リゾカジ カジノレポート
帝王VS皇帝(1991:マニラ)⑥【大噴火編】
アジア 2022/ 10/ 20 Written by マカオの帝王
■ 1991年6月9日(日) パビリオン・ホテル
午前10時、ベッドの上で目覚める。
バスタブにお湯を張り、朝風呂開始。
回想スタート!
>“黒い三連星”
『これは困った! 黒社会の雰囲気満々の頭目の面子を潰したとあっては、後々厄介だ……、とはいえ、今晩はもうこれ以上バカラをする気力は残っていない。何か良い考えは……、広東人がカネよりも大切に考え、頭目が面子を失わずに済む方法は??? そうだ! 一つだけ有ったぞ!』
頭目に向かい、拙い広東語で話しかける。
「あぁ-、“老板(ラオパン≒社長さん)” 僕がどんなに “百家樂” が好きかは、マカオで良くご存じでしょう。本当なら、貴方と朝までとことん勝負したいところなのだけど、見ての通り今から “日本朋友”二人と食事なのです。人間、食べるが一番! 又、“百家樂” はやっぱり澳門! という次第で、この勝負の続きは、今週末にマカオのいつもの卓でどうでしょう?」
これを聞き、しばし黙り込んだ後に、頭目が口を開く。
「XXX(成程、飯か……)、XXX(確かに朋友との飯の約束は大切だ……)、XXX(そういうことなら、仕方ねぇ! この勝負の続きは、星期六(土曜日)に澳門のいつもの卓でな!」
ミッションを一つクリアする。
>“マニラの皇帝”
大バカラ卓を離れ、キャッシャーへ向かう途中での会話。
「それで、一つ確認するけど、君の言う、“BJ勝負!”とは、どういうものを考えているのかな?」
「そうですねぇ……、余り高額でも噂になるし、又、余り少額でも張り合いが無い……、双方、ピッタリ10万ペソずつをチップと交換し、途中で軍資金の追加は無し。一つの卓を二人で貸し切り状態とし、先にパンクした方が負け、又、先に3倍(=30万ペソ)に増やした方が勝ち、というのではどうでしょう?」
「ふーん……、概ねはOKだ。ただ、ここマニラは君のホームだ。完全アウェーの状態での勝負を僕に求めるのであれば、左端からの3BOXは当方のエリア、右端からの3BOXは君のエリアとし、お互い相乗りは無し、という条件を認めて貰いたい」
「えっ! BJは左端のBOXが有利……、だけど、こっちのホーム・アドバンテージを考慮すると、それ位は妥当か……、相乗り無しは尤もだし……」
暫し、独り言を呟いた後に、“マニラの皇帝”がこの提案を了承し、当方は “指定席” を確保する。
「おっと、重要なことを忘れていた。この “BJ勝負” に勝った場合の、プライズは何かな?」
「プ、プライズですか……、一つは(BJ)プレイヤーとしてのプライドと、まぁ、パンクは無いとしたら、この勝負の勝者は、20万ペソオーバー(≒約50万円)をカジノから貰える訳ですよね? それが、所謂一つの “プライズ” ですよ」と “マニラの皇帝” が答える。
「成程、了解した。それと、最後にもう一つ。明日は我々香港組に取り、完全フリーなマニラ最後の夜なので、僕もプライベートで色々忙しい……、なので、この“BJ勝負”の開始時間については、先の此方の予定が決まり次第、ホテルのフロントに伝言を入れるから、それを定期的に確認する、ということでお願いしたい……」
「開始時間が未定ですって! そんないい加減な……」
「もしこの条件を呑んでくれないのなら、残念ながら “BJ勝負” はお流れとなる訳だが……」
「分かりました! 元々此方から申し入れた話だし、OKします。尚、フロントへの電話(伝言)は不要です。どうせ明日は昼間から午前2時~3時迄、ぶっ続けでBJをプレイするつもりだったので、其方が準備出来たなら、このフロアのBJエリアを覘いて、一声掛けて下さい。どんな流れでも、10万ペソは残しておきますので……」
二つ目のミッションをクリアする。
>“石田先輩”
ここまで来たら、後は簡単だった。
「えっと、先輩。明日はマニラ郊外の、何やら“お愉しみ”でしたよね? それに備えて、今夜は早く休んだ方が良いと思いますけど、ブラックジャックを一勝負! とのことでしたら、ちょうどここに初芝が誇る、マニラのカジノにおけるBJの第一人者、人呼んで “マニラの皇帝” がいる訳ですから、お二人一緒に軽く一勝負し、香港 ⇔ フィリピン 双方のグループ会社間の親睦を深めてはいかがでしょう?」
石田先輩と “マニラの皇帝” がお互いを見つめ合う。
当方の様な “二刀流” とは異なり、生粋の “BJプレイヤー” 同士、暗黙の了解が成立する。
これにて、ミッション・コンプリート!
