リゾカジ カジノレポート

独逸カジノ賭け人の旅打ち日記29 カジノ「バート・ホムブルグ」

* ヨーロッパ 2014/ 04/ 30 Written by 独逸の旅打賭け人

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 2014年4月13日 カジノ「バート・ホムブルグ」

カジノ「バート・ホムブルグ」は、フランクフルトからSバーン(郊外電車)に乗って20分ほどのバート・ホムブルグの町の広大なクアパークの中にある。
『モンテカルロの母』と異名を持つカジノだけに、その歴史と実績は広く国内外に知られており、フランクフルトの近郊という立地の良さもあって、多くの賭け人が訪れている。
 オープンは15時であるが、30分前には入場することが出来て、賭け人たちはコーヒーやビールを飲みながら、会場の壁際や窓際に置かれたテーブルで一戦前のひと時を心静かに過ごすことが出来る。

 

バート・ホムブルグの町は、フランクフルト近郊では屈指の高級住宅地。散歩させている犬を見ただけでも住人の豊かさは見て取れる。日本ではおよそ見ることがない大型の高級犬種ばかり。まさに世界の犬の展示会のよう。
そんな町だけに、味にうるさい住人を満足させるようなレストランも揃っている。

カジノに行く前に遅めのランチを食べようと、そんなレストランの一軒「レーマーブルンネン」を訪れた。今日は日曜なので席が取れないかと思ったが、幸運なことに1人だけであった事が幸いしたようで、席を作ってくれた。このレストランはカジノからも近く、同じクアパークの芝と木々に囲まれた静かな場所にある。ドイツでの高級レストランの料理は、純粋なドイツ料理ではなく、アレンジされたフランス料理が主体。今回はランチなので、豚肉のお薦め料理を頼んだが、十分に満足するレベル。フランスと違って食事中にビールが飲めるのがありがたい。今回は、地元の「シェッファーホッファー」のヴァイツェンビール(白いビールとよく誤訳されるが、小麦のビールが正しい)を飲んだ。

 ゆっくりと食事を楽しんで、歩いて2、3分のカジノに着いたのは、14時40分くらい。入場の手続きをして、バーカウンターでコーラを頼み、それを持ってルーレットを置いてある大部屋に移る。日曜ということもあるのか、すでに30人近くの賭け人が三々五々集まってきている。
この部屋には、ビッグテーブルが2台と、2台ずつ組になったクイックテーブルが2組、4台設置されている(ちなみに喫煙ルームには、ビッグテーブルとクイックテーブルのルーレット台がそれぞれ1台設置されているが、当然、夜にならないと稼動しない)。以前は、オープン時には、ビッグテーブルとクイックテーブルの両者が稼動していたが、今回はクイックテーブルは使わずに、2台のビッグテーブルだけで準備している。このビッグテーブルだが、他のカジノのものに比べてサイズが2周りくらい大きい。ダブルベッド位のサイズがあるようで、全ての数字には一箇所からでは到底手が届かない。多くの賭け人を囲ませるにはいいかもしれないが、賭け人にとってはありがたくない事である。
最近、マシンルーレットを導入しているカジノがドイツでも増えてきて、その分クィックテーブルの稼動を減らしているような感じがする。このバート・ホムブルグのカジノでも、大部屋の隣の部屋は、マシンルーレットが相当のスペースを取っていた。

 15時のオープンに合わせて、2台のウィールに玉が投げ入れられた。筆者は2台の内の1番台でラインの入った10ユーロのカラーチップを受け取っている。普通はオープン時にはほとんど賭け人はいないので、賭けずにのんびり出目を追っているのだが、今日は大勢の賭け人が台を囲んで最初から熱気に包まれている。出来れば15投くらいは、「見」をしているのが望ましいのだが、台の横に立って見ているのも難しいくらい。

初投からの出目は

4-31-8-20-29
出目表を付けながら、ゾーンの目が規則的に出ているのを見て、6投目で手を出してしまった。

G-Or-K-Or-G と来ているので、Orのゾーンに5枚。
出た目は、

Orではなく、Kの23。

次は、小目の3列と読んで、3、6、9、12に各1枚。
出た目は、
盤面の中心数字、26。3と12には近いが外れてしまった。

[一般的に、ヨーロピアンルーレットの盤面は3つのゾーンに分けて捉えられている。盤面の中心数字は0でなく、左隣の26であるが、この26と左右8数字ずつの合計17数字のゾーンをG(グロース)、Gの反対側の12数字のゾーンをK(クライン)、GとKに挟まれた左右合計8数字のゾーンをOr(オフラン)と名付けられている。筆者は、Gを26を中心にして左右3数字ずつの合計7数字のゾーンを0/3(ゼロ・スピール)、その外側のOrとの間の左右合計10数字を△の記号で表わして別途に捉え、盤面全体を4つのゾーンとして捉えている]

この後の出目は次の通り。カッコ内の数字は当たった時の配当のチップ枚数。

-3-6(17)-16-5
ここまでで、最初の500を失う。

-12-6(17)-22-13
ここでも、次の500。難しい出目ではないのだが、全くといっていいほど当たらない。この押し合いしている賭け人の多さに負けているのかもしれないが・・・

-18-2(17)-5(34)-19(17)-24-25-19-20
本線が当たっていなくて、辛くも押さえの数字が出るくらいで、下降一方。
ここでも、次の500を投入。

