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豪クラウンを巡る動き、ブラックストーンの動向に注目集まる

2020/ 11/ 27

NSW州規制当局は先日、12月14日に予定されていたクラウン・シドニーのカジノ開業の延期を決定した。
16億豪ドルをかけて建設されたクラウン・シドニーのゲーミングライセンスがどうなるのかが注目されている。クラウンリゾーツ側は役員会や企業文化の改革の断行や、ジャンケットビジネスの停止を発表するなどして当局にアピールしているが、1年にも亘って行われてきた同社のコンプライアンスとガバナンスに関する調査では、クラウンにとって好ましくない事実が次々と露呈し同社にとっては厳しい状況となっている。先日、ムーディーズは同社の格付けを引き下げた。そうした中、今年4月にクラウンの株式9.9%をメルコ・リゾーツから買収したプライベート・エクィティ企業のブラックストーン社がクラウンを丸ごと買収して新しいオーナーになるのが最善の解決策だろうとの声もある。
ブラックストーンはゲーミング業界・不動産売買に精通しており、ラスベガスのベラージオのリースバックを手配し、賃料収入を得ながら経営とリスクをMGM リゾーツインターナショナル に委託している。また大手ホテルチェーンのヒルトン・ワールドワイドや不動産会社サムゼルを買収、その資産売却により多額の利益を得た実績などを持つ。ロイターが「ブラックストーンとの取引が、クラウンとその大株主であるジェームズ・パッカー氏にとって未来の選択肢となる可能性があるだろう」との記事を掲載するなど、ブラックストーン社とクラウンリゾーツの今後の動向が注目される。By Resocasi.com