リゾカジ カジノレポート

ヤング “マカオの帝王” THE ORIGIN(1991)「運命の前夜」中編

* マカオ 2021/ 03/ 27 Written by マカオの帝王

コメント( 6)

ヤング “マカオの帝王” THE ORIGIN(1991)「運命の前夜」中編

■ 1991年3月3日(日)

まずは腹ごしらえだ。
この空腹を満たすには、あっさりした日本食では物足りない。

こってりの極致、濃厚チーズたっぷりの、スパゲティ・ボロネーズを生ビールの大ジョッキ(ダブル)で一気に流し込む為、歩くとやや距離があるがタクシーだとすぐの、行きつけのポルトガル料理店、新口岸葡國餐廳に向かう。

早速オーダーし、先ずは喉の渇きを潤す為、一杯目の大ジョッキを一気に飲み干す。
これで一息ついたので、二杯目は水代りに、スパゲティと一緒に流し込む。
これにより、体内の血糖値が急上昇した為、猛烈な睡魔に襲われる。

『駄目だ。健康サウナか、足裏マッサージの仮眠室でも良いと考えていたが、今晩は鍵のかかるホテルの個室で、ぐっすり眠りたい。土曜日はホテル代が跳ね上がるので、成るべくなら避けたかったのだが、どうしたものか? そうだ、この近くに24時間営業している、ローカル旅行社が有ったな……。あそこなら、今晩キャンセル等が出て、急遽空室対策で、平日料金で泊まることの出来るホテルを、現金客限定で紹介している筈……、良し、後で寄ってみよう』

支払いをマカオ・パタカで済ませ、ローカル旅行社へ。
夜間の店番の店員の英語は、訛りがひどかったが、何とか意思は通じた。

写りの悪いFAXのホテル別料金一覧表を眺めると、この直ぐ近くの総統酒店(プレジデント・ホテル)にキャンセルが出て空きがあるという。(900$ ➩ 650$)
少し離れた所には、500$のホテルもあったが、移動の手間を考え、プレジデントに決定。

マカオ・パタカで支払おうとすると、香港ドルでないと駄目だと言う。
時間が惜しいので、香港ドルを出し、所謂 “Voucher”を受け取る。
ホテルに移動し、パスポートと“Voucher”を出し、チェックインすると同時に、ベッドに倒れ込む。



朝を迎える。
バスタブを満たし、朝風呂に入りながら、本日の“ゲーム・プラン”を考える。

『目標の累計プラス50万$まで、後たったの1万$だ。現在の状況は第二次世界大戦の独ソ戦に例えると、1941年11月に、ソ連の首都モスクワ郊外約10㎞まで接近した、ドイツ中央軍集団の先遣隊のようなものだ。戦史では、クレムリンを指呼の距離に捉えながら、ジューコフ元帥の焦土作戦に手こずり、冬将軍の到来を許し、その結果、モスクワを陥落させることが出来ず、翌年のスターリングラードでの敗北で東部戦線全体の崩壊を招いた訳だが、その轍は踏まないぞ! ただ、いつもなら、“何処で勝負(≒BJ)をするか?” だった訳だが、この遠征ではBJは封印だ。何故なら……』

① 今までの計30回の各カテゴリーのディーラー達との対戦結果を振り返ると、登録番号4桁台の古株ディーラー達相手は負け越しており、“三十六計逃げるに如かず”である。

② 登録番号5桁台との対戦結果も、その多くはほぼトントンで、積極的にする意味は無い。

③ 唯一、大きく勝ち越している、登録番号5桁台後半の、“美人ディーラー”相手なら、かなりの確率で目標達成が見込めるが、その場合は以下の問題が生じる。

③-1)もし負けたら“かっこ悪い”。

③-2)トントンだと累計49万$プラスという、中途半端な状態のまま、一週間過ごさねばならず、出来ればそれは避けたい。

③-3)昨日と同じく確変継続の“暴走モード”で、“美人ディーラー”を膾切りにし、彼女達の給料の数か月分を勝ったとしたら、一見それは結構なのだが……

※ 以下、“妄想モード”