-13-17(35)
初めての数字の当たり。途中から、Orが「死に目」に近くなっていて、Gもほとんどが△で多出しているのだが、素直に手が出ないのが敗因。

-6(17)-5-13(35)-19-12-21-27
「死に目」になっていたOrを追いすぎて自滅。

手持ちのチップがなくなり、ここまでで2000を失ったことになる。数字に当たったのは僅かに2投ということを考えれば、ここでの撤退が当然なのであるが、今日が29ヵ所目のカジノで、それも歴史的な「バート・ホムブルグ」であることで躊躇してしまう。まあ、昨日の「バーデン・バーデン」の浮き分もあることなので、もう少し続けることにした。


-20-3-12-12
Orを外した途端、Orの20が出るし、Orに狙いを戻せばGが続くし。こんなチグハグも珍しい。Orを追うのを押さえて、当面Gに集中しよう。

-25(35)-9(52)
4投目のGの大目を取り、その後のOrはうまくいった。

-19-25(35)-26(35)
26は0/3の分が当たった。
この前もGが4投続いたので、今回も。狙いは大目の△。

-29(70)
初めて、当りらしいあたりに。これが何で早く出来なかった?

-20(52)
先ほども、4投のGの後にOr。今回も全く同じパターンで取れた。

-32(17)-13-31(35)
この31はGの大目狙いの押さえが取れたもの。本線ではない。

-6(52)-10-10-31
この31を落とすことは有り得ないのだが・・・
ここでも、500を投入し、都合3000に。

-19(17)-1(35)-14
Kに戻ると見たのが、Orに。このあたりも全く流れに乗れていない。
それでも、もう1投、Orを追う。

-1(70)
これは、何とか当たった。次は、間違いなくKに戻るだろう。

-16(70)
狙い通り。次はOrへの戻り。

-1(70)
調子が出てきたか?
次は、Kへの戻り。

-24(35)
いかんせん、張っているチップが少ないが、流れには乗れたと思ったのだが・・・

-5-7-6(17)-28
まともに当たらず、次の500。

-34(17)-2(35)-17(34)
Orが一つ置きに出ているのは取れているのだが、残念にもゾーンだけなのでチップが増えない。

-6(35)-30-4(70)-29-36-28(35)-19(70)
29は落としたものの、他の△は素直に取れた。

-5(52)-27-27(35)
この27のリピートは大きく取れなければいけない。貧すれば鈍するか。賭け人が多すぎるのか。

-15(17)-0-2-33
せっかく、流れに乗れそうだったのが、元の木阿弥。
最後の500を投入。これを失えば、マイナスの4000。即座に撤退となる。慎重の上にも慎重に、出目表を注視する。

-16(17)-14-13
この後は、Kのツラになりそう。「死に目」からの戻り。
出目表からは、小目の2列と読む。残りのチップを、Kのゾーンに6枚。そして、5、8、11に集中。それぞれに4枚ずつ。2と23には押さえの1枚ずつ。

さあ、来い!!
さて、出た目はというと

-5(157)
今日初めて、狙ったとおりの目が出てくれた。
もう1投、K。それも小目。10を本線に、5、8、11に2枚ずつ。

-8(87)
2枚しか置いていなかったが、その前の目の5の置き張りが効いた。
これで、流れが変わってくれればと思いながら、出目表を注視して、Kのツラと読んだが

-21
出た目は、Gの△に戻ってしまった。気力が続かなくなったこともあるが、未だにオープン時の2台しか開けていないので、台は部屋一杯の賭け人に囲まれて、自由にはプレイできない状況。離脱するしかない。

 それでも、最後に大きく取れたことで、キャッシャーでチップを換えたら、1800ユーロが戻ってきた。結局は、マイナスの2200ユーロ。昨日の勝ち分を失ったことになる。それでも、ティップは35枚、350ユーロ渡している。2000沈んだ時に中止していれば、200ユーロ、マイナスが少なかったのだが・・・
もう少し、落ち着いてプレイできれば納得できるものになったかも知れないが、この混雑ではいかんともしがたく、苦しい3時間余りだった。
終了は、18時30分。

 そういえば、このカジノでは大勝ちした思い出はほとんどない。唯一、心に残っているのは、95年頃のある日、大負けをして5000マルクを失ったが、翌日、リベンジのつもりで再訪し、5100マルクを手にし、浮いた100マルクでこのカジノ内のレストランで、ちょっと豪華なディナーを食べて、100マルクチップをウエーターに渡して、「釣りはいらない」と言った事くらい。
このカジノ内のレストランは、バート・ホムブルグでもトップクラス。料理、ワインともに特筆できる。レストランには外からは直接入れないが、受付でことわれば、カジノの入場料は取らずに入れてくれる。但し、ディナーは予約が必須。

入り口のクロークで預けたコートを受け取っていると、近くで黒服と若い華人系の男が言い争っていた。どうやら、その姿かたちから入場を拒否されているらしい。バーデン・バーデンのカジノほどではないだろうが、ここのドレスコードもうるさい。若い男は、丸首のニットシャツにブルゾン。下は、模様の入ったGパン。靴は、今様のズックである。上着やネクタイは有料で貸してくれるが、この服装ではどうにもならないだろう。それでも、若い男は粘っていた。マカオ感覚で、ドイツの名門のカジノに入ろうとする賭け人が出てきたのは、ドイツカジノにとって、凋落の象徴かと複雑な心境になった。


明日は、旅打ちの最終戦、30ヵ所目のカジノ「ヴィースバーデン」で戦う。




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