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タイのカジノ、国民の利用には預金残高150万米ドルの審査適用案

2025/ 02/ 25

タイのエンターテインメントコンプレックス法案として、国家法務審議会が示した最新草案では、カジノに入場を希望するタイ国民は「過去6か月間にわたり最低5,000万バーツ(約2億2,000万円)の定期預金残高証明書を提示する必要がある」としている。これはギャンブル依存症に関する国民の懸念に対応するためとされる。タイ国民はさらに、入場1回あたり5,000バーツ(約22,000円)の入場料を支払う必要がある。この預金額の審査を導入するか否かについては、3月1日までの公聴会で精査され、最終草案は3月中にタイ内閣へ提出されると報じられている。

統計サイトのStatistaによると、2023年のタイの平均年収は348,000バーツ(約160万円)であり、この新たな規制は国内のごく限られた富裕層しかカジノを利用できなくなることを意味する。結果として、ギャンブル依存のリスクは軽減されるが、タイのカジノが実質的には韓国の外国人専用のような形に近くなる可能性がある。タイ国民に対する厳格な経済的資格要件が課されることになると、国際的な大手カジノブランドの投資意欲が削がれるのではとの懸念の声も聞かれる。

地元紙によるとアヌティン副首相兼内務大臣が「この提案が内閣の承認を得るのは難しい」とコメントしたほか、アモンウィワット財務副大臣も「エンターテインメント・コンプレックス法案の目的の一つは違法ギャンブルの取締まりだが、この入場要件が施行された場合、ほとんどのタイ国民が合法的な国内カジノへ入場できなくなり、近隣諸国の違法なギャンブル施設へ流れかねない」との懸念を示しているという。By Resocasi.com