世界のIR・カジノニュース

マカオのジャンケットオペレーター失速

2012/ 07/ 28

マカオにゲーミング売上の70%をもたらしていると言えるジャンケットオペレーターが、中国の経済成長のスローダウンによって、リーマンショック以来の苦戦を強いられているという。ジャンケット業者の中でも最大手のAMAXは先日、株主に対して「資金繰りが悪化しており、事業の存続が危ぶまれている」と警告した。その5日前には同社の筆頭株主がマカオのホテルで襲撃されるという事件も起きている。別の大手ジャンケットオペレーターの幹部の話では、これまで2週間程で回収できていた貸付金が、客側から数日返済を待ってほしいと言われることが増えたと語る。ただし、よほどの事情がない限り、そういった依頼が聴きいれられることはないそうだが。
業界関係者によると、小規模のジャンケットオペレーターほど厳しい状況にさらされているが、こうしたオペレーターの経営が行き詰った場合、大手に吸収されて事業を継続していくことになり、ジャンケット業界の寡占化が進むことになるだろうという。いずれにしても、マカオのゲーミング市場にとってはジャンケットオペレーターの存在は欠くことのできない重要なものなのである。