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ストリップはようやく底入れ

2010/ 11/ 26

ラスベガス・ストリップのカジノの9月ゲーミング売上高は前年同月比2.8%増となった。ネバダ州全体では0.73%増とわずかな伸びではあるが、2カ月連続で前年実績比プラスとなったのは2007年9~10月以来のことだという。ラスベガス・サンズやMGMリゾーツ・インターナショナル、ウィンなど大手のトップは先日の第3四半期業績発表などの中で、ラスベガスのゲーミング市場の下降トレンドがようやく止まったとの見方を示している。しかし売上増を支えているのは30%近い伸率を示すバカラによるもので、バカラ以外のゲームでは依然前年実績割れとなっている。ハイローラーを対象としたバカラの恩恵を受けられるのは一部の施設に限られており、実際ラスベガスでもダウンタウンのカジノの9月売上は前年同月比3.9%減と決して良い数字ではない。アメリカ第2のカジノ都市、アトランティックシティに至っては近隣都市との競合激化も重なって10月も2桁台のマイナスとなり、26カ月連続前年割れを更新しているといった厳しい状況が続いており、アメリカ全体の景気回復によるゲーミング市場の底入れはまだ少し時間がかかるように思われる。ただ、バカラと並んでスポーツ・ベッティングの売上が増加しているのは明るいニュースといえるだろう。