行ってきます〜ました


ゲンティンで今年初戦(下) 

NO. 1061 2012/02/05 (Sun) 21:49
Written by ジー・オー

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翌朝、「昨日、帰ってこなかったわね」という連れの厳しい視線を浴びつつ起床。連れは一足先に今夜の飛行機で帰国するため、出発までの間、一緒にゲンティンリゾートをお散歩。長い通路を歩き、宿泊者が利用できる屋内プールを見たが、昭和の温泉旅館の大浴場といった趣。古いリゾートだから仕方ないかと笑う。

さらに行くと、屋内遊園地があった。ジェットコースターが室内にめぐらされ、おばけ屋敷もある。小さい子ども連れなら、そこそこ楽しめそうな感じ。屋外にも、けっこう広い遊園地があった。しかし、あいにく霧が立ちこめる悪天候。というか、滞在中、すかっと晴れたのを見たのはごくわずかだ。中国語で「雲頂」(雲の頂上)と書く高原だから、ここに来る人々は、暑い下界にはない、こういう雰囲気を求めているのかもしれない。

マキシムズをチェックアウトし、その足で、2泊目のハイランドホテルをチェックイン。ホストには、チェックアウト時に十分なポイントがあれば、ポイントでの精算が可能と言われていたが、フロントのスタッフは、今、カード決済が必要と言う。カジノ側に確認するというのを待つこと30分、ようやく「チェックアウト時でOK」との返事をもらう。

連れをクアラルンプールまで送るため、ロープウェーで降り、バス乗り場に行くと、2時間先のバスまで満席という。そのバスでは飛行機に間に合わない可能性があるため、客引きの相乗りタクシーと中国語で交渉し、30RMで、連れだけ乗せてもらうことに。

慌ただしく見送った後、空腹を覚えて、スタンドで4RMのミーゴレン(マレー風焼きそば)をほおばり、ロープウェー乗り場に行くと、長蛇の列。小1時間並んで、ようやく雲上の人に。

昨夜、78枚の100RM札を失い、軽くなったバッグを提げて、VIPルームへ。残りの80枚強を失ったら、ゲンティンでの戦いは打ち止めとなる。というのも、帰路にシンガポールに寄り、リゾートワールド・セントーサで20Kプログラムへの参加を予定しているため、種銭を残しておかねばならないからだ。

実際は、もう少し余裕をもって持ってきてはいるが、得体の知れない山上カジノで、熱くなって大負けするのは、今年1年に向けた弾みという意味でも、精神的なダメージが大きいため、避けたいというのが本音だった。「本番はシンガポール。ここは大負けしなければいい」と言い聞かせ、気を楽にさせる。

夕方、やや緊張しながら、4000RMをバイイン。プレー開始。

第1ラウンドは、昨夜とは打って変わって勝率がよくなり、20分で+4400で勝ち逃げ。次はベットアップで負けが先行し、1時間15分後、スプリットダブルを落としたところで-2700で負け逃げ。第3Rもベットアップで負け続け、面の皮の張った女性ディーラーのいるテーブルへ移動。そこですばらしい勝率が到来し、1時間40分かけ、+2000に顔を出したところで勝ち逃げ。

3ラウンド合計で+3700でまとめ、本日最初のセッションを終える。

とりあえず、昨夜の負けの半分近くを減債したので、いったんチップを現金に換え、階下のスリーカードポーカーで息抜き。今日は中国正月の大晦日なので、新年に合わせて0時から花火が上がるあると聞き、部屋に戻り30分ほど、豪快な火の芸術を楽しむ。

食あたりか、吐き気とめまいを催したので、しばらくベッドで横になり、落ち着いたところで、VIPルームへ行き、バフェで遅い夕食。寝る前に、先ほど負けたスリーカードポーカーにもう一度トライ。しかし、15分ほどでテーブルクローズとなり、負けを増やして終了。結局、本日の勝ちは1450に減り、トータル-6350。勝負は明日の最終日に持ち越しとなる。

翌朝、9時前に目覚めると、体調は回復。バフェで朝食後、BJテーブルへ。

第1Rは、最初のベットアップを落としたが、次に入ったベットアップを取り、置き張りの次も取り、次の置き張りはダブルで取る。次も置き張りとなったが、これはサレンダー。この4連続ベットアップで3.5単位勝ち、+1400に抜け出して10分で勝ち逃げ。興奮を冷ますため、喫茶コーナーで休憩。

