ホールデムポーカーの極意書

第一之巻 ホールデムポーカーのやり方
ホールデムポーカーもいろいろな種目がある。まず基本となるテキサスホールデムについて説明しよう。ホールデムポーカーは2人から10人程度でプレイする。プリフロップ・フロップ・ターン・リバーの順でゲームが進行する。
ゲーム開始の準備
ゲームに参加するプレイヤーがテーブルについたら、ディーラーはディーラーボタンの位置決めをする。一般的には各プレイヤーに一枚カードを表にして配り、最も強いカードを配られたプレイヤーにディーラーボタンをおく。同じランクのカードが配られた場合は、スペード(S)・ハート(H)・ダイヤ(D)・クラブ(C)の順である。アルファベットの遅い順と記憶してほしい。このディーラーボタンは、このゲームをプレイするにあたり、重要な要素になる。詳しくは後述するが、このボタンのプレイヤーが最後にアクションするため、他のプレイヤーのアクションを見てから自分のアクションを決めれることになり、有利だからである。
ディーラーボタンがきまったら、ディーラーボタンの左隣のプレイヤーをスモールブラインド(SB)、その左隣のプレイヤーをビックブラインド(BB)といい、それぞれ決められた額のチップを強制ベットする。ベット額は、一般的にBBはそのゲームの最低ベット額、SBは最低ベット額の半分が目安になる。
プリフロップ
まず、ディーラーは各プレイヤーに2枚づつ伏せてくばる。この2枚のカードは各プレイヤーの基本となるカードである。配り終えたら、BBの左隣からアクションする。
各プレイヤーが選択できるアクションは次のとおりである。
コール | BBが強制ベットした額のチップをだし、そのゲームに参加する。 |
レイズ | BBが強制ベットした倍額以上(ルールによってことなる-後述)をして、そのゲームの最低ベット額をあげる。 |
フォールド | 配られたカードを伏せたままディーラーに返し、そのゲームに参加しない。 |
一人のプレイヤーのアクションが終わったら、左隣のプレイヤーが順にアクションを選択する。前のプレイヤーがレイズした場合は、後ろのプレイヤーはリレイズすることができる。その場合、いくらまでレイズできるかは、そのゲームのルールによって異なる。
各プレイヤーのベット額がそろうまで繰り返す。リミットゲームの場合はレイズができる回数がきめられている。
フロップ
プレイヤーすべてのアクションが終わり、ベット額がそろったときに、ディーラーはテーブルのセンターに3枚のカードを表にしてくばる。これは、プレイヤー全員共通のカードになる。ゲームに参加しているプレイヤー(アクティブプレイヤーという)は、自分に配られている2枚のカードと3 枚の共通カードを合わせて、その勝負に勝てるかどうかを判断してベットする。アクションはディーラーボタンの左隣からおこなう。
たとえば、配られたカードがAhJs でフロップがJd Ts 3h であるならば、この段階での手役はJのワンペアーとなる。
また、Qs9d ならば、次にKや8がでれば、ストレートが完成することになる。
ここでの、アクションは次のとおりである。
チェック | 前のアクティブプレイヤーがベットしていないときに、チェックでき、 あらたなベットはしないが、ゲームには参加することである |
ベット | 前のアクティブプレイヤーが、誰もベットしていないときに、ベットすることである。 ベット額はルールで定められているが、一般的にはリミットゲームではプリフロップの最低額とおなじである。 |
レイズ・リレイズ | プリフロップと同じ。 |
フォールド | プリフロップと同じ。 |
ターン
フロップで各アクティブプレイヤーのベット額がそろったときに、ディーラーはテーブルのセンターにもう一枚カードを開いて置く。これをターンという。
各アクティブプレイヤーは、自分に配られた2枚のカードとテーブルセンターに開かれた4枚のカードから最上の5枚を選択して、アクションする。
たとえば、前の例でターンがQdであった場合、AhJsのプレイヤーは相変わらずJのペアーであるが、Qs9dのプレイヤーは、Qのワンペアーができたのでこの段階では勝っていることになる。
ターンカードが開いた後、各アクティブプレイヤーは、フロップのときと同様に、チェック・ベット・レイズ・リレイズのアクションをおこなう。尚、リミットゲームでは最低ベット額は、プリフロップ・フロップの最低ベット額の2倍が一般的である。
リバー
ターンで各アクティブプレイヤーのベット額がそろったときに、ディーラーはテーブルのセンターにもう一枚カードを開いて置く。これをリバーという。
各アクティブプレイヤーは、自分に配られた2枚のカードとテーブルセンターに開かれた5枚のカードから最上の5枚を選択して、アクションする。
たとえば、前の例でリバーがAdであった場合、AhJsのプレイヤーはAとJのツーペアーになったが、Qs9dのプレイヤーは、Qのワンペアーのままである。従って、この段階で再逆転がおこったことになる。
ターンカードが開いた後、各アクティブプレイヤーは、フロップのときと同様に、チェック・ベット・レイズ・リレイズのアクションをおこなう。
勝負の判定と配当
勝負の判定は次のようである。
1) 一人のプレイヤーを除いて、全員がフォールドした場合。
2)リバーが開いて、すべてのアクティブプレイヤーのベット額がそろったときに、ディーラーボタンの左側からアクティブプレイヤーにプリフロップで配られた2 枚のカードを見せて、共通カードの5枚を加えた7枚で手役の強弱を判定していく。この場合、前のプレイヤーが強いハンドをもっており、自分が勝てないと考えたプレイヤーは、プリフロップで配られたカードを開かずにディーラーに返しても良い。注意しなければならないのは、手役の強弱の判定は、手役を構成するカードが同じ場合には、残ったカードのランクで判定するということである。例えば、あるプレイヤーがAsKdを持っており、他のプレイヤーがAdQhを持っている場合、コミュニティーカードがAdJsTs8h3dだった場合、手役は同じAのワンペアーであるが、残りのカードの最高はKdとQhとランクが違うので、AsKdを持っているプレイヤーの勝ちになる。
配当は、一人を除いて全員がフォールドした場合には残ったプレイヤーに、また最も高い手役を持っているプレイヤーに、そのゲームでベットされたすべてのチップを獲得する。た
ただし、7枚のカードから5枚を選択してでつくれる最高の手役が同じ場合には、そのゲームにベットされたチップを同じ最高の手役をつくったプレイヤーに分けて配当される。端数は最もディーラーボタンの左側に近いアクティブプレイヤー(ポジションの悪いプレイヤー)に配当される。例えば、As7sを持っているプレイヤーとAh5dを持っているプレイヤーが残っており、センターに開かれた共通カードがAdKdQh9h2sであったき、7枚のカードで5枚を使って作れる最高の手役は、両者ともAのワンペアーとKdQh9hである。従ってプリフロップで配られたカードのランクに差があっても引き分けになる場合がある。
配当が終了したら、ディーラーはカードをすべて回収し、シャッフルして、ディーラーボタンを左側(SBの位置)に動かして新たなゲームにはいる。
このように、ホールデムはプリフロップ・フロップ・ターン・リバーの各段階で変化する手役を考えて、相手のハンドを読んでベットしあうゲームである。
次回は、ホールデムのペッティングに関するルールなどについて説明する。
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