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イリノイ州のカジノVS競馬場事情

2012/ 02/ 05

アメリカ第3の都市シカゴのあるイリノイ州では1999年にカジノの営業が認められて以来、競馬場の売上減少が続いている。同州では現在、シカゴを含む5つの都市に新しいカジノのオープンを認めるかどうかが議論されている。カジノ側はもちろん、州政府も財源確保のためカジノの新設を進めたいところだが、競馬場からは認可の条件として競馬場へのスロットマシンの設置を求める声が上がっている。知事はカジノ施設をむやみに増やしたくないとの理由から昨年は競馬場へのスロット設置を含む法案を承認しなかった。現在、有力なアイデアとして、カジノ側が競馬場に売上の一部を補償金のような形で支払うという案が検討されており、これが関係者の理解を得られれば、シカゴを含む州内5都市に新たなカジノがオープンすることになる。が、競馬場サイドにも、援助金では根本的な解決にならないとして、他州のようなRacinoの併設を求める声も根強く、また知事をサポートしているカジノ側にしてみればRacinoが認められると自分たちの売上に影響するとの懸念もあり、一筋縄ではいかない模様。