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スタンレー・ホー 財産争いが表面化

2011/ 01/ 28

まるでテレビドラマのような話だが、マカオのゲーミング市場の3割超を支配するスタンレー・ホー氏の資産を巡る一族の争いが表面化し、香港市場ではSJM株の取引が停止する騒ぎとなっている。89歳という高齢のスタンレー・ホー氏に関しては、2009年の夏に転倒して頭部の外科手術を受けて以来、その巨大な帝国の後継問題が注目されてきた。同氏には現在の妻を含む4人の妻と前妻たち、知られているだけでも17人の子供がおり、相続問題をより複雑なものにしている。今回の騒動は今週月曜日、香港の証券取引所に、同氏が所有するSJMの持ち株会社STDM株のほぼ全てが2番目3番目の妻とその子供達の所有となったの届け出がなされたことに端を発する。直後にこの届け出に対してスタンレー・ホー氏側から「今回の手続きは許可無く行われたものであり、株の返還がなされない場合には法的な処置を講ずる」との発表があり、香港市場では以降SJM株の取引が停止されている。2番目の妻の子供には、MGMと合弁でカジノを経営している実業家のパンジー・ホーとメルコクラウンを運営するローレンス・ホーが含まれており、噂ではパンジー・ホーと、現在のスタンレー・ホー氏の妻、アンジェラ・レオンは折り合いが悪いと言われてきた。弁護士によると、スタンレー・ホー氏は自分の遺産が平等に分配されることを希望しているのだという。SJM社の株式の取扱いは今日にも再開されるようだが、まだ現在進行形のこの事件、野次馬根性と言われようが、どのような形で決着がつくのかこれからも見守っていきたい。