行ってきます〜ました


旅打ち夫婦紀行 アフリカその6 ジンバブエ篇「150m絶叫バンジー! カジノ戦績も谷底まっさかさま」 

NO. 462 2010/08/19 (Thu) 11:41
Written by TAHARN

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旅打ち夫婦、ザンビアのリビングストンから徒歩で国境を越え、ジンバブエ側の「ビクトリアフォールズ」に入りました。滝の名前がそのまま町の名前になっています。

国境のザンベジ川にかかる橋の上からは、150m下の谷底めがけて飛び込むバンジージャンプが楽しめます。絶叫系アクティビティーが大好きな私。豪華ホテルでのんびりくつろぐ「リゾ」は性に合いません。「ビクトリアの滝」でのジャンプは、旅の最大の目的のひとつでした。

リゾカジの皆さんはご存知でしょうが、マカオにギネスブックにも登録されているバンジージャンプがあります。カジノ側からもよく見える、マカオタワーの展望台から飛びます。昨年、このジャンプに挑戦しました。飛び込み台の高さは200m。期待したものの、結果は…全くあてがはずれました。ロープにタワーへの激突防止ワイヤーが取り付けられており、ワイヤーの抵抗で落下速度が減速されてしまうのです。飛び出した瞬間、「あれ?遅い???」。重力に任せてまっさかさまに落下する「自由落下」がバンジージャンプの醍醐味なのに…こんなものに大枚1200米ドル(≒15000円)も払ってしまったことに自己嫌悪。宙づりになりながら、「つまんねーぞ!金返せ!」と叫んだのです。今回のジャンプは、マカオのリベンジも兼ねていました。

橋上からのバンジージャンプの他にも、ワイヤーに吊るされて谷を渡る「スライド」(レンジャー隊員気分)、足から飛び込む「スイング」(バンジーよりもスリリングだった)があります。三点セットだと135米ドルとお得。

下方に小さく見えるザンベジ川。ビクトリア滝の轟音をファンファーレに、胸を張ってジャンプ! 体がふわりと浮いたかと思うと、ハイスピードで落下していきます。これぞバンジー。滝にかかる虹も逆さまです。澄み切った青空と雄大な滝のコントラストを、しばし宙づりのまま鑑賞。マカオの仇をビクトリアフォールズで討つことができました。

幅2キロにわたる豪快な滝とは対照的に、「ビクトリアフォールズ」はこじんまりとした町。繁華街はものの10分もあれば歩ける大きさです。観光の町らしく、メーンストリートには旅行代理店と土産物屋が目立ちます。

ジンバブエといえば、猛烈なインフレによって、ゼロが何個も並ぶ高額紙幣が次々発行され、話題になりました。このハイパーインフレーションによる経済危機は、ジンバブエドルの流通停止により鎮静化しました。現在は米ドルのみが流通しており、国内には平穏が訪れています。町を歩くと、いまや紙クズとなったジンバブエドル(最高額10兆ドル!)を持った男たちが次々に寄ってきます。
「ヘイミスター、ジンバブエダラー、ナイスギフト、オンリーワンダラー!」
「ノーノー、金はない」
断ると、すかさず物々交換に戦術変更。
「俺はお前の靴が気に入った。交換してもいいぞ」
「ダメ。裸足じゃ歩けない」
「じゃあ、そのTシャツはどうだ。ズボンでもいい」
「…ダメ(お前は「ちびくろさんぼ」のトラか!)」
「どうしてだ、お前たちはリッチだ。俺は貧しい。お前は、靴も服も代わりがあるだろう」
「俺だって貧しいパッカーなんだよ。本当にこれしか持っていないんだ」
「パッカー???」。

しつこく食い下がるのを、やっとのことで追い払いましたが、すぐに別の男がつきまとってきます。彼らは、道の脇に茂る藪の中に、外国人観光客が通りかかるまで、じっと身を潜めているのです。まさに「狩り」。獲物は米ドル、食物、衣類、ペンなどの外国製品です。彼ら「ハンター」は視力が良く、かなり遠くから我々「カモ」を見つけて迫ってきます。結局、使いかけのボールペン1本と交換で手を打ちました。

ビクトリアフォールズは有名観光地だけあって、豪華なリゾートホテルも多々あります。しかし、前述の通り「リゾ」には興味のない私。簡素なコテージに泊まることにしました。一日中、滝の音が間近に聞こえます。この迫力あるBGMは、安宿ながらぜいたくな気分に浸らせてくれました。

訪れた2月は雨季。シーズンオフで、観光客はほとんどいませんでした。が、雄大な滝を堪能するには、水量の最も多い雨季が一番です。滝見物は、舞い上がる水しぶきで全身ずぶぬれ。雨具は役に立たないだろうと海水パンツで行ったのは正解でした。

バンジー仇討ちの後はカジノの仇討ち。カジノのあるリゾートホテル”Kingdom Hotel” に単独で向かいました。以前は何軒かあったカジノも、今ではここ1軒のみ。ホテルの正面玄関がカジノの入口で、”Kasama Casino”と看板が出ています。フロントデスクよりも先にカジノがある造りはラスベガス風です。アフリカに入ってからというもの、怪しい雰囲気の場末カジノばかり巡っていたので、久々の明るくキレイなカジノに心が浮き立ちます。

