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ニューヨーク市カジノライセンス争奪戦、8社が正式に入札

2025/ 07/ 01

ニューヨーク州が進めるダウンステート地域における3件のカジノライセンスの入札申込みが6月27日に締切りを迎えた。ラスベガス・サンズ、ウィンなどが撤退を表明し、最終的に8つの開発事業者が正式に入札を行った。


参加企業は、いずれも全米有数の不動産会社やエンターテインメント企業で、提案には地域経済活性化、雇用創出、税収増加、インフラ整備、公共スペースの創出などが盛り込まれている。




8件の提案は以下の通り:


The Avenir アヴニール(マンハッタン)

シルバースタイン・プロパティーズ、ラッシュ・ストリート・ゲーミング、グリーンウッド・ゲーミング&エンターテインメントによる総額70億ドルの提案。マンハッタン西側のハドソンヤード近隣の空き地に、カジノ付きホテルと住宅を含む複合施設を建設する計画。


Caesars Palace Times Square シーザーズ・タイムズ・スクエア(マンハッタン)

シーザーズ・エンターテインメント、SLグリーン・リアルティ、ジェイ・Zのロック・ネイションが連携した54億ドルの提案。ブロードウェイ1515番地に大規模なカジノ、5つ星ホテル、レストラン、ウェルネス施設、ナイトクラブなどを計画。地域住民は500ドルの投資参加が可能。



The Coney ザ・コニー (ブルックリン)

ソー・エクイティーズ、チカソー・ネーション、サラトガ・カジノ・ホールディングス、レジェンズによる34億ドルの提案。コニーアイランドに、500室のホテル、2,400席のエンタメ施設、92,000平方フィートの会議スペース、1エーカーの公共公園を含む140万平方フィートの複合施設を建設予定。


Freedom Plaza フリーダム・プラザ (マンハッタン)

ソロヴィエフ・グループとモヒガンによる111億ドルという最大規模の提案。大型カジノを地下に設け、地上には住宅1,000戸以上、5エーカーの公園、フードマーケット、保育所、博物館、ホテルなどを設ける。マンハッタン東側に位置する既存の6.7エーカーの敷地を利用する再開発計画。


Metropolitan Park メトロポリタン・パーク (クィーンズ)

メッツのオーナー、スティーブ・コーエン氏とハードロック・インターナショナルによる80億ドルの提案。シティ・フィールド球場周辺を再開発し、25エーカーの公園、運動施設、遊び場、ハードロックのホテルとカジノなどを整備する計画。ライセンス取得の有力候補との見方もある。



MGM Empire City MGMエンパイア・シティ (ヨンカーズ)

MGMリゾーツ・インターナショナルは、ヨンカーズにあるエンパイア・シティ・カジノの改装・拡張を柱とする23億ドルの提案。



Resorts World New York City リゾーツワールドNYシティ(クィーンズ)

ゲンティン・グループは、著名ラッパーのNASと共に、クイーンズ区ジャマイカにあるRacino拡張に関する55億ドルの提案を提出。


MGMやリゾーツ・ワールドなどRacinoの拡張型の提案には殆ど反対の声がなく当初からライセンス獲得が有望視されている一方で、撤退したウィンが撤退理由にあげていたようにマンハッタン地区のプロジェクトでは地元住民の強い反対がハードルとなっているとみられる


■今後のスケジュール


今後は、地域ごとに設置される「地域諮問委員会(Community Advisory Commission)」が各提案を審査。州知事、市長、州議員、市議、区長らが任命する委員による3分の2以上の賛成が得られた案件のみが、州のゲーミング施設立地委員会(GFLB)による最終審査へと進む。申請者は、9月30日までに地域承認と環境審査などを完了させる必要があり、最終的なライセンス交付は2024年12月31日までに行われる予定。By Resoasi.com