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シティグループ予測「タイのGGR91億ドル、シンガポールを超える可能性も」

2024/ 11/ 25

Citiグループアナリストによるタイのカジノ産業に関するレポートによると、タイのカジノが フル稼働した場合、年間91億米ドルのGGRを生み出す可能性があり、シンガポールを上回り、マカオとラスベガスに続く存在になるだろうという。同レポートでは、タイの首都バンコクに2つ、外国人観光客に人気のあるパタヤ、プーケット、チェンマイ近辺に各1つのライセンスが発行された場合を想定している。

カジノに関する法案は、早ければ2025年半ばに承認されるとアナリストは述べている。タイの副財務相は最近、タイ政府が2024年末までに改正法を閣議決定する意向であるとしている。
レポートでは、タイのカジノ開業は、少なくとも6年後にはなるとみているが、タイ市場が「世界のゲーミング産業のシェアを再構築する」存在になる可能性があると述べている。

今年1月にチャイナ・インターナショナル・キャピタル・コーポレーション(CICC)香港セキュリティーズ・リミテッドが発表した2023年のシンガポール市場のGGR推計は、前年比56%増の51億1,000万米ドルとなっている。同機関では、タイ国内パートナーと50:50の合弁で、バンコクでの「エンターテインメント・コンプレックス」ライセンスを獲得する国際的なカジノオペレーターのEBITDAは、少なくとも15%~場合によっては倍増となる可能性があると見積もっている。タイのゲーミング税率が17%と低いこと、シンガポールに比べて運営費(主に人件費と光熱費)が低いことを考慮すると、EBITDAマージンは40%から50%に達する可能性があり、タイの業界EBITDAは年間約41億米ドルに達する可能性があるとしている。

タイのスケジュールについて、シティグループは「20年前のシンガポール政府のように、迅速かつ効率的にすべてのプロセスを完了させることが期待される」としている。

シンガポールは、インバウンドと地域経済の刺激となる 「統合型リゾート 」の開発を提案した2005年4月の首相声明からわずか5年弱後の2010年初めに、初のカジノ複合施設であるリゾート・ワールド・セントーサをオープンさせた。

マカオを拠点とするオペレーターを含め、多くのカジノブランドがタイへの投資に関心を示している。現在のタイの法案では、カジノライセンス期間は30年間で10年間の更新が可能である。各カジノリゾートには少なくとも1,000億バーツ(現在28億8,000万米ドル)の投資が必要となる。By Resocasi.com