ホールデムポーカーの極意書

ポーカーを楽しもう

番外編 トーナメントのルールとマナー

この講座(コラム?)をはじめて半年近く経過した。

ポーカーを始めたばかりの人や、中級者の方々に参考になっていればうれしい限りである。
ポーカーは確率論を中心とする理論だけでは上達しない。実践が最も重要である。
今年の年末・年始は長期休暇がとりやすい。読者の方も海外に出かけられる方も多いのではないだろうか。欧米はもちろん、オーストラリアを中心としたアジア・太平洋地区でもポーカールームを備えたカジノが増えてきている。この機会に海外のポーカールームで実践してみてほしい。

海外のトーナメントに参加することは簡単だ。ポーカールームの受付に行き、トーナメントに参加したいとスタッフに述べれば、参加方法を丁寧に教えてくれるはずだ。その指示どおりにすれば、エントリーできテーブル・シート番号が記載された紙(参加費の領収書を兼ねる)をくれる。あとは、トーナメント開始時間前にそのテーブルにいき、ディーラーにその紙を見せれば、チップをくれ、時間になればトーナメントディレクターの開始の合図によりゲームがスタートする。

ここで、気をつけてほしいのは、ルールとマナーである。
ルールはトーナメント開始前に印刷されたものをもらえるはずだ。仮に用意されてなくても、細かなことは別として、ほとんど世界共通なので特に気にする必要はないだろう。
ただ、テーブル内では英語またはカジノの存在するローカル言語のみ許されるということを肝に銘じておこう。仮に日本人同士が同じテーブルにいても、英語で会話するようにしたい。ルール上は、アクティブプレイヤー(フォールドせずにそのゲームに参加しているプレイヤー)でなければ、母国語で会話してもよい場合が多い。しかしながら、できるだけポーカーテーブルについている間は、英語でコミュニケーションをはかるようにしたい。人間、場が熱くなったりして、緊張したばあい、なれていないと母国語がでてしまう。仮に自分はアクティブプレイヤーでなくても、友人がアクティブプレイヤーだった場合、アドバイスととられ、友人のハンドはデッドハンドになり、かつ両者に退場などの罰則が科せられることになりかねない。ディーラーや他のプレイヤーにとって、日本語で話した内容はわからず、疑わしきは罰するのが原則である。

この点は、他のプレイヤーを応援する場合も同じである。応援されているプレイヤーがアドバイスを受けたとして退場させられても文句は言えない。
応援するときは、トーナメントエリアの外から応援し、プレイヤーが席を立ったときに会話しよう。間違っても、テーブルで友人のプレイヤー以外のプレイヤーの後ろに立って日本語で会話してはならない。プレイに関係ないことをしゃべっても、応援者の前にいるプレイヤーのハンドを教えているとしか見られないのである。読者の皆さんは十分理解していただけるだろうが、対戦相手がどのようなポジション・ハンドでそのゲームに参加し、またはフォールドするかは、トーナメントでは重要な情報である。従って、それを教える行為は厳罰に処せられる。応援者はポーカールームからの退場。応援されたほうは、トーナメントから追い出されることもありうる。そして、日本語で会話することは、これらの行為をしているとみられてもやむを得ない。

また、一般的な話だが、ポーカーテーブルではマナーを守ろう。マナーとは、プレイ以外で他のプレイヤーの嫌がることをしないということである。ディーラーに悪態をつくなども含まれる。マナーはルールとは違い、マナー違反が即刻退場になることはない。しかしながら、度重なると罰則の対象になる。
人間は感情の動物である。マナーの悪いプレイヤーに対しては、そのプレイヤーをテーブルから早く追い出したいと思うのは当たり前であり、他のプレイヤーが暗黙の了解でそのプレイヤーを追い出そうとするプレイを続ける場合もありうる。旅行者の我々はただでさえ、エイリアンでしかない。そこで敵を多く作る必要はない。
ポーカープロの中にはわざとマナー違反ぎりぎりの行為(口撃)をおこない、他のプレイヤーの冷静な判断を狂わせることをしているものもいる。しかしながら、アマチュアの我々にとって、これを行うことは「百害あって一利なし」である。


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