リゾカジ カジノレポート

ジンバブエ・ビクトリアの滝のカジノ/超インフレ下のカジノとは

* その他のエリア 2008/ 04/ 16 Written by Taka

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在住のブラジルより、念願であったアフリカ旅行に出かけました。第一弾としてジンバブエのビクトリアフォールズ(ビクトリアの滝)のカジノを報告します。

1.両替事情


ジンバブエはつい先々月、日本で大きく報道された「年間インフレ率20000%の国」。果たして両替事情がどうなるかには興味が大いにあったが、ビクトリアの滝については米ドルキャッシュで全く問題なく過ごすことが出来る。20ドル札以下の米ドルキャッシュを多めに用意することを強く勧める。なお空港やホテルなどには国営ジンバブエ銀行のオフィスがあり、現地通貨ジンバブエドルへの両替も出来るが、ビクトリアの滝だけを旅行する分には全く両替は不要。後述のカジノの経験で述べるが、一体どんなレートになるか全く予想がつかないため、不要というよりはやめた方がよい。


なおホテルの食事は、一般的に米ドル建てのメニューとなる。米ドルで払うと言うと、米ドルを公定レート(後述とは全く異なるが、レートはUS$1=Z$30,000であった)で換算したジンバブエドル額の会計を持ってくる。米ドルが併記されている(ことが多い)ので、米ドルキャッシュで支払う、ということになる。これは食事だけでなく、ホテル代も同じとなる。公定レートと実態レートが異常にかけ離れているので、クレジットカードの使用はやめた方が良い(現地でもガイドに言われた)。数桁異なる請求がくるリスクは否定できない。

2.ビザ事情


地球の歩き方の通り、ビクトリアフォールズ空港での入国時にアライバルビザ取得可。種類はシングル・ダブル・マルチとあるらしいのだが、実態は入国時にシングルと書かれたビザシールしか用意していなかったようでダブルビザを要求していた人にもシングルしか発給していなかった。入国後ガイドの話では、その時々によってダブル・マルチは発給しないということで、発給は運次第ということ。すなわちかなりいい加減である。なおビクトリアの滝でザンビア側に渡る場合、24時間以内の往復であればシングルビザで可である。理由は出国時にどこに行く?と聞かれ、ザンビア側の滝と言うと、出国スタンプを押さないので表面上は出国したことにならないからである。再度の入国時に滝から?と聞かれてそうだと答えるとフリーパス。これも相当いい加減な運用ではある。たとえばボツワナのチョベに行く場合にはダブルが必要になるが、空港でシングルしかもらえない場合にはボツワナからの帰りにまた取得することにならざるを得ないらしい(チョベに行くヨーロッパからの観光客に対してビザ代が高くついて申し訳ない、とガイドが謝っていた)。事の性格上運用は流動的とも思われるので、事前に旅行代理店から情報を確認した方が良い。

入国時アライバルビザを発給する国にはこれまでいくつか行ったことがあるが(ネパール・ラオス・カンボジア・エジプト)、入国スタンプを押す入国係官自身がお金を受領し、領収証を出し、パスポートにシールを貼った上でスタンプを押すことまでしてしまう国はカンボジアのポイペト以来??であり、新鮮であった。要するに入国料と理解することにする。

3.ビクトリアの滝観光


鉄道駅の近くにある、十字路に面するキングダムホテルからは歩いて10分程度の距離に公園入り口がある。ザンビア国境へ向かう一本道沿いに滝の公園入口はあるが、歩く場合には、一本道をそのまま歩くのではなく、道のキングダムホテル側の歩道を歩くこと。この一本道は車用の道であり、危険。歩道は車道から一旦離れて不安になるが、滝の公園入口で合流することになるので心配不要。治安は全く問題ないし、観光客も歩いているので、全然心配ない。日中はかなり暑くなるので、帽子携行が望ましい。


滝観光は国籍を聞かれた上で大人一人20ドル。ドルのキャッシュ払いとなる。当方7歳の子供は半額10ドル、5歳の子供は無料であった。入り口当たりからすでに水しぶきが飛んでいる。