> 従業員控室で、二日連続で当方に惨敗し、黒服のマネージャーに“選手交代”を告げられた“美人ディーラー”が周囲に当たり散らす。

「もう、アッタマ来た! あの日本仔(ヤップンチャイ)め。確かにアタイは姐さん達みたいに、牌を上手に操れないけど、普通の客は飛ぶのが怖いから、手前でステイすることが多いので、普段はそんなに負けないのよ! それを、アノ野郎ときたら、いつもいつも『ここでもう1枚引かれたら嫌だな……』と思うところで必ずヒットし、777や、678(同スーツ)の21点、なんかのマカオ・ルールでシコタマ稼ぐ癖に、アタイらに飲茶(=チップ)の一つもよこしゃしない、別に“タマ”まで取る気は無いけど、誰かあの日本仔(ヤップンチャイ)を痛い目に合わせてくれる“漢”はいないものかねぇ?」

> それを耳にした、姐さん格の古参ディーラーが横から話しかける。

「そんなことなら、アタイが一肌脱いでやろうか? 旦那の腹違いの弟が、“黒社会”の顔役なんだけど、一度だけ見かけたアンタに“惚の字”で、何かあったらいつでも力になる! って前から言われてたのさ」

> “美人ディーラー”が真顔になり、口を開く。

「それは、鬱憤ばらしには良いけど、“黒社会”の人に仕事を頼むとなると、纏まったお金が要るのでしょ? 残念ながらアタイは、“盲銭人(お金がない人)”だし……」

> 笑いながら、古参ディーラーが返答する。

「そんなことなら“無問題(問題無し)”よ! 義弟は“レンノイ(=別嬪さん)”のアンタに“惚の字”だって言っただろ? お代は、あの日本仔(ヤップンチャイ)から頂戴する分で結構。後はアンタが義弟と一回で良いから、一緒に飯でも食べてやってくれたら御の字さぁ。それとアタイ達全員に、飲茶を奢ること!」

> 一同、盛り上がる。

『この1年、“ほぼ毎週末マカオ生活”を送って気が付いたことがある。それはマカオ(カジノ)では、良い予想は余り当たらないが、悪い予想は良く当たる、ということだ。昨日のディーラーは棘の有りそうな冷たい感じでタイプじゃないが、あのレベルの美人に泣いて頼まれたら、“ロハ”で一仕事引き受ける輩も出てくることだろう。そう考えると、必ずしも“妄想”とは言い切れない訳だ……、昔一代で某大手サラ金チェーンを築き上げた創業者が、各支店の配布したマニュアルは以下の通りだったと言う。』

* 融資してはいけない客(男);自分より腕っぷしが強そう(いざとなった時、腕力勝負で負ける)、もしくは所謂インテリ(法律を盾に逃げられる)

* 融資してはいけない客(女);ブス(誰も助けてはくれない)

* 融資しても良い客(男);自分より腕っぷしが弱そう(いざとなった時、腕力勝負で勝てる)、又は博打好き(常連客になってくれる上、偶には勝つのでその際は全額回収出来る)

* 融資しても良い客(女);美人(いざとなったら、誰かが助けてくれる、さもなきゃ身体で払って貰うのも良し)