フロアはかなり広いのですが、ゲームはほとんどがスロットマシン。テーブルゲームはポーカー2台、BJ2台、ルーレット2台のみ。21時過ぎに訪れましたが客は全くおらず、ディーラーが手持ちぶさたにしています。

BJのテーブルを開けてもらいます。「ウェルカム! あなたが今日最初のゲストです」とピットマネジャー。高級リゾートホテルもオフシーズンで暇なようです。カジノは24時間営業。使用通貨はもちろん米ドル。チップはキャッシャーで交換します。

MIN5ドル、MAX25ドル。いくらローローラーの私でもMAX25ドルは安すぎます。「100ドルくらいにしてくれないかなあ」と頼んでみましたがダメ。所詮は観光地のゲーセンカジノ。大勝負をする場所ではないのでしょう。

5デッキ、ハンドシャッフル、NH、SS17、DAS、DOA、サレンダーなし、
リスプリットはAceを含め何枚でもOKでした。

OPEN直後いきなり8のスプリット、ディーラーは2。リスプリットが3回続いて8が5枚に。ダブルダウンの手が3枚、ダブルの手はすべてローカード。ディーラーはきっちり9~ピクチャーと引いて21。「あちゃ~…いきなりかい…」。不吉なスタートです。
ディーラーはとにかく引きが強くて歯が立ちません。どんなカードからもきっちり21を作ります。結局このロールは一度も勝てず、3回のプッシュがせいぜいでした。「だめだ、こりゃ…」と退散。わずか15分余りのプレーでした。

翌日、妻を連れて再出動。カジノは相変わらず閑散としています。BJのテーブルにはインド系の南アメリカ人オヤジがいました。3人でプレー開始。
最初の数手でやや浮いたものの、その後は昨日と同じ悪夢の展開。底なしに負け続けます。インド系オヤジはそれなりにチップを増やしていますが、こちらは減る一方。来るのはハードハンドばかり、ヒットすれば必ずバスト…全くツキがありません。浮かび上がる気配もなく、ワンロールで撤退。ザンビアに続き、夫婦で大敗を喫してしまいました。ザンベジ川のバンジージャンプのように、ハイスピードで沈んだジンバブエでした。

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この投稿への返信コメント

バンジー(>_<)

2010/08/23(Mon) 05:43

投稿者:たぁ

いやー、、想像するだけでも怖い… わざわざお金払ってまで飛び込む人がいるんだー(゚-゚)と思っていましたが、こんな間近に平気な方がいらっしゃったとは…(恐怖→快感?)…尊敬します。私は高い所が苦手なので、飛び降りる人を見てるのも辛いでしょうね〜。
今回も楽しく拝見しましたっ♪ もう終了してしまいましたが、幻冬舎アウトロー大賞に出して欲しいネタ満載ww きっと連載でアウトロー文庫から出版できますよー。 競馬好きな浅田次郎さんの、世界カジノちょい体験より、内容充実♪ディープ体験で素晴らしいです!m(__)m

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Re:バンジー

2010/08/23(Mon) 09:32

投稿者:TAHARN

たぁさん

 コメントありがとうございます。初めてバンジージャンプを飛んだのは20年前です。バンジーマニアとして、ビクトリアの滝でのジャンプは悲願でした。落差世界一と聞いていたのですが、実は世界3位。落差世界一のバンジーは南アフリカにありました。次回、是非挑戦したいと思います。バンジーで興奮、アドレナリンを使い果たしたか、その後のカジノはボロ負けでした。

 浅田次郎先生も世界各地で打っているようですね。負けっぷりが超ローローラーの我々とは比べ物になりません。さすがお大尽作家。ちなみに私も競馬は大好きですが、1年ぶりに日本に帰ってくると知らない馬ばかりで、予想ができません。現在、競馬番組を見てリハビリ中です。

 これからもご贔屓に。

 TAHARN


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Re:Re:バンジー

2010/08/23(Mon) 18:31

投稿者:たぁ

競馬お好きでしたか!やはりっ(^.^)
昨年は日本馬が出走せずガッカリでした(…しかし凄いレースで興奮はしました)が、今年の凱旋門賞はナカヤマフェスタとピサのどちらも棄権はないだろー(゚-゚)と、すでに航空券とホテルはおさえてありますw
9月末からいくので、シャンティで日本馬の調教を見学したいと考えております〜。普段はメディアへのコメントが少ない二ノ宮調教師がツイッターを始めて(今日再び成田からフランスへ〜フェスタ調教確認のため)ますます愉しみになっています(^。^)
海外競馬はどちらか見に行かれましたか〜? …フランスに行くと毎日競馬場通いをしてしまいます(〜夜はカジノ)。芝平地レース優先ですが、開催がないときは、トロットと障害であみだくじで決めたり〜w

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