GAKUストラテジー

GAKUストラテジーの3モード

 GAKUストラテジーを使い始めた当初は、ミニマムのフラット・ベットでプレイし続け、その条件を満たしたときだけベットアップするというごくシンプルなベット・マネージメントを続けていた。その後試行錯誤しながら失敗と成功をくり返し、現在のベット・マネージメントに固定するに至った。

 GAKUストラテジーには以下の3つのモードがあり、それぞれ決められた条件のもとに切り替えていく手法をとっている。

■GAKUストラテジー・フローチャート(pdf)

GAKUストラテジーのベット・マネージメントをフローチャート化したもの。A4サイズでプリントアウトできるようになっている。なお、このフローチャートには簡単な記載がされているだけで、詳細事項は記載されていないことを了承いただきたい。

 ここから先の説明は、このフローチャートを参照しながら読んでいただくと理解しやす。まず柱となる3モードは以下の通りだ。

1) 打たれ越しモード
 (ベット・パターン:「基本ベット(後述)」の1/2単位のフラットベット)
 1勝するまで、決められたミニマムベットでフラットベットを続けるモードであり、守備に徹するモードと位置づけている。

2) 基本モード
 (ベット・パターン:1回目--2回目--3回目=1単位--2単位--3単位)
 上記のような決められたベット・パターンに基づいてそれを繰り返すモードである。基本モードは3回のゲームのうち1勝するまでを1セットとして考える。フラット・ベットのままでは単調になりがちなゲーム展開にメリハリを与え、プレイ中の集中力を維持することを目的としている。GAKUストラテジーにおいて、この基本モードは決して勝負の要ではない。基本モードで調子が良いときでも、決して過信しないことが重要である。攻撃と守備にバランスを持たせたモードと位置づけている。
 ※重要:基本モードの「1単位」を「基本ベット」と定義する。

3) ベットアップモード
 (ベット・パターン:1回目--2回目=12単位--20単位)
 第2章で記したベットアップの条件を満たした時だけ、決められたベット・パターンに基づいてベットアップするモード。2回のゲームのうち1勝するまでを1セットと考える。最も攻撃的なモードであり、GAKUストラテジーの勝負の要と位置づけている。

 具体的なベット・マネージメントについては、このページで後述する「ベット・マネージメントの具体例」で改めて説明する。

3モードの切り替え条件

 GAKUストラテジーは、この3モードを以下の条件によって切り替えてプレイを進める。

打たれ越しモード
(プレイ開始時および新たなシュー開始時は、常に「打たれ越しモード」からスタートする。前のシューがどんなモードで終わったとしても、シューが変われば「打たれ越しモード」からスタートする。)
 ↓
(1勝するまで「打たれ越しモード」を続け、1勝した時点で次のゲームから「基本モード」へ移行する。)
 ↓
基本モード
(3回のゲームのうち1勝するまでを1セットと考え、1勝したら「基本モード」の1回目のベットに戻る。3連敗しない限り「基本モード」のベット・パターンを順に繰り返す。)
 ↓
(「基本モード」で3連敗した場合、もしくは「基本モード」の1回目か2回目のゲームで、ダブルダウンやスプリットなどのオプションが入り一度に合計2単位以上負けた場合(後述の詳細条件1)は、「打たれ越しモード」へ移行する。)

※3つのモードのいずれにおいても、ベットアップの条件を満たしたときは、「ベットアップモード」へ移行する。

ベットアップモード
(「ベットアップモード」で1勝したら基本モードへ移行する。)
 ↓
(「ベットアップモード」の1回目に負けたときは、次のゲームで「ベットアップモード」の2回目へ移行する。)
 ↓
(「ベットアップモード」の2回目で負けた場合、もしくは1回目にダブルダウンやスプリットなどのオプションが入って合計2単位以上負けた場合(後述の詳細条件2)は、「打たれ越しモード」へ移行する。)

※「ベットアップモード」で1勝したときに再度ベットアップの条件を満たした場合は、もう再度「ベットアップモード」の1回目へ移行する。

※※※ 詳細条件 ※※※

1、「基本モード」においてその1回目もしくは2回目のゲームでスプリットになった場合は、そのハンドのトータルの勝敗結果により次のゲームがどのモードへ移行するか決定される。
 1)スプリットしたハンドのすべてを負けた場合は、一度に合計2単位以上負けたことになるので、「打たれ越しモード」へ移行する。
 2)トータルで差し引き1単位分負けた場合、「基本モード」の1回目のときは2回目へ、「基本モード」の2回目のときは3回目へ、「基本モード」の3回目のときは「打たれ越しモード」へ、それぞれ移行する。(例:3ハンドにスプリットし1勝2敗だった場合や、2ハンドにスプリット後に片方のハンドだけダブルダウンになりそれは負けて、ダブルダウンの無いもう片方のハンドが勝った場合などがこれに該当する。これらのケースではトータルで差し引き1単位負けたことになる。)
 3)トータルで引き分けの場合は、次のゲームも前のゲームと同じベットとする。
 4)トータルで1単位以上勝った場合は、「基本モード」の1回目へ移行する。

