ホールデムポーカーの極意書

ポーカーを楽しもう

第三之巻 トーナメントとライブゲーム

 WSOPの第一次遠征から返ってきた。今回の遠征の目的は、シニアイベントに参加することと、日本からも多数参加したレディーストーナメントの応援が主な目的であった。シニアもレディースも、WSOPのシリーズでは珍しい、参加資格が限定されているトーナメントである。

 シニアは、第三ラウンドでフロップでトップツーペアー(フロップで開かれたカードのランク上位2枚のツーペアー)対ローカードセット(プリフロップで配られた2枚のペアーがスリーカードになること)という最悪の展開で序盤で飛んでしまった。

 まあ、シーザーズのディーリートーナメントで勝って、$10,000をゲットしたのでよしとしよう。

 さて、今回はトーナメントとライブゲームの違いについて、説明する。

 ライブゲームは、キャッシュゲームやリングゲームとも呼ばれ、キャッシュをかけてゲームを楽しむものである。世界中のポーカールームでおこなわれている。つい数年前までは、リミットゲームやポットリミットゲームがほとんどであったが、現在のラスベガスではローレートのノーリミットホールデムが主流のようである。

 ポーカールームで、ライブゲームに参加しようとする場合には、ポーカールームの受付で、参加したいゲームの種類・レートを登録して、テーブルがあくまで待つことになる。テーブルがあくと登録した名前を呼ばれ、テーブルを指定されるので、そこでプレイする。一般的には、テーブルでチップを購入する。各ゲーム毎に、ポットから一定のレイク(ポーカールームの手数料)が差し引かれ、そのゲームに勝ったプレイヤーに残りが配当される。ポットを取ったときには、ディーラーにチップを忘れないようにしよう。

 開催されているゲームはそのポーカールームによって異なるが、ラスベガスでは$1-$2,$2-$5ノーリミットホールデムや$3-$6、$4-$8リミットホールデムはいつでも開かれている。ベラッジオのような高級ホテルでは、$100-$200リミット以上の高額なレートもある。オマハホールデムやセブンスタッドを常時開催されているポーカールームもある。

 ポーカートーナメントは、参加者が最初に配られた同額のチップをもってプレイし、持ちチップがなくなった順に抜けていき、最後の一人になるまで戦う試合形式である。WSOPをはじめ100万ドルをこえる巨額な優勝賞金があたえられる試合も多い。日本では、現金をかけてのゲームは違法であるので、いわば名誉をかけてポーカーを楽しむプレイヤーが集まってトーナメントが開催されている。

 ポーカーニュース日本語版では、毎週国内で開催されるポーカートーナメントやメジャートーナメントの日程を案内しているので、参照してほしい。

 一般的にポーカートーナメントの賞金は、各参加者が支払う参加費から主催者の手数料(参加費の10%前後)をさしひいた残りを積み立てる形式でおこなわれる。トーナメントによっては、主催者や大会スポンサーが賞金を積み増しする場合もある。従って、参加費$10,000、参加人数8000人が予想される WSOPメインイベントの賞金総額は80億円を超えると予想されている。

 優勝者がすべての賞金を独占するウイナーテイクオール形式のトーナメントもあるが、一般的には、優勝者が賞金総額の20%-35%程度をとり、残りを他の入賞者でわけあう形式が多い。入賞の一般的基準は、参加者総数の10%の人数である。

 このトーナメントは、WSOPやWPTなどのいわゆるメジャートーナメントだけではなく、各ポーカールームで毎日開催されているディーリートーナメントもあり、参加費は$25程度から$1000くらいまで様々で、優勝・入賞した場合の賞金も異なる。

 トーナメントに参加しようとするプレイヤーは、そのポーカールームのトーナメント受付で参加費を支払い、参加受付票をうけとり、開始時間に受付票に記載されたテーブルに行き、その受付票をディーラーに示して、指定された座席でプレイすることになる。テレビ放映されるメジャートーナメントでは、参加申し込み時にテレビ撮影時の承諾書にサインを求められる場合もある。また、カジノによっては、そのカジノの会員であることを示すプレイヤーズカードの提示を求められることがある。今年のWSOPに参加する場合は、ハラス系ホテルの統一プレイヤーズカードであるTOTAL REWARDS CARDが必要であった。

 気をつけなければならないのは、米国で開催されるメジャートーナメント・ディリートーナメントを問わず、獲得賞金が$600をこえた場合には、米国以外の在住者には一律30%の税金が源泉徴収されることである。この点、いくら勝ってもその場では源泉徴収されないライブゲームと異なる。例外として、米国連邦収入局(IRS)発行のTNT#をもっていれば、この源泉徴収はおこなわれない(1042-S2フォームは作成される)。TNT#の取得には、源泉課税されたことを証明する1042-S2フォームをつけて、後日に申請するのが原則である。その場で取得を代行してくれるカジノ(ベラッジオ等)もある。取得後は、源泉徴収された税額のリファンドを求めることもできる。ただし、IRSは1041-S2が発行された情報をすべて日本の財務省に通告することになっているので、日本で一時取得として確定申告する必要があることを付言しておく。

 次回はトーナメントに参加するについて、知っておいたほうがいい事項について説明する。


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