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中国人VIPの客足鈍化、シンガポールにも影響
2014/ 11/ 17
マカオに限らずシンガポールのカジノでも、このところ中国人VIP客のゲーミング売上が低調となっている。シンガポールのIRはマカオに比べると非ゲーミング部門の売上げの割合が高い。が、それでもゲーミングの売上は全体の8割近くを占める。シンガポール観光局によると2014年上半期の中国からの旅行者数は前年比30%も減少、先月マリーナベイサンズが発表した第3四半期のVIP客売上は前年同期比34%減であった。リゾーツワールド・セントーサも同様の状況とみられる。海外からのギャンブラー誘致に手っ取り早いのはクレジット(与信)やローリング額に応じた顧客へのリベートだが、シンガポールの場合、クレジットの回収は容易ではない。マカオと違い、ジャンケットが実質的に認められていないシンガポールでは、オペレーター自身がクレジット回収のリスクを負うが、海外の顧客の場合、その所在をつきとめることさえ難しいことも多いという。2014年6月末のゲンティン・シンガポールの売掛金は2年前に比べ61%増の12億シンガポールドルに膨らんでいる。同期間の売上は7%増なのにである。一方、マリーナベイサンズの方は2014年9月末時点の売掛金が9億8,400万ドルで、2年前の10%増に留まっている。先月、ラスベガスサンズのアデルソン会長は株主向けカンファレンスコールでライバルのリゾーツワールド・セントーサが「VIP客誘致にクレジットやインセンティブを容易に出し過ぎている」と批判した。こうした国内での競争に加え、アジア各国では新たなカジノ施設開業の動きも活発であり、シンガポールのIR2社はこれからも厳しい競争にさらされていくことになる。
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