『危険だ、特に昨日の今日では目立ち過ぎる。BJは選択肢から除外だな……、とは言え、大小で真剣勝負をする気にはなれない……、となると残るは……』

昨晩、奥のVIPル-ムで見た、同年代の日本人男性が、まるで“万里の長城”のように積み上げていた、バカラ専用チップ? ビスケット? を思い出す。

『あれは凄かった! 今まで何度も同様な光景を見かけたことはあったが、自分とは住む世界の違う、成金中国人どもの“運任せの単純ゲーム” と思い、実感が湧かなかったが、同年代の日本人が、その中心で一手平均5万$(約90万円)を賭け、大勝負を繰り広げているのを見ると、始めてカジノに足を踏み入れた時の“ざわつき感”を久しぶりに全身で感じた……、ブラックジャックの場合だと、一勝負に例えば5千$を、複数のBOXに分散してベットした場合、ディーラーがA以外なら、例え全BOX屑手でもサレンダーすれば被害は半額で済むし、勝負の場合も、一勝一敗一分け、とかで増減が余りない場合も多い……、それと比べると、バカラでは張った全額が勝つか負けるか(勿論、時々引き分けもあるが)だ! その際感じるであろうプレッシャーはBJとは段違いだ。しかし、いや、だからこそ、又別の面白さがあるのかも……。もうすぐ1年になる。そろそろ別のステージを目指す時が訪れたのかも知れない……、良し、決まった。今日のゲーム種目は“バカラ”だ!』

バスルームを出て、ホテルをチェックアウトし、取りあえずリスボア・ホテルに入る。
日曜日の昼下がり、相変わらず何処も彼処も大入り満員であった。

『うーん、思った通りだ。バカラ台はいずれも満席だ。記念すべき“初バカラ”が立ち張りでは様にならない。おや、一つ空いたぞ……、けど、席に座ったとして、自分がプレイヤー若しくはバンカー側の、最高額ベット者にならないと、裏向いているカードに触ることは出来ないようだ……、やる以上はカードに触らないとな、しかし、このホール中央の台では、皆さんの平均ベット額が数千$なので、1万$近くベットしないと、触ることは出来ない……、それはちょっときつい。それと気になることがもう一つ、よくよく見れば、このバカラ台のディーラーは、時々BJ卓で相手をする、おばはんじゃないか? そうか、別にディーラー達はBJ専門、とかでは無く、時にはバカラ、時にはBJとシフトによってマカオ内のカジノをグルグル回っている訳だ。それはそうとして、今までBJに関しては、“自家薬籠中”のものとし、マカオのどのカジノでも完璧にプレイ出来る自信があるが、“門前の小僧、習わぬお経を唱える”で、何となくは知っているが、実践未経験のバカラを見様見真似でプレイした際に、熟練者なら絶対にしないようなポカミスを犯し、テーブル上の笑いものになるのは避けたい……、そうなると、このリスボアは×だな……』

地下の食堂で、“回遊魚”を眺めながら、いつものワンタン麺と青島ビールを頼む。
これにて腹ごしらえ、完了。

路線バスに乗り、橋を渡り、タイパ島のハイアット・リージェンシーに向かう。
ここはいつも空いており、BJは2卓しかなかったが、落ち着いてプレイ出来る為、時々気分転換を兼ねて訪れていた、“隠れ家” 的なカジノであった。

BJは1卓のみ稼動中。

そしてバカラは適当に空席があり、マカオでは珍しい白人と、メガネの中国人が2千~3千$で互いにカードを絞りあっており、バカラ・デビューとしては相応しい(ような気がした)席に座り、軍資金として昨日受け取った、嵩張る茶色の500$札40枚(=2万$)をチップに両替して貰おうとディーラーに向かい放り投げた。

するとその時、刺すような視線を感じた!

こちらを睨みつけながら、厭味ったらしく、通常の倍の時間をかけ、500$札を一枚一枚、偽札感知器にかけ、渋々2万$分のチップをつけたのは、昨日の“美人ディーラー”であった!

※ テレパシー・モード 発動……
『おや? これは昨日の“日本仔(ヤップンチャイ)”じゃないか? 今日はどういう風の吹き回しで、このタイパ島で、しかも昨晩アタイから飲茶の一つも寄こさず、掻っ攫った銭で、今度はバカラかい! 良いご身分だこと、けど、そうは問屋が卸さないよ! ここで有ったが百年目、江戸の敵を長崎で討つ! これ以上アンタにゃ、びた一文やらないよ!』

その無言の圧力に押されベット出来ず、両替しただけで数回ゲームが進行する。
すると、こちらを指差し、“美人ディーラー”が、何やら大きな声で喚きだす。
意味は分かる。

要するに、「こら、そこの日本仔(ヤップンチャイ)、賭けないのなら座るんじゃない! さっさと立って他のお客さんに席を空けろ!」とのことだ。

それがルールなのは知っていた。
(最も、満席でない場合は、多少は融通が利くものだが、この場合は原則に従った、ということであろう……)

