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ブラックジャック再考 第五話:正規分布 

皆さんは正規分布って言葉をきいたことはありますか?
例えばコインを100回投げるという試みをたくさんします。
1回も表がでないというのはほとんど起こらないというのは感覚的にわかると思います。
10回しか表が出ないのもまず起こらないでしょう。20回、30回もまず起こりません。
40回、41回表が出る頻度が徐々に上がっていきます。
そしてこれが50回でピークになり、後は徐々にその頻度が減っていきます。
これを横軸に表の出る回数、縦軸に頻度を描くと以下のようになります。

*

このようにコインの表裏のように出現率が定まっているものをN回行い、それをグラフに描くと正規分布といわれるものになります。
この場合、試行回数N=100、表の出る可能性p=0.5、裏の出る可能性p’=0.5であり、
平均a=pN=50 となります。
そして、正規分布を示すグラフにはある決まりがあり、標準偏差(σ)の概念を取り入れるとそのバラツキの確率もわかります。
この標準偏差σは
σ2=Npp’
で表され、計算すると
σ2=100×0.5×0.5=25
ですので標準偏差(σ)は
σ=251/2=5となります。
この正規分布のグラフでは
平均±1σ(50±5)の範囲に全体の68.3%
平均±2σ(50±10)の範囲に全体の95.4%
平均±3σ(50±15)の範囲に全体の99.7%
となることが知られています

*

これをBJに当てはめてみましょう。
第四話でお話した通りBJの控除率は0.4~0.6%と言われているので、仮に0.5%とします。
また勝ち負けの可能性は第一話に書きましたが、引き分けを除くとざっくり
勝ち:47%、負け:53% ですが、簡便的に話を進めるために、勝ち負けの可能性をそれぞれ50%とし、1ゲームごとに賭け金の0.5%を控除率として取られるゲームで考えてみます。
これを1ゲームにつき$100、これを100ゲームやる試みをたくさん行うとします。
50勝50敗の頻度が一番多く、このような正規分布となるのは、第三話でお話した通りです。
でも50勝50敗では控除率があるために、$100×100回×0.5%=$50のマイナスとなってします。
とすると、勝ち組になるためには51勝以上(正確には50.25勝)しなければなりません。
(標準偏差σ=5)

ではこれを1000回行うとどうなるでしょうか?
控除金額は$100×1000回×0.5%=$500ですので
勝つためには502.5勝以上が必要となります。
(標準偏差σ=15.8)

同じく4000回行うとどうなるでしょうか?
控除金額は$100×4000回×0.5%=$2000ですので
勝つためには2010勝以上が必要となります。
(標準偏差σ=31.6)
この4000回というのがだいたい私が1滞在でのプレー数です。
(60ゲーム/時間×10時間×7日=4200回)

さて正規分布の図に1本の線を入れてみましょう。
まず100ゲームの場合、σ=5のグラフを書き、50.25勝すれば勝ち組ですので、50.25の部分に線を入れます。
この線より右側の部分の面積が勝ち組の人の割合となります。
これを計算すると48%となりますので、48%の人が勝ち組になります。
同じく1000ゲーム、σ=15.8、502.5勝で勝ち組は43.7%
4000ゲーム、σ=31.6、2010勝で勝ち組は37.6%とゲーム数が増えるほど、勝ち組の割合が減っていきます。
控除率がボディーブローのように効いて行くというのは、こういうことなんですネ

*

でも4000ゲームやると、37.6%しか勝てないって衝撃的じゃないですか?
いつも勝つ気満々でラスベガスに行くのに、3回に1回しか勝てないんですよぅ・・・
これはあくまでもベット額を定めての、且つ確率統計上の話であって、数字を超えた豪腕をお持ちの皆さんに当てはまる話ではありません(笑)

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