滝観光の遊歩道はブラジル・アルゼンチンのイグアスの滝ほどには整備されていないが、迷うことはない。滝自体はスケールが非常に大きく、なにしろ2km近くの直線が100m切り立っていて、2km全てから水がゴウゴウと落ちている、めちゃくちゃなスケールである。イグアスもこれまた相当なものであるが、スケールは比ではない。100m切り立っているところにこれだけの水が落ちるとどうなるかというと、滝壺からの水しぶきが100m以上すなわち観光客からは空まで上がってしまう。ということで滝の全容は水量が少ない時でないと見るのは難しいのではないだろうか。この点で、余分に金はかかるものの、ヘリコプターでの観光は一考である(小生できずに少し後悔している)。遊歩道を歩いて行き、最後のザンビア側との国境の橋に近いところは、完全にびしゃびしゃとなり、感覚としては日本の台風の中を歩くのと同じぐらいの風雨である。ポンチョや子供なら子供用レインコート必携。入り口でも売っているが10ドルぐらい取られる。カメラやビデオはあまり撮れないと覚悟すること。ともかく水に注意。遊歩道から国境の橋は見られるが、橋にそのまま出ることは不可能である。面倒でも公園入口まで引き返し、公園を出た上で国境へ向かう一本道を歩くことになる。ジンバブエ国境事務所まで5分程度、パスポートにスタンプがない「出国」の後にさらに10分ちょっと歩くと国境の橋に行き着く。国境の橋は重量制限があるようで、貨物自動車が双方から交代交代に通過しているため、橋の手前では自動車が順番待ちの長い列となって国境独特の雰囲気が漂っている。但し物売りは居ても、ポイペトのようにいっぱい乞食がやってくるということはない。橋の上では100m以上の高さの激流の中へバンジージャンプがあり、欧米の若者がチャレンジしていた。この高さはオーストラリア・ケアンズの比ではない。高所恐怖症の人であれば横で見ていて、落ちるのを想像しただけで卒倒に近い。


時間の関係でザンビア側の滝は見られなかったが、ジンバブエ国境事務所を越えたところにタクシーが数台待っている(多くはぼろぼろの日本車である)ので、このタクシーの運ちゃんとの交渉が現実的と思われる。ジンバブエ国境事務所からザンビア側の滝まで歩くと30分はゆうにありそう。暑いので、タクシー利用がよさそう。

表現が難しいが、奇しくも全てカジノがある世界三大瀑布をたとえると、以下の通りとなろうか:

ナイアガラ(アメリカ・カナダ)= 常に美しい。写真で見る実物をしっかり確認しに行く感じ。カナダ側は滝を見下ろして泊まれるホテルも多数有り、夜は滝がライトアップされて、本当に「綺麗」。  「常に美しさを保っている、美しい女性を見に行く」


イグアス(アルゼンチン・ブラジル) = ブラジル側とアルゼンチン側で滝の見方が全く異なるので、両方行かないと意味がない。同じものを見ているとはとても思えない。アルゼンチン側では、本当に滝が落ちるところ(上)に立てるので、「滝を見る」日本人的感覚はひっくり返るであろう。2-3kmに渡り滝がいくつもあるので、写真で全容を撮影するのは不可能で、意味がない。ブラジル側の遊歩道を歩きながら刻々と変わる滝を見るのはアルゼンチン側にはない観光であり、それぞれに楽しめる。 「写真では全く言い表せない、スケールの大きな滝。双方からの観光は全く別物」


ビクトリア(ジンバブエ・ザンビア) = 悠々としたザンベジ川が、あるところでスコンと割れて落ちていく。スケール・水量は文句なく3つの中で最大である。 荒々しく、全容を見せない。 「アフリカの大地で陸が割れた滝」



4.カジノ(キングダムホテル)


さてカジノ。キングダムホテルに存在している。地球の歩き方には、エレファントホテルにもあると書いてあるが、エレファントホテルには(おそらく)カジノはないのでご注意。また交通の便を考えると、滝に近いキングダムホテルはお勧め。キングダムホテルの車寄せからホテルに入ろうとしたら、正面がまずカジノで、驚いた。ホテルは左側の通路を通って奥に入ることになる。


