無い、とすれば、セット、若しくは当方と同じ2ペア、それと、QTのフロップ・ストレートのどれか……、とすれば、当方の〝K9〟は、全てのセット、QTのストレート、KJの2ペアにも負けている。ここは降りるのが賢明だ……』
(右脳)
『何を日寄っている! お前の持っているのはバカラじゃ最強の〝K9〟だぞ! 相手は〝AK〟か〝AA〟辺りで突っ込んでいるのかもしれないじゃないか? これに勝てば一つの目標にしていた50万点達成だ。それに、仮に負けても、まだ約20万点残る。〝帝王〟は誰にも止められないのだ!』
脳内対決は〝右脳〟が勝利し、オールインを宣言する。
〝アミュおじ〟から出てきたハンドは、予想の中の最上位〝QT〟だった。
『やはりな……、これで少し苦しくなったが、まだアベレージの上は有る。ここからリスタートだ……』
その後、シート№2の〝和風イケメン(スタック:約8万点)〟が、対面の〝自称プロ氏のお仲間〟(スタック:約20万点)のオープンに対し、BBからプリフロ・オールインを宣言する。
これを〝自称プロ氏のお仲間〟はスナップ・コール。
互いにショウダウン。
和風イケメン;A、T
自称プロ氏のお仲間;A、K
フロップ;Q、9、4
〝和風イケメン〟ピンチ!
ターン;6
〝和風イケメン〟大ピンチ!
ここで 「テン!」と〝和風イケメン〟が天に向かって叫ぶ!
どうやら、勝利の女神も〝イケメン〟がお好きなようだ。
リバーで〝T〟が降臨し、〝和風イケメン〟の勝利!
〝自称プロ氏のお仲間〟は渋い顔……
その直後、当方ボタン、ハンド〝♠A、♡2〟を3BBでオープンする。
SBの〝和風イケメン〟はチップの整理で忙しい為、ハンドをチラッと見て即フォールド。
BBの〝洋風イケメン〟は一瞬躊躇するも、これをコールする。
フロップ;♢A、♡A、♧2
いきなり、ほぼナッツのフルハウスが完成する。
パチンコのエバンゲリオンでお座り一発、【予告】画面が出たようなものである。
〝洋風イケメン〟はチェック。
当方も強すぎるので、一旦チェックする。
ターン:♢7
ここで、ハーフポットのベットが飛んでくる。
少し時間をかけ、悩んだ振りをしながら、これをコールする。
リバー;♢2!
何とも微妙なカードが落ちる。
ここで〝洋風イケメン〟が、15,000点をベットする。
これに対し、当方は “Tilt(ヤケクソ)”モード突入を装い、投げやりに“オールイン”を宣言する。(視線を探られないよう、サングラス装着中)
するとここまで〝GTO〟に忠実に、精密機械のようにプレイを続けていた、〝洋風イケメン〟の脳内で、何かが壊れた(ような気がした)
(テレパシー・モード)
『何故にここで〝オールイン?〟おっちゃん〝A〟なんて持ってないでしょ? KK、QQ、77? それも何か違うなぁ……、あっ、分かったぁ! ♢のフラドロで、フラッシュを引いちゃったって訳ね♪ それなら納得。 だけど残念! こっちは♡7、♡2だけど、スーツでBBだから入ってみたら、フロップで2がヒットし、ターンで7がヒットし、リバーでフルっちゃった訳……、もしそっちが〝2〟を持ってたとしてもチョップ(引き分け)、フラッシュ以下なら僕の勝利! これは降りられないなぁ……』
「えぇ-、エースなんて持って無いでしょ? オールイン、コール!」
当方のスタックをやや上回っている〝洋風イケメン〟がコールを宣言する。
互いにショウダウンするも、此方の〝A〟を見て崩れ落ちる〝洋風イケメン〟
この勝利で、当方は約40万点に復活、逆に〝洋風イケメン〟は瀕死状態に陥る。
その数ハンド後、〝洋風イケメン〟はAXでオールインし、誰かの何かにコールされ、何かを当てられ飛んだ。
当方はその後、小刻みにスティールを決め、スタックは50万点を超えた。
(注) トーナメントは恐ろしい(面白い)
もしこの卓がリングなら、この面子の中の勝ち組は、経験とスキルに勝る〝自称プロ氏〟と〝洋風イケメン〟の二人、当方は何とかレーキ負けせず、トントンで凌ぐ3番手グループ、その他のプレイヤーは全員、ハウスと勝ち組二人の養分として、搾り取られる運命だったと思われるが、そうならないところがトーナメントの醍醐味である。