ここでバカラをプレイする気が失せたので、素直に席を立つ。
チップをキャッシャーで現金に交換すると、珍しく新札で番号続きの、加えて余り流通していないがそのデザインが好きな、レアもののスタンダード・チャータード銀行発券の千$札20枚が手渡された。

何となく、橋を渡ってここまできた意味が有ったような気がしたので、この20枚はポーチの奥に仕舞い込み、大人しくタイパ島を後にする。

路線バスに乗り、普段はリスボアで降りるのだが、特に行くあてが無いので、そのまま乗り続け、終点である、中国(珠海)との国境(ボーダー)に到着。
全員下車する。

日頃、カジノでは余り見かけない、貧相な身なりをした、本土の中国人を大勢目にする。
内の一人(赤ん坊を抱えた、ボロ服を身に纏った若い母親)が、何やら呟きながら近づいてくる。馴染みの無い、北京語だったが、これも意味は分かった。

要するに、「この赤ん坊に飲ませるミルク代も無い、少しで良いからお恵みを……」

居たたまれなくなり、財布の中の全てのコイン、及び小額紙幣(10$、20$、10パタカ)を
掻き集め、母親に渡すと、タクシーに飛び乗った。

行く先を聞かれ、昨夜プレイしたマンダリン・オリエンタルの2階には、ミニマム300$と手頃な一般客用のバカラ台が2台有ったことを思い出したので、「東方文華酒店」と告げる。

1台は何故か大盛り上がりで、立ち張りまでいる始末、よってパス。
残る1台には空席があったので、取りあえず座る。

先ほどと同様に2万$をチップと交換する。
初手は僅かとは言え、期待値的に有利な後攻のバンカーと決めていた。

張りはプレイヤー/バンカー、双方に適当にバラけており、それは問題無し。

バンカー側は、対面の黒服のおっさん3人(便宜上、“黒い三連星”と呼ぶ)が、それぞれ2千~3千$をベットしていたので、カードに触る権利を獲得する為、最高額となる5千$をベットする。

30代のカエル顔のディーラーが、カードの配り先を示す、黄色いプレートを当方のBOXの前に置く。

『さぁ、いよいよマカオでの初バカラだ!』

そう思った瞬間、“黒い三連星”が何やら相談の上、内の二人は張りをミニマムの300$とし、三人の中のボス格のオッサンにチップを集中し、ボスの張りを8千$とする。

これにより、絞り手を示す黄色いプレートが、当方のBOXから、対面のオッサンに移動する。
仕方なく、5千$のベットを下げる。
結果は、プレイヤー4,バンカー8でバンカーの勝利。

『もし張っていたら、バカラの初勝利だったな……』

次は思い切って、バンカーに1万$をベットする。
すると、またもや対面の“黒い三連星”は、ボス格にチップを集中し、13,000$をベットしてくる。
絞り手に成れない為、渋々チップを下げる。

こちらを見ながら、ゲスっぽい笑顔を見せる“黒い三連星”を見る内に記憶が蘇る。

『そうだ! どこかで見覚えがあると思ったが、此奴らは昨日のBJ卓で、1番~3番に座り、最後負けて悪態を吐いて席を立った3人組じゃないか! 昨日の腹いせ? いずれにしても、このままじゃ埒があかない。ここも撤収だ……』

立ち去り際に、この勝負の成り行きだけ確認する。
今度はハウス・プレイヤーがいきなり“ナチュラル9!”