回想終了。
風呂上りに寛ぎながら、サンミゲルを飲んでいると室内電話が鳴る。
石田先輩からだった。
12時に1階のレストランで、軽くブランチを食べた後、1時にホテルが契約している、信頼できるタクシーに乗り込み、マニラ郊外にあるという “お愉しみ” のハウスに向け出発する、とのこと。
(注)当方はマリアちゃんとのディナーの約束も有り、余り気が進まなかったのだが、気分が乗らなければビールを飲むだけでも良い、又、軽く “健全マッサージ” だけの安いコースも有る、とのことだったので、“これも浮世の定め” と同行する。
1階のレストランで石田先輩とのブランチを終え、クルマに乗り込む。
クルマは郊外の道路をひたすら走る。
午後2時前に道路沿いの、ガソリンスタンド兼ドライブイン、のようなエリアに立ち寄り、燃料&水分補給&トイレ休憩。
しかし、何やら雲行きが怪しい。
当方・・・・・「石田先輩! 真っ昼間なのに、どうして薄暗いのでしょうか?」
石田先輩・・・「さぁ、スモッグか何かの影響かな? 知らんけど……」
当方・・・・・「石田先輩! そこかしこでローカル達が“ワーワー”大騒ぎしてますけど、あれは何なのでしょうか?」
石田先輩・・・「さぁ、マニラ郊外のローカルの連中なんて、年がら年中こんなものなのじゃないのかな? 知らんけど……」
当方・・・・・「石田先輩! 空から何やら灰? 砂? みたいなものが降ってきています! これは一体???」
石田先輩・・・「さぁ、これもマニラじゃ良くあることかもね? 知らんけど……」
すると、トイレから戻ってきたタクシーの運転手が血相を変えて喋りだした!
「日本人の旦那! カネは半分で良いですから、今日はここまで! 今から真っすぐホテルに戻りますだ!」
「何を言っている? ここまで来たのだ。ちゃんと予定通り “ハウス” へ行ってくれ!」と石田先輩。
それを聞いた運転手がカーラジオの英語のニュースをONにする。
「アンタら、英語は分かるべぇ! 自分の耳で聞いてケロ! この調子じゃ、“ハウス” も臨時休業に決ってるわさ! 火山だよ! 火山! 北にあるピナトボ火山が大噴火したんじゃ!」
二人とも驚いて、ラジオに耳を澄ませる。
「---、---、臨時ニュースを申し上げます。臨時ニュースを申し上げます。ルソン島西北部のピナトゥボ火山が大噴火しました。 火山警報レベルを4から5(大噴火)に引き上げます。火口から半径20~40㎞地域となるアンヘレス市の全住民は、速やかに圏外に避難して下さい。 繰り返し申し上げます。---、---」
これが、数日前から燻っていたものの、本格的な噴火には至らないだろう……、と思われていた、ルソン島西北部にあるピナトゥボ火山の大噴火(後に❛20世紀最大の火山噴火❜と呼ばれることになる……)の始まりであった。
北の空を見上げながら思った。
『確か、18世紀後半にアイスランドで発生した、火山の大噴火で大気圏に放出された膨大な火山灰がヨーロッパ全体に旱魃や寒冷化をもたらし、それが食糧価格の高騰を引き起こし、1789年のフランス革命の遠因になったのだったな……、この様子だと、今年のクリスマスは、香港に雪が降るかも知れないな……』
空からは火山灰が、休むことなく、辺り一面に降り注いでいた……
⑦へ続く。
https://www.resocasi.com/res/report/detail?id=2081
2022/10/29(Sat) 13:53
マリタイム
マカオの帝王さん、こんにちは。
「それが、彼女を見た最後の姿だった。」の落ちが火山爆発だったとは・・。
ここからは小松左京のSF小説の世界に入り、決死の脱出劇が描かれるのでしょうか。
先日、鳴門に来られていたみたいですが、
高知との県境まで足を延ばせば、伊勢海老漁のシーズンなら5500円で
伊勢海老や貝の焼き物と刺身を食べられる浮桟敷の店があります。(要予約)
https://tabelog.com/tokushima/A3602/A360204/36002916/dtlmenu/photo/
自分は徳島に住んでいますので、こちらに来られることがあればご案内します。
ただ遠いので大阪からだとどこかで1泊しないといけないのが難点です。
徳島市内なら値段が上がりますが、下記がおすすめです。
http://sisikui.jp/
2022/10/31(Mon) 01:17
マカオの帝王
マリタイムさん、こんばんは!
現在は、大阪と四国の2拠点生活を送っていますので、徳島市内のお勧めの店(ししくい)には、何度か行ったことが有ります。(フェリー乗り場の近くでも有りますしね)
いつも満席で、新鮮な魚介類が美味しい、リンのお気に入りの店の一つです。
もし良ければ、一度年末にでも徳島で、食事会(ミニ忘年会)でもいかがですか?
2022/10/31(Mon) 22:56
マリタイム
マカオの帝王さん、こんばんは。
では、四国滞在中に食事会(ミニ忘年会)をやりましょう。
12月2日(雇用統計)、14日(FOMC)、15日(ECB)、20日(日銀)以外で都合の良い日を提示ください。
何でしたら、11月でも構いませんので。
鯛めしの店「とと喝」はいかがでしょうか。https://tabelog.com/tokushima/A3601/A360101/36000235/
2022/10/31(Mon) 23:03
マリタイム
「とと喝」のホームページです。
http://www.totokatsu.com/
2022/11/01(Tue) 22:15
マカオの帝王
マリタイムさん、こんばんは!
それでは、お勧めの「とと喝」にしましょう!
リンも一緒に行く、と申しています。
日程については、2日/14日/15日/20日、以外で、スケジューリングしてみますので、暫しお待ちください。
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