その後、ショートに陥った〝自称プロ氏のお仲間〟が、ポケットで渾身のオールインを試みるも、誰かに上のカードを当てられ、消えていった。
そこに小太りで顔の大きい(お世辞にもハンサム、とは言えない)、髪の毛をセンター分けにした若者(スタック:約25万点)が着席する。
すると女性ディーラーが、「あれ? 2番席のお客様と、ヘアスタイルが全く同じですね!」と話しかける。
そう言われれば、〝和風イケメン〟と、黒髪をセンター分けしているところはソックリであった。(年齢も同じく20代後半だろう……、但し、顔の個々のパーツは、??? であった)
そこに、適度にウェーブがかかったロングヘアーでミニスカートの美人さんが〝和風イケメン〟の隣に登場する。
「あ-ん、飛んじゃった! もう少しだったのになぁ……、“XX” 君は何とかダブルアップして、DAY1突破してね♡」 と、胸元の開いたワンピースを少しかがめながら、和風イケメン〟の応援を開始する。
プレイ再開。
ここで、〝不細工くん(仮称)〟が、皆の心の声を代弁して口を開く。
「はいはい、皆さんの考えてることは分かってますよ! 似てるのは髪型だけで、顔は月とスッポンだって……、イケメンさんは良いなぁ、綺麗な彼女さんがいて……、どうせ僕には、彼女なんかいませんよ! だから、ポーカーで頑張りまーす!」
〝不細工くん(仮称)〟が3BBのオープン、当方は屑手で即フォールドするも、それを〝和風イケメン〟がコールしヘッズアップとなる。
「おっ、いきなりイケメンさんとヘッズですか? これは負けられません!」
フロップが開く。
K、9、4のレインボー。
(このボードなら、K、9は強い)
オリジナルの〝不細工くん(仮称)〟が継続してポットの約6割をベットするが、これを〝和風イケメン〟はスナップ・コール。
ターン;4
ペアボードとなったので、ここは一旦、双方様子見でチェック。
そしてリバー;Q
フラッシュは無い。
〝不細工くん(仮称)〟がちょろっとベットすると、〝和風イケメン〟がミニマムレイズで返す。
「ちょっとー! なになに? JTからガットでも引いた? オールインならダウンするけど、ミニマムレイズじゃ降りられません! コールしまーす!」
〝不細工くん(仮称)〟・・・A、K
〝和風イケメン〟・・・・・・K、Q
入り口は負けていたが、出口でQを拾った〝和風イケメン〟の勝利!
美人の彼女もニッコリと微笑む。
この結果に〝不細工くん(仮称)〟の嘆き節が止まらない。
「もう! 何でお姉さん、リバーでQを落とすの! イケメンさんには彼女がいて、僕にはポーカーしかないのに、残りあと1レベルちょっとなのに、ワンハンドでスタックが半分になっちゃった! 神様! こんなテーブルでプレイするのは嫌だ! 何とかしてよ!」
彼の訴えは、少しだけ叶えられた。
フロアスタッフが登場し、女性ディーラーに向かい、「このハンドで一旦止めて下さい。この卓は解体します。皆さん、スタックをケースに入れ、スクリーン近くのテーブルに速やかにご移動願います」と告げる。
時計の針は午前5時を回り、最終のレベル14に突入、というこのタイミングでの移動は面倒だったが、こればっかりは仕方がない。長時間、同じ空間でプレイした同士である〝和風イケメン〟と、ここまでの互いの健闘を称えあい、握手して別れる。
異動先の卓は、個々のスタック差が激しく、100万点超の〝ミリオネア〟が2人、20万点以下のショートが4人、そして当方と同じ50万点前後が2人だった。
『ふむふむ、兎に角〝ミリオネア〟とはぶつからないことだ。ぶつかっても良いのはショートの4人だけ! 残り約30分、あと2~3回、スティール出来たらそれで良い……』
だが、これは大きな間違いだった。
レベル14 ブラインドは5千-1万
当方、ボタンで♢Q、♢J、
SB、BBが共にショート、〝ミリオネア〟の二人が共にフォールド、ミドルポジションのミドルスタックがミニマムレイズ(2万点)をベット、これに対し、当方が不用意に7万点をベットすると、SBはフォールドしたが、BBのショート(約18万点持ち)から「オールイン」が飛んで来た!
