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ラスベガスでツーリズム減速、増えるディーラーのレイオフ

2025/ 06/ 09

ラスベガスが静かに、だが確実に試練に見舞われている。2024年4月の来訪者数は約333万人で、前年同月比5.1%減。年初からの累計では約90万人減、前年比6.5%の落ち込みとなっている。ラスベガス観光局(LVCVA)はこの要因として、旅行コストの上昇や連邦政策の変化に対する消費者の不安、国際観光客の減少を挙げている。


ツーリズム減速の影響は、カジノを中核とするホスピタリティ業界に影を落としている。特にカジノディーラーへの打撃は深刻で、フォンテーンブローやリゾーツ・ワールドなど複数の大手リゾートではディーラーのレイオフが実施された。電子テーブルゲームの導入など、自動化による人員削減も進んでいる中、ディーラースクールへの入学希望者も減少しているという。


ホテルの客室稼働率も低下しており、4月の稼働率はストリップ地区では0.4%減と微減だが、ダウンタウンでは2.6%減。空港の旅客数も前年同月比3.4%減少し、国内・国際ともにマイナス。カジノ収益はストリップ地区で3%減。4月の唯一の明るい話題はヘルスケア関連のイベントが貢献したコンベンション需要で前年比14%増の約57万人を集めたが、全体としては回復につながる明るい材料が見られない状況となっている。By Resocasi.com