2、「ベットアップモード」の1回目にスプリットになった場合は、「基本モード」と同様にスプリットしたそのハンドのトータルの勝敗結果により次のゲームがどのモードへ移行するか決定される。
 1)スプリットしたハンドのすべてを負けた場合(2単位以上負けた場合)は、そこで「ベットアップモード」は終了し、「打たれ越しモード」へ移行する。
 2)トータルで1単位分負けた場合は、「ベットアップモード」の2回目へ移行する。(例:「基本モード」のときと同様に、3ハンドにスプリットし1勝2敗だった場合や、2ハンドにスプリット後に片方のハンドだけダブルダウンになりそれは負けて、ダブルダウンの無いもう片方のハンドが勝った場合などがこれに該当する。これらのケースではトータルで差し引き1単位負けたことになる。)
 3)トータルで引き分けの場合は次のゲームも「ベットアップモード」の1回目と同じベットとする。
 4)トータルで1単位以上勝った場合は、そこで「ベットアップモード」は終了し、「基本モード」の1回目へ移行する。

3、サレンダールールがある場合、サレンダーは「負け」とみなして考える。例えば、「ベットアップモード」の1回目でサレンダーの場合は、そのハンドは「負け」とみなして「ベットアップモード」の2回目に移行する。2回目でサレンダーの場合は「打たれ越しモード」へ移行する。

ベット・マネージメントの具体例

ベット・マネージメントの具体的な設定を以下に挙げる。
・基本ベット=基本モードの1単位
・バイイン=ゲームを始めるにあたりテーブルで最初にチップに換える金額
・バンクロール=持参した総資金

※※※ 重要 ※※※

 バイインは「基本ベット」を1単位として200単位とする。バイインがこれより少ないと、「ベットアップモード」でスプリットやダブルダウンのオプションが入ったときにそれができないシチュエーションが発生する可能性がある。また、いつでも気負いなくベットアップでき、メンタル・コントロールしやすい状態にしておくには、基本ベットに対して200単位という余裕のあるバイインが必要であると考える。

○基本ベット$50での設定(私が普段用いている標準設定)
「1回のバイイン$10,000、1日平均4~5時間程度のプレイ、3日間の滞在」を目安として、バンクロールは最低$25,000を用意する。

1)「打たれ越しモード」$25
2)「基本モード」$50-$100-$150
3)「ベットアップモード」$600-$1,000


  GAKUストラテジーでは、「基本ベット」をいくらに設定するかにより1回のバイインやバンクロールなどのすべての設定もこの割合に応じてスライドさせることが重要である。上記の通り1回のバイインは「基本ベット」の200単位、バンクロールは「基本ベット」の500単位が必要不可欠である。「基本ベット」は「打たれ越しモード」に対して2倍に設定している。

 たとえば、オーストラリアの多くのカジノではスプリットが1回(2ハンドまで)というルールなので、スプリット&ダブルダウンが同時に起こると、最大でオリジナル・ベットが4倍になる瞬間があることを常に意識しておくべきだ。また、ラスベガスのストリップ主要カジノのルールでは、最大で8倍になる可能性さえある。

 さらにバンクロールが用意できる場合は、バンクロールをいくらに設定するかにより、上記の設定を何倍にするかを考えれば良い。たとえば2倍のバンクロールのときはすべてを2倍に設定する。

 何より大切なことは、バンクロール・バイイン・基本ベットなどの設定割合を絶対に変えないことだ。これは数多くの実戦とシミュレーションから導きだされてきたベット・マネージメントの黄金比率である。

  GAKUストラテジーにおいて割合設定を遵守することは最も重要な部分のひとつだ。この設定割合を多少でも変えてしまうと、プレイ感覚がまるで変わってくる。また、ベットアップモードのベット額に不安を感じて、基本モードとベットアップモードの割合を変え、結果的に基本モードの比率が高くなってしまうとベットアップの意味が全くなくなる。このような行為は、ロングランで考えると結果的にフラットベットに近いプレイをしていることになり、GAKUストラテジーの観点からは非常に危険な行為と言わざるを得ない。

 カジノのテーブルミニマムと用意できるバンクロールの事情にもよるが、GAKUストラテジーの練習とプレイ感覚に慣れるために、実践ではまず以下のような設定で試してみることを勧めたい。テーブルのミニマムが打たれ越しモードの設定値となる。

○基本ベット$20での設定(テーブルミニマム$10の場合)
「1回のバイイン$4,000、1日4~5時間のプレイ、3日間の滞在」を目安として、バンクロール$10,000を用意する。
1)「打たれ越しモード」$10
2)「基本モード」$20-$40-$60
3)「ベットアップモード」$240-$400


※※※ 重要 ※※※
 一般には$10ミニマムのテーブルで$4,000を一度にバイインするプレイヤーは非常に珍しい。だが、GAKUストラテジーでのプレイで経験を積んでいくと、これくらいのバイインを必要とする理由がだんだん理解していくはずである。

 そしてそれが理解できるようになると、ミニマム$10のテーブルで$100や$200程度のバイインでプレイすることが、いかに無謀で危険な行為であるかが理解できるはずである。その程度のバイインでは、ごく当たり前に起こりうる標準偏差の波の範囲内で簡単にパンクする(負け切る)可能性が高く、自殺行為であるとすら思えるようになるだろう。

 ブラックジャックはゲームの進行の速いゲームであるため、1回のベットに対するバイインとバンクロールの割合が最低どれくらい必要であるかを理解することが非常に大切である。

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