『しまった! この状況で一番飛びたくないのは、当方と同じミドルの3人組だ。〝ミリオネア〟の二人は、お互い同士とぶつからない限り、アベレージ以上でDAY1-A通過が確実だ。それに対するショート勢だが、最近の〝タイパ(タイム・パフォーマンス)〟重視の若者たちの思考回路だと、「アベレージの半分以下のスタックで、DAY1を通過し、最終日にDAY-2に出場しても勝ち目は薄い。それなら、この最終ラウンドで一発オールインし、それに勝てば良し、負けたら負けたで、最終日の拘束が無くなるので、それも又良しだ!」といったところか……この勝負、勝率が30%有れば、ほぼイーブンだ、ハンドは;♢Q、♢J、悪くない、けど、これに負けたら一気にアベレージ以下に転落してしまう! 残り時間を考えると、そこから挽回するには、運否天賦の一発勝負するしかなくなる、それは避けたい……』
ディーラーに 「フォールド」を告げる。
ポットを獲得した若者が、後ろで待つ連れに、「どっちでも、良かったんだけどなぁ……」と呟きながら、〝22〟をチラッと見せる。
その後も、ショートが時々〝オールイン〟を宣言するが、誰もコールしない。
〝ミリオネア〟が時々、ミニマムレイズを仕掛けるが、それも誰もコールしない。
フロップが開かれることなく、最終レベルは進む。
「ラスト、3ハンドです! フロアスタッフの皆さんは、各プレイヤーのGame IDとスタックを確認し、ビニール袋に入れる作業を始めてください!」との、場内アナウンスが流れる。
当方の後ろにも、スタッフが現れ、スタックの確認を始めるが、「まだプレイ中だ! 他のプレイヤーを先にあたってくれ……」とお引き取りを願う。
2ハンド連続で屑手が入り、即フォールドする。
そしてBBで迎えた、運命の最終ハンド;
皆さん、10時間に及ぶ長丁場の最終ゲームで飛ぶ(又は、スタックを大きく減らす)ことは避けたいので、次々にフォールドするも、カットオフの〝ミリオネア〟の一人が3万点のオープン。
SBまで全員フォールドしヘッズとなる。
ここでハンドを確認する。
♢T、♢9、
『面白い! 去年のWSOPで一躍有名になった日本人プレイヤー〝ラスワン〟氏が、相手の〝A、K〟を制して勝利した〝波動(ナチュラル・ナイン)〟ハンドだ。共に元バカラプレイヤー、ここは一つ、あやからせてもらうとしよう……』
フロップ;♢J、♡9、♠8
ワンヒット+オープンエンド・ストレートドロー+バックドアのストフラドロー付き
『ふん、まるで旨辛タンタン麺に餃子とデザートが付いた、ランチセットだな……、今夜の、10時間のサバイバル競争の〝ラストハンド〟が〝ラスワンハンド〟とは出来過ぎだ! 〝ミリオネア〟のオープンは怖いが、削らせて貰う!』
まずはチェック。
すると、オリジナルの〝ミリオネア〟は、少しハンドを確認した後で、5万点をベットする。
コールで付いて行く。
ターン;♧8
『ここで8が被ったか……、どうせなら、♢8 が良かったのだか、♡8だと、ストレートの天敵であるフラッシュ(♡)の可能性が残るので、それよりはマシだ……、ここは相手の出方を見るとしよう……』
当方チェック。
〝ミリオネア〟もペアボードは嫌なのか、チェックを選択したのでノーリスクでリバーカードを拝める事になった。
『さぁ! 今宵(もう朝だったが……)の、泣いても笑っても、これが最終最後のカードだ! 7かQでストレート完成だが、Qだと、相手がもし、〝K、T〟などの場合、上のストレートとなるので、手放しで喜べない……、又7でも、相手がQ,Tなら、最初からずっと負けているので、78か9ならフルハウス! 昔マカオでバカラ中、プレイヤーが、6又は7で確定、バンカーの1枚目が絵札の時、広東人が一斉に声を張り上げ、7(チャ)、8(パッ)、9(ガウ)、7(チャ)、8(パッ)、9(ガウ)と叫んでいたっけ……、さぁ、〝チャ・パッ・ガウ!〟』
リバー;♧9!