第2Rも、最初のベットアップを落とすが、次を取り、次の置き張りでBJ。次の置き張りは、66対6のスプリット手。最初の6には9が来て、ステイ。次の6に3がひっつき、ダブル。Tが来て19。これを取れば、一気にプラ転。

ディーラーは6からTを持ってきた。しかし、期待が強すぎたせいか、次は3。ダブル分がプッシュで、1単位負け。それでも+3200となり、勝ち逃げ。

喫茶コーナーで「今のを取っていれば、止められたのに……」とひとしきり悔やむ。しかし、悔やんだまま次に行くと、不調の時にメンタルに影響しかねない。悔やみ尽くした後で、考えた。「ダブル分がプッシュで済んで、よかったとしよう。全滅していたら、プラ転どころか、残り時間を考えれば、逆に敗色がきわめて濃厚になっていた」

いったん部屋に戻り、チェックアウト。前のテーブルに戻り、第3R。

またも最初の2度のベットアップを外す苦しい展開。次もサレンダーで、都合3連敗となる。幸い、基本モードがいいため、負け逃げラインには達していないが、そろそろベットアップ条件の切り替えが必要かもしれない。

しかし、その矢先にベットアップが入り、これをダブルで取る。続く置き張りはサレンダーとなったが、一息つく。

次第に、基本モードの好調が顕著となる。200RMで負け、400RMで勝ち、を繰り返し、じわじわとチップが増える。横に座って見ていた眼鏡の男性が「すごい」とうなり始める。

ベットアップが入る。AA対8。スプリット。6とTが来て、ディーラーは9。1単位勝ち。勝ち逃げラインの2000まであと一息まで来る。

その後、基本の200で3連勝し、勝ち逃げラインに到達。しかし、これで倍フラットモードへ移行したため、続行。そこでも3連勝したため、後は負けたら止めの天国モードに突入。ただ400RMのチップを置きっぱなしにしておくだけで、どんなくず手でも勝手に勝ってくれる。ごくたまにある確変状態だ。

6連勝目に、ベットアップ条件が入るが、「天国モードは、ベットを変えたら負ける」という経験則に基づき、置き張り。ダブル手になり、これを落としたところで、「カードプリーズ」。預けたプレーヤーカードを返してもらう=席を立つ、の意味だ。

「少しチップをくれよ」という眼鏡の男性の猫なで声を背に席を立ち、喫茶コーナーへ。このラウンド+4800で、3ラウンド連勝で+9400。長かった水面下からようやく抜けだし、トータル+3050で、全プレー終了。

階下のキャッシャーで捕虜の40万円を奪還し、手元に残った戦利品の30枚の100RM札を大事にかばんにしまう。日本円にして7万円ちょっとだが、打ち初めの勝利は、08年以来、4年ぶり。かつ、昨年終盤の連敗を断ち切る勝利となっただけに、トイレの中で一人、薄気味悪い笑みを浮かべた。

ポイントは、3日間、7時間ちょっとのプレーで、155ほど付いた。ハイランドホテルは、1泊79ポイントだったので、気になる宿泊代はカバーできた。

ちなみに、事前に日本事務所に聞いた各ホテルのレートは、
・マキシムズ クラブスイート 300ポイント または1001RM
・マキシムズ プレミアルーム 145ポイント または 462RM
・ハイランドホテル プレミアルーム 79ポイント または473RM
・リゾートホテル デラックスルーム 68ポイント または374RM
だった。

今回、1泊目をマキシムズのプレミア、2泊目をハイランドと、ホテルを変えたため、2泊分の一括精算はできなかった。1泊目のチェックアウトの時点では、ポイントが足りなかったため、マキシムズはカード決済となり、ハイランドはポイント決済となった。

両者は、値段は同水準なのに、ポイントではハイランドの方がかなりお得。泊まり比べてみた限り、好みにもよるが、私的にはハイランドで申し分ない(マキシムズより古いが、広さは変わらず、雰囲気はむしろこちらの方が気に入った)ので、再訪することがあれば、コストパフォーマンス的にも、ハイランド泊かなと考えている。

ポイントは単純計算で、1時間20ポイントほど。プレーはすべてミニマム100RMテーブルで、まじめにレーティングしている感じでもなかったので、このテーブルで4時間プレーすればハイランド1泊分、というのが目安かもしれない。

ケーブルカーで下山し、バスが動き出したとたん、気分が悪くなり、スーツケースを枕に横になって寝込む。まともにプレーしたのは初めてのカジノで、知らず知らずに気が張っていたせいかもしれないなと思いつつ、昏睡状態となる。

(おわり)

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