ファンタンで遊ぼう 

NO. 883 2011/08/23 (Tue) 11:44
Written by 中宝

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オフ会おつかれさまでした。大人数で大変だったと思いますが、楽しくすごさせていただきました。いつもは中国パワーに押されがちで、なかなか日本パワーを見せることができませんが、今回のオフ会期間は、質量ともに日本の底力を見せつけたのではないかと思います。ありがとうございました。

さて、マカオでもマイナーなファンタンですが、これがやってみるとシンプルながらなかなか面白いものです。ファンタンとは、ボタンをお椀でざくっと取り、竹の棒で４つづつのカタマリに分けていって、残りの数が１～４のどれかを当てる単純な遊びです。昔はファンタンの台の周りは、怖そうな地元の人間が紫煙とともにたむろしていて何とも言えない雰囲気があったものですが、新しいカジノにも導入され、割合にゆっくりとゲームが進行されるためと、比較的一発で破産ということが少ないため、午前中などはわいわいと和やかにゲームが行われています。
また、このゲームでは、お椀を開いて、数え出す時に、いかに早くどの数字の勝ちかを言うのに命を賭けている人たちがいます。「サン（3）」とか「ヤッ（1）」とか、まだカタマリがほぐれないくらいから、叫ぶ人がいます。これは、本当にびっくりするほど早いです。実はこれもコツがあって、ばっと広げた時にその時のイメージを頭に固定し、そこを数えていくのです。写真を撮ってそれを数える感じと言いますか、一つ一つを数えていくのではないのです。言うと難しそうですが、しばらくやっていると、頭の中にショートカットの回路ができて、常連並みとはいきませんが、かなり早くどれが勝ちか判別できるようになります。でも、そうなったからと言って、別に勝率が上がるわけではありません。

特に私はポンテ１６のファンタンの雰囲気が好きです。なにかフローティングカジノとかドッグレースカジノなどのあった昔のマカオの風情がちょっとだけあるというか、何十年もこればっかりやってきたと思われる筋金入りの遊び人風のお爺さんとかがおられ、いい絵になっています。マカオパタカでも賭けられるせいか、地元の人間も多いカジノです。
他のカジノでバカラなどをやり倒し、ツキがこなくなって気分をかえたい時、寝る前に興奮した頭をクールダウンしたい時などに、ここに寄って、ファンタンや三公バカラをちょっとだけやる、というのは精神的にもリフレッシュできて、とてもいいようです。

　今回、新しいギャラクシーのカジノで、このファンタンを遊ぶ機会がありました。朝方だったので、祭りの後、という感じでバカラテーブルも閑散としていたのですが、ファンタンだけはそこそこ賑わっていました。客層もファンタンにしては若い人が多かったです。ここでは最低100HKドルから賭けられます。
　４つの数字がありますが、実はそのどれか一つの数字を当てるところにスイチで置く人はほとんどおりません。数字の流れを見て、どの数字とどの数字が濃い、どの数字が薄いという自分なりに目を順位づけして、そのイメージを賭けていく遊びなのです。それゆえ、数字単体を当てる賭け方以外に、どれかとどれかの2個を選ぶ賭け方、3個のうちにあればいいというもの、１つこれは来ると思うが、これは絶対来ない、という賭け方などさまざまなバリエーションがあり、地元の人間はそういう方に賭けています。なお、コミッションは配当の５％を常に取られますので、バカラより悪いです。（通常バカラはバンカーのみ５％ですね）私はたいてい２つの数字を選ぶ賭け方をしています。これも地元の人間はあまり賭けてはおりません。
　日本にホンビキという遊びがありますが、そういう感じに似ています。胴師が目を選ぶわけではないため（本当は選べるのかも知れませんが）賽ホンビキに近いです。
　賽ホンビキというのはサイコロを二つ振り、出た目を六で割った余りの数がいくつであるかで目が決まります。これには賭け方のコツみたいなものがありまして、出てない目は嫌い、最近出た目を中心に追いかけていく、というのが一般的です。この考え方がファンタンでも使えるのではないか、と思いました。もちろん1回1回は独立試行ですから、どんな賭け方をしても、賭け方によって控除率を超えることは計算上できません。たくさんの資金があり、カジノ側が無限に掛け金を許容してくれれば、また話は別ですが。あくまで何の拠り所も無く賭けるよりは根拠の自信みたいなもので自己催眠できる、という点に長所はつきると思います。
　さて、たとえば１，３，３，３，２，３，１，３，１，３という目が出てたとしましょう。まさに今回、ギャラクシーで出ていた目です。実際には出目表にはもっとたくさんの過去の目が掲示されています。
私ならどう賭けるか、というと、3は出過ぎだと思いました。4はしばらく出ていません。で、この２つを切ります、1と2。どっちかと言えば1が濃いかな、と思いました。で、１と2に100HKドル。結果は2でした。配当は95HKドル。次は今出た2の目と、1が濃いと思いました。で、その二つのところに100HKドルを置きます。結果は3。また3が出てしまいました。ここでこの台に陣取っていた、割に若い目の早読み人が「2」と謳い損ないをして（目を間違って言ってしまう）どっと沸きます。こんな失敗が、なんだかなごやかな雰囲気になるところは、他のギャンブルとは違うところかもしれません。気を取り直して、再度1と2に200HKドル。今度は慎重に早読み人が「2」と言います。本当か？　また3じゃないの、などとからかわれて、頭をかく早読み人です。ちゃんと結果も2でした。
次は今出た2はまだそれほど強くないと見て、1と3に置きます。日本人か？　日本人でファンタンをやるのは珍しいね、と私も声をかけられました。お茶のワゴンが回ってきて、みなさんそれを飲みながらのんびりムードです。結果は１でした。
　賭けるとことは多少違いますが、全員ほぼ同じような読みで動いています。4は一度出るまで切り。3をベースに、1と2が少しづつ勢力を伺う感じがしばらく続くと見ているのです。根（同じ目が続くこと）は3以外はあまり考えてなく、流れが違うようになったら、賭け方も変えよう、あるいは席を後にしよう、と考えています。これがこのあと3ゲームくらい続きました。しばらく出ていなかった4が出たところで、私は席を立ちます。ご飯代金くらいいただくことができました。
　コツとしては、どの目もまんべんなく出ているところは避けること、特に新目、新目と手がかり材料が少ないところは避ける。全体の客がそこそこ儲かって、いい流れになっていて、バカ勝ちしたりバカ負けしてる客のいないこと。殺伐としていないとこ、などが挙げられると思います。ただし、この種目でうんと儲けようとするのは難しいと思います。気楽に少額で短時間だからこそ、見えてくる目もあるのです。
　気分転換にたまにはこんなマイナーゲームもいかがですか？

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