望みうる中では、最高のカードが出た。
最も、〝ミリオネア〟が、〝J、9〟若しくは 〝8、8〟ならどうしようもないが、〝Q、T〟若しくは〝T、7〟のフロップ・ストレートの脅威はこのフルハウス完成で、吹き飛ばすことが出来た。
『さて、勝ってると思うが、どうしてくれよう……、ここでチェックしたらチェックで返されそうだ……、それだと余り稼げない。とはいえ、余り欲張っても降りられそうだ……』
目の前には、このテーブルに移動後、交換させられた赤い〝25,000点“のチップが4枚有った。
『25,000×4=100,000か……、あと10万点上乗せ出来れば、60万点突破! アベレージ(40万点)のちょうど1.5倍! 本日の最高スタックでDAY1を終えることになる……、また、〝ミリオネア〟に取っても、勝てば良し、負けてもまだ80万点以上は残る訳だから、この感じだとコールは貰えそう……、ここは一つ、弱弱しげに……』
赤4枚、10万点をベットする。
〝ミリオネア〟が長考に入る。
『これは勝ったな! もし〝8、8〟若しくは 〝J、9〟なら、即オールインが飛んでくるところだ! それを悩んでいるということは、大したことない……』
散々迷った挙句、〝ミリオネア〟の口から、「コール」の声が聞こえた。
(これが、所謂一つの〝ファイナル・アンサー〟である)
恐らく、〝ミリオネア〟は、元々BJプレイヤーだったのだろう。
彼がオープンしたのは、♠A、♠J !
これがBJなら純正ブラックジャック! 美しい、額に入れて飾っておきたい位だ! ポーカーのスターティング・ハンドとしても十分強力、それがフロップでトップヒット、トップキッカーになり、ヘッズで自分が相手のスタックをカバーしている状況では、さぞ嬉しかったに違いない。その後、ターン、リバーで雲行きが怪しくなったとしても、なまじスタックが有るせいで、当方の安いリバーベットに対して、降りられなかったのだろう。
当方の〝9〟を見て項垂れる〝ミリオネア〟
(尤も、この時点で彼のスタックは100万点を切っていたので、〝ミリオネア〟では無くなっていた訳であるが……)
やっと仕事が終わる、とばかりに、フロアスタッフが現れ、当方のスタックと〝Game ID〟の確認作業を始める。最終スタックは608,000点、スタートの約12倍である。
ビニール袋にチップを入れ、署名後、シールで封印し作業終了。
ガランとした場内は、まるで〝強者どもの夢の跡〟だった。
無性にビールが飲みたかった。
通りに出て、タクシーを拾い、行く先を告げる。
「近くて悪いんだけど、歌舞伎町へ」
こうして、マカティの長い夜が終わった。
(続く)
https://www.resocasi.com/res/report/detail?id=2196
2024/01/26(Fri) 13:29
マリタイム
マカオの帝王さん、こんにちは。
〝しょうゆ顔〟という日本語、久しぶりに耳にしました。(笑)
旧 “回力娯楽場” の屋上に光り輝くネオンサイン、〝K、9(ナチュラル・ナイン!)〟を僕は知りませんが、
昔は回力のネオンが “サンズ” の赤いネオンサイン〝Sands〟の代わりだったんですね。!
此方の〝A〟を見て崩れ落ちる〝洋風イケメン〟 → 勝負に行ってコケるとつらいですよね。
最終スタックは608,000点、スタートの約12倍である。 → 快勝おめでとうございます。局面局面の判断が当たってチップが増えると嬉しいですよね。❤
マカオの帝王さんが黒いサングラスをかけると、チョウ・ユンファの「英雄本色」(日本名:男たちの挽歌)に出演できるんじゃないですか。
確認ですが、出たカードと順番は、メモを取ってるんじゃなくて、今でも全部、記憶しているんですか。?
2024/01/29(Mon) 22:43
マカオの帝王
マリタイムさん、こんばんは!
週末のミナミ遠征から戻って来ました。
本来は、ミナミの大規模店で開催された、アジア大会での優勝&トロフィー獲得を目指していたのですが、それは叶わず、同時間帯に行われた、別店舗での周年記念大会(総エントリー56名)に途中参加したところ、"無双モード"に突入し、10回のオールイン全てに勝利し、中盤から総チップの約半分を支配し、一度もトップを譲らないまま、優勝しました!(これをアップするかどうか、思案中です)
ところで、ゲームの途中で出たカードですが、今から考えれば、バカラやブラックジャックはスーツは殆ど関係なく、10,J,Q,Kは全て同じと、覚えやすかったのですが、ポーカーの場合は、全て意味が有るので、少し勝手が異なります。
大きくチップが動いたゲームでの、自分のハンド(2枚)ははっきり覚えています。
フロップの3枚については、同スーツが2枚以上有る場合は、フラッシュの可能性が有る為、数字+スーツを覚えるようにしていますが、スーツがバラバラの場合は、その瞬間に"モノクロ・モード"に切り替わり、数字だけが記憶されます。ターン、リバーに関しては、ラグ(っぽい)場合は記憶をすり抜け、そうでない場合のみ、短期記憶の中に残る感じです。(なので、ポーカーに関しては、ひと月以上前の詳細なレポートを書くのは難しくなります)
そろそろ【後編】を仕上げないと、記憶が薄れてきました・・・
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