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豪カジノ2社好調、中国政府の取締りが追い風に

2015/ 03/ 10

中国政府の汚職取締り強化の影響を受けてマカオのゲーミング市場が低迷を続ける中、オーストラリアのクラウンとエコーエンターテイメントの2大カジノオペレーターは2014年6-12月期、ともに好調な業績となった。クラウンではメルボルンのカジノのVIP売上がほぼ倍増、エコーも同期間のVIP売上が過去最高を記録したと発表している。マカオでの取締りが厳しくなったため、VIP客がマカオ以外のゲーミング市場に分散したとみられる。クラウンの場合、マカオにメルコクラウンとしてカジノを展開しており、そちらの利益は前年比42%減となったが、メルボルンのカジノでのVIP客売上は86%増と伸びた。
クラウンの幹部は、今後もマカオを拠点とするジャンケットオペレーターとの関係をさらに深め、カジノを含むパッケージプログラムで中国人VIP客を引き寄せたいと語る。
マカオでの中国政府の取締り強化で、マカオ以外のゲーミング市場はマカオに代るVIP客の受け皿になろうと策を巡らせるが、中国政府もそうした動きに注目、今後はマカオに限らず、国内での海外カジノへの勧誘行為取締りを強化するとの姿勢を既に示している。(3/5「中国政府、海外のカジノをけん制」記事参照)