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マカオ カジノ抜きの巨大プロジェクト?
2010/ 12/ 27
先月、カジノ王スタンレー・ホー夫人のアンジェラ・レオンが率いるマカオ・テーマ・パーク・アンド・リゾート社がコタイ・ストリップの公共スポーツ施設「ドーム」に隣接する20万㎡の土地に、遊園地やホテル、MICE施設、4Dシアターや馬術競技施設などを含んだテーマパークを建設する計画を発表した。カジノ施設を計画に含まない同社の土地使用の申請は、SJMやMGM、Wynnなどのカジノオペレーターたちの申請を追い越して許可された。アンジェラ・レオンはSJM社の株主でもあるが、SJM社では当初「このプロジェクトはSJM社とは関係のないもの」とのコメントを発表していた。ところが、先日SJM社のCEOアンブローズ・ソーはコタイのプロジェクトについてテーマパーク・アンド・リゾート社と話合いを進めていると発言、両者で協力して統合リゾート開発を進めたいとの意向を明らかにした。SJM社では既にテーマパークに隣接する7万㎡の土地使用の申請も済ませており、年明けにも認可されると見込んでいる。SJM社のプロジェクトがカジノを含むか含まないかはまだ明らかにされていないようだが、カジノ施設を含むとなれば、隣接するアンジェラ・レオンのプロジェクトと「統合」することで、巨大なカジノIR施設が誕生することとなる。マカオ政府は「今後はカジノ施設建設を目的としたプロジェクトへの新たな土地提供を停止する」との姿勢を示しており、実際にその大義名分の下、ラスベガス・サンズ社は1.億6,200万ドルを投じて開発してきたコタイの用地No7-8の使用申請を却下されているのだが・・・。SJM社のあまりにも大胆なこの作戦の行方やいかに?
また、ラスベガス・サンズやギャラクシーが現在建設を進めているコタイの新規プロジェクトは外国人労働者の雇用に関するマカオ政府の厳しい制限により、大幅な遅れが生じていると言われるが、完成するまでに7年半~9年を要するという今回の壮大なテーマパークのプロジェクトに必要な労働力をアンジェラ・レオンがどのように調達するのか、マカオ政府の雇用政策の動向も合せて、こちらの面でも関係者の注目を集めているようだ。
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