カジノは200台ぐらいのスロットと、テーブルゲームはBJとルーレットのみが数台ずつ配置。ラスベガスのシーザーズのメインカジノのようなドーム型のスペースにスロット・テーブルが配置されている。規模そのものはそこそこであり、少し驚く。スロットはシマごとのプログレッシブ型もあった。テーブルゲームは夜8時にオープンで、それ以外はスロットのみの営業。カジノのドーム型スペースの周囲には円形にお土産屋、ピザ屋などがあり、周囲の通路には子供がうろうろしている。


BJはどんなものかとチャレンジしたかったが、テーブルにminは書いていないし、チップは100とかいう数字が黒いチップに書いてあるので、なんだかよく分からず、キャッシャーでお金について聞いたところ、おかしな事を言われた。「BJをやりたい場合は、一回10ドル。勝った場合、チップはジンバブエドルにしか交換できません、米ドルに再両替不可です」。再両替不可だったら全然意味がない話ではあるが、まあ遊んでみるかと気を取り直し100ドルだけキャッシャーで両替してみる。黒い100と書かれたチップを10枚もらい、テーブルへ。


No hole card、DAS、DOA。手シャッフル。恐らく6組? Hole cardでBJの場合、プレイヤーのダブルは全額取られるルール。プレイヤーは観光客のようでもあり、地元民でもあり、よく分からなかった。平日の夜に二晩行ったが、いずれもBJオープンは1台、ルーレットは2台という感じで、客数は極めて少ない。なおBJプレイヤーの質は極めて低く、絵札2枚のスプリットは当たり前、ハード12からダブルしてバストしたのにはびっくりを越えて驚嘆の域である。その割にボックス数にはこだわるようで、「3ボックスが良いかな」などとのたまっている。ボックス数の前にセオリーを勉強せんか!と言いたくなる。


この黒チップ1枚を1単位として遊ぶことにあるが、5枚分のチップは2500と書いてあるし、BJでもらえる0.5枚分のチップはまた全然違う数字が書いてあるなどしていて、混乱させられる。小一時間ぐらい遊んで寝ようと思い少なくなった2.5枚分のチップをキャッシャーで取り替えたところ、なんど25,000,000ジンバブエドル分の紙幣をくれた。すなわち1ドルが1,000,000ジンバブエドルである。紙幣をよく見ると、Reserve BankのChequeと書いてあり、さらには、有効期限が書かれているではないか(今年1月1日から6月末まで)。法的には紙幣ではなくReserve Bankの小切手(Bearer Cheque)であることに驚かされる。さすが超インフレの国と実感させられる。これまで50カ国ぐらい訪問したが、知る(紙幣の券面文言を理解できる)限り、紙幣に有効期限が書いてある国は初めてである。ご参考までに10,000,000ジンバブエドル札の写真を見て下さい。


さて眠気誘いにカジノ併設のバーカウンターに行ってビールを一杯飲むことにする。一杯いくら?と聞いたら3ドルとのことだったので、先ほどのジンバブエドルで足りるはず(25ドル分あるはず)と思い、ジンバブエドルを渡そうとすると、違う違う3ドルと言われる。会計書を見るとなんと120,000,000ジンバブエドルと書いているではないか。そう、実勢レートは恐らくUS$1=Z$40,000,000なのだ。ところが米ドルでカジノで賭ける場合には、一回分はまず10ドルありきであり、どういうレート換算か知らないが、US$1=Z$1,000,000にしか換算して両替していない。実勢レートが正しければ、カジノの両替レートとの間に40倍の開きがあることになる。Z$紙幣をこのやり方でもらう場合には両替した瞬間に100ドルが2.5ドルに化けてしまう。またホテルの公定レートは先の記述の通り1ドルはZ$30,000である。うーん恐ろしやインフレの世界。最初は何がなんだか分からず、少しして上記のことになっていることが理解できた。

カジノは上記の通り、BJがあるものの、再両替が出来ないことからギャンブルではなく、これでは日本の温泉地の遊技場状態となってしまうことは残念。単なる遊びとしてであれば、夜の時間つぶしには良いかなという程度です。まあジンバブエのこんなところでカジノがあるのだからよしと思うか、と・・。

次は別立てで、南アフリカのケープタウンのカジノをお伝えします。ここはすごいところでした。


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