“黒い三連星”は絵札2枚で見せ場無し。

『ご愁傷様……』と呟きながら席を立つ。

少し早いが、フェリーで香港に戻るか……
そう思いながら、埠頭方面に歩き出すと、左手に普段殆ど足を踏み入れない、地元民御用達の古色蒼然とした、“回力娯楽場(ハイアライ・パレス)”が目に入った。

折角だから、マカオ・グランプリのコースにもなる海沿いの大通りを横断し、入場する。
場内は地元民達で溢れ、BJも有るにはあるが、何故か全員がおばはんディーラーで、客はまばらでやる気無し。

熱気のあるのは、バカラ台だけで、どの台も大勢が周りを取り囲み、「ゴン!」、「チョイ!」「サンピン!」等意味不明の言葉が飛び交っていた。

『まるで、大阪:鶴橋のパチンコ屋だ。皆さん、なけなしの銭を握りしめ、それをちょっとでも増やそう、もしくは負けをちょっとでも挽回しようと、それこそ “必死のパッチ” 状態だ。けど、それはそれで面白い。幸い、周囲に顔見知りは誰もいない、いない……、うん?』

当方を向き、やや驚いた顔で小さく手を振る、どことなく愛嬌のある、アラサーのディーラーの姿が目に入った。

『おや? 彼女はマンダリンで昨日も6時間BJをプレイして、±ゼロだった、“平目ちゃん”じゃないか? 彼女が自分に対し、特に敵意を持っていないことも、チップをいっさい要求しないことも分かっている。バカラは未経験だが、公明・公正・中立なら上等だ。記念すべき“初バカラ”のナビゲーターとしては、40代以上の妖怪ディーラーは問題外だが、例え20代の美人であっても、棘の有るギスギスしたお姉さんはゴメンだ。やはり優しく、愛嬌の有る、アラサーの女性が望ましい……』

“男は度胸、女は愛嬌” と手招きに応じ、“平目ちゃん” の近くの席に座る。

財布から、ヨレヨレの千$札30枚を軍資金として羅紗の上に出す。
それを1枚ずつ、丁寧に読み取り機を通し、チェックする“平目ちゃん”

その短い間に、去年一時帰国した際に、現在別居中の妻と交わした(最後の)会話を思い出した。

「……、それで、毎週末、マカオのカジノでブラックジャック? ですか。 もうホンマ勘弁して欲しいわ。勝手もいいですけど、“バカラ” にだけは手をださんで下さいよ!」

父親が代表を務める弁護士事務所を手伝っていた関係で、

① 世の中にはギャンブル好きの屑が大勢いる。
② 彼らは、国内/海外問わず、カジノと呼ばれる博打場で、負けると分かっている各種ギャンブルに大金をつぎ込む。
③ その中でも、ブラックジャックやルーレットは、まだマシだが、多くの者たちが有り金を注ぎ込み、破滅するまで辞めない(それどころか、破滅しても辞めない!)鬼畜のゲームが存在する。それが “バカラ” である。

といった基礎知識は、事務処理の傍ら会得していたらしい。

『ここまでBJで獲得したのが49万$! これは所謂“泡銭”だ。バカラに手を出し、それにのめり込み、借金までして……、というのはさすがに宜しくないが、BJの勝ち分の範囲内なら、別に問題無い筈だ……』

(注)これを“合理化”という。(≑ 個々のギャンブラーが、自己正当化という意図をもって自らの行為の真の動機を意識的、あるいはなかば無意識的に隠蔽して,社会的な承認を獲得しようとすること,あるいはその理屈づけを意味する)

この台の他の客たちの平均所持金は約3千$、平均ベット額は約500$、鯨でいっぱいのVIPルームではメダカだったが、ここでは当方が鯨! とまでは行かなくとも、シャチ! 級であることは明らかだった。

バンカーに3千$をベットする。
プレイヤー側の絞り手は、対面の肉体労働者(ベットは千$)

“平目ちゃん”が鐘を鳴らす(ベット締め切りの意味)
双方にカードが配られる。

遂に “賽は投げられた!”

