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シンガポール観光収入前年比50%増
2010/ 12/ 24
シンガポール観光局(STB)の予想では、今年1年間のシンガポールへの観光客数は対前年比25%の1,200万人、観光による収入は前年比50%増の185億シンガポールドルに達するという。これらの数字には陸路でシンガポールにやって来るマレーシアからの観光客も含まれているが、その数は連日3,000人とも言われている。マレーシア人はシンガポールの2つのカジノで毎日3百万シンガポールドルを使っているとの試算もあり、マレーシア側の政治家の中にはこの事態を問題視する声も出ている。それに対しあるシンガポールの経済学者は「マレーシア人よりもさらに多くの外国人がシンガポールのIRを訪れており、隣国であるマレーシアはその恩恵の方に目を向け、そうした観光客を自国に招き入れる準備をするべき」と語る。一方で、シンガポールの観光業界の関係者の中には、今後はアジアの他地域との競合激化を予想する声もある。マカオを例にとっても、当初はカジノ中心の施設がメインだったが、最近は統合リゾート開発へと流れが変わって来ているというもの。前出の経済学者は「観光のハブとなることは、すなわち金融、ヘルスケア、教育・・・など他のあらゆる側面でもハブとなることにつながる。以前のシンガポールにはそれが欠けていた。」とツーリズムの重要性を強調する。STBによると、シンガポールでは来年も、2つのIR以外に、今年開催されたF1グランプリのような観光誘致の引き金となるイベントが用意されているという。今年のF1グランプリの前後にはビジネスミーティングの開催が急増しており、STBのトップはその理由を「シンガポールには既に、金融や製造分野の多数の企業の拠点があり、F1のようなイベントによってそうした企業がシンガポールをミーティング開催の地として選びやすい背景があったのだろう」と分析している。STBでは今後、観光振興の手段として YourSingapore website のようなテクノロジーを利用していくとしている。同サイトは今年、従来比3倍にあたる約500万件のアクセスを記録したという。
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