続く。


このReportへのコメント(全 6件)

2021/04/01(Thu) 18:18

マリタイム

マカオの帝王さん、こんにちは。

ディーラーとのやり取り、機微がストーリーを作っており、面白いですね。
人間臭さが、ぷんぷんします。

「まるで、大阪:鶴橋のパチンコ屋だ。」は絶妙な台詞です。
「黒い三連星」に続いて、「赤い彗星」も登場するのかな。☆☆☆


2021/04/01(Thu) 21:38

マカオの帝王

マリタイムさん、こんばんは。

先週末は、夜行バスで東京:新宿まで行き、西新宿のカジスタ東京で開催された、『夕刊フジ杯 ポーカー王位決定戦』に大阪地区代表の3人の一人として参加しました。

結果は参加者、約50人中、ちょうど真ん中くらいでシートオープンとなり、少々時間が余りましたが、香港駐在中のマカオ仲間二人と久しぶりに会い、旧交を温めることが出来たのは良かったです。
(但し、殆どの店が夜9時で閉まるとは……)

30年前のマカオ;回力娯楽場はその庶民的な風情が、20代の時、たまに途中下車して終電近くまで遊戯した「大阪:鶴橋のパチンコ屋」を彷彿させるものが有りました。

「黒い三連星」は、次の【後編】でも登場します。


2021/04/02(Fri) 09:43

akasakaten

マカオの帝王さん

バカラへの誘いが、
得体のしれない獲物に近づくハンターのように、
慎重で、大胆にもならず、また慎重に、
遠巻きから仕留める時には大胆に。

逡巡ではなく、なんというか、
未知の食材をいかに美味しい料理に仕上げる心象風景に
取り込まれていきます。

続編が楽しみです。
ありがとうございます。


2021/04/03(Sat) 22:28

マカオの帝王

akasakaten さん、こんばんは。

この週末は大阪へのポーカー遠征を計画していましたが、『まんぼう』の発出と、4/15迄の確定申告書作成の為、自宅待機となりました……

ナルコレプシーの為か、しばしば非常に鮮明な夢(しかも、TVの連続ドラマのように、幾つかのパターンがあり、そのどれかの続きの場合も多い)を見ます。
その多くはカジノシーンなのですが、その際のプレイ中のゲームがここ数年は、“バカラ → ポーカー” となっています。

それも時の流れですが、何とかもう一度、マカオでバカラを打ち、僅かでも良いから、その勝ち金で、新口岸葡國餐廳のスパゲティ・ボロネーゼを大ジョッキのビールで流し込みたいと思います。(例え雀の涙でも、勝ったお金で飲み食いするのは愉しい)

近く後編もアップします。


2021/04/04(Sun) 14:51

むうむう

マカオの帝王さま

遥か昔、マカオが急成長を遂げる前の懐かしくも我が軌跡を辿っているようなお話に、懐かしさで気持ちが高揚しました。帝王さんのバカラに入る経緯、初バカラ、、、やっとゲームの始まりですね。たのしみです!!

文中の美人ディーラーが言う『こら、そこのヤップンチャイ~~』の訳し方がその場にぴったりで
爆笑! それとタイパのリージェンシーホテル、カジノ営業してたんですね、何度も泊まった思い出があります。色々今の様になる前のマカオは魅力的で強いクジラが居てそりゃもう天国みたいでしたものね。
地球環境がこんなになるなんて考えたこともなく戦争になった様な情勢に色々と考えさせられます。


2021/04/05(Mon) 02:12

マカオの帝王

むうむうさん、こんばんは。

遥か昔(30年前)は、平均的な日本企業の駐在員(海外手当で給与が約2倍)でも、マカオ人の年収の約10倍はあったので、平場ではほぼ毎回(バンを張る?)カードを絞る? ことが出来ました。
(古き良き時代……)
今じゃGDPも逆転され、仮にバカラを打っても、平日の昼間に場末の小カジノでないと、絞れないのは寂しいです。
(その点、ポーカーは平等ですから、その点は良いです)

当時、回力娯楽場の2Fには白人女性のトップレス・ショー(入場料:200パタカ)が毎晩上演されていたので、バカラに興味の無い日本の友人にその話をすると、ほぼ100%興味を示されました。
(勿論、もっとディープなタイ式マッサージも3Fに有りましたが、そちらは料金もそれなりでした……)

最近、昔一緒に良く遊んでいた同級生が急逝したので、ワクチンを打ち、エアラインが復活したら、供養をかねてマカオを再